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番外編 ブライアンの結婚
エルザ一派は増殖する
しおりを挟むあれからジュリアンナとエルザはよくお茶会をしている。
そしていつの間にかフランシスも仲間入りした。
クリスに聞いたが、結婚式にクリスがエルザを好きな事がバレたのだそうだ。
それであの頃二人はギスギスしていたのかと納得した。
それにしてもほんの一瞬で見抜いたフランシス、恐るべし。
なのにどうしてエルザと?と思ったら、どうやらジュリアンナからエルザの事を聞いたらしい。
「クリスが好きになるのも分かるわ!カッコいいもの!」
とお茶会に参加する事にしたんだとか。
女三人、エルザを中心に何を話しているのか気になって、俺も参加したいと言ったら、
「あら、ブライアン様はダメよ。だって浮気した男の見抜き方を教えているんだもの。
それをブライアン様に教えてしまったら、上手く逃げ仰せてしまうかもしれないでしょ?」
と口の端を上げて笑うエルザに、恐怖を感じた。
一体俺のジュリアンナになんて事を教えてるんだと文句を言ったら、
「あらブライアン様、浮気する気がありますの?そんな事したらジュリ様は我が家で保護してしまいますわよ。
そしてメイドに変装してブライアン様の素行調査致しますから。」
本当にやりそうで怖いが、それを聞いたジュリアンナもフランシスも、
「私、やりたいです!変装したいです!」
「ズルい、ジュリ様!私もやりたいです!」
と、とんでもない事を言い出した。
エルザがメイドに変装していた時の話しに花を咲かせていた時、父上が珍しく顔を出した。
「何やら楽しそうで来てしまった。たまにはジジイも混ぜて欲しい。」
と勝手に女三人の輪の中に入っていった。
それから何故か父上も時折混ざり、エルザの話しを聞いてはゲラゲラ笑っている。
こんなに笑ってる父上を見た事がなかった。
すると父上が来れない時は、宰相のダニエルが混ざるようになった。
ダニエルは、エルザの父やファビオの父の昔の話しをしては女性陣を笑わせている。
俺はダメで父上やダニエルは許されるお茶会に納得のいかない俺とクリスは、エルザに直談判した。
「なんで父上やダニエルはいいのに俺達はだめなんだよ!」
「ああ、忘れてました。もう浮気の見抜き方は教え終わったので、いつでもどうぞ」
とすんなり許可が出た。
許可が出たからと、参加してみても何を話せば良いのか分からない。
「ブライアン様はエルザ姉様の事を好きにならなかったんですか?」
とフランシスが爆弾発言した。
ちょうどお茶を飲んでいた俺とクリスは思いっきりお茶を吹いた。
「な、な、何を言ってんの、フラン?
ジュリアンナもいるのに変な事言うもんじゃない!」
とクリスがフランシスを嗜めている。
俺も、
「フランシス!俺がエルザに惚れるわけないだろ!」
と言うと、
「そうですよ、フラン様。ブライアン様はね、我が家の執事、ジョバンニがお気に入りなんだから。
私、本当に安心しましたの、ブライアン様が婚約したと聞いて。
ブライアン様は本気でジョバンニを狙ってると思ってたから、いつもジョバンニに“お尻を隠しなさい”って言ってたもの。」
「「ぶふぉー」」と俺とクリスがまたお茶を吹き出した。
「「お尻?」」
ジュリアンナとフランシスはキョトンとしてる。
「エールーザーーーー!」と俺がエルザに一発入れようとすると、素早くエルザは席を立ち、避けた。
「冗談ですよ、ブライアン様。」と笑うエルザを追いかけ回した。
エルザが俺の気持ちに気付いている訳がないが、上手くエルザが話題を変えてくれて助かった。
「最近、遊びに来てくださらないから、ジョバンニが寂しがっていましたよ。
たまには来て下さいよ、ジュリ様を連れて。」
「ああ、今度ジュリアンナを連れて遊びに行く。」
「楽しみしています!」
と笑うエルザに、蓋をした想いが溢れそうになった。
俺もまだまだだな・・・・。
でもジュリアンナをヒーナス邸に連れて行くのも楽しそうだ。
ジョバンニにも会いたい。
今度久しぶりに行こうと思ったら楽しくなった。
「ああ、ジュリアンナを連れて遊びに行く!」
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