隠していない隠し部屋

jun

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番外編 ブライアンの結婚

結婚式

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とうとう今日は結婚式だ。
ジュリアンナの王太子妃教育も無事終わり、フランシスやエルザのお陰でジュリアンナの社交界での評判も上々だ。
エルザと並んでいるジュリアンナは姉妹のようだ。

結婚式にはジュリアンナの父親の国王と同腹の兄になる王太子が出席する。
王妃は来たくなかったんだろう。
まあ、来られても歓迎はしないが。

昨日到着した国王と王太子とは夜、酒を飲みながらゆっくり話しが出来た。

ジュリアンナがどう暮らしてきたか、分かっていたが、直接語られるジュリアンナの冷遇ぶりに改めて怒りが湧いた。

「お前が言うなと思われるだろうが、ジュリアンナがあんなに幸せそうにしている姿が見れて良かった。
ブライアン殿には感謝しかない。

どうか娘をこれからも笑顔でいさせて欲しい。」
と国王が言った。

「当たり前です。
私はジュリアンナに会うために今まで婚約者を作らなかったのだと確信しております。
にはジュリアンナを害する者などおりませんから、ご安心ください。」
と言うと、

「お恥ずかしい限りです。
確かに私共の国にはジュリアンナを軽く見、命すら奪おうとする輩が多いですから。
王妃には何れ私が鉄槌を下しますので、ご安心を。
父は王妃にキツく言えませんから。」
と王太子が言った。

「他国の事ですので、私には何も言えませんが、ジュリアンナが安全に里帰りが出来るようになるまでは帰らせませんので。」

「ブライアン殿に妹を娶ってもらって正解でした。
実はブライアン殿に手紙を出せと言ったのは私なのです。
クリスハート殿の事を大切に思っている貴方なら妹も大切にして下さると思いました。
妹は貴方からの手紙をいつも楽しそうに読んで、次はどう書こうか、どんな返事が来るのか、それはそれは楽しみにしていたんですよ。
私に嬉しそうに話すジュリアンナが、本当に嬉しかった。
ブライアン殿、本当にありがとう。
妹を選んでくれてありがとう。」

「こちらこそ、ジュリアンナの相手に選んで頂いてありがとう。
もし義兄上が私を選んでなかったらジュリアンナに出会えなかった。」


そんな話しを昨日していた事はジュリアンナには言っていない。
だが、父親と兄に会えるのは楽しみにしていた。

そして今はフランシスとエルザ達がジュリアンナを飾り立てている。

俺はクリスとシルビオの三人で控室にいるのだが、エルビオとテレスが走り回っていて落ち着かない。

「エルビオ、テレス、おいで。ここでお絵描きしていなさい。」

俺がそう言うと、

「「はーい」」と俺の所に寄ってきた。

一つ違いだが、エルビオもテレスも仲が良い。
エルザとたまにエルビオも城に遊びに来るので、テレスとエルビオは兄弟のようにくっついている。

「テレスもエルビオもお前の子供みたいだな。良い父親になれるな、ブライアン。」

「ホントだな、お絵描きも上手だし。」
と二人で俺を笑っているが、コイツらのお絵描きは子供の教育には相応わしくない事を俺は知っている。

「オジちゃまはお絵描きじょうずだよ。父さまは下手っぴって母さまが言ってた。」
「おじたまは、じょうじゅ!とうたまはへたっぴ!」
エルビオの真似ばかりするテレスは、エルビオと同じ事を言う“マネマネ”にハマっている。
そして二人でキャッキャと喜んでいるのだ。
そんな二人はとても可愛らしい。
二人の頭を撫でていると、エルザとフランシスが戻ってきた。

「ジュリアンナ様のお支度が終わりましたよ。ブライアン様もそろそろ準備なさって下さいよ!」
とエルザに言われ、立ち上がった。

「エルザ、フランシス、ありがとう。
昨日からジュリアンナは緊張していた。
お前達が付いていてくれたから少し安心しただろう。」

「ジュリ様、とても綺麗でしたよ。

本日はご結婚おめでとうございます、ブライアン様。」
とエルザにお祝いの言葉を言われ、俺はジュリアンナが待つ控室に向かった。

控室にはシャンパンゴールドのドレスを着たジュリアンナが、いつもより濃いめに化粧した美しい姿で立っていた。

「ブライアン様、似合っているでしょうか?」

不安げに聞くジュリアンナに、

「とても似合っている。世界で一番綺麗だ。」

抱きしめたいのをグッと堪え、指先にキスをした。

「ブライアン様も素敵です。とても緊張しています…上手く出来るでしょうか…」

「大丈夫だ。入場はお前の父親とだが、俺はずっとジュリアンナの事を見ている。
真っ直ぐ俺の所に来い。」

「はい。私も真っ直ぐブライアン様だけを見ています。」

「さあ、時間だ、行こう。」

ジュリアンナの手を取り控室を出て、待っていたスペンサー国王にジュリアンナの手を渡した。

「ブライアン殿、どうか娘をよろしく頼む。」
と国王が言った。

「お任せ下さい。私が娘さんを誰よりも幸せにしますから。」


俺は一人、聖堂に向かった。
そこで父親と入場してくるジュリアンナを待つ。


初めて好きになった女に祝福され、
世界で一番愛している女と、

俺は今日、結婚する。















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