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トレルリ神民国~魔道具師のたまご~
魔道具講師 二日目 その2
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今日の委託露店はなんと、わたしが銅貨百七十四枚でにぃにが三百六十一枚と、大幅に売上を伸ばした。
「へっへーん! すごいでしょっ!!」
「ほんと、すごい!」
リアーナちゃんは、昨日の言葉をガッツリと実現してきたのだ。
すごい。
胸を張るリアーナちゃんに惜しみない称賛の言葉とともにミルクケーキを昨日の倍あげたら、喜びの悲鳴を上げて踊りだした。アーダちゃんも、訳が分かってないのに一緒に踊ってる。
とっても可愛い。
「リアーナはお針子やるより、どっかの店で売り子やったほうが良いってマジ思う」
高額商品のショートソードを二本。スタートダッシュで売りさばき、残りの時間でお札三種も合計で五十八枚も売りまくった手腕を考えると、ジャン君の言葉に同意するしかないね。
「冷却のお札は売り切れちゃったかぁ……」
「コレは売れ線だから、多めに作ったほうが良いよ。お姉ちゃんっ」
「おおう……がんばる」
今日は、うっかり他の二種のお札しか作ってないだなんて、言っちゃダメだね。
叱られる予感しかしない。
「そういえば、槍がほしいってお客さんがいたんだけど――」
「あー……武器の方はにぃに担当だから、伝えてみるよ」
「うんっ」
――にぃにが作る気になるかは別の話だけど。
お駄賃とお菓子を配って商品を回収すると、お部屋に戻って聖域へ入る。
今ごろは薬草の保存処理を終えて、何を作ろうかと胸踊らせてるに違いないクリナムさんを軽くどついて正気に戻らせなきゃいけないので。
クリナムさんは一度作業に没頭すると、周りの声が聞こえなくなってしまうので要注意なのだ。
「クリナムさ~んっ! おやつ作りのお手伝いしてもらう時間になったよっ」
「え? ああ……もうそんな時間か」
機材を片手にため息をつくと、名残惜しげにチラチラと素材庫の方を見ながらお片付け。
「ダメですよ? そんなにションボリしても、夜までお預けですっ!」
「うん。分かってる、分かってるんだけど……」
「今日は、クレープを作るの手伝ってくれるお約束だもの」
クリナムさんの背中を押して調合部屋から押し出すと、彼はやっと諦めて、自らツリーハウスに向かい始める。
「私が手伝うのは、持って食べれるように包むことだったか」
「うにうに」
昨日はお茶をしてから出かけたものだから、あんまり買い物を楽しむ時間がなかった。なので、お出かけタイムを増やすには、歩きながら食べられるスイーツを作ってしまえばいいんじゃないかと思ったわけだ。
クリナムさんが欲しい物があると言ってなければ、無理に調薬室から引っ張り出す必要もなかったんだけど……まあ、ね。
みんな一緒に出かけられる方が、わたしとしては嬉しというのもあったりなかったり。
にぃにとクリナムさんの分は、カヴォジャーノの葉根と冬の直前に乱獲したお魚をほぐしてソースを絡めたものを巻いた、おかず系。
ピエリスさんのは、ホイップクリームと果物を蜜で煮たものをコレでもかというくらいに巻いておく。甘いものが好きなわたしでも、ちょっとコレは……と言いたくなるシロモノだけど、ピエリスさんはこういうのが好きそうなので。
わたしのは、ピエリスさんの分よりも甘さを控えめにしつつ似た感じのものを用意する。
もちろん、甘いのだけでなくおかず系も♪
昨日の夕方にクリナムさんが買ってくれたバスケットにおやつと飲み物を詰めて、準備完了っ!
