生き残りBAD END

とぅるすけ

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第6章 頂点に立つ

頂点に立つ者

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 『おい、サタン…貴様…何をしている…』

「いえ、俺はもう完成した、あとはルシファーに完成されないためにも貴方がたを消すだけです…安心してください、貴方がたが生存者《サバイバー》を生み出し、世界を混沌に陥れたことは黙っておきます…俺には関係ありませんので」

『サ、サタン!! 貴様ぁぁぁあ!!』

「死ね…“俺の仇”だ…」



 そこはかつて栄えた日本───東京。

 そこに出来た巨大なクレーターの中心にこの世全ての謎を知っている者は立っていた。  

────あぁ、腐った世界…か…


 その頃、アスモデウスとルシファーの戦闘には終わりが見え始めていた。

「くっ! かはっ!!」

 膝をつき、吐血するルシファー。

「諦めさなさい…ルシファー…“大罪の力”ではなく、“能力”しか使えない貴女に勝ち目は無い」

 その他のショウ、瑛太、彩楓、そして剣得は唖然としていた。

「…(な、何が起こってるの? …楓彩は立っていただけ…)」

「…(どういう事だ…奴の攻撃が楓彩に当たる度に奴がダメージを受けて…)」

 楓彩…もとい、アスモデウスは欠伸をして

「…まぁ、私は貴女ほど遊び好きじゃないからねぇ…決着は早めにつけるよ?」

「──うふふふ…」

「?」

「そうだよねぇ…ボクに“大罪の力”を使われると厄介だもんねぇ…」

「まさか…」

「使えるに決まってるだろ!! ばぁぁかぁぁ!!」

「っ!」

 次の瞬間、辺りは暗闇に覆われ、その深淵から声が聞こえてくる。

「其は全てを虐げる者、故に限界を知らず…汝は吾の下でその命を燃やす…」

「まずいねぇ…(あちゃー…こっちも使うしかないのかー…というか、使えることにビックリ)」

「さぁ、アスモデウス…キミに本気を出させてあげる」

 その時、アスモデウスの体を鋭い圧迫感が襲う。
 まるで薔薇の蔓に巻き使えれているような。

「…其は全てを沈める者…」

「!?」

「汝は欲望のままに吾を欲し、全ては快楽と共に溶け落ちる」

────刹那

 
 アスモデウスの目の前に、剣得が躍り出る。

「…?」

 その直後、暗闇は溶け落ちるように晴れ、辺りの風景が元通りになる。

「───…あっ…あぁぁぁあ!!!!」

 そして、ルシファーは頭を抱えてもがき苦しみ始めた。

「“大罪の力”それは即ち『核』その物。それを溶かした…。貴女はもう“大罪の力”を使えない。そして、ルシファーの名も捨てた方がいい…(しかし…なんだろう…私は狙われたのか? 恐怖を感じなかった…)」

「なぁ!! 舐めるなぁ!!」

「?」
 
 「あはっ! あはははっ!! ボクが狙ったのはキミじゃない!!」

 その言葉に悪寒を感じたアスモデウスは後ろに居た剣得の方を見る。

「────」

 剣得は仰向けになり目を見開いたまま、石のように動かなくなっていた。

「そいつの魂を壊した! もう蘇らない! あはははっ!」

 その時だった。
 アスモデウスの中で、何かが目覚める。

「……くっ! まって! …“出てきてはダメ”!! (馬鹿な男…私達の世界にこの娘を庇いに入ってきたから…)」

「? あぁ、そうだろうねぇ、キミ《アスモデウス》は彼の死をなんとも思わなくても 鬼月 楓彩は黙ってないだろうねぇーー?」

「くっ!!」

 アスモデウスは胸を押さえつけてその場に膝まづく。



────痛い

                                       ─────寂しい

─────苦しい

                                    ─────憎い!!



────…憎い…憎い…



─────憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い───────────────────










「殺す─────」






 ─────刹那




 楓彩の体を黒い瘴気が覆い尽くす。

「「「「っ!!??」」」」

 その瘴気は一瞬にして辺りに離散し、楓彩でもアスモデウスでも無い、額から黒光りする禍々しく美しい一角を生やした生物が姿を現す。

「───なっ!? ロウ!? 何が起こってるの? ロウ!!」

 ショウは真っ先にロウに訊ねる。

「───っ! あ、お、鬼月 楓彩…アスモデウスと一体化しやがった…そんな事が…予想と違う! 自壊するはずだ! なんで…! …も、もう無理だ…ボクには手に負えない…」

 姿は楓彩、中にいる者は全く別の化け物。

「すまないけど…さすがのボクも逃げさせてもらうよ───」

────刹那

 ロウの体は腰あたりで上半身と下半身に分かれる。

「───なっ!!」

 ロウは即座に反撃しようと触手を伸ばすが、楓彩の体に直撃する前に何かに切り刻まれたようにバラバラになる。

『─────あぁぁぁ…』

 それだけでは無い、ロウ以外のその場にいた者を襲った肌が引き裂けんばかりの鋭い空気。
 その正体とは、

「──くっ! この感覚…まさか…殺気なのか……殺気が具現化している」

 彩楓はいち早くその正体に気づき、瑛太、ショウ、そして剣得の亡骸を室内の隅に自分と一緒にテレポートさせる。

『────あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!』

「「「「!!!!」」」」

 その咆哮にその場にいた全員は耳を塞ぐ。
 気がつけば遠くにいたはずのショウ達の体に新しい切り傷が次々と出来ていく。

「なっ! なにこれ!」

「ちっ! (まずいなぁ…ボクも死ぬかも…)」

 ロウは下半身と合体して元の姿に戻ると6本の触手を形成し、バケモノに襲いかかる。
 
『────』

────刹那────





 瑛太が目を覚ますと、見慣れない木製の天井が視界を支配する。

「あれ、ここは…」

「あ、起きた? 瑛太…」

「ショウさん?」

 瑛太が重い上体を起こすとショウが瑛太を見守るように瑛太が寝ているベッドの横に座っていた。

「ここは!」

「ハワイ島だよ…瑛太だけがあの衝撃に耐えれなかったんだ…」

「そうですか……。? お、鬼月さんは!?」

 瑛太は思い出したように楓彩を尋ねる。

「ん…」

 ショウはおもむろに背にしていたカーテンを開け、隣のベッドを瑛太に見せる。
 そこには楓彩が寝ているベッドがあった。

「よかった…っ! そ、総督は! 総督はどうなったんですか!?」

 ショウは静かに俯いて、瑛太と目を合わせなくなった。

「そ、そんな……」
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