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爆炎と土煙が晴れると、そこには半壊した馬車と、それを取り囲む黒装束の集団がいた。
数は十名ほど。
手にしているのは、湾曲した異国の剣。
「……ふむ。手荒い歓迎だな」
ギルバートは煤けた上着を脱ぎ捨てながら、涼しい顔で剣を抜いた。
その背後では、アムリーが冷静に電卓を叩いている。
「被害状況報告。馬車は大破(修理費金貨五十枚)。護衛の騎士二名が軽傷(治療費金貨五枚)。そして何より……」
アムリーは地面に落ちた、ひしゃげたケーキの箱を見つめた。
「私の『ご褒美モンブラン』が全損しました。これは許されざる重罪です」
「同感だ。万死に値する」
ギルバートの瞳から、光が消えた。
襲撃者の一人が、低い声で告げる。
「王家の宝物を渡せ。さもなくば命はない」
「お断りする」
ギルバートが一歩前に出る。
「これは国の財産だ。そして何より、私の婚約者が命がけで計算し、回収した成果物だ。指一本触れさせん」
「ならば死ね!」
黒装束たちが一斉に襲いかかってきた。
鋭い刃が閃く。
しかし、ギルバートの動きは疾風のようだった。
キンッ! ガキンッ!
目にも止まらぬ剣速で、襲撃者の剣を弾き飛ばす。
「遅い」
一閃。
先頭の男が吹き飛ばされる。
強い。
「冷徹公爵」の名は伊達ではない。彼は文官であると同時に、国一番の剣士でもあったのだ。
だが、敵もさるもの。
「魔法使い、やれ!」
後方に控えていた男が、杖を掲げた。
「火球(ファイアボール)!」
紅蓮の炎が、ギルバートめがけて放たれる。
ギルバートは剣で迎撃しようとするが、魔法は剣では斬れない。
「ちっ……!」
「――角度修正、左三〇度!」
アムリーの声が響いた。
彼女は懐から取り出した、銀色に輝く平たい板――高級ステンレス製の『書類用バインダー』をフリスビーのように投げた。
ヒュン!
バインダーは美しい弧を描き、火球の側面に直撃した。
物理的な衝撃で、火球の軌道がわずかにズレる。
ドォォォン!
炎はギルバートの横をすり抜け、誰もいない壁に着弾した。
「なっ!? 魔法を弾いた!?」
魔法使いが驚愕する。
アムリーは予備のバインダーを構え、眼鏡を光らせた。
「魔法も物理現象の一種。質量とベクトル計算さえ間違えなければ、干渉は可能です」
「……君は本当に、何者なんだ?」
ギルバートが呆れつつも笑う。
「ただの事務員です。ですが、定時退社を邪魔する者には容赦しません!」
アムリーは叫ぶと同時に、懐から万年筆を三本取り出した。
「くらえ! 決裁ペン・ミサイル!」
シュシュシュッ!
