13 / 159
第1章 犯罪制裁 編
大丈夫です…
しおりを挟む
「小雨! 目を開けて!!」
臨は叫び、ガラスを叩く。
「り、臨! 落ち着いて!小雨は大丈夫だから!」
口を開いたのはショウだった。
「どこが!?」
そして、振り向き、鋭利な瞳に浮かんだ涙とクマを見せると、力尽きたのか、その場に座り込んで
「あぁ、小雨……オレが守っていれば…っ!」
「り、臨さん、座って…ください」
楓彩は座ってうつむいている臨の肩に触れ、近くの長椅子へ移動させる。
「あぁ……やだよぉ……小雨……」
臨は右手で涙を隠しているのか顔を覆っている。
「クソっ……あの時…一緒にいれば……!!」
右足で床を踏みつける臨。
剣得はショウの近くに寄り
「小雨の状態はどうなんだ?」
「背中と右脇腹に裂傷、内蔵損傷までいってる、それと右足は切断ギリギリ小雨は頑張ってるよ、普通なら死んでる」
剣得は近くの壁に拳を当て陥没させる。
ショウはベンチで俯いている臨に歩み寄る。
「……安心して、小雨は絶対に死なない、死なせない」
「「ショウ?」」
「まぁ、この天才ちゃんに任せな!」
と笑顔を見せると右手に掛けていた白衣に着替え、集中治療室に入る。
「臨? ここはショウに任せようぜ?」
「は…はい……」
臨は窓越しに小雨を見て
「小雨、頑張って……」
総督室
「総督、こちら資料になります」
いつも通り、赤毛の長髪美人部下が剣得に資料を渡す。
「ご苦労」
剣得は資料に目を通す。
「やはり、SABERか……やったのは晴雲だな」
男性隊員は資料を渡すと剣得の集中力に圧倒され退室した。
「は、剣得さん……」
「?」
資料から目線を持ち上げると、楓彩が立っていた。
「そうか、まだ朝飯まだだっ───」
「小雨さん……」
「ん?」
その時、楓彩の目から涙がこぼれ落ち、やがて滝のように溢れ出す。
「うっ、ううぅ……」
剣得はいま、楓彩の数ある優しさの一つに気づいた。
楓彩は悲しんでいる臨の前では決して泣かず、寄り添った。
しかし、楓彩も我慢は出来なかったのだろう。
今になって、感情に歯止めが聞かなくなってしまった。
「うああぁっ……えぐっ……うぅぅ…」
剣得は立ち上がり、そっと楓彩を抱き寄せる。
「大丈夫だ、あの小雨だぞ? またいつも通り飛びついて来るさ、それに、傷も大したこと無いらしいぞ?」
「ほ…本当ですか…? グスっ」
「ああ、ほら、泣いてたら小雨だって寄ってこれないぞ?」
「う、うん…」
楓彩は涙を拭い明るく笑って見せた。
ここは暗く
「お前、妹さんを手にかけるとはな…晴雲。」
「あぁ、“くだらねぇ集団”に手を貸してる時点で俺らの敵だからな…それに、妹だろうが家族だろうが、邪魔者は消す、それだけだ」
「仕事熱心だな、唯一の家族を……」
「はっ」
「まぁ、この調子で奴らの戦力を削いでいけ」
「はいよ、………妹……か」
十年前───
「兄貴ー!あそぼー!」
「小雨、こっちは受験勉強中だ!」
「むぅ」
今から十年前、小雨は当時10歳、晴雲は15歳。
晴雲は高校受験のために勉強を頑張らなければならない時期だった。
「……後でな」
「うん!」
西区にある一軒家で、仲のいい兄妹として近所では有名だった。
雨地家の両親は共にG,S,Aの役員として働いており、父親は提督を務めるほど、手柄を立てていた。
両親が共働きということで、家では大体、2人で協力しあって暮らしていた。
「小雨、それよりまず、飯にしよう!」
「わーい!」
「手伝ってくれるか?」
「うん!」
晴雲は勉強を切り上げるとキッチンにむかい、冷蔵庫の中からチャーハンの作り置きを取り出し、電子レンジに入れる。
