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夜会前日の放課後。
私は一人、薄暗くなった学園の廊下を歩いていた。
理由は単純。借りていた本の返却期限が今日までだったことを、今の今まで忘れていたからだ。
「……静かね」
放課後の校舎は、昼間の喧騒が嘘のように静まり返っている。
私の足音だけが、コツ、コツと廊下に響く。
特訓の成果である「気配を消す歩き方」を実践しているため、自分でも自分の存在感がなさすぎて不気味なくらいだ。
「早く返して帰らなきゃ。明日は決戦(夜会)なんだから、早く寝てお肌のコンディションを整えないと」
私は図書室へ急いだ。
その途中だった。
使用されていないはずの空き教室から、何やら話し声と物音が聞こえてきた。
「……?」
私は足を止めた。
こんな時間に誰かしら。
好奇心と、少しの風紀委員的な正義感(私は風紀委員ではないが、公爵令嬢としてのノブレス・オブリージュ的なもの)が頭をもたげる。
私は音もなく教室の扉に近づき、わずかに開いた隙間から中を覗き込んだ。
◇
教室の中にいたのは、リリナ嬢と、数人の男子生徒たちだった。
彼らは机を囲み、何やら作業に没頭しているようだった。
「(あら、リリナ様? お友達と勉強会かしら?)」
私は微笑ましく思った。
しかし、よく見ようと眼鏡の位置を直し、目を細めて凝視すると、様子が少しおかしいことに気づいた。
机の上には、ボロボロのノートや、引き裂かれた布切れ、そして赤いインク壺が散乱している。
男子生徒の一人が、筆に赤いインクをたっぷりつけ、ノートに書きなぐっている。
「もっと! もっと怨念を込めて書きなさいよ!」
リリナ嬢が指示を飛ばしている。
「『ミディアに靴を隠された』『教科書を破られた』……そう、もっと具体的に! 日付も適当に散らして!」
「は、はい! 『○月×日、今日もあいつに階段から突き落とされそうになった。死にたい』……これでいいですか?」
「いいわ! 最高に可哀想よ!」
別の男子生徒は、白い布(ハンカチ?)をハサミで切り刻んでいる。
「こっちも頼むわよ! 『ミディアにいじめられてボロボロになった私の宝物』を作るのよ!」
「任せてください! 泥も塗りつけて、踏まれた跡もつけました!」
「ナイスよ! これで証拠は揃ったわ!」
リリナ嬢は高笑いした。
「見てなさいミディア……。この『いじめの証拠日記』と『破壊された所持品』があれば、明日の夜会でアンタを地獄に突き落とせるわ!」
◇
廊下の私。
「(……なるほど)」
私はポンと手を打った。
「(演劇の小道具作りね!)」
どう見てもそうとしか思えなかった。
『怨念を込めて』とか『死にたい』とか言っているのは、きっと悲劇のヒロインを演じるための脚本作りだろう。
ボロボロの布や日記は、劇中で使う小道具に違いない。
「(熱心だわ……。明日の夜会の余興で、寸劇でも披露するつもりなのかしら?)」
リリナ嬢はいつも私に突っかかってくるけれど、裏ではこんなに努力家だったなんて。
私は少し感動した。
「(いじめがテーマの劇なんて、社会派ね。応援してあげなきゃ)」
私は、頑張る彼らにエールを送るべく、扉をガラリと開けた。
「こんばんは、皆様」
「!!??」
教室内の空気が凍りついた。
リリナ嬢と男子生徒たちが、ビクッとして振り返る。
そこには、薄暗い廊下を背に、眼鏡を光らせ、口元に「不敵な笑み(聖母のような微笑みのつもり)」を浮かべた私が立っていた。
「ミ、ミディア……ッ!?」
リリナ嬢が悲鳴のような声を上げた。
「な、な、なんでここに……!?」
「たまたま通りかかったの。遅くまで熱心ね」
私は教室に入り、机の上の「作品」を覗き込んだ。
男子生徒が慌ててノートを隠そうとするが、私はそれを制した。
「隠さなくていいわ。見えていたもの」
「ヒッ……!」
「ふうん……『死にたい』……『あいつに突き落とされた』……」
私はノートの文字を読み上げた。
赤いインクが血のように見えて、実におどろおどろしい。
「すごい迫力ね。文字から『殺気』が滲み出ているわ。これなら、読む人を恐怖のどん底に叩き落とせるんじゃないかしら?」
私の純粋な感想(ホラー小説としての評価)。
しかし、彼らにはこう聞こえた。
『よくもまあ、あることないこと書いてくれたな? これを見たら私がどう思うか、分かってるんだろうな?』
男子生徒の手が震え、インクがポタリと床に落ちる。
「そ、そっちの布も、いい感じにボロボロね」
私は切り刻まれた布を見た。
「泥まで塗って、リアリティを追求しているのね。踏まれた跡までつけるなんて、芸が細かいわ」
(役作りへのこだわりを感じるわ)
「ど、どうも……」
男子生徒が涙目で答える。
「ミディア……あんた……」
リリナ嬢が、青ざめた顔で私を睨んだ。
「これを見て……怒らないの?」
「怒る?」
私は首をかしげた。
「どうして怒るの? むしろ感心しているわ。ここまで徹底的に準備するなんて、リリナ様の『執念』を感じるもの」
(劇を成功させたいという執念ね)
「しゅ、執念……」
リリナ嬢がゴクリと唾を飲み込んだ。
「ええ。明日の本番、楽しみにしているわ」
私はニッコリと笑った。
「きっと会場中が、あなたの演技に釘付けになるでしょうね。……私も、一番前の特等席で見させてもらうわ」
(最前列で応援するわ!)
