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トレルリ神民国~魔道具師のたまご~
魔道具講師 一日目 その4
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さてさて、リアーナちゃん率いる、露店販売組の今日の成果は大銅貨十五枚と銅貨が三十七枚となかなかのものだ。ちなみに、大銅貨十五枚がにぃにの分。
自分でお店を出さずにこれだけ稼げるんだったら、悪くない。
「明日はもっと売ってくるから、期待しててね。お姉ちゃんっ」
「もっと売る~!」
「リアーナちゃんとアーダちゃんは頼もしいなぁ」
リアーナちゃんとアーダちゃんの頭を撫でて、お駄賃と一緒にミルクケーキを三つ渡す。
「ジャンさんもありがとう。明日もよろしくお願いしますっ」
ジャン君は年上だから、頭を下げて同じものを渡して感謝の気持を込めて笑いかけた。
「お、おうっ、まかせとけっ」
「はい、頼りにしてます」
どんなにしっかりしてても、リアーナちゃんは六歳だ。加護の儀をきちんと終えてるお兄ちゃんがいてくれないと、露店販売を丸投げなんてできません。一人だけもらえないと可哀想なので、羨ましそうな顔をしているサロ君にもミルクケーキを渡して、暇な時間にやるべきことを指示したらさっさと自分達の部屋に退散だ。
出された宿題に、サロ君は微妙な顔をしていたけど――この課題。
真面目にやれば、二月もしないうちに魔力が一ランク上がりますよ?
魔神様のお墨付きなので、頑張ってほしいと思います。
なんとなく、疲れた気分でベッドの上をゴロゴロしているうちに、部屋の外からにぃに達の声が聞こえてくる。
――お買い物の時間だっ!
大喜びでベッドから飛び降りドアを開け、手前の方にいたにぃにに飛びついた。
「おかえりなさいっ!」
「ぅわっ!?」
「おお? だいかんげ~じゃんっ」
「やはり、一人で残すべきではなかったか……」
頭をグリグリとにぃにの胸にこすりつけ、マーキングをしていたらクリナムさんが難しい声で呟く。
――違うよ、違う。
違います。
フェリシアは、ただ、ちょっとだけ甘えたい気分なだけです。
決して、一人でお留守番するのが寂しかったわけじゃない。
そう思うのに、順番々にギューっとされたら、否定の言葉が消えてなくなる。
――わたし、さみしかったのかな?
抱きしめられてホッとしてるんだから、本当は寂しかったのかもしれない。
クリナムさんに抱き上げられて部屋に戻ると、「俺、フェリシアちゃんのホットケーキ食いたいっ」とピエリスさんがいい出したので、お出かけ前に聖域でお茶を飲むことになった。
きっと、わたしが落ち着く時間が必要だと思ったんだと思う。ちょっぴり涙がちょちょ切れちゃったので……
お菓子を食べつつみんなが話してくれたのは、にぃにの狩りや、クリナムさんの薬草集めの成果と、ピエリスさんからは魔獣の分布について。
今日はそこそこ大きめな魔獣の群れを狙ったそうで、にぃにはとても満足げ。普通体験は必要ないからとゴネて、全力で狩りを楽しんでいるらしい。
そのおかげでわたしも、魔石の材料が大量に手に入ってウッハウハだ。
全部、斡旋所で買い取ってもらえる額の半分の値段で、わたしが買い取らせていただきましたとも。
だってねぇ……斡旋所の買取価格って、下手すると魔石を買うのと同程度の金額にしかならないのだ。それなら、まるごと自分で使ってしまった方がいい。
ちなみに、半額なのは、お肉はみんなで食べる確率が高いから。
いざとなれば、生肉を大量消費してくれる従魔もたくさんいるし、わたしが全額出しても良かったんだけどね。
「夜のウチに、中身を抜いて皮を剥いときゃいーかね?」
「うにうに。ソコまでやってもらえたら、暇な時間に保存できるようにしちゃいます」
ベーコンとか、ハムとか。
加工して、お札を貼っておけばかなり保つよね。
日持ちのする煮込み料理にして、凍らせとくのも悪くない。
なにはともあれ、明日の午前はその作業で潰れてくれるのがまた良いことだ。
お札を書くのにも、ちょっぴり飽き的始めてるので……売り物用のお札を作るのは、サロ君に教えてる間だけで良い気がする。
――お料理に夢中になりすぎないようにしないと。
部屋にリアーナちゃんが呼びに来たときに、わたしがいないのは不自然だもの。
「あと、明日は私も宿に残る予定だ」
「うにゃ?」
「採ってきた薬草の保存や下処理をしないとな」
「こいつ、群生地を見っけたもんだから、調子に乗ってすんげー採ってさ。一晩じゃ終わらないんよ」
植生をかえない程度にガッツリ採ってきたと言ってたので、ソレには納得。
「あと、明後日は俺もグーちゃんもお休みっ!」
「寝起きするためだけなら、町で宿を取る必要もないからね。せっかくだからもう少し町歩きも楽しみたいでしょ」
「にゃるほど……?」
確かに、なんのかんので秋の門や夏の門は見てすらいない。
明後日の午前中は、一緒にお店を冷やかして歩こうと言われれば断る理由もないよね。
「あのね、わたしのことなら気にせずに狩りとか採集に出かけて良いんだよ?」
とは言ってみたものの、四人で町を歩くのはやっぱり楽しそう。
お耳パタパタ、シッポをクルクルしながら順繰りに顔を見ていくと、にぃにはちょっぴり呆れた半笑い、ピエリスさんには『分かってる』と言わんばかりのニヨニヨ笑顔で、クリナムさんからは励ますような笑みを向けられた。
「じゃあ……明後日は、町の散策・第二弾だねっ」
明後日が、わたし、とっても楽しみです。
自分でお店を出さずにこれだけ稼げるんだったら、悪くない。
「明日はもっと売ってくるから、期待しててね。お姉ちゃんっ」
「もっと売る~!」
「リアーナちゃんとアーダちゃんは頼もしいなぁ」
リアーナちゃんとアーダちゃんの頭を撫でて、お駄賃と一緒にミルクケーキを三つ渡す。
「ジャンさんもありがとう。明日もよろしくお願いしますっ」
ジャン君は年上だから、頭を下げて同じものを渡して感謝の気持を込めて笑いかけた。
「お、おうっ、まかせとけっ」
「はい、頼りにしてます」
どんなにしっかりしてても、リアーナちゃんは六歳だ。加護の儀をきちんと終えてるお兄ちゃんがいてくれないと、露店販売を丸投げなんてできません。一人だけもらえないと可哀想なので、羨ましそうな顔をしているサロ君にもミルクケーキを渡して、暇な時間にやるべきことを指示したらさっさと自分達の部屋に退散だ。
出された宿題に、サロ君は微妙な顔をしていたけど――この課題。
真面目にやれば、二月もしないうちに魔力が一ランク上がりますよ?