「小雨ー、スプーンと箸出してくれー」
「はーい」
そして、2人は協力して食卓に料理を並べていく。
今日のメニューは作り置きのチャーハン、温野菜のサラダ、小雨お手製のハンバーグ。
「「いただきます。」」
「んー、小雨、お前のハンバーグまた美味くなったな」
「そう? ありがとう」
その時
『続いてのニュースです』
2人はついていたテレビに目を向ける。
『近年増加している暴徒集団の勢力が広まりつつあると、G,S,Aからの発表がありました。西区都心の周辺ではテロ活動が多発しています、周辺にお住まいの方は外出を控えるなど、対策を心がけると良いでしょう』
「親父達も大変だな」
「……また、一緒に遊びに行けるかな?」
小雨は不安そうな顔をする。
「……行けるといいな」
「うん…………兄貴?」
「?」
「今日一緒に寝よ?」
「あぁ、いいぞ」
その後、2人は夕食の片付けをすると小雨から順番に風呂に入り、歯を磨き、布団に入る。
これが2人の日課、両親がG,S,Aでなければ 普通の兄妹。
だが
事件は起きてしまった。
晴雲の受験当日、犯罪活動が活発だった西区に暴動が入る。
その暴動は勢力を拡大しつつ都心に……小雨が通っている小学校へ近づいていた。
「?」
晴雲はまだ気付かない。
「なぁ、晴雲これ!」
「なんだよ」
晴雲の友達は携帯の画面を見せてくる。
「暴動だって! お前ん家近いぞ!」
「っ!……大丈夫だ」
小雨は学校だし、教員がしっかりやってくれるだろう。
そう思った。
「(大丈夫…だよな…)」
その時だった。
耳触りの悪いサイレンが鳴り響く。
「…さ、生存者警報!」
「おいおい、今日入試だぞ!?」
「そうじゃねぇ!! 西区……小雨!!」
晴雲は元来た道を走り出す。
新都の外側へ
「お、おい!待てよ!」
「先に行ってろ!」
そして、家まで走っていくといつも通っている道に規制線が貼られていた。
「な!?」
晴雲はG,S,Aの隊員に近づき
「通してください!!」
「? ここから先の住民は避難しているはずだよ?」
「え?な、なら、しょ、小学生は?」
「大丈夫、避難している、君も早く避難場所に行きなさい」
晴雲はその言葉を信じ、避難場所となっている 都心にある中学校へむかう。
晴雲が歩いていると
「人気が無い……皆、避難したのか。」
程なくして、都心の避難所となる中学校に到着する。
人が溢れかえり、体育館だけではなくグランドも人でいっぱいだった。
晴雲は知り合いの近所のおばさんを探し出し
「すいません、小雨、見ませんでしたか?」
「おぉ、晴雲くん、無事だったのか!よかった!」
「あ、はい、で、小雨は……」
「ごめんね、見てないんだ……私も一緒に探すよ」
その後、学校中を探し回ったが、小雨の姿は無かった。
その時、中学校に小学生の集団と教員何人かが入ってくるのが見えた。
「小雨……!」
晴雲は1人で駆け寄るがそこにも小雨の姿は無かった。
「くそっ!」
「晴雲くん!」
近所のおばさんの声も届かず、晴雲は再び走り出した。
我が家へ。
そして、程なくして規制線まで戻ってくる。
だが、様子がおかしかった。
「誰もいない……。」
先ほどまでいたG,S,Aの隊員の姿が消えていた。
晴雲は規制線を潜り、走り出す。
すると見えてきた
「───っ!!」
人々が血だらけになり、倒れている姿を。
「うっ!!」
酷い匂いだった。
晴雲は足を止めることなく、小学校を目指す。
そして、小学校手前でうずくまっている小学生と思われる子達を見つけるその中に金髪の少女を見つけ
「こ、小雨!!」
「……あ、兄貴?」
小雨は顔を上げる。
「よ、よかった!」