リリナ嬢の顔色が、青から白、そして透明になりそうなほど血の気が引いていく。
彼女の脳内変換:
『明日の夜会で、この捏造証拠を出すつもりだろう? 上等だ。受けて立ってやる。私が特等席で、お前の茶番を粉砕してやるから覚悟しておけ』
「……っ!」
リリナ嬢は震えながらも、負けじと声を張り上げた。
「そ、そうよ! 見てなさいよ! あんたが泣いて謝っても許さないんだから!」
「ふふ、自信満々ね。その意気よ」
私は余裕たっぷりに頷いた。
「じゃあ、私はこれで。あまり根を詰めすぎて、体調を崩さないようにね。……特に、指先(偽造作業)には気をつけて」
私は手を振り、颯爽と教室を後にした。
「おやすみなさい」
ピシャリ。
扉が閉まる。
あとに残されたのは、石像のように固まったリリナたちだけだった。
「……」
「……リリナ様」
男子生徒の一人が、震える声で言った。
「バレてますよ。完全にバレてますよ」
「わ、分かってるわよ!」
「しかも『楽しみにしている』って……。あの方、この程度の証拠じゃ自分を倒せないって確信してるんですよ……!」
「余裕だ……。王者の余裕だ……」
「うるさいッ!」
リリナは机を叩いた。
「ここまで来たら後戻りはできないのよ! あいつがどんなに強かろうが、この日記を殿下の前で読み上げれば、世論は私に味方するはずよ!」
リリナは狂気を帯びた目で、赤いインクで汚れた日記を握りしめた。
「これは『切り札』よ。悪役令嬢を断罪するための、正義の剣なのよ!」
彼女は自分に言い聞かせるように叫んだ。
しかし、その手は止まらない震えを帯びていた。
ミディアの最後の笑顔――「あなたの努力なんて、私の前では児戯に等しい」と言わんばかりの慈愛に満ちた(誤解)表情が、脳裏から離れなかったからだ。
◇
一方、廊下を歩く私。
「あー、びっくりした」
私は本を抱え直した。
「リリナ様たち、青春してるわねぇ。私なんて、明日のドレスの心配しかしてないのに」
私は呑気に鼻歌を歌った。
「明日はどんな劇が見られるのかしら。ハンカチを持って行かなきゃ。感動して泣いちゃうかもしれないし」
私が楽しみにしている「劇」。
それがまさか、私自身をターゲットにした「断罪劇」だとは、露ほども疑わずに。
◇
そして、運命の当日。
王宮の大広間は、かつてない緊張感に包まれていた。
着飾った貴族たちが、扇の陰でひそひそと噂話をしている。
「聞いたか? 今夜、何かが起きるらしいぞ」
「リリナ男爵令嬢が、公爵令嬢の悪事を告発するとか……」
「相手はあの『氷の処刑台』だぞ? 返り討ちに遭って、会場が血の海になるんじゃないか?」
そんな不穏な空気の中。
「フレデリック殿下、並びに、ミディア・ベルンシュタイン公爵令嬢の入場です!」
重々しいファンファーレが鳴り響く。
大扉が、ゆっくりと開かれる。
そこには。
光り輝く第一王子フレデリック。
そしてその隣には。
「……ッ!!」
会場中の人々が息を呑んだ。
闇夜を切り取ったかのような漆黒のドレス。
鮮血のような赤いバラの刺繍。
冷徹な光を放つ銀縁眼鏡。
そして、近眼による緊張で極限まで鋭くなった、絶対零度の眼差し。
ミディア・ベルンシュタイン。
彼女は、まるで「断罪? 上等よ、かかってきなさい」と全身で語るかのような、圧倒的なラスボスのオーラを纏って現れたのである。
「(うう……みんな見てる……緊張で胃が痛い……)」
本人の内心など、誰にも伝わらないまま。
ついに、伝説の夜会が幕を開けた。
私は一人、薄暗くなった学園の廊下を歩いていた。
理由は単純。借りていた本の返却期限が今日までだったことを、今の今まで忘れていたからだ。
「……静かね」
放課後の校舎は、昼間の喧騒が嘘のように静まり返っている。
私の足音だけが、コツ、コツと廊下に響く。
特訓の成果である「気配を消す歩き方」を実践しているため、自分でも自分の存在感がなさすぎて不気味なくらいだ。
「早く返して帰らなきゃ。明日は決戦(夜会)なんだから、早く寝てお肌のコンディションを整えないと」
私は図書室へ急いだ。
その途中だった。
使用されていないはずの空き教室から、何やら話し声と物音が聞こえてきた。
「……?」
私は足を止めた。
こんな時間に誰かしら。
好奇心と、少しの風紀委員的な正義感(私は風紀委員ではないが、公爵令嬢としてのノブレス・オブリージュ的なもの)が頭をもたげる。
