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第三話(最終話)
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「見合い、ですか?」
「ベータのお嬢さんなんだけどね、ご実家が病院を経営なさってて、悪い話じゃないと思うんだ。先生の腕前なら独立してもやっていけると思うし、いい匂いがするオメガさんと出会っているようでもないしね」
「はあ。結婚には向いてないと思うんですよね、俺」
「それはないでしょう。真面目で、仕事熱心で、派手に遊ぶでもなく、家庭的だとお見受けしますよ」
「休みの日は家事をこなして、寝るくらいしかやることがないので」
「結婚すれば家事は奥さんがやってくれますよ」
「そうだといいですけど」
曖昧に笑ったのが裏目に出て見合い写真と釣書の入った封筒を押しつけられた。
「返すからな、汚すなよ」
帰宅するなり、ウサギが封筒に飛びついた。
「わーお。めっちゃ清楚! 紺のワンピース、ハーフアップ、優雅な微笑み。幼稚園から大学まで一貫校。これは結婚しなきゃ嘘でしょ。ってか、黒豹まで話が回ってくること自体奇跡! よくまぁほかの方のところへ行かずに!」
「もったいなさすぎて、釣り合いが取れないってことじゃないのか」
「あー、それはウチの黒豹も一緒だけどねー。まぁよろしいんですかぁ? こんな黒豹で! 今ならもう一匹黒豹をおつけして、たったの二九八〇円!」
「安すぎる上に、もう一匹はどこにいる? ドッペルゲンガーはゴメンだ」
「弟も黒豹じゃなかったっけ?」
「なんで兄弟でどんぶりしなきゃならねぇんだよ」
「一人じゃ足りないなら、二人かなって」
「てめぇ、一人でたりなかったら、二人とヤるのか」
「やーん。うさぎちゃんのお腹はちっちゃくて、すぐにいっぱいになっちゃうから、一度にそんなにお相手できないけどー」
「けっ」
互いにあっかんべーと舌を出し合って、階段を挟んだそれぞれの部屋に引っ込んだまま、何となくすれ違ってそのまま見合いの日を迎えてしまった。
黒豹はダークカラーのビジネススーツを着て、ネクタイを締める。
防音室のドアを開けると激しいピアノの音色が土石流のように流れ出てきた。
「行ってくる」
「行ってらっしゃい」
この頃、ウサギは外食する日が増えた。
黒豹が帰宅するのとすれ違うように、艶のある耳をして、ふわりと人工的に甘い匂いを残して出て行く。数時間経つと
「またね、おやすみなさい」
ウサギの声が聞こえ、車の走り去る音がして、ウサギの声で奏でられるショパンの旋律が階段を上ってきて、向かい側の部屋へ消えていく。
「痛っ」
入れ違いに部屋を出て階段を降りようとして足の裏に刺激を感じ、裸眼をこらしてよく見れば、可愛いリボンのピアスだった。キャッチがなく、リボンの後ろに伸びる軸を踏んだ拍子に曲げてしまったらしい。
「ウサギ、ごめん。これ……」
ドアをノックして、顔にパックを貼りつけているウサギに差し出すと、ウサギは歪んだ軸へ目を落とし、黙って自分の手に受け取った。
「ごめん。買って返させてくれないか」
「ううん。彼に買ってもらったものだから。ほかの人に買い直させたら、却って気分を害すと思うし」
「そっか。申し訳ない」
「平気。僕が落としたのが悪いから。おやすみなさい」
ぼそぼそとした会話の挙げ句、目の前でドアは閉まった。
黒豹は鼻から大きく息を吸い、方向転換して自分の部屋へ戻ると、枕に向かって突っ伏した。
最近、ウサギが使っている香水の人工的な匂いが不快だった。
「いいのか、プロポーズしちまうぞ?」
黒豹は茶碗を片手に箸を持ったまま、ウサギの顔を覗き込んだ。
「はあ? すれば?」
ウサギはバチンと音を立てて箸を置き、顔を上げて胸を張ったが、唇はとんがり、頬は膨らんでいた。
「っとに可愛くねぇな」
黒豹の小さな呟きも、ウサギの耳はしっかり捉える。
