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Revenge tragedy of agent Ⅱ
第五話
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探偵はバーに居る。等とは良く言ったものであるが京都にある建物の1階にあるバーでは、従業員全員が探偵という何とも珍しい探偵事務所が存在する。飲みながら、気軽に相談を持ちかけられる上探偵同士のコミュニティにも一役買っており一馬と正志は店の扉を前に立っていた。
「こういうとこ、俺初めて来るわ」
「昔世話になった人が居る店だよ。あんま騒ぐなよ」
「どっちかっつーと騒がれる方だがな」
正志は正体がバレないようにつけ髭や髪型を変えて変装している。2人は店に足を運ぶとカウンターの席へと座った。他にも客が見えるが、中には探偵依頼をする者も。その場合は、奥の別室へと通され話を伺う流れになっている。
「マスター、ウィスキーロック2つ。あと例の物を」
マスターは30代後半の女性。この業界に長く携わり素行調査や浮気調査、別れさせ屋等数多く成功させてきた実力派。昔は自分の足で動く事が多かったらしいが最近は優秀な部下も増えもっぱら司令塔の役割を担うようになってからはバーのマスターが板についてきた。静かに、カクテルの作られる音と氷とグラスの音を響かせ、店のマスターは一馬にウィスキーを渡した。
探偵はバーに居る。等とは良く言ったものであるが京都にある建物の1階にあるバーでは、従業員全員が探偵という何とも珍しい探偵事務所が存在する。飲みながら、気軽に相談を持ちかけられる上探偵同士のコミュニティにも一役買っており一馬と正志は店の扉を前に立っていた。
「こういうとこ、俺初めて来るわ」
「昔世話になった人が居る店だよ。あんま騒ぐなよ」
「どっちかっつーと騒がれる方だがな」
正志は正体がバレないようにつけ髭や髪型を変えて変装している。2人は店に足を運ぶとカウンターの席へと座った。他にも客が見えるが、中には探偵依頼をする者も。その場合は、奥の別室へと通され話を伺う流れになっている。
「マスター、ウィスキーロック2つ。あと例の物を」
マスターは30代後半の女性。この業界に長く携わり素行調査や浮気調査、別れさせ屋等数多く成功させてきた実力派。昔は自分の足で動く事が多かったらしいが最近は優秀な部下も増えもっぱら司令塔の役割を担うようになってからはバーのマスターが板についてきた。静かに、カクテルの作られる音と氷とグラスの音を響かせ、店のマスターは一馬にウィスキーを渡した。
「事件発生当時の病院に居た医者の生き残りだけど、今は別の病院で働いているわ。貴方と同じ傷を掌に持っているのも確認済みよ」
マスターは調査資料を入れた封筒を一馬に手渡すと機嫌良くその中身を確かめた。一馬も調査料の入った小さな封筒をマスターに手渡して酒を飲む。
「過去なんて忘れちゃえばいいのに」
「そう簡単に忘れられないから探偵やってんすよ。昔さんざん言ったじゃないスか」
「その時君はまだ尖った10代のイケメンだったのにねぇ」
時の流れは残酷だと言わんばかりに、マスターはため息を吐いた。
「自分なりに、浜田和則について調べたんですがやっぱり自分の中ではあれが映像で見た加害者本人とは思えないんですよ。人間かどうかさえ怪しいくらいに」
「いや、流石に人間だろ。恐怖で気が動転してたから幻覚を見たんだろ?人間でなけりゃ何だよ」
正志がそういうと、一馬が返した。
「だから、当時襲われた人に会いに行って話を聞くんだよ。病院が炎上し、殺人事件があったのは“本当”。でもそれが浜田の行為であるとは警察も発表してない。あの事件は別に犯人立てて蔵入りしてるって事は何かあるかもしれないだろ」
グイ、とウィスキーのロックを深く飲む。
「・・・・え、浜田じゃないのか?一連の事件は」
「銃で頭に撃ち抜かれて死んでんの。それはすでに死亡診断書が提出されてるし、散々テレビでお前も言ってるだろ」
「でも、その際に遺体が消えたってのは?」
「そこなんだよ。浜田の遺族は遺体の受け取りを拒否したから家族での葬儀は行われずに火葬場へ直行してるはず。その記録があるかないかで浜田の生存説にも信憑性は出るんだよ」
「成る程。ちなみにそれ俺も同行していいか?」
