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ミラール防衛ライン
しおりを挟む「さあ…ミラールへ急ごう…ティナ!!」
「はい!!ダーリン!!」
その頃、ミラールではゴルドの予想通りエクスとパルテの襲撃に手を焼いていた…
「姫様…第ニ次防衛ラインを突破されました…誰も奴等を止められません…それどころか時間稼ぎさえ難しい状況です…」
「もう…私しかいないわね…なんとか二人の魔女を止めないと…」
アイは高校生の頃、優也からもらった胸のペンダントを握りしめる…
「ふふ…こんな時、どうしてあの人を思い出してしまうのかしらね…
私…やっぱり…彼にゾッコンなんだわ…
優也くん…私に力を貸して…」
アイは未来眼の能力を使った…
「何…この人…一体誰なの…?」
ズウゥゥゥゥン…!!!
攻撃魔法でミラールの街を破壊する二人の魔女の前にアイは立ちはだかった…
「待ちなさい…これ以上は好きにさせないわ!!」
「お前がこの国の長か?大人しく我等に従えば攻撃を止めようではないか…どうじゃ?」
「随分と勝手な言い草ね…そんなのお断りに決まってるでしょ!!」
アイはキツネの精霊を呼び寄せた…
「玉藻前!!」
光の粒子で出来たキツネは二人の魔女に襲いかかった…
ミラールに着いた優也とプラティナはアイの居場所を探して魔法因子を探知していく…
「ダーリン!!あっちよ!!」
ティナが指差す方へ僕達は向かった…
優也とプラティナは広大な広さの神社の境内へ続く階段に辿り着いた…
パアァァァァッ!!!
辺りを包んでいた光が一瞬にして消えた…
「ダーリン…!」
「行ってみよう…」
「はぁ…はぁ…」
二人の魔法使いと対峙したアイはガックリとうなだれて魔法力も残っていない様子である…
もちろん精霊の姿も無い…
「…もう私に力は残っていないわ…好きにしなさい…」
アイは目をつむって優也の顔を思い浮かべた…
「ほう…往生際が良いな!!この国の事は我々に任せてあの世に行くがよい…」
アイの睫毛が涙で濡れていく…
ドガァァァァン…!!!
近くで攻撃魔法の爆発が起こった…
「あれ…?」
彼女の眼前にはマントを拡げて魔法を防いだ紳士が現れた…
「この人…未来眼で見た…」
アイはシルクハットに黒マント、タキシード姿の紳士をすでに見ていた…
しかしその正体までは分からなかった…
「貴方は…?」
「愛…オレの背後に隠れていろ…」
「もしかして…優也…くん」
自分を呼び捨てにした紳士…そのシルクハットの下の野獣のような紅い眼にアイはドキッとした…
「いつもの優也くんじゃない…
見た事も無いくらいワイルド…」
二人の魔女達は優也を見つめる…
「何だ…お前は…」
「これは失礼致しました…名乗るほどのものではございませんが…少しご理解頂きたく思いまして…」
エクスとパルテは顔を見合わせる…
「…理解…?一体何をだ…?」
優也はその紅い眼を光らせて魔女達に言い放った…
「オレの大切な女に手を出した馬鹿野郎はどうなるかって事だよ!!」
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