「うわー、そういうの僕、大っ嫌い。『可愛い』ってなんですか? 自分より非力で押し倒してファックしやすいって意味ですか」
赤い目で睨みつけながら顔を傾け、顎を上げて挑発してくる。黒豹もバチンと音を立てて箸を置いた。
「少なくとも、今の場合、その通りの意味と受け止めてもらって結構だ。俺は結婚を望んでいるし、結婚するからにはファックもセックスも望んでる。ったりめぇだろうが」
「『当たり前』って言葉も、安易に使われるのは嫌い! 何だよ、当たり前って。Ωだから結婚したら家庭に入って? 家事? 妊娠? 出産? 育児? ママ友? 保護者会にPTA! ざけんなっ!」
ウサギは限界まで頬を膨らませ、横を向く。
「ちょっと待て。言っておくけどな、俺は今までに一度もてめぇにそんなステレオタイプは求めたことねぇし、押しつけたこともねぇからな! てめぇが勝手にベータ野郎に夢見て、付き合って、ステレオタイプ押しつけられて別れたからって、俺に文句言うんじゃねぇ!」
犬歯をむき出しにして吠えると、ウサギもぎいっと大きな前歯を見せた。
「むきーっ! 妊娠と出産だけは、絶対にΩじゃんか!」
「はあ? それは俺に向かって文句言われても、どうしようもねぇだろうが! αにはその機能が備わってないんだから。ヒト・モノ・カネ、見合う何かでバランスをとらせてくれとしか言いようがねぇよな」
ギリギリと切り結ぶ視線をウサギが外し、何もない空間に向かって怒鳴る。
「あーあ、いいよねαは! ファックして気持ちいいだけで妊娠しなくて、しかもΩのこと征服できて! Ωはどうせαに絶対服従だもんっ」
黒豹はウサギの視線の先へ回り込むように身体を傾けながら唸る。
「だから今までてめぇのことを泳がせてきたんだろうが! 俺にうなじを噛まれる前に、自分の自由な意思で恋愛もすればいいし、ほかに好きなベータができて、俺よりそっちと結婚したいならそうすればいいって。その代わりに俺だってお前以外のベータ女と付き合いもするし、縁があれば結婚も考える。同居を始めるときに話し合ってそう決めたよな? 忘れたのか」
「覚えてるよっ! 僕だってそれなりにベータ男とお付き合いもしましたし? 今回もたまたま上手くいかなくて別れましたけどっ」
ウサギは言うだけ言うと、またぷいっと顔を逸らした。
「たまたまも何も、上手くいった試しなんてねぇだろうが」
途端に赤い目には涙が盛り上がっていき、黒豹は天井に向かって息を吐く。
「プロポーズすればいいって言ってんじゃん、ばーか! ウサギからの見解は以上です!」
ウサギは小さく洟を啜ってぴょんと立ち上がった。階段を上っていく足音を聞いて、黒豹はテーブルに頬杖をつく。
「本当にプロポーズしちまうぞ、ばーか」
***
「あー。今になってめちゃくちゃ後悔してる。俺、超、逃げだしてぇ……」
柔らかな絨毯敷きの部屋で、シルバーグレーのタキシードを着て、黒豹は窓の外を見ながら呟く。
「ばーか。だから考え直す時間をあげたのに、するって言い張ったのは自分なんだからね」
ウサギの声が飛んできて、黒豹はげんなりした声を出す。
「おっしゃるとおり。すると言い張ったのは俺です。俺が結婚式を挙げたいと言いましたっ!」
「もうあきらめなよ。こんなに多くの人に注目されるなんて、人生で一回きりなんだから」
「お前、あれだけのギャラリーと神様の前で誓いのキスとかマジでできる?」
「僕、人前でピアノ弾くの得意だもん。キスくらい全然平気」
そう言って笑うウサギは真っ白なウェディングタキシードを着ていた。裾がふわふわ広がって、笑うたびに揺れる。その笑顔に黒豹の口許も緩んだ。
「そっか。もう一度だけ練習して腹を括るか。幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓います」
「誓いまーす!」
背伸びをしても全く届かないウサギの口許まで身をかがめ、黒豹は丁寧な口づけをした。
