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終章
全てを見たものから話を聞いた人から
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半年前。
セラフィス東区公道。
「あ、あんたは…!!」
ショウは楓彩と真希菜が戦闘を開始した後目の前のフードを被った男性の素顔を見て驚愕していた。
「久しぶりだな…ショウムート・ロン・トゥルン…いや…ショウ…」
「れ、令武《れむ》…!! 生きてたの!?」
ショウの目の前にいるのは12年前、ショウの目の前でロウと一緒に生存者《サバイバー》に喰われた紺色の髪の毛の男性、令武だった。
「あ、あの時…死んだはずじゃ…」
「単刀直入に言う…俺はもう人間じゃない」
「は?」
もう既にショウの理解は追いついていない。
死んだはずの人間が目の前に現れ、更に人間ではないという。
置いてきぼりも程々にしてほしい。
「ま、まって…何がどうなってるの?」
「そうか…まずだ、俺はあの時、生存者《サバイバー》に喰われた。だが死ななかったんだよ…俺はその生存者《サバイバー》と一体化して今に至る」
高次元な話についていけないショウは黙って目の前にいる本当に令武なのかわからない人物の話を聞いた。
「令武…か…そう呼ばれるのは久しぶりだよ…今は“サタン”と呼ばれている」
「………」
「いいか…俺は生存者《サバイバー》だ。しかし、奴らの敵でもある…だが、人間の味方でもない…」
男はショウに歩み寄ってくる。
「ショウ…俺が知っている最後の希望だ…人類を助けることは俺には出来ない…だから!」
男に両肩を捕まれ、ショウはハッとする。
「っ!」
「よく聞け! 生存者《サバイバー》を統べる組織、棘の使…奴らは俺が何とかする…だが、俺を含め、生み出された七つの大罪を象徴する生存者《サバイバー》はお前らがどうにかしろ」
───傲慢 ルシファー ロウが象っていた個体。
───憤怒 サタン 令武が象っている目の前にいる個体。
───嫉妬 レヴィアタン 変幻自在、巨大な大蛇の姿から少女の姿まで。現在失踪中。
───怠惰 ベルフェゴール 白衣の男性を象った強力な個体。
───強欲 マモン 過去最大級の大きさを誇る生存者《サバイバー》その全貌は未だに謎のまま、姿を消した。
───暴食 ベルゼブブ あらゆる物を食いつくし、自らの糧としていく個体。マモン、レヴィアタン同様、失踪した。
───色欲 アスモデウス 楓彩の中に居た最後の生存者《サバイバー》。ルシファーを圧倒した。
ショウの中では最も信頼していて仲間に出来そうな個体だ。
「これが…話されたことだよ…」
ショウの告白に皆は驚愕と疑問を持つ。
「まて、何故それを今話した…? ショウムート」
彩楓は皆が思ったことの一つ目を話した。
「いやだって…言っても信じないかなって…けど、さっき私の中で踏ん切りがついたんだよ…(楓彩はなんで絆創膏だらけなんだ?)」
「あ、あの…アスモデウスというのは…私の中にいるのですか?」
絆創膏だらけの楓彩は心配そうな表情でショウに問いかける。
「うん…私を含め、彩楓、瑛太がそれをしっかり見た」
半年前に遡る。
楓彩の中に住まわっていたアスモデウスの人格。
それは楓彩の破壊衝動と関係しているのかは定かではないが、何かをきっかけに姿を現し、圧倒的な力でルシファーの脅威を凌いだ。
「私はアスモデウスの登場条件は《死》が関係していると思うの…楓彩が即死した後…アスモデウスは平然と姿を晒した…。ここから推測するに、アスモデウスが自発的に楓彩に憑依できないことが分かる。楓彩が死体になって楓彩の精神が体から離れたから憑依出来たんじゃないかな」
何やら次元の違う話をし始めたショウを皆はキョトンとした目で見つめる。
「なぁなぁ…瑛太? あすもでうす…ってなんだ?」
花麗は瑛太の袖を引っ張り訊ねる。
「ん? あぁ…どっかの伝承で色欲の悪魔だよ」
「しきよく?」
「え…あ…あぁ…えっと…」
瑛太は無垢な目を向けられ、回答に困る。
すると
「あぁ、エッチな事だよ」