投擲された万年筆は、魔法使いの杖を持つ手、そして膝の皿に正確に突き刺さった。
「ぎゃああああ!」
「命中率一〇〇%。次は眉間を狙いますよ?」
アムリーの殺気に、襲撃者たちがたじろぐ。
その隙を、ギルバートが見逃すはずがない。
「隙あり!」
彼は残りの敵を一瞬で制圧していった。
剣の峰で急所を打ち、次々と意識を刈り取っていく。
わずか三分後。
路地裏には、気絶した黒装束たちが山積みになっていた。
「……終了だな」
ギルバートが剣を納める。
乱れた息一つしていない。
「お怪我はありませんか、閣下」
「ああ。君の援護のおかげだ。……そのバインダー、投げるものだったのか?」
「多機能文具です。盾にも武器にもなります」
アムリーはバインダーを回収し、袖口で汚れを拭った。
そして、唯一意識を残しておいたリーダー格の男の前にしゃがみ込んだ。
「さて、取り調べ(ヒアリング)の時間です」
アムリーは男の胸ぐらを掴み、笑顔を見せた。
「貴方たちの雇い主は誰ですか? 黙秘権はありません。喋らない場合、貴方の装備品を全て剥ぎ取り、下着姿で大通りに放置します」
「ひっ……!」
男は震え上がった。
目の前の令嬢が、冗談で言っているのではないと悟ったからだ。
「は、吐く! 全部吐く! 俺たちは『黒鷲(シュバルツ・アドラー)』だ!」
「黒鷲? 隣国の傭兵団か」
ギルバートが眉をひそめる。
「誰の依頼だ?」
「し、知らねえ! ただ、『ピンクのドレスを着た小娘』から手紙と前金が届いたんだ! 『邪魔な女を消して、宝物を奪え』ってな!」
「ピンクのドレス……」
アムリーとギルバートは顔を見合わせた。
「ミナ様ですね」
「……あのバカ女、傭兵まで雇っていたのか」
「いえ、違います」
アムリーは首を振った。
「ミナ様に、傭兵団への連絡手段や、前金を用意する資金力はありません。……手紙の筆跡は?」
「そ、それは……代筆っぽかったが、封蝋はあいつの実家の男爵家の紋章だった!」
「なるほど。偽装工作(なりすまし)ですね」
アムリーは立ち上がった。
「ミナ様を利用し、王家の宝物を奪い、さらに私を消そうとする何者か。……傭兵を使ってまで強行するとは、相当焦っているようです」
「宝物の中に、奴らにとって『絶対に回収したいもの』が含まれていたのか?」
ギルバートが回収した袋を見る。
アムリーは袋の中身を脳内で検索した。
金目のものばかりだが、その中に一つだけ、異質なものがあった。
『管理番号099・古びた鍵』
装飾もなく、ただの鉄屑に見える鍵。
カイルたちが「これも金になるかも」と適当に放り込んだものだ。
「……閣下。一度、全ての宝物を詳細に鑑定する必要があります。特に、価値のなさそうなものほど怪しい」
「分かった。屋敷に戻って精査しよう」
ギルバートは部下に指示を出し、襲撃者たちを連行させた。
そして、アムリーに向き直る。
「……怖くなかったか?」
「いえ。恐怖よりも怒りが勝りました」
「怒り?」
「私のモンブランを台無しにした罪。……彼らには、一生かかっても償えないほどの労働奉仕を課すべきです」
アムリーが本気で悔しがっているのを見て、ギルバートは吹き出した。
「くくっ、ははは! 君らしいな」
彼はアムリーの肩を抱き寄せた。
「すまなかった。モンブランの代わりにはならないが、私の専属シェフに最高のお菓子を作らせよう」
「本当ですか! では、特大パフェをお願いします!」
「ああ、約束する」
二人は瓦礫の山を背に、歩き出した。