「ベータのお嬢さんなんだけどね、ご実家が病院を経営なさってて、悪い話じゃないと思うんだ。先生の腕前なら独立してもやっていけると思うし、いい匂いがするオメガさんと出会っているようでもないしね」
「はあ。結婚には向いてないと思うんですよね、俺」
「それはないでしょう。真面目で、仕事熱心で、派手に遊ぶでもなく、家庭的だとお見受けしますよ」
「休みの日は家事をこなして、寝るくらいしかやることがないので」
「結婚すれば家事は奥さんがやってくれますよ」
「そうだといいですけど」
曖昧に笑ったのが裏目に出て見合い写真と釣書の入った封筒を押しつけられた。
「返すからな、汚すなよ」
帰宅するなり、ウサギが封筒に飛びついた。
「わーお。めっちゃ清楚! 紺のワンピース、ハーフアップ、優雅な微笑み。幼稚園から大学まで一貫校。これは結婚しなきゃ嘘でしょ。ってか、黒豹まで話が回ってくること自体奇跡! よくまぁほかの方のところへ行かずに!」
「もったいなさすぎて、釣り合いが取れないってことじゃないのか」
「あー、それはウチの黒豹も一緒だけどねー。まぁよろしいんですかぁ? こんな黒豹で! 今ならもう一匹黒豹をおつけして、たったの二九八〇円!」
「安すぎる上に、もう一匹はどこにいる? ドッペルゲンガーはゴメンだ」
「弟も黒豹じゃなかったっけ?」
「なんで兄弟でどんぶりしなきゃならねぇんだよ」
「一人じゃ足りないなら、二人かなって」
「てめぇ、一人でたりなかったら、二人とヤるのか」
「やーん。うさぎちゃんのお腹はちっちゃくて、すぐにいっぱいになっちゃうから、一度にそんなにお相手できないけどー」
「けっ」
互いにあっかんべーと舌を出し合って、階段を挟んだそれぞれの部屋に引っ込んだまま、何となくすれ違ってそのまま見合いの日を迎えてしまった。
黒豹はダークカラーのビジネススーツを着て、ネクタイを締める。
防音室のドアを開けると激しいピアノの音色が土石流のように流れ出てきた。
「行ってくる」
「行ってらっしゃい」
この頃、ウサギは外食する日が増えた。
黒豹が帰宅するのとすれ違うように、艶のある耳をして、ふわりと人工的に甘い匂いを残して出て行く。数時間経つと
「またね、おやすみなさい」
ウサギの声が聞こえ、車の走り去る音がして、ウサギの声で奏でられるショパンの旋律が階段を上ってきて、向かい側の部屋へ消えていく。
「痛っ」
入れ違いに部屋を出て階段を降りようとして足の裏に刺激を感じ、裸眼をこらしてよく見れば、可愛いリボンのピアスだった。キャッチがなく、リボンの後ろに伸びる軸を踏んだ拍子に曲げてしまったらしい。
「ウサギ、ごめん。これ……」
ドアをノックして、顔にパックを貼りつけているウサギに差し出すと、ウサギは歪んだ軸へ目を落とし、黙って自分の手に受け取った。
「ごめん。買って返させてくれないか」
「ううん。彼に買ってもらったものだから。ほかの人に買い直させたら、却って気分を害すと思うし」
「そっか。申し訳ない」
「平気。僕が落としたのが悪いから。おやすみなさい」
ぼそぼそとした会話の挙げ句、目の前でドアは閉まった。
黒豹は鼻から大きく息を吸い、方向転換して自分の部屋へ戻ると、枕に向かって突っ伏した。
最近、ウサギが使っている香水の人工的な匂いが不快だった。
「いいのか、プロポーズしちまうぞ?」
黒豹は茶碗を片手に箸を持ったまま、ウサギの顔を覗き込んだ。
「はあ? すれば?」
ウサギはバチンと音を立てて箸を置き、顔を上げて胸を張ったが、唇はとんがり、頬は膨らんでいた。
「っとに可愛くねぇな」
黒豹の小さな呟きも、ウサギの耳はしっかり捉える。
「うわー、そういうの僕、大っ嫌い。『可愛い』ってなんですか? 自分より非力で押し倒してファックしやすいって意味ですか」
赤い目で睨みつけながら顔を傾け、顎を上げて挑発してくる。黒豹もバチンと音を立てて箸を置いた。