小雨は立ち上がろうとするが、腰が抜けてしまって立ち上がることができない様子だった。
晴雲は肩を貸し、立ち上がらせると
「さぁ、みんなも逃げよう!」
晴雲は一人一人立ち上がらせ、怪我をしている子を抱えて、皆の手を引いて走り出した。
「君たち!!」
勇ましい女性の声が晴雲達を呼び止める。
だが、小雨と晴雲にはその声に覚えがあった。
「か、母さん!」
「せ、晴雲!小雨!」
その後、晴雲達の母親の指示によって晴雲と小雨を含め、怪我をした子や、怯えて歩けなくなった子達は安全な場所に無事、たどり着いた。
「母さん、俺、なんか手伝うよ」
「気持ちは嬉しいけど、危ないから下がってて。暴動を起こした奴らは皆、生存者にやられてるから仕事も少ないだろうしね?」
「で、でも」
「……小雨を頼むよ」
晴雲はふと、目線を下ろすと晴雲の手をしっかり握った小雨の姿が見えた。
「うん」
そして、都心へむかう護送車に乗せられ、母親と別れた。
その時、晴雲と小雨が見たのは自分達の住んでいた場所が黒煙に巻かれて見えなくなる姿だった。
「小雨……帰ろうな…絶対」
「……うん」
その時、護送車の後方に、黒煙から巨大な影が浮かび上がる。
高さは目測で約8m、四足、六足歩行のトカゲのような姿をした怪物が黒煙の中から凄まじいスピードで護送車を追いかけてくる。
「っ!!」
小雨は晴雲に顔を埋め、晴雲はしっかりと小雨を抱きしめた。
───刹那
護送車と生存者(サバイバー)との間に綺麗な虹色の壁が現れ、生存者(サバイバー)を食い止める。
「こ、これは!!母さん!!」
そう、晴雲達の母親の能力Bだった。
だが
「あ」
バリアは一瞬で砕かれ、振り抜かれた尻尾は晴雲達の母親の頭部を消し飛ばした。
その瞬間を晴雲は見てしまった。
臨は叫び、ガラスを叩く。
「り、臨! 落ち着いて!小雨は大丈夫だから!」
口を開いたのはショウだった。
「どこが!?」
そして、振り向き、鋭利な瞳に浮かんだ涙とクマを見せると、力尽きたのか、その場に座り込んで
「あぁ、小雨……オレが守っていれば…っ!」
「り、臨さん、座って…ください」
楓彩は座ってうつむいている臨の肩に触れ、近くの長椅子へ移動させる。
「あぁ……やだよぉ……小雨……」
臨は右手で涙を隠しているのか顔を覆っている。
「クソっ……あの時…一緒にいれば……!!」
右足で床を踏みつける臨。
剣得はショウの近くに寄り
「小雨の状態はどうなんだ?」
「背中と右脇腹に裂傷、内蔵損傷までいってる、それと右足は切断ギリギリ小雨は頑張ってるよ、普通なら死んでる」
剣得は近くの壁に拳を当て陥没させる。
ショウはベンチで俯いている臨に歩み寄る。
「……安心して、小雨は絶対に死なない、死なせない」
「「ショウ?」」
「まぁ、この天才ちゃんに任せな!」
と笑顔を見せると右手に掛けていた白衣に着替え、集中治療室に入る。
「臨? ここはショウに任せようぜ?」
「は…はい……」
臨は窓越しに小雨を見て
「小雨、頑張って……」
総督室
「総督、こちら資料になります」
いつも通り、赤毛の長髪美人部下が剣得に資料を渡す。
「ご苦労」
剣得は資料に目を通す。
「やはり、SABERか……やったのは晴雲だな」
男性隊員は資料を渡すと剣得の集中力に圧倒され退室した。
「は、剣得さん……」
「?」
資料から目線を持ち上げると、楓彩が立っていた。
「そうか、まだ朝飯まだだっ───」
「小雨さん……」
「ん?」
その時、楓彩の目から涙がこぼれ落ち、やがて滝のように溢れ出す。
「うっ、ううぅ……」
剣得はいま、楓彩の数ある優しさの一つに気づいた。
楓彩は悲しんでいる臨の前では決して泣かず、寄り添った。
