にいにと一緒に世界をめぐる~奉納スキルでアイテムゲット☆彡~

霧ちゃん→霧聖羅

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旅立ち準備

村を出よう

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 目を開けたら、にぃに・・・と一緒に、布団の中でぬくぬくしてた。

――あれれ??

 魔神様と情報神様のとこに行ってたのは、もしかしてわたしの魂だけだった的なことだろうか。
その間、わたしの体って、どうなってたの?
まさか、お供えするときの姿勢で椅子に座ってたとか……?
それならそれで、今こうやって布団にくるまって横になってることの説明がつかない。魔神様が、お布団に送り返してくれたというのも変だよね?
でもお布団の中は、ホッカホカだ。
だいぶ前からくるまっていないと、こんなに暖かくはならないもの。


『ごめんね、フェリシアちゃん。私がなかなか帰しそうにないからって、武神が気を回してくれたみたい』


 突然、頭の中で魔神様の声がして、驚きのあまり目を瞬く。

――あ、念話って、こんな感じなんだ!

 納得しつつ、魔神様と顔を合わせて話していたときの状態を尋ねてみる。魔神様の説明によると、魂というか精神体的な姿で魔神様たちのいる神界にお邪魔してて、体は放置されてたんだとか。
しかも神界も時の流れは同じだから、放置された体が冷えて風をひきかねない――ってわけで、にぃに・・・に武神様から布団で寝かせるようにと言う指示が出たらしい。
にぃに・・・に心配をかけたんじゃないかという後ろめたさがなくなってホッとしつつ、武神様へのお礼を言付けたら大きなあくびが出た。ずっと、布団に入ってたみたいなのに、すんごく眠い。


『精神体はずっと活動していたからね。疲れているんだよ。ゆっくり眠って、良い夢をみてね』


 魔神様の言葉に納得しつつ目を閉じると、あっという間に睡魔が襲ってきた。わたし、『おやすみなさい』をちゃんと言えたかな……?





 翌日の朝。
にぃに・・・に髪を梳いてもらいつつ、魔神様と情報神様にお会いして話した内容をご報告。わたしの髪のお手入れが終わるのとご報告の終了はほとんど一緒で、にぃに・・・の髪を梳く間に武神様のお話を聞かせてもらう。


「武神様のほうが、ピシッとして厳しそうな感じだったかなぁ」


 フワフワゆるんと優しい雰囲気だったと魔神様のことを説明したからか、にぃに・・・はまず、武神様の雰囲気から話し始めた。


「武器を手にする覚悟を問われたあたりまではそんな感じだったんだけど……」


 にぃに・・・は小さく笑う。
武神様は堅苦しいお話に入る前に、にぃに・・・を一旦、神界から帰したらしい。『風邪をひかないように、妹と一緒にキチンと暖かくしておいで』って言って。


「フェリシアを一緒に布団に入ったあと神界にもどって、少しだけど『総合武術』の指南をしてくれて――」


 わたしが『調薬』や『魔法具作成』の方法を教えてくれたのと同じノリだろうか。
武神様と魔神様は双子の兄妹だそうだから、考え方に似てる部分もあるのかも。


「修行に使う用の武具を一式と、『武具作成』の指南書ももらったよ」

「わたしも、貰ったものの中にレシピも入ってた!」


 シンプルながらも可愛いポシェット型のマジックバッグに、いただいた服の他にも色々と――そりゃあもう、色々と詰め込まれてた。その中には魔法具を作る練習用のお道具やら、調薬に使う器具と一緒に今のスキルランクに合わせたレシピも入っていたのだ。


「その後で兄としての矜持? というか、妹の可愛さについて語りはじめてさ。『あ、シスコン』って思った」

「武神様って、シスコンなんだ……」


――魔神様は、情報神様しか目に入ってないように見えたんだけど……

 武神様、ばんがれ。


「情報神様と夫婦になって、自分はすっかり用無しだって、嘆きつつも笑ってたんだけどさ――」


 何故か、にぃに・・・が口をへの字にしてわたしを睨む。


「フェリシアも、恋人ができたら僕なんて要らなくなっちゃう?」


――ふぇ??


にぃに・・・と恋人って、全然別物だよね」


 コレはコレ、アレはアレってやつだ。
どっちが優先とか、そんなものは存在しない。


「……なら、いいけど」

「そもそも、存在しないものを引き合いに出されても困っちゃうんだけど」


 なにはともあれ、にぃに・・・にぃに・・・なりに楽しい時間を武神様と過ごしたらしく、その表情は穏やかだ。武神様は、魔神様と違ってあれもこれもあげたいって感じじゃないけど、奉納したのが果実酒だけにしては、太っ腹。こういう大サービスは、今回限りだというのはにぃに・・・の方でも言われたらしい。

 魔神様からいただいたマジックバッグポシェットの中には、あと、ベルトポーチ型のマジックバッグ(機能封印中)や、男の子用の服も出てきた上に、『武具作成』用の道具類まで入ってた。きっと、武神様がにぃに・・・に物をそれほどくれなかったのは、このことを知ってたせいなんじゃないかと思う。


「武神様から言われたことがあるんだけどさ……」

「うん」

「雪が振り始める前に、村を出たほうがいいって」

「そっか。似たようなことはわたしも言われたけど……」

「理由は聞いてないかんじ?」

「うん」

「神殿の加護結界では、犯罪者は防げないんだって」

「……ナント」


 神殿にいれば大丈夫だと安心してたけど、悪い人の存在なんて考えもしなかった。言われてみれば、きちんと加護結界の張られている子供が二人しかいない神殿なんて、喉から手が出る隠れ家では?
『どのみち村を出ることになる』って情報神様が言ってたのは、そう言う意味かっ!
もっと、わかりやすく説明してほしかった(涙)。


「ソレも踏まえて、初雪が降る前に村を出ようと思う」


 話し合いの結果、今日中に荷物をまとめて、明日の朝一番で村を出ることにした。
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