「いいけど、ネタ探しに自ら首突っ込むニュースキャスターってどうなんだ」
「ニュースキャスター?・・・あっ!!」
マスターが正志の顔に気づいて、こっそりサインをねだり割り勘のつもりが、負い目を感じて仕方なく一馬が会計を済ませる事となった。
「こういうとこ、俺初めて来るわ」
「昔世話になった人が居る店だよ。あんま騒ぐなよ」
「どっちかっつーと騒がれる方だがな」
正志は正体がバレないようにつけ髭や髪型を変えて変装している。2人は店に足を運ぶとカウンターの席へと座った。他にも客が見えるが、中には探偵依頼をする者も。その場合は、奥の別室へと通され話を伺う流れになっている。
「マスター、ウィスキーロック2つ。あと例の物を」
マスターは30代後半の女性。この業界に長く携わり素行調査や浮気調査、別れさせ屋等数多く成功させてきた実力派。昔は自分の足で動く事が多かったらしいが最近は優秀な部下も増えもっぱら司令塔の役割を担うようになってからはバーのマスターが板についてきた。静かに、カクテルの作られる音と氷とグラスの音を響かせ、店のマスターは一馬にウィスキーを渡した。
探偵はバーに居る。等とは良く言ったものであるが京都にある建物の1階にあるバーでは、従業員全員が探偵という何とも珍しい探偵事務所が存在する。飲みながら、気軽に相談を持ちかけられる上探偵同士のコミュニティにも一役買っており一馬と正志は店の扉を前に立っていた。
「こういうとこ、俺初めて来るわ」
「昔世話になった人が居る店だよ。あんま騒ぐなよ」
「どっちかっつーと騒がれる方だがな」
正志は正体がバレないようにつけ髭や髪型を変えて変装している。2人は店に足を運ぶとカウンターの席へと座った。他にも客が見えるが、中には探偵依頼をする者も。その場合は、奥の別室へと通され話を伺う流れになっている。
「マスター、ウィスキーロック2つ。あと例の物を」
マスターは30代後半の女性。この業界に長く携わり素行調査や浮気調査、別れさせ屋等数多く成功させてきた実力派。昔は自分の足で動く事が多かったらしいが最近は優秀な部下も増えもっぱら司令塔の役割を担うようになってからはバーのマスターが板についてきた。静かに、カクテルの作られる音と氷とグラスの音を響かせ、店のマスターは一馬にウィスキーを渡した。
「事件発生当時の病院に居た医者の生き残りだけど、今は別の病院で働いているわ。貴方と同じ傷を掌に持っているのも確認済みよ」
マスターは調査資料を入れた封筒を一馬に手渡すと機嫌良くその中身を確かめた。一馬も調査料の入った小さな封筒をマスターに手渡して酒を飲む。
「過去なんて忘れちゃえばいいのに」
「そう簡単に忘れられないから探偵やってんすよ。昔さんざん言ったじゃないスか」
「その時君はまだ尖った10代のイケメンだったのにねぇ」
時の流れは残酷だと言わんばかりに、マスターはため息を吐いた。
「自分なりに、浜田和則について調べたんですがやっぱり自分の中ではあれが映像で見た加害者本人とは思えないんですよ。人間かどうかさえ怪しいくらいに」
「いや、流石に人間だろ。恐怖で気が動転してたから幻覚を見たんだろ?人間でなけりゃ何だよ」
正志がそういうと、一馬が返した。
「だから、当時襲われた人に会いに行って話を聞くんだよ。病院が炎上し、殺人事件があったのは“本当”。でもそれが浜田の行為であるとは警察も発表してない。あの事件は別に犯人立てて蔵入りしてるって事は何かあるかもしれないだろ」
グイ、とウィスキーのロックを深く飲む。
「・・・・え、浜田じゃないのか?一連の事件は」
「銃で頭に撃ち抜かれて死んでんの。それはすでに死亡診断書が提出されてるし、散々テレビでお前も言ってるだろ」
「でも、その際に遺体が消えたってのは?」
「そこなんだよ。浜田の遺族は遺体の受け取りを拒否したから家族での葬儀は行われずに火葬場へ直行してるはず。その記録があるかないかで浜田の生存説にも信憑性は出るんだよ」
「成る程。ちなみにそれ俺も同行していいか?」
「いいけど、ネタ探しに自ら首突っ込むニュースキャスターってどうなんだ」
「ニュースキャスター?・・・あっ!!」
マスターが正志の顔に気づいて、こっそりサインをねだり割り勘のつもりが、負い目を感じて仕方なく一馬が会計を済ませる事となった。
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