しかし、楓彩も我慢は出来なかったのだろう。
今になって、感情に歯止めが聞かなくなってしまった。
「うああぁっ……えぐっ……うぅぅ…」
剣得は立ち上がり、そっと楓彩を抱き寄せる。
「大丈夫だ、あの小雨だぞ? またいつも通り飛びついて来るさ、それに、傷も大したこと無いらしいぞ?」
「ほ…本当ですか…? グスっ」
「ああ、ほら、泣いてたら小雨だって寄ってこれないぞ?」
「う、うん…」
楓彩は涙を拭い明るく笑って見せた。
ここは暗く
「お前、妹さんを手にかけるとはな…晴雲。」
「あぁ、“くだらねぇ集団”に手を貸してる時点で俺らの敵だからな…それに、妹だろうが家族だろうが、邪魔者は消す、それだけだ」
「仕事熱心だな、唯一の家族を……」
「はっ」
「まぁ、この調子で奴らの戦力を削いでいけ」
「はいよ、………妹……か」
十年前───
「兄貴ー!あそぼー!」
「小雨、こっちは受験勉強中だ!」
「むぅ」
今から十年前、小雨は当時10歳、晴雲は15歳。
晴雲は高校受験のために勉強を頑張らなければならない時期だった。
「……後でな」
「うん!」
西区にある一軒家で、仲のいい兄妹として近所では有名だった。
雨地家の両親は共にG,S,Aの役員として働いており、父親は提督を務めるほど、手柄を立てていた。
両親が共働きということで、家では大体、2人で協力しあって暮らしていた。
「小雨、それよりまず、飯にしよう!」
「わーい!」
「手伝ってくれるか?」
「うん!」
晴雲は勉強を切り上げるとキッチンにむかい、冷蔵庫の中からチャーハンの作り置きを取り出し、電子レンジに入れる。
「小雨ー、スプーンと箸出してくれー」
「はーい」
そして、2人は協力して食卓に料理を並べていく。
今日のメニューは作り置きのチャーハン、温野菜のサラダ、小雨お手製のハンバーグ。
「「いただきます。」」
「んー、小雨、お前のハンバーグまた美味くなったな」
「そう? ありがとう」
その時
『続いてのニュースです』
2人はついていたテレビに目を向ける。
『近年増加している暴徒集団の勢力が広まりつつあると、G,S,Aからの発表がありました。西区都心の周辺ではテロ活動が多発しています、周辺にお住まいの方は外出を控えるなど、対策を心がけると良いでしょう』
「親父達も大変だな」
「……また、一緒に遊びに行けるかな?」
小雨は不安そうな顔をする。
「……行けるといいな」
「うん…………兄貴?」
「?」
「今日一緒に寝よ?」
「あぁ、いいぞ」
その後、2人は夕食の片付けをすると小雨から順番に風呂に入り、歯を磨き、布団に入る。
これが2人の日課、両親がG,S,Aでなければ 普通の兄妹。
だが
事件は起きてしまった。
晴雲の受験当日、犯罪活動が活発だった西区に暴動が入る。
その暴動は勢力を拡大しつつ都心に……小雨が通っている小学校へ近づいていた。
「?」
晴雲はまだ気付かない。
「なぁ、晴雲これ!」
「なんだよ」
晴雲の友達は携帯の画面を見せてくる。
「暴動だって! お前ん家近いぞ!」
「っ!……大丈夫だ」
小雨は学校だし、教員がしっかりやってくれるだろう。
そう思った。
「(大丈夫…だよな…)」
その時だった。
耳触りの悪いサイレンが鳴り響く。
「…さ、生存者警報!」
「おいおい、今日入試だぞ!?」
「そうじゃねぇ!! 西区……小雨!!」
晴雲は元来た道を走り出す。
新都の外側へ
「お、おい!待てよ!」
「先に行ってろ!」
そして、家まで走っていくといつも通っている道に規制線が貼られていた。
「な!?」
晴雲はG,S,Aの隊員に近づき
「通してください!!」