襲撃すらも「業務上のトラブル」として処理してしまうアムリー。
しかし、事態は彼女の予想を超えて、国家間の陰謀へと発展しようとしていた。
◇
翌日。
王都の地下牢。
そこに、質素な囚人服を着せられたカイルとミナの姿があった。
「出してくれぇ! ここはカビ臭いんだ!」
「お腹空きましたぁ……。マカロン食べたいですぅ……」
二人は鉄格子の前で泣き言を言っていた。
そこへ、看守が近づいてくる。
「面会だ」
現れたのは、フードを目深に被った謎の人物だった。
「……誰だ?」
カイルが尋ねる。
人物はフードを少しだけ上げ、口元に笑みを浮かべた。
「助けに来ましたよ、愛しい駒たち」
その声を聞いた瞬間、ミナの顔がパッと輝いた。
「ああっ! 貴方は……!」
「シッ。静かに」
人物は指を立てた。
「ここから出してあげます。その代わり……もう一度だけ、働いてもらいますよ?」
その手には、怪しく光る鍵が握られていた。
アムリーたちが「黒幕」の正体にたどり着く前に、敵の手が再び動き出そうとしていた。
数は十名ほど。
手にしているのは、湾曲した異国の剣。
「……ふむ。手荒い歓迎だな」
ギルバートは煤けた上着を脱ぎ捨てながら、涼しい顔で剣を抜いた。
その背後では、アムリーが冷静に電卓を叩いている。
「被害状況報告。馬車は大破(修理費金貨五十枚)。護衛の騎士二名が軽傷(治療費金貨五枚)。そして何より……」
アムリーは地面に落ちた、ひしゃげたケーキの箱を見つめた。
「私の『ご褒美モンブラン』が全損しました。これは許されざる重罪です」
「同感だ。万死に値する」
ギルバートの瞳から、光が消えた。
襲撃者の一人が、低い声で告げる。
「王家の宝物を渡せ。さもなくば命はない」
「お断りする」
ギルバートが一歩前に出る。
「これは国の財産だ。そして何より、私の婚約者が命がけで計算し、回収した成果物だ。指一本触れさせん」
「ならば死ね!」
黒装束たちが一斉に襲いかかってきた。
鋭い刃が閃く。
しかし、ギルバートの動きは疾風のようだった。
キンッ! ガキンッ!
目にも止まらぬ剣速で、襲撃者の剣を弾き飛ばす。
「遅い」
一閃。
先頭の男が吹き飛ばされる。
強い。
「冷徹公爵」の名は伊達ではない。彼は文官であると同時に、国一番の剣士でもあったのだ。
だが、敵もさるもの。
「魔法使い、やれ!」
後方に控えていた男が、杖を掲げた。
「火球(ファイアボール)!」
紅蓮の炎が、ギルバートめがけて放たれる。
ギルバートは剣で迎撃しようとするが、魔法は剣では斬れない。
「ちっ……!」
「――角度修正、左三〇度!」
アムリーの声が響いた。
彼女は懐から取り出した、銀色に輝く平たい板――高級ステンレス製の『書類用バインダー』をフリスビーのように投げた。
ヒュン!
バインダーは美しい弧を描き、火球の側面に直撃した。
物理的な衝撃で、火球の軌道がわずかにズレる。
ドォォォン!
炎はギルバートの横をすり抜け、誰もいない壁に着弾した。
「なっ!? 魔法を弾いた!?」
魔法使いが驚愕する。
アムリーは予備のバインダーを構え、眼鏡を光らせた。
「魔法も物理現象の一種。質量とベクトル計算さえ間違えなければ、干渉は可能です」
「……君は本当に、何者なんだ?」
ギルバートが呆れつつも笑う。
「ただの事務員です。ですが、定時退社を邪魔する者には容赦しません!」
アムリーは叫ぶと同時に、懐から万年筆を三本取り出した。
「くらえ! 決裁ペン・ミサイル!」
シュシュシュッ!