魔神様のお墨付きなので、頑張ってほしいと思います。
なんとなく、疲れた気分でベッドの上をゴロゴロしているうちに、部屋の外からにぃに達の声が聞こえてくる。
――お買い物の時間だっ!
大喜びでベッドから飛び降りドアを開け、手前の方にいたにぃにに飛びついた。
「おかえりなさいっ!」
「ぅわっ!?」
「おお? だいかんげ~じゃんっ」
「やはり、一人で残すべきではなかったか……」
頭をグリグリとにぃにの胸にこすりつけ、マーキングをしていたらクリナムさんが難しい声で呟く。
――違うよ、違う。
違います。
フェリシアは、ただ、ちょっとだけ甘えたい気分なだけです。
決して、一人でお留守番するのが寂しかったわけじゃない。
そう思うのに、順番々にギューっとされたら、否定の言葉が消えてなくなる。
――わたし、さみしかったのかな?
抱きしめられてホッとしてるんだから、本当は寂しかったのかもしれない。
クリナムさんに抱き上げられて部屋に戻ると、「俺、フェリシアちゃんのホットケーキ食いたいっ」とピエリスさんがいい出したので、お出かけ前に聖域でお茶を飲むことになった。
きっと、わたしが落ち着く時間が必要だと思ったんだと思う。ちょっぴり涙がちょちょ切れちゃったので……
お菓子を食べつつみんなが話してくれたのは、にぃにの狩りや、クリナムさんの薬草集めの成果と、ピエリスさんからは魔獣の分布について。
今日はそこそこ大きめな魔獣の群れを狙ったそうで、にぃにはとても満足げ。普通体験は必要ないからとゴネて、全力で狩りを楽しんでいるらしい。
そのおかげでわたしも、魔石の材料が大量に手に入ってウッハウハだ。
全部、斡旋所で買い取ってもらえる額の半分の値段で、わたしが買い取らせていただきましたとも。
だってねぇ……斡旋所の買取価格って、下手すると魔石を買うのと同程度の金額にしかならないのだ。それなら、まるごと自分で使ってしまった方がいい。
ちなみに、半額なのは、お肉はみんなで食べる確率が高いから。
いざとなれば、生肉を大量消費してくれる従魔もたくさんいるし、わたしが全額出しても良かったんだけどね。
「夜のウチに、中身を抜いて皮を剥いときゃいーかね?」
「うにうに。ソコまでやってもらえたら、暇な時間に保存できるようにしちゃいます」
ベーコンとか、ハムとか。
加工して、お札を貼っておけばかなり保つよね。
日持ちのする煮込み料理にして、凍らせとくのも悪くない。
なにはともあれ、明日の午前はその作業で潰れてくれるのがまた良いことだ。
お札を書くのにも、ちょっぴり飽き的始めてるので……売り物用のお札を作るのは、サロ君に教えてる間だけで良い気がする。
――お料理に夢中になりすぎないようにしないと。
部屋にリアーナちゃんが呼びに来たときに、わたしがいないのは不自然だもの。
「あと、明日は私も宿に残る予定だ」
「うにゃ?」
「採ってきた薬草の保存や下処理をしないとな」
「こいつ、群生地を見っけたもんだから、調子に乗ってすんげー採ってさ。一晩じゃ終わらないんよ」
植生をかえない程度にガッツリ採ってきたと言ってたので、ソレには納得。
「あと、明後日は俺もグーちゃんもお休みっ!」
「寝起きするためだけなら、町で宿を取る必要もないからね。せっかくだからもう少し町歩きも楽しみたいでしょ」
「にゃるほど……?」
確かに、なんのかんので秋の門や夏の門は見てすらいない。
明後日の午前中は、一緒にお店を冷やかして歩こうと言われれば断る理由もないよね。
「あのね、わたしのことなら気にせずに狩りとか採集に出かけて良いんだよ?」
とは言ってみたものの、四人で町を歩くのはやっぱり楽しそう。
お耳パタパタ、シッポをクルクルしながら順繰りに顔を見ていくと、にぃにはちょっぴり呆れた半笑い、ピエリスさんには『分かってる』と言わんばかりのニヨニヨ笑顔で、クリナムさんからは励ますような笑みを向けられた。
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明後日が、わたし、とっても楽しみです。
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