「? ここから先の住民は避難しているはずだよ?」
「え?な、なら、しょ、小学生は?」
「大丈夫、避難している、君も早く避難場所に行きなさい」
晴雲はその言葉を信じ、避難場所となっている 都心にある中学校へむかう。
晴雲が歩いていると
「人気が無い……皆、避難したのか。」
程なくして、都心の避難所となる中学校に到着する。
人が溢れかえり、体育館だけではなくグランドも人でいっぱいだった。
晴雲は知り合いの近所のおばさんを探し出し
「すいません、小雨、見ませんでしたか?」
「おぉ、晴雲くん、無事だったのか!よかった!」
「あ、はい、で、小雨は……」
「ごめんね、見てないんだ……私も一緒に探すよ」
その後、学校中を探し回ったが、小雨の姿は無かった。
その時、中学校に小学生の集団と教員何人かが入ってくるのが見えた。
「小雨……!」
晴雲は1人で駆け寄るがそこにも小雨の姿は無かった。
「くそっ!」
「晴雲くん!」
近所のおばさんの声も届かず、晴雲は再び走り出した。
我が家へ。
そして、程なくして規制線まで戻ってくる。
だが、様子がおかしかった。
「誰もいない……。」
先ほどまでいたG,S,Aの隊員の姿が消えていた。
晴雲は規制線を潜り、走り出す。
すると見えてきた
「───っ!!」
人々が血だらけになり、倒れている姿を。
「うっ!!」
酷い匂いだった。
晴雲は足を止めることなく、小学校を目指す。
そして、小学校手前でうずくまっている小学生と思われる子達を見つけるその中に金髪の少女を見つけ
「こ、小雨!!」
「……あ、兄貴?」
小雨は顔を上げる。
「よ、よかった!」
小雨は立ち上がろうとするが、腰が抜けてしまって立ち上がることができない様子だった。
晴雲は肩を貸し、立ち上がらせると
「さぁ、みんなも逃げよう!」
晴雲は一人一人立ち上がらせ、怪我をしている子を抱えて、皆の手を引いて走り出した。
「君たち!!」
勇ましい女性の声が晴雲達を呼び止める。
だが、小雨と晴雲にはその声に覚えがあった。
「か、母さん!」
「せ、晴雲!小雨!」
その後、晴雲達の母親の指示によって晴雲と小雨を含め、怪我をした子や、怯えて歩けなくなった子達は安全な場所に無事、たどり着いた。
「母さん、俺、なんか手伝うよ」
「気持ちは嬉しいけど、危ないから下がってて。暴動を起こした奴らは皆、生存者にやられてるから仕事も少ないだろうしね?」
「で、でも」
「……小雨を頼むよ」
晴雲はふと、目線を下ろすと晴雲の手をしっかり握った小雨の姿が見えた。
「うん」
そして、都心へむかう護送車に乗せられ、母親と別れた。
その時、晴雲と小雨が見たのは自分達の住んでいた場所が黒煙に巻かれて見えなくなる姿だった。
「小雨……帰ろうな…絶対」
「……うん」
その時、護送車の後方に、黒煙から巨大な影が浮かび上がる。
高さは目測で約8m、四足、六足歩行のトカゲのような姿をした怪物が黒煙の中から凄まじいスピードで護送車を追いかけてくる。
「っ!!」
小雨は晴雲に顔を埋め、晴雲はしっかりと小雨を抱きしめた。
───刹那
護送車と生存者(サバイバー)との間に綺麗な虹色の壁が現れ、生存者(サバイバー)を食い止める。
「こ、これは!!母さん!!」
そう、晴雲達の母親の能力Bだった。
だが
「あ」
バリアは一瞬で砕かれ、振り抜かれた尻尾は晴雲達の母親の頭部を消し飛ばした。
その瞬間を晴雲は見てしまった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
追放悪役令嬢、辺境の荒れ地を楽園に!元夫の求婚?ざまぁ、今更遅いです!