私は音もなく教室の扉に近づき、わずかに開いた隙間から中を覗き込んだ。
◇
教室の中にいたのは、リリナ嬢と、数人の男子生徒たちだった。
彼らは机を囲み、何やら作業に没頭しているようだった。
「(あら、リリナ様? お友達と勉強会かしら?)」
私は微笑ましく思った。
しかし、よく見ようと眼鏡の位置を直し、目を細めて凝視すると、様子が少しおかしいことに気づいた。
机の上には、ボロボロのノートや、引き裂かれた布切れ、そして赤いインク壺が散乱している。
男子生徒の一人が、筆に赤いインクをたっぷりつけ、ノートに書きなぐっている。
「もっと! もっと怨念を込めて書きなさいよ!」
リリナ嬢が指示を飛ばしている。
「『ミディアに靴を隠された』『教科書を破られた』……そう、もっと具体的に! 日付も適当に散らして!」
「は、はい! 『○月×日、今日もあいつに階段から突き落とされそうになった。死にたい』……これでいいですか?」
「いいわ! 最高に可哀想よ!」
別の男子生徒は、白い布(ハンカチ?)をハサミで切り刻んでいる。
「こっちも頼むわよ! 『ミディアにいじめられてボロボロになった私の宝物』を作るのよ!」
「任せてください! 泥も塗りつけて、踏まれた跡もつけました!」
「ナイスよ! これで証拠は揃ったわ!」
リリナ嬢は高笑いした。
「見てなさいミディア……。この『いじめの証拠日記』と『破壊された所持品』があれば、明日の夜会でアンタを地獄に突き落とせるわ!」
◇
廊下の私。
「(……なるほど)」
私はポンと手を打った。
「(演劇の小道具作りね!)」
どう見てもそうとしか思えなかった。
『怨念を込めて』とか『死にたい』とか言っているのは、きっと悲劇のヒロインを演じるための脚本作りだろう。
ボロボロの布や日記は、劇中で使う小道具に違いない。
「(熱心だわ……。明日の夜会の余興で、寸劇でも披露するつもりなのかしら?)」
リリナ嬢はいつも私に突っかかってくるけれど、裏ではこんなに努力家だったなんて。
私は少し感動した。
「(いじめがテーマの劇なんて、社会派ね。応援してあげなきゃ)」
私は、頑張る彼らにエールを送るべく、扉をガラリと開けた。
「こんばんは、皆様」
「!!??」
教室内の空気が凍りついた。
リリナ嬢と男子生徒たちが、ビクッとして振り返る。
そこには、薄暗い廊下を背に、眼鏡を光らせ、口元に「不敵な笑み(聖母のような微笑みのつもり)」を浮かべた私が立っていた。
「ミ、ミディア……ッ!?」
リリナ嬢が悲鳴のような声を上げた。
「な、な、なんでここに……!?」
「たまたま通りかかったの。遅くまで熱心ね」
私は教室に入り、机の上の「作品」を覗き込んだ。
男子生徒が慌ててノートを隠そうとするが、私はそれを制した。
「隠さなくていいわ。見えていたもの」
「ヒッ……!」
「ふうん……『死にたい』……『あいつに突き落とされた』……」
私はノートの文字を読み上げた。
赤いインクが血のように見えて、実におどろおどろしい。
「すごい迫力ね。文字から『殺気』が滲み出ているわ。これなら、読む人を恐怖のどん底に叩き落とせるんじゃないかしら?」
私の純粋な感想(ホラー小説としての評価)。
しかし、彼らにはこう聞こえた。
『よくもまあ、あることないこと書いてくれたな? これを見たら私がどう思うか、分かってるんだろうな?』
男子生徒の手が震え、インクがポタリと床に落ちる。
「そ、そっちの布も、いい感じにボロボロね」
私は切り刻まれた布を見た。
「泥まで塗って、リアリティを追求しているのね。踏まれた跡までつけるなんて、芸が細かいわ」
(役作りへのこだわりを感じるわ)
「ど、どうも……」
男子生徒が涙目で答える。
「ミディア……あんた……」
リリナ嬢が、青ざめた顔で私を睨んだ。
「これを見て……怒らないの?」
「怒る?」
私は首をかしげた。
「どうして怒るの? むしろ感心しているわ。ここまで徹底的に準備するなんて、リリナ様の『執念』を感じるもの」
(劇を成功させたいという執念ね)
「しゅ、執念……」
リリナ嬢がゴクリと唾を飲み込んだ。
「ええ。明日の本番、楽しみにしているわ」
私はニッコリと笑った。
「きっと会場中が、あなたの演技に釘付けになるでしょうね。……私も、一番前の特等席で見させてもらうわ」
(最前列で応援するわ!)
