にいにと一緒に世界をめぐる~奉納スキルでアイテムゲット☆彡~

霧ちゃん→霧聖羅

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トレルリ神民国~魔道具師のたまご~

結果オーライ?

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 今日はクリナムさんが、明日は全員揃ってるって話を女将さんにすると、彼女はちょっぴり困り顔。
でも、午後からはお約束どおりサロ君に魔道具づくりを教える予定だと伝えたら、ホッとした顔をした。


「じゃあ、午後からは昨日と同じでいいのかね?」

「はい。お約束なので」

「実は、昨日の露店。リアーナがえらく楽しかったみたいでねぇ……頼んでやってくれると助かるよ」

「むしろ、助かります」


 朝ごはんのときに「すっごく美味しかった」って言ってたから、露店のお店番が楽しかったんじゃなくてお駄賃にプラスで渡したミルクケーキがお目当てな気がしないでもないけど、お願いできるなら問題ない。
お昼はクリナムさんと食べると話してから、お部屋に戻った。





 午後はお約束どおり、クリナムさんを聖域に放置してサロ君のところへ向かう。


「なんか、メッチャだるいんだけど……」


 と、グッタリとジト目で見られて、思った以上に真面目にやってるらしいことに驚いた。魔神様に教わった魔力を伸ばす方法って、割りとスパルタ方式だと思ったのに……


「じゃあ、成果の確認させてもらうね」


 サロ君に昨日出してた宿題は、露店を巡って買ってきた低ランクの魔石に魔力を充填させること。
最初に露店巡りをしたときに気づいたのは、見習い魔道具師さんの作った魔石の魔力の充填率が低いことだ。ぶっちゃけて言うなら、魔石の形をしているものの、中身がスッカスカ――見習いさん達が作っている魔石は外側だけが石化していたものの、中身が空っぽな魔石モドキと呼んだほうが良さそうなシロモノだった。

 魔石の使用方法は、半分に割ったり粉状にしたりするものだ。
完全に石化していない魔石モドキで魔道具を作るのも可能だけど、使う魔石の量を増やさないと出来上がった魔道具の品質がガクッと下がる。そうならないようにするための解決方法は、中身まで完全に結晶化するまで魔力を充填すること。

 わたしが買ったものは、魔力を液状化させたものに漬け込む形で手間を省いたんだけど、サロ君では同じ方法は使えない。彼はまだ、魔力がそれほど高くないのだ。
なので、魔獣の肺を魔石化させるのと同じ方法で中心部まで結晶化させるっていう宿題を出した。
魔力水に含まれている魔素を動かす過程で魔力も消耗するし、集中力も必要だから、良い訓練になるというのが魔神様のコメント。

――正直、魔力を増やすのがそんなに大変なことだとは思わなかったよね……

 魔力を増やすという一点において、わたしの場合は二十頭近い従魔がいたせいで努力が必要なかった。毎日毎日、従魔達に魔力を貢いでいるうちに、勝手に増えてったんだもの。


「……この三つはうまく出来てるけど、残りの三つはもうちょっとってとこかな」

「あー、やっぱりかぁ……」


 ちょっぴり残念そうな顔をしたけど、本人的にも納得の判定結果だったみたい。
実際、真ん中に大きめの気泡のようなものが見えるからね。判断基準を教わってれば、すぐに分かるはず。


「どうする? 自分で取っておいてもいいし、露店売りするつもりならわたしが買い取るけど」

「え。ソレ、売れんの?」

「完全に結晶化した状態にできてるから、売れると思う。買取価格は知らないけど、魔道具屋さんでは一つで銅貨一枚だったね」

「マジで!?」


 わたしが露店を回ったときは最低品質の魔石が十個で銅貨一枚だったけど、目についたものを全部買い漁ってしまったものだから、サロ君が買ったのは六個で銅貨一枚だったらしい。
六個全部を完全に結晶化させられれば買値の六倍だと聞いて、サロ君はものすごく悩んでる。


「露店で売ると、買ったトコのヤツに絡まれそうだし、売る」


 というわけで、結局、最後には三つともわたしに売ることに決めたんだけど。
絡まれそうだって部分にも同意するけど、わたしとしては、このお金で追加の魔石モドキを買ってきて結晶化させる練習をするのがおすすめです。

 受け取った銅貨を手に、サロ君は嬉しいんだか悔しいんだか微妙な顔をしてる。


「フェリシアってさ、ずっと、旅をしながら暮らしてんの?」


 突然の質問に、コテンと首を傾げつつ「なんで?」と訪ね返す。


「だって、俺と半年くらいしか歳も違わないのに、魔石もお札も普通に作れるし……」

「従魔も連れてるのは、普通じゃない?」

「――まあ、そう」


 コレは、わたしがアレもコレも出来てるふうに見えるのが気になるのか、旅の生活が気になるのか、どっちだろう?
ご加護と一緒に授かったからスキルは多分、普通の人より多めではあるはず。
ただ、従魔に関しては、ピエリスさん達の意見では普通からかなり外れた環境のせいっぽいんだよね。


「魔道具作成スキルに関しては、わたしもご加護を授かったときに生えてきた。コレは、サロ君とおんなじだよ。従魔はねぇ……アーダちゃんくらいのころから一緒にいたから、旅暮らしとスキルは関係ないかなぁ」

「でも、十歳にならないとスキルって身につかないんじゃ……」


 どこまで話してやろうかと悩んで、ザックリと従魔スキルを身に着けたり旅に出た経緯を話すことにした。だって、あとでまた聞かれるのも面倒だし。

・従魔スキルは、三歳位から仕込まれるのが普通だと思ってたこと。
・管理する従魔をどんどん増やされて、魔力が足りないせいで起き上がることもできない時間が多かったこと。
・加護の儀の直前に、生まれ育った村が滅んでしまったこと。


「なので、わたし。にぃに・・・以外の家族はもういません」

「じゃあ、加護の儀は――」

「ソコは、死にかけてるわたしを引きずっていったにぃに・・・が適当にお祈りしたっぽい」


 二人きりの部屋の中が、ズンと重い空気に包まれた。

――困ったな……
  ぶっちゃけすぎたかも?

 割とサクッと、雰囲気が重くならないように話したつもりなんだけど……サロ君、めっちゃショックを受けてる。


「村が滅んでなくても、もともと出ていくつもりではあったから――」

「ゴメン。軽々しく聞いて良いことじゃなかった」


 慌てて弁明を試みようとしたところで、ガバっと頭を下げられ謝罪されると返す言葉がない。聞かれたからと言ってバカ正直に答えるべきじゃなかった――なんて思っても、もう後の祭りだ。

 ソレはソレとして、わたしってば昨日のお昼、かな~り挙動不審だったっぽい。
村が滅んでしまったっていう話をしたおかげで原因が分かったからと、お昼ごはんのお誘いをしないようにサロ君から女将さんに話してもらえることになったから……ある意味、結果オーライ?
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