黒崎隼人
ファンタジー
皇太子カイルから「政治的理由」で離婚を宣告され、辺境へ追放された悪役令嬢レイナ。しかし彼女は、前世の農業知識と、偶然出会った神獣フェンリルの力を得て、荒れ地を豊かな楽園へと変えていく。
そんな彼女の元に現れたのは、離婚したはずの元夫。「離婚は君を守るためだった」と告白し、復縁を迫るカイルだが、レイナの答えは「ノー」。
「離婚したからこそ、本当の幸せが見つかった」
これは、悪女のレッテルを貼られた令嬢が、自らの手で未来を切り拓き、元夫と「夫婦ではない」最高のパートナーシップを築く、成り上がりと新しい絆の物語。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~【長編】
暖夢 由
恋愛
「サリー・ナシェルカ伯爵令嬢、あなたの婚約は破棄いたします!」
高らかに宣言された婚約破棄の言葉。
ドルマン侯爵主催のガーデンパーティーの庭にその声は響き渡った。
でもその婚約破棄、どうしてあなたが言うのですか?
*********
以前投稿した小説を長編版にリメイクして投稿しております。
内容も少し変わっておりますので、お楽し頂ければ嬉しいです。
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
【完結】まもの牧場へようこそ!~転移先は魔物牧場でした ~-ドラゴンの子育てから始める異世界田舎暮らし-
いっぺいちゃん
ファンタジー
平凡なサラリーマン、相原正人が目を覚ましたのは、
見知らぬ草原に佇むひとつの牧場だった。
そこは、人に捨てられ、行き場を失った魔物の孤児たちが集う場所。
泣き虫の赤子ドラゴン「リュー」。
やんちゃなフェンリルの仔「ギン」。
臆病なユニコーンの仔「フィーネ」。
ぷるぷる働き者のスライム「モチョ」。
彼らを「処分すべき危険種」と呼ぶ声が、王都や冒険者から届く。
けれど正人は誓う。
――この子たちは、ただの“危険”なんかじゃない。
――ここは、家族の居場所だ。
癒やしのスキル【癒やしの手】を頼りに、
命を守り、日々を紡ぎ、
“人と魔物が共に生きる未来”を探していく。
◇
🐉 癒やしと涙と、もふもふと。
――これは、小さな牧場から始まる大きな物語。
――世界に抗いながら、共に暮らすことを選んだ者たちの、優しい日常譚。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
商人の男と貴族の女~婚約破棄から始まる成り上がり~
葉月奈津・男
恋愛
「あなたとの婚約、破棄させていただきます!」
王立学院の舞踏会。
全校生徒が見守る中、商家の三男カロスタークは、貴族令嬢セザールから一方的に婚約破棄を突きつけられる。
努力も誠意も、すべて「退屈だった」の一言で切り捨てられ、彼女は王子様気取りの子爵家の三男と新たな婚約を宣言する。
だが、カロスタークは折れなかった。
「商人の子せがれにだって、意地はあるんだ!」
怒りと屈辱を胸に、彼は商人としての才覚を武器に、静かなる反撃を開始する。
舞踏会の翌日、元婚約者の実家に突如として訪れる債権者たち。
差し押さえ、債権買収、そして“後ろ盾”の意味を思い知らせる逆襲劇が幕を開ける!
これは、貴族社会の常識を覆す、ひとりの青年の成り上がりの物語。
誇りを踏みにじられた男が、金と知恵で世界を変える――!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる