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「仲良しだよ☆」
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こんにちはナンナです。
私は今ボロ雑巾のように廊下に転がっております。
周りには小さな瓦礫が散らばっており、魔王様の為に丹精込めてお作りした『ミルククッキーのココアパウダー掛け』も木っ端微塵のケサランパサランが如くパウダー状になり散布されております。
と、言いますのも時を少し戻しまして、私が出来たてホヤホヤのお茶請けを鼻歌交じりにお部屋へお持ちしようとドアノブに手をかけた刹那の事でした。
「~~~~♪うふふっ♪魔王様喜んでくれますかねー?」
魔王様の喜ぶお姿を想像しながら、あふれ出るヨダレを拭って愛しの魔王様の待つお部屋のドアノブに手を掛けました。
それと同時に「ゾッ!」とする程の強大な魔力の反応を感じ取りました。
(この感じは…っ!)
やはりこの場合は思考を巡らせるよりも先に回避するべきでしたね。
……その結果がこれです。
このような失態……私なんぞはボロ雑巾のように床に横たわり、そこらの塵芥を集めるだけ集めて最後は丸めてポイッとされるような存在なのですよ。ふふ……っ。
ですが━━━。
上体を起こしホコリまみれの服をパンパンと払い壁が吹き飛び風通しの良くなった廊下から空に佇む2つの影を見上げる。
1つは神々しい光輪を背に12の翼を光り輝かせている。
1つは血色の翼で羽ばたきながら仁王立ちしている。
━━ですが、仕方がないじゃないですか。魔王様の思考も貴方様の思考も見てしまったのですから。
「頑張ってください、魔王様」
貴方様の願いが願わくば、叶いませんように…
ナンナは胸に手を当てグッと握りしめた。
「無駄な争いはやめない?死にたいの?」
「クハハッ!!先に仕掛けおったくせに言うではないか。それにだ、貴様に殺されるような柔な儂ではない!」
「はぁ、愚か…と言いたいところだけど、私しかいないものね…魔王ちゃんが本気で戦える相手なんて」
そうよ…レイドボスの一角であるバハムートですら魔王ちゃんにとっては、赤子の手を捻るのと同等だった。
フェンリルだってそう、あの調子じゃあ魔王ちゃんに触れることすら出来やしないわ。
「はぁ…」
……だったら私しかいないじゃない。魔王ちゃんに最高の思い出を作ってあげられるのは…。
「悪いけど私、全力で行かせてもらうから」
これは私の役目、他の誰でもない神の役目。
「くかかっ!わかっている!そうで無ければ面白くなかろう!!」
貴女にだけは絶対に譲らせない
──辺りの空気が怯えだす。
発狂しそうなほど高まるその魔力が一定の位置に達したと同時に、神と魔王の戦いは幕を開けた。
『平伏せい!喝采せい!そして傾注せよ!宝物庫の門番たちよ!儂の命令だ!全ての“門”を開け!』
魔王の右手に禍々しい渦が発生し、それは靄を生み出しながら徐々に魔王の元を遠ざかっていく。
『天に我一人、よって命ずる。
12の神翼、悪を滅する剣を我が手に』
唯一神が前へ差し出した手を強烈な光が包む。
「断罪の剣・天炎ノ焔」
「大罪の剣・深淵ノ炎!!」
「「征くぞ!!友よ!!」」
己の願いを、信念を掛けた決闘が
両者の咆哮と共に
今、始まった。
私は今ボロ雑巾のように廊下に転がっております。
周りには小さな瓦礫が散らばっており、魔王様の為に丹精込めてお作りした『ミルククッキーのココアパウダー掛け』も木っ端微塵のケサランパサランが如くパウダー状になり散布されております。
と、言いますのも時を少し戻しまして、私が出来たてホヤホヤのお茶請けを鼻歌交じりにお部屋へお持ちしようとドアノブに手をかけた刹那の事でした。
「~~~~♪うふふっ♪魔王様喜んでくれますかねー?」
魔王様の喜ぶお姿を想像しながら、あふれ出るヨダレを拭って愛しの魔王様の待つお部屋のドアノブに手を掛けました。
それと同時に「ゾッ!」とする程の強大な魔力の反応を感じ取りました。
(この感じは…っ!)
やはりこの場合は思考を巡らせるよりも先に回避するべきでしたね。
……その結果がこれです。
このような失態……私なんぞはボロ雑巾のように床に横たわり、そこらの塵芥を集めるだけ集めて最後は丸めてポイッとされるような存在なのですよ。ふふ……っ。
ですが━━━。
上体を起こしホコリまみれの服をパンパンと払い壁が吹き飛び風通しの良くなった廊下から空に佇む2つの影を見上げる。
1つは神々しい光輪を背に12の翼を光り輝かせている。
1つは血色の翼で羽ばたきながら仁王立ちしている。
━━ですが、仕方がないじゃないですか。魔王様の思考も貴方様の思考も見てしまったのですから。
「頑張ってください、魔王様」
貴方様の願いが願わくば、叶いませんように…
ナンナは胸に手を当てグッと握りしめた。
「無駄な争いはやめない?死にたいの?」
「クハハッ!!先に仕掛けおったくせに言うではないか。それにだ、貴様に殺されるような柔な儂ではない!」
「はぁ、愚か…と言いたいところだけど、私しかいないものね…魔王ちゃんが本気で戦える相手なんて」
そうよ…レイドボスの一角であるバハムートですら魔王ちゃんにとっては、赤子の手を捻るのと同等だった。
フェンリルだってそう、あの調子じゃあ魔王ちゃんに触れることすら出来やしないわ。
「はぁ…」
……だったら私しかいないじゃない。魔王ちゃんに最高の思い出を作ってあげられるのは…。
「悪いけど私、全力で行かせてもらうから」
これは私の役目、他の誰でもない神の役目。
「くかかっ!わかっている!そうで無ければ面白くなかろう!!」
貴女にだけは絶対に譲らせない
──辺りの空気が怯えだす。
発狂しそうなほど高まるその魔力が一定の位置に達したと同時に、神と魔王の戦いは幕を開けた。
『平伏せい!喝采せい!そして傾注せよ!宝物庫の門番たちよ!儂の命令だ!全ての“門”を開け!』
魔王の右手に禍々しい渦が発生し、それは靄を生み出しながら徐々に魔王の元を遠ざかっていく。
『天に我一人、よって命ずる。
12の神翼、悪を滅する剣を我が手に』
唯一神が前へ差し出した手を強烈な光が包む。
「断罪の剣・天炎ノ焔」
「大罪の剣・深淵ノ炎!!」
「「征くぞ!!友よ!!」」
己の願いを、信念を掛けた決闘が
両者の咆哮と共に
今、始まった。
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