投擲された万年筆は、魔法使いの杖を持つ手、そして膝の皿に正確に突き刺さった。
「ぎゃああああ!」
「命中率一〇〇%。次は眉間を狙いますよ?」
アムリーの殺気に、襲撃者たちがたじろぐ。
その隙を、ギルバートが見逃すはずがない。
「隙あり!」
彼は残りの敵を一瞬で制圧していった。
剣の峰で急所を打ち、次々と意識を刈り取っていく。
わずか三分後。
路地裏には、気絶した黒装束たちが山積みになっていた。
「……終了だな」
ギルバートが剣を納める。
乱れた息一つしていない。
「お怪我はありませんか、閣下」
「ああ。君の援護のおかげだ。……そのバインダー、投げるものだったのか?」
「多機能文具です。盾にも武器にもなります」
アムリーはバインダーを回収し、袖口で汚れを拭った。
そして、唯一意識を残しておいたリーダー格の男の前にしゃがみ込んだ。
「さて、取り調べ(ヒアリング)の時間です」
アムリーは男の胸ぐらを掴み、笑顔を見せた。
「貴方たちの雇い主は誰ですか? 黙秘権はありません。喋らない場合、貴方の装備品を全て剥ぎ取り、下着姿で大通りに放置します」
「ひっ……!」
男は震え上がった。
目の前の令嬢が、冗談で言っているのではないと悟ったからだ。
「は、吐く! 全部吐く! 俺たちは『黒鷲(シュバルツ・アドラー)』だ!」
「黒鷲? 隣国の傭兵団か」
ギルバートが眉をひそめる。
「誰の依頼だ?」
「し、知らねえ! ただ、『ピンクのドレスを着た小娘』から手紙と前金が届いたんだ! 『邪魔な女を消して、宝物を奪え』ってな!」
「ピンクのドレス……」
アムリーとギルバートは顔を見合わせた。
「ミナ様ですね」
「……あのバカ女、傭兵まで雇っていたのか」
「いえ、違います」
アムリーは首を振った。
「ミナ様に、傭兵団への連絡手段や、前金を用意する資金力はありません。……手紙の筆跡は?」
「そ、それは……代筆っぽかったが、封蝋はあいつの実家の男爵家の紋章だった!」
「なるほど。偽装工作(なりすまし)ですね」
アムリーは立ち上がった。
「ミナ様を利用し、王家の宝物を奪い、さらに私を消そうとする何者か。……傭兵を使ってまで強行するとは、相当焦っているようです」
「宝物の中に、奴らにとって『絶対に回収したいもの』が含まれていたのか?」
ギルバートが回収した袋を見る。
アムリーは袋の中身を脳内で検索した。
金目のものばかりだが、その中に一つだけ、異質なものがあった。
『管理番号099・古びた鍵』
装飾もなく、ただの鉄屑に見える鍵。
カイルたちが「これも金になるかも」と適当に放り込んだものだ。
「……閣下。一度、全ての宝物を詳細に鑑定する必要があります。特に、価値のなさそうなものほど怪しい」
「分かった。屋敷に戻って精査しよう」
ギルバートは部下に指示を出し、襲撃者たちを連行させた。
そして、アムリーに向き直る。
「……怖くなかったか?」
「いえ。恐怖よりも怒りが勝りました」
「怒り?」
「私のモンブランを台無しにした罪。……彼らには、一生かかっても償えないほどの労働奉仕を課すべきです」
アムリーが本気で悔しがっているのを見て、ギルバートは吹き出した。
「くくっ、ははは! 君らしいな」
彼はアムリーの肩を抱き寄せた。
「すまなかった。モンブランの代わりにはならないが、私の専属シェフに最高のお菓子を作らせよう」
「本当ですか! では、特大パフェをお願いします!」
「ああ、約束する」
二人は瓦礫の山を背に、歩き出した。
襲撃すらも「業務上のトラブル」として処理してしまうアムリー。
しかし、事態は彼女の予想を超えて、国家間の陰謀へと発展しようとしていた。
◇
翌日。
王都の地下牢。
そこに、質素な囚人服を着せられたカイルとミナの姿があった。
「出してくれぇ! ここはカビ臭いんだ!」
「お腹空きましたぁ……。マカロン食べたいですぅ……」
二人は鉄格子の前で泣き言を言っていた。
そこへ、看守が近づいてくる。
「面会だ」
現れたのは、フードを目深に被った謎の人物だった。
「……誰だ?」
カイルが尋ねる。
人物はフードを少しだけ上げ、口元に笑みを浮かべた。
「助けに来ましたよ、愛しい駒たち」
その声を聞いた瞬間、ミナの顔がパッと輝いた。
「ああっ! 貴方は……!」
「シッ。静かに」
人物は指を立てた。
「ここから出してあげます。その代わり……もう一度だけ、働いてもらいますよ?」
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