リリナ嬢の顔色が、青から白、そして透明になりそうなほど血の気が引いていく。
彼女の脳内変換:
『明日の夜会で、この捏造証拠を出すつもりだろう? 上等だ。受けて立ってやる。私が特等席で、お前の茶番を粉砕してやるから覚悟しておけ』
「……っ!」
リリナ嬢は震えながらも、負けじと声を張り上げた。
「そ、そうよ! 見てなさいよ! あんたが泣いて謝っても許さないんだから!」
「ふふ、自信満々ね。その意気よ」
私は余裕たっぷりに頷いた。
「じゃあ、私はこれで。あまり根を詰めすぎて、体調を崩さないようにね。……特に、指先(偽造作業)には気をつけて」
私は手を振り、颯爽と教室を後にした。
「おやすみなさい」
ピシャリ。
扉が閉まる。
あとに残されたのは、石像のように固まったリリナたちだけだった。
「……」
「……リリナ様」
男子生徒の一人が、震える声で言った。
「バレてますよ。完全にバレてますよ」
「わ、分かってるわよ!」
「しかも『楽しみにしている』って……。あの方、この程度の証拠じゃ自分を倒せないって確信してるんですよ……!」
「余裕だ……。王者の余裕だ……」
「うるさいッ!」
リリナは机を叩いた。
「ここまで来たら後戻りはできないのよ! あいつがどんなに強かろうが、この日記を殿下の前で読み上げれば、世論は私に味方するはずよ!」
リリナは狂気を帯びた目で、赤いインクで汚れた日記を握りしめた。
「これは『切り札』よ。悪役令嬢を断罪するための、正義の剣なのよ!」
彼女は自分に言い聞かせるように叫んだ。
しかし、その手は止まらない震えを帯びていた。
ミディアの最後の笑顔――「あなたの努力なんて、私の前では児戯に等しい」と言わんばかりの慈愛に満ちた(誤解)表情が、脳裏から離れなかったからだ。
◇
一方、廊下を歩く私。
「あー、びっくりした」
私は本を抱え直した。
「リリナ様たち、青春してるわねぇ。私なんて、明日のドレスの心配しかしてないのに」
私は呑気に鼻歌を歌った。
「明日はどんな劇が見られるのかしら。ハンカチを持って行かなきゃ。感動して泣いちゃうかもしれないし」
私が楽しみにしている「劇」。
それがまさか、私自身をターゲットにした「断罪劇」だとは、露ほども疑わずに。
◇
そして、運命の当日。
王宮の大広間は、かつてない緊張感に包まれていた。
着飾った貴族たちが、扇の陰でひそひそと噂話をしている。
「聞いたか? 今夜、何かが起きるらしいぞ」
「リリナ男爵令嬢が、公爵令嬢の悪事を告発するとか……」
「相手はあの『氷の処刑台』だぞ? 返り討ちに遭って、会場が血の海になるんじゃないか?」
そんな不穏な空気の中。
「フレデリック殿下、並びに、ミディア・ベルンシュタイン公爵令嬢の入場です!」
重々しいファンファーレが鳴り響く。
大扉が、ゆっくりと開かれる。
そこには。
光り輝く第一王子フレデリック。
そしてその隣には。
「……ッ!!」
会場中の人々が息を呑んだ。
闇夜を切り取ったかのような漆黒のドレス。
鮮血のような赤いバラの刺繍。
冷徹な光を放つ銀縁眼鏡。
そして、近眼による緊張で極限まで鋭くなった、絶対零度の眼差し。
ミディア・ベルンシュタイン。
彼女は、まるで「断罪? 上等よ、かかってきなさい」と全身で語るかのような、圧倒的なラスボスのオーラを纏って現れたのである。
「(うう……みんな見てる……緊張で胃が痛い……)」
本人の内心など、誰にも伝わらないまま。
ついに、伝説の夜会が幕を開けた。
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