私の婚約者の苦手なもの

jun

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事件

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ロイ視点


今日はルイジェルド殿下に呼び出され、今売り出し中の香水に微量の禁止薬物が混入されている事が発覚した。
一部の女子生徒がその香水を使用し、問題行動を起こした件について話し合っている最中だ。

その問題行動が厄介なのだ。

突然興奮状態となり、近くにいた友人に掴みかかったと思ったら、抱きつき噛みついたとか。

すぐ周りが引き離し、それ以上のことはなかったが噛み跡はしっかり残ってしまったらしい。

放課後の人がまばらだったのが幸いし、大事にはならなかったが、数日後似たような事が学院外でも発生し、調査した結果、その香水に行き当たったのだそうだ。

そもそも何故そんな禁止薬物が混入されたのか。

それは偶然の賜物だった。

新しい香料を調合した結果その薬物に近いものになっていたが、あと一つの成分が足りていなかった。
あと一つの成分は、洗髪で使う石鹸に入っていた。
女性に人気の、香りが強いものにだ。


店頭からは回収されたが購入されたものはまだ回収されてないものがあり、薬物自体は微量なので使ってすぐどうこうなるわけではないが、使い続けると興奮状態になるらしい。


学院内には全校集会で使用の禁止を呼びかけ回収する予定だが、使用頻度によっては今この時にでも被害が出る恐れがある。
厄介だ。


全校集会後、学院を臨時休校にするか、使用した生徒だけ休ませるか…。


殿下と学院長が話し合い、問題が出た後では遅いと臨時休校するとなって解散した。




今日はリリーに会えていない。


もう帰ってしまっただろうか…。


教室に向かっている途中、廊下の端にこちらに向かって片膝をつき、かしずいている女子生徒がいる。

ナニアレ?怖いんだけど…。

無視して通り過ぎようとしたら、


「リリーナ様の事でご報告を。」


と一枚の紙を渡してきた。 



受け取ると今日の昼休みの出来事が書かれていた。
リリーが女子生徒に絡まれそうなったが大事はなかったが、要注意人物にて注意されたし。


俺がいない時を狙われたのか。
春先のあの気持ち悪い女以外は寄ってきてなかったから油断していた。

「報告ありがとう。」 



「御意」


と言って走っていなくなった…。


え?隠密?誰?


見たことあるような、ないような女子だが、何はともあれリリーの情報はありがたい。


リリーが心配だ。


教室に急いで戻るとリリーは本を読みながら俺を待っていてくれたようだ。


「リリー、待たせてごめんね。でも一人は危ないから先に帰ってても良かったんだよ。」


「ロイ、お疲れ様。今日は一度も顔見れなかったから待ってた。」


「僕もリリーに会いたかったから嬉しいよ。ありがとう。」


「もう帰れるの?」

「うん、帰ろう。」



可愛いリリー。
僕が全てのものから守ってあげるよ。



********************


愛でる会代表、カトリーヌでございます。
お二人のご様子をこっそり愛でる日々を送らせていただいております。

そんな中の今日の事案はわたくしの不甲斐なさで涙がこぼれました。
あんな可愛いような可愛いくないような微妙な方に、美少女代表のリリーナ様が侮辱されるとは!

あの時のわたくしは日替わりランチのビーフシチューを堪能しており、彼女たちに気付きませんでした。
気付いていればあんな所業は許しませんでしたのに!

気付いた時には青い顔で立ち去る彼女達を見送るしかありませんでした。
会員達に聞き込みし、
昼休みの出来事を会員全員に伝達、要注意人物への監視とリリーナ様の警護の指示を出し、ロナルド様への報告書の作成を終了させ、ロナルド様を廊下でお待ちしておりました。

跪き、待機です。


しばらくするとロナルド様がいらっしゃいました。
案の定素通りしようとするところを、絶妙なタイミングで報告書を提出。

ロナルド様は少し驚いていらっしゃったが受け取って下さった。


報告書を読み終わるとみるみる表情が変わる様は震えあがりました。


ありがとうと勿体ないお言葉をいただき、走ってその場を去りました。

あの後ロナルド様はリリーナ様がいる教室に向かっている事でしょう。

リリーナ様の警護にあたっていた会員に任務終了の連絡をし、今日の愛でる会は終了です。
明日もまた、お二人が平穏無事に過ごせるよう頑張りたいと思います。

長々とお話しさせていただきありがとうございました。

それではまた。







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