「ニシシッ♪ 食べ歩き、楽しみだねぇ」
「今日も、いいのがあるといいな」
頭の上でクリナムさんの手が軽く跳ね、わたしのお口がフニャンと緩む。
わたしは、夕方近くの雑踏を、美味しい匂いを漂わせるお店にクンカクンカと鼻をひくつかせながら歩くのが、好き。
屋台で売ってる串焼きや揚げ物なんかの軽食を、つまみながら歩くのも、好き。
存在することすら知らないモノや、施設が沢山だから、モグモグしながら周りを見回すのも、とても好き。
にぃにとクリナムさんとピエリスさんが、みーんな揃っているなら、もっといい。
お出かけ準備が整って待ちきれなくなったわたしは、お宿の前で待ち伏せしてて、にぃに達を驚かせたのだった。
「へっへーん! すごいでしょっ!!」
「ほんと、すごい!」
リアーナちゃんは、昨日の言葉をガッツリと実現してきたのだ。
すごい。
胸を張るリアーナちゃんに惜しみない称賛の言葉とともにミルクケーキを昨日の倍あげたら、喜びの悲鳴を上げて踊りだした。アーダちゃんも、訳が分かってないのに一緒に踊ってる。
とっても可愛い。
「リアーナはお針子やるより、どっかの店で売り子やったほうが良いってマジ思う」
高額商品のショートソードを二本。スタートダッシュで売りさばき、残りの時間でお札三種も合計で五十八枚も売りまくった手腕を考えると、ジャン君の言葉に同意するしかないね。
「冷却のお札は売り切れちゃったかぁ……」
「コレは売れ線だから、多めに作ったほうが良いよ。お姉ちゃんっ」
「おおう……がんばる」
今日は、うっかり他の二種のお札しか作ってないだなんて、言っちゃダメだね。
叱られる予感しかしない。
「そういえば、槍がほしいってお客さんがいたんだけど――」
「あー……武器の方はにぃに担当だから、伝えてみるよ」
「うんっ」
――にぃにが作る気になるかは別の話だけど。
お駄賃とお菓子を配って商品を回収すると、お部屋に戻って聖域へ入る。
今ごろは薬草の保存処理を終えて、何を作ろうかと胸踊らせてるに違いないクリナムさんを軽くどついて正気に戻らせなきゃいけないので。
クリナムさんは一度作業に没頭すると、周りの声が聞こえなくなってしまうので要注意なのだ。
「クリナムさ~んっ! おやつ作りのお手伝いしてもらう時間になったよっ」
「え? ああ……もうそんな時間か」
機材を片手にため息をつくと、名残惜しげにチラチラと素材庫の方を見ながらお片付け。
「ダメですよ? そんなにションボリしても、夜までお預けですっ!」
「うん。分かってる、分かってるんだけど……」
「今日は、クレープを作るの手伝ってくれるお約束だもの」
クリナムさんの背中を押して調合部屋から押し出すと、彼はやっと諦めて、自らツリーハウスに向かい始める。
「私が手伝うのは、持って食べれるように包むことだったか」
「うにうに」
昨日はお茶をしてから出かけたものだから、あんまり買い物を楽しむ時間がなかった。なので、お出かけタイムを増やすには、歩きながら食べられるスイーツを作ってしまえばいいんじゃないかと思ったわけだ。
クリナムさんが欲しい物があると言ってなければ、無理に調薬室から引っ張り出す必要もなかったんだけど……まあ、ね。
みんな一緒に出かけられる方が、わたしとしては嬉しというのもあったりなかったり。
にぃにとクリナムさんの分は、カヴォジャーノの葉根と冬の直前に乱獲したお魚をほぐしてソースを絡めたものを巻いた、おかず系。
ピエリスさんのは、ホイップクリームと果物を蜜で煮たものをコレでもかというくらいに巻いておく。甘いものが好きなわたしでも、ちょっとコレは……と言いたくなるシロモノだけど、ピエリスさんはこういうのが好きそうなので。
わたしのは、ピエリスさんの分よりも甘さを控えめにしつつ似た感じのものを用意する。
もちろん、甘いのだけでなくおかず系も♪
昨日の夕方にクリナムさんが買ってくれたバスケットにおやつと飲み物を詰めて、準備完了っ!
「ニシシッ♪ 食べ歩き、楽しみだねぇ」
「今日も、いいのがあるといいな」
頭の上でクリナムさんの手が軽く跳ね、わたしのお口がフニャンと緩む。
わたしは、夕方近くの雑踏を、美味しい匂いを漂わせるお店にクンカクンカと鼻をひくつかせながら歩くのが、好き。
屋台で売ってる串焼きや揚げ物なんかの軽食を、つまみながら歩くのも、好き。
存在することすら知らないモノや、施設が沢山だから、モグモグしながら周りを見回すのも、とても好き。
にぃにとクリナムさんとピエリスさんが、みーんな揃っているなら、もっといい。
お出かけ準備が整って待ちきれなくなったわたしは、お宿の前で待ち伏せしてて、にぃに達を驚かせたのだった。
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