「少なくとも、今の場合、その通りの意味と受け止めてもらって結構だ。俺は結婚を望んでいるし、結婚するからにはファックもセックスも望んでる。ったりめぇだろうが」
「『当たり前』って言葉も、安易に使われるのは嫌い! 何だよ、当たり前って。Ωだから結婚したら家庭に入って? 家事? 妊娠? 出産? 育児? ママ友? 保護者会にPTA! ざけんなっ!」
ウサギは限界まで頬を膨らませ、横を向く。
「ちょっと待て。言っておくけどな、俺は今までに一度もてめぇにそんなステレオタイプは求めたことねぇし、押しつけたこともねぇからな! てめぇが勝手にベータ野郎に夢見て、付き合って、ステレオタイプ押しつけられて別れたからって、俺に文句言うんじゃねぇ!」
犬歯をむき出しにして吠えると、ウサギもぎいっと大きな前歯を見せた。
「むきーっ! 妊娠と出産だけは、絶対にΩじゃんか!」
「はあ? それは俺に向かって文句言われても、どうしようもねぇだろうが! αにはその機能が備わってないんだから。ヒト・モノ・カネ、見合う何かでバランスをとらせてくれとしか言いようがねぇよな」
ギリギリと切り結ぶ視線をウサギが外し、何もない空間に向かって怒鳴る。
「あーあ、いいよねαは! ファックして気持ちいいだけで妊娠しなくて、しかもΩのこと征服できて! Ωはどうせαに絶対服従だもんっ」
黒豹はウサギの視線の先へ回り込むように身体を傾けながら唸る。
「だから今までてめぇのことを泳がせてきたんだろうが! 俺にうなじを噛まれる前に、自分の自由な意思で恋愛もすればいいし、ほかに好きなベータができて、俺よりそっちと結婚したいならそうすればいいって。その代わりに俺だってお前以外のベータ女と付き合いもするし、縁があれば結婚も考える。同居を始めるときに話し合ってそう決めたよな? 忘れたのか」
「覚えてるよっ! 僕だってそれなりにベータ男とお付き合いもしましたし? 今回もたまたま上手くいかなくて別れましたけどっ」
ウサギは言うだけ言うと、またぷいっと顔を逸らした。
「たまたまも何も、上手くいった試しなんてねぇだろうが」
途端に赤い目には涙が盛り上がっていき、黒豹は天井に向かって息を吐く。
「プロポーズすればいいって言ってんじゃん、ばーか! ウサギからの見解は以上です!」
ウサギは小さく洟を啜ってぴょんと立ち上がった。階段を上っていく足音を聞いて、黒豹はテーブルに頬杖をつく。
「本当にプロポーズしちまうぞ、ばーか」
***
「あー。今になってめちゃくちゃ後悔してる。俺、超、逃げだしてぇ……」
柔らかな絨毯敷きの部屋で、シルバーグレーのタキシードを着て、黒豹は窓の外を見ながら呟く。
「ばーか。だから考え直す時間をあげたのに、するって言い張ったのは自分なんだからね」
ウサギの声が飛んできて、黒豹はげんなりした声を出す。
「おっしゃるとおり。すると言い張ったのは俺です。俺が結婚式を挙げたいと言いましたっ!」
「もうあきらめなよ。こんなに多くの人に注目されるなんて、人生で一回きりなんだから」
「お前、あれだけのギャラリーと神様の前で誓いのキスとかマジでできる?」
「僕、人前でピアノ弾くの得意だもん。キスくらい全然平気」
そう言って笑うウサギは真っ白なウェディングタキシードを着ていた。裾がふわふわ広がって、笑うたびに揺れる。その笑顔に黒豹の口許も緩んだ。
「そっか。もう一度だけ練習して腹を括るか。幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓います」
「誓いまーす!」
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何回読んでも面白いな!!!
テンポがよくてウサギもかわいい(*´ω`*)
わー!
ありがとう!!!
またこんな感じの作品も書けたらいいなぁ
待ってましたああああ!!!
ありがとおおおおお!!!
よろしくお願いしますううううう!!!