ショウにキッパリと言われてしまった。
「ふぇ…」
花麗の口から変な息が漏れる。
「う、うぅぅ…あの…私…その…え、えっちな事とか…よく分からないんですけど」
「あははは…」
その場にいた者は笑うしかなかった。
その夜。
ショウは休養のために皆が寝静まった後、縁側で夜空を見上げていた。
「はぁ…(疲れた…これからどうやって生き延びていくかな…せめて令武が仲間になってくれれば…)」
《それは出来ないと言っただろ》
「そうだよね…っ!!??」
月明かりが照らす中、暗闇からローブを来た男性がすーっと姿を現す。
「令武!?」
「よぉ…ショウ…半年ぶりか」
気がつけば、2人は並んで縁側に座っていた。
「ロウも…生きてたんだね…」
「あぁ…色々訳があってな…話すのがめんどいし時間もないから伝えたい要件だけ伝える」
「うん」
「話したのか? 七つの大罪について」
「うん…なんで令武は私達の味方になれないの?」
「俺は《憤怒》を司る生存者《サバイバー》だ。俺がお前らの味方になったらお前らを呑み込んで支配してしまう。だから俺は戦闘には一切加わらない」
「そう…すごい力を持ってるんだね…」
「まぁな、もし、俺がお前らの前に立ちふさがることがあったら対策できるように、能力は伝えておく」
「? いいの?」
「あぁ、俺が“怒ったら”止めてくれよ? 俺の能力は『時を操る』『空間を操る』そして『死を操る』この3つだ。そして俺が怒った時はこの3つが暴走する」
「……神かお前は」
「近いかな」
ショウは疲れているところに、更に新しい情報を叩き込まれ、俯く。
「いやぁ…もう頭が限界…とにかく…あんたの顔見れてよか──」
ショウが顔を上げた時には令武の姿は消えていた。
「──え? 令武?」
「れむって誰ですか? ショウさん」
後ろを見ると、青色の浴衣姿の楓彩が屈んでいた。
「っ! 楓彩? どうしたの?」
「ちょ、ちょっとおしっこへ…」
「そ、そう…」
ショウは縁側に上がり、楓彩に近づく。
「ショウさん?」
「はぁ…」
ショウは楓彩の幼い体を抱きしめる。
本当に幼い。
まだ子供だ。
───私もそうだけど…楓彩は私より若いのに…辛い経験を私と同じくらいしてきた
───私がこの子を剣得にかわって守らなきゃ──
セラフィス東区公道。
「あ、あんたは…!!」
ショウは楓彩と真希菜が戦闘を開始した後目の前のフードを被った男性の素顔を見て驚愕していた。
「久しぶりだな…ショウムート・ロン・トゥルン…いや…ショウ…」
「れ、令武《れむ》…!! 生きてたの!?」
ショウの目の前にいるのは12年前、ショウの目の前でロウと一緒に生存者《サバイバー》に喰われた紺色の髪の毛の男性、令武だった。
「あ、あの時…死んだはずじゃ…」
「単刀直入に言う…俺はもう人間じゃない」
「は?」
もう既にショウの理解は追いついていない。
死んだはずの人間が目の前に現れ、更に人間ではないという。
置いてきぼりも程々にしてほしい。
「ま、まって…何がどうなってるの?」
「そうか…まずだ、俺はあの時、生存者《サバイバー》に喰われた。だが死ななかったんだよ…俺はその生存者《サバイバー》と一体化して今に至る」
高次元な話についていけないショウは黙って目の前にいる本当に令武なのかわからない人物の話を聞いた。
「令武…か…そう呼ばれるのは久しぶりだよ…今は“サタン”と呼ばれている」
「………」
「いいか…俺は生存者《サバイバー》だ。しかし、奴らの敵でもある…だが、人間の味方でもない…」
男はショウに歩み寄ってくる。
「ショウ…俺が知っている最後の希望だ…人類を助けることは俺には出来ない…だから!」
男に両肩を捕まれ、ショウはハッとする。
「っ!」
「よく聞け! 生存者《サバイバー》を統べる組織、棘の使…奴らは俺が何とかする…だが、俺を含め、生み出された七つの大罪を象徴する生存者《サバイバー》はお前らがどうにかしろ」
───傲慢 ルシファー ロウが象っていた個体。
───憤怒 サタン 令武が象っている目の前にいる個体。
───嫉妬 レヴィアタン 変幻自在、巨大な大蛇の姿から少女の姿まで。現在失踪中。
