生き残りBAD END

とぅるすけ

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第5章 「罪」偏

目覚めの予兆

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 ────あれ…なんだ? ここ…

 剣得は気づくと楓彩と2人暮らししているアパートの一室のベッドに仰向けに寝ていた。

────あぁ、夢か…俺ん家たしかまだ閉鎖されてるもんな…?

 その時、腰の辺りに妙に生々しい重みを感じる。

───? 楓彩? てかなんで裸なんだよ

───えへへ…剣得さん…

 楓彩はおもむろに剣得の局部を触り始める。
 いつの間にか、剣得も裸になっていた。

───よせ、楓彩…!

 体に力が入らない。
 まるで楓彩のおもちゃのように弄ばれる。

───わぁ…硬くて大きいです…入るかな…んっ…入ったぁ…

 窮屈な感触が襲う。
 楓彩は愉しそうに微笑んでいた。
 
───んっ…あっ! …あぁ…あっ…大きいですっ! 奥まで…!

 吸い上げられる。

───やめろ…楓彩…

 いや、楓彩じゃない。
 楓彩にこんな知識も度胸もない。

───あぁ、ちょうだい? 濃いのちょうだい? 剣得さんのが欲しいのぉ!

 楓彩(?)は無い胸を顔に押し当ててくる。
 だが、様子がおかしい。なぜか大きく柔らかい。
 その胸が剣得の顔から離されると、楓彩の姿はなかった。
 目の前にいたのは

───ショウ……?

───剣得? ずっとこうしたかったんでしょ? あっ…割と大きいのね…あんたの…

 ショウ(?)は息を荒立てて腰を振り続ける。

───くっ!

 ──だめだ、もう果てそうだ。
 
 その時、

────っ!!??

 剣得が気がつくと、ショウの顔は、いや、体は剣得にとっては懐かしい人の物を象っていた。

────はや君? 気持ちよくしてあげるよ?

────美桜《みさ》……!?

────ね? 我慢しなくていいよ?

────っ! 黙れ!! この亡霊が!!


「───はっ!!」

 剣得は目を覚ました。  
 掛け布団を払い上体を起こす体勢で額に流れる汗を左腕で拭う。

「…はぁ…はぁ……なんて夢だよ……」

 ふと、近くに剣得とは別の敷布団の上で寝ている楓彩を見る。
 よく寝ている。
 剣得達は、規制が解除された神ヶ丘家でお世話になっていた。
 楓彩の覚醒(?)以来、街から瘴気が引き、いつもの晴れ渡る空を取り戻したのだ。

「はぁ…」

 あれから、楓彩は目を覚まさず、現在午前2時において、睡眠時間が34時間を超えた。
 それに対して、臨は、楓彩が覚醒(?)した時刻と同じ時刻に意識が戻ったそうだ。

「早く起きてくれよ?」

 剣得はそう言って、また眠りにつく。


 
その頃、例の組織の根城では。

『よくぞ戻ってきた…ベルゼブブ…』

『……マモンヲ、トリカエシマシタ』

『おっかえりー! ベルル!』

 その時、ベルゼブブの後ろの暗闇から、艶やかな踵まで伸びた紫色の髪の毛の少女が姿を現す。

『ねぇ? ベルルは“食べていいの”? マモンはもう食べたけど』

『…ナニ?』

『あぁ、構わん…食え…ルシファー』

『───マテ!』

 ベルゼブブが、身構えた時には、ルシファーと呼ばれる少女の腕は両腕合わせて4つに枝分かれし、ベルゼブブの両腕を喰いちぎっていた。

 その後、ベルゼブブは抵抗できずに食い尽くされた。

『どうだ? 気分は』

『うん! 結構イイよ? 後は憤怒と色欲、怠惰かな?』

『貴様の餌には、ならんよ…』

 少女の後ろの闇から1人の声がする。
 男性とも女性とも言えない不思議な声。

『あっ、サタン? ボクに喧嘩売るの?』

『構わんが───』


 数秒後、

『傲慢も空回りか…。雑魚め…』

 少女の四肢の関節はあらぬ方向へ曲がり、口からは血と泡を噴いていた。

『ごぶっ! …つ…強ぉ…』

『思い上がるな不完全…貴様はただの戦士に過ぎん…だが…その意気は良い…いつでも相手になろう…』




 翌朝、剣得は神ヶ丘家の朝食に参加していた。
 久しぶりの花麗の手料理に剣得は満足する。

「いやぁ、美味しいな…花麗ちゃんの料理は」

「むふふ…褒めても何も出ないぞぉ…」

 花麗はすごく嬉しそうに、尻尾をゆらゆらさせる。
 普段、瑛太以外には尻尾を見せることはないのだが、剣得には心を許しているのか、尻尾を見せることに躊躇いがない。

「総督…? 鬼月さんは…」

「あぁ、まだ寝てる…花麗ちゃん? 今日も楓彩の体を拭いてくれるか?」

「うん! 剣得の頼みなら何でもするぞ?」

 花麗は元気よく返事をすると、食べ終わった食器を重ねて、立ち上がる。

「あっ、手伝うぞ? 花麗ちゃん?」

「じゃあ、頼む!」



─── 少しは日常が戻った。こんな小さな事でも、拠り所にしていかなければ…心は持たないだろう───


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