───怠惰 ベルフェゴール 白衣の男性を象った強力な個体。
───強欲 マモン 過去最大級の大きさを誇る生存者《サバイバー》その全貌は未だに謎のまま、姿を消した。
───暴食 ベルゼブブ あらゆる物を食いつくし、自らの糧としていく個体。マモン、レヴィアタン同様、失踪した。
───色欲 アスモデウス 楓彩の中に居た最後の生存者《サバイバー》。ルシファーを圧倒した。
ショウの中では最も信頼していて仲間に出来そうな個体だ。
「これが…話されたことだよ…」
ショウの告白に皆は驚愕と疑問を持つ。
「まて、何故それを今話した…? ショウムート」
彩楓は皆が思ったことの一つ目を話した。
「いやだって…言っても信じないかなって…けど、さっき私の中で踏ん切りがついたんだよ…(楓彩はなんで絆創膏だらけなんだ?)」
「あ、あの…アスモデウスというのは…私の中にいるのですか?」
絆創膏だらけの楓彩は心配そうな表情でショウに問いかける。
「うん…私を含め、彩楓、瑛太がそれをしっかり見た」
半年前に遡る。
楓彩の中に住まわっていたアスモデウスの人格。
それは楓彩の破壊衝動と関係しているのかは定かではないが、何かをきっかけに姿を現し、圧倒的な力でルシファーの脅威を凌いだ。
「私はアスモデウスの登場条件は《死》が関係していると思うの…楓彩が即死した後…アスモデウスは平然と姿を晒した…。ここから推測するに、アスモデウスが自発的に楓彩に憑依できないことが分かる。楓彩が死体になって楓彩の精神が体から離れたから憑依出来たんじゃないかな」
何やら次元の違う話をし始めたショウを皆はキョトンとした目で見つめる。
「なぁなぁ…瑛太? あすもでうす…ってなんだ?」
花麗は瑛太の袖を引っ張り訊ねる。
「ん? あぁ…どっかの伝承で色欲の悪魔だよ」
「しきよく?」
「え…あ…あぁ…えっと…」
瑛太は無垢な目を向けられ、回答に困る。
すると
「あぁ、エッチな事だよ」
ショウにキッパリと言われてしまった。
「ふぇ…」
花麗の口から変な息が漏れる。
「う、うぅぅ…あの…私…その…え、えっちな事とか…よく分からないんですけど」
「あははは…」
その場にいた者は笑うしかなかった。
その夜。
ショウは休養のために皆が寝静まった後、縁側で夜空を見上げていた。
「はぁ…(疲れた…これからどうやって生き延びていくかな…せめて令武が仲間になってくれれば…)」
《それは出来ないと言っただろ》
「そうだよね…っ!!??」
月明かりが照らす中、暗闇からローブを来た男性がすーっと姿を現す。
「令武!?」
「よぉ…ショウ…半年ぶりか」
気がつけば、2人は並んで縁側に座っていた。
「ロウも…生きてたんだね…」
「あぁ…色々訳があってな…話すのがめんどいし時間もないから伝えたい要件だけ伝える」
「うん」
「話したのか? 七つの大罪について」
「うん…なんで令武は私達の味方になれないの?」
「俺は《憤怒》を司る生存者《サバイバー》だ。俺がお前らの味方になったらお前らを呑み込んで支配してしまう。だから俺は戦闘には一切加わらない」
「そう…すごい力を持ってるんだね…」
「まぁな、もし、俺がお前らの前に立ちふさがることがあったら対策できるように、能力は伝えておく」
「? いいの?」
「あぁ、俺が“怒ったら”止めてくれよ? 俺の能力は『時を操る』『空間を操る』そして『死を操る』この3つだ。そして俺が怒った時はこの3つが暴走する」
「……神かお前は」
「近いかな」
ショウは疲れているところに、更に新しい情報を叩き込まれ、俯く。
「いやぁ…もう頭が限界…とにかく…あんたの顔見れてよか──」
ショウが顔を上げた時には令武の姿は消えていた。
「──え? 令武?」
「れむって誰ですか? ショウさん」
後ろを見ると、青色の浴衣姿の楓彩が屈んでいた。
「っ! 楓彩? どうしたの?」
「ちょ、ちょっとおしっこへ…」
「そ、そう…」
ショウは縁側に上がり、楓彩に近づく。
「ショウさん?」
「はぁ…」
ショウは楓彩の幼い体を抱きしめる。
本当に幼い。
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