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風神祭り
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今日も風は良好! 私の体調も良好!
朝起きたら私がまず確認することです。
それから背を伸ばして準備運動。
「いーち!にぃー!いーち!にぃー」
そして跳躍運動。ここでもし足に異常があるとブレーキが効かなくなるので注意が必要なんです。
上空で足がつらないように耐風ブーツを履くのは必然だったんでしょうね。
今更ですが先人の方々はとても賢かったんでしょう。
ですがファッション性は皆無です、というかクソダサです。
最近の流行はモディーフ系なのに対し、この風乗り用の服装は先代のパルミ系の服装で
神への祈りを意識した服装らしいんですが、袖から出てる何本ものビロビロが邪魔いです。
しかし、安全の為には仕方ありません。モディーフ系のファッションはそもそも風乗り用ではないので風を受ける事ができない服装になっているらしいです。なんでやねん!
つい、自分でツッコミを入れてしまいましたよ。
ふう、後々将来の為に服飾の勉強でもしようかな……モディーフで作りたい……がくり。
今日は絶好の飛行日和。
滑走路へ行こう、そう思って玄関の扉に手をかけた矢先、私ではない誰かが扉を開けました。
「あ、シンシア! どうしたの?」
「どうしたの? じゃないよ。アリエッタ。その様子だとまた約束忘れてたでしょ。今日は一緒に飛行する約束だったのに」
「あー、忘れてたよ。ごめんなさい。この埋め合わせは何かでするから」
約束を忘れっぽいのは私の悪い癖です。
「ああいいわよいいわよ、あんたがそういう癖あるのわかってて友達やってるから」
「ありがとう、シンシア」
シンシアはとても優しいです。一番の友人かもしれません。
「でもあんたのせいで人数制限かかってたらしらないからね」
「ええー、そんなぁ」
今日は、パシェード祭り。風の神を祀る日なんです。
私達は予定よりも二十分程(私のせいで……)遅れて到着しました。
「わあ……」
私は感嘆しました。
昼なのにも関わらず夜空に虹色の光が人型に彩られていました。
滑走路では風の巫女さんが飛行の説明をしています。
「今日は絶好の飛行日和となりました。本日は特別なブラックウィンドを使用しています。
それにより昼間であっても夜の演出が可能となっています。
飛行者には本日特別に虹色蝶の粉塵をおかけしています。
これにより、発光はもちろんのこと、粉塵の飛行補助機能により安定した体位を保つことができます」
「早くいこうよ、アリエッタ」
「ちょっと、そんな急かさないで。こんなに混んでるのに」
暗かったのでわかりにくいですが相当な人混みだったようです。
他の皆さんは暗闇の中に飛び交う虹色の発光に心奪われてるんでしょう。
私もシンシアに急かされなければずっと眺めていたいです。
なんとか私はシンシアの(かなり強引な)おかげで列に並び、順番が回ってきました。
「本日は風の儀式も行われますので決して失礼のない飛行をお願いします」
巫女さんはシンシアと私に、飛行する為の風の祈りをかけながら説明します。
「あの……言いにくいのですが失礼な飛行ってなんですか?」
私は飛行に礼儀があるなんて知らなかった。何度も飛んだことがあったのに。
「え、アリエッタ、知らないの? 風の儀式中は、ありがたみを込めた祈りをしないといけないんだよ」
「そうです、その祈りをチャントといいます。目を瞑って皆さんは風を感じ、風の一部になって頂きます。
それが風神の望みです。でなければ私達は、人工的に風に乗る器具を使い続けなければなかったでしょう」
「風神様って偉大なんですね」
私が毎日自由に飛んでいられるのも風神様のおかげだったんですね。
「はい、ですから今日は風を感じて楽しんできてください」
「わかりました」
「んじゃアリエッタいくよ」
アリエッタは粉塵を煌めかせながら上昇していきました。
「あ、シンシア。待ってよ」
「風神様のご加護がありますように、お気をつけて」
「ありがとうございます」
私は巫女さんに一礼して、黒い空と虹色の発光に飛び込んでいった。
朝起きたら私がまず確認することです。
それから背を伸ばして準備運動。
「いーち!にぃー!いーち!にぃー」
そして跳躍運動。ここでもし足に異常があるとブレーキが効かなくなるので注意が必要なんです。
上空で足がつらないように耐風ブーツを履くのは必然だったんでしょうね。
今更ですが先人の方々はとても賢かったんでしょう。
ですがファッション性は皆無です、というかクソダサです。
最近の流行はモディーフ系なのに対し、この風乗り用の服装は先代のパルミ系の服装で
神への祈りを意識した服装らしいんですが、袖から出てる何本ものビロビロが邪魔いです。
しかし、安全の為には仕方ありません。モディーフ系のファッションはそもそも風乗り用ではないので風を受ける事ができない服装になっているらしいです。なんでやねん!
つい、自分でツッコミを入れてしまいましたよ。
ふう、後々将来の為に服飾の勉強でもしようかな……モディーフで作りたい……がくり。
今日は絶好の飛行日和。
滑走路へ行こう、そう思って玄関の扉に手をかけた矢先、私ではない誰かが扉を開けました。
「あ、シンシア! どうしたの?」
「どうしたの? じゃないよ。アリエッタ。その様子だとまた約束忘れてたでしょ。今日は一緒に飛行する約束だったのに」
「あー、忘れてたよ。ごめんなさい。この埋め合わせは何かでするから」
約束を忘れっぽいのは私の悪い癖です。
「ああいいわよいいわよ、あんたがそういう癖あるのわかってて友達やってるから」
「ありがとう、シンシア」
シンシアはとても優しいです。一番の友人かもしれません。
「でもあんたのせいで人数制限かかってたらしらないからね」
「ええー、そんなぁ」
今日は、パシェード祭り。風の神を祀る日なんです。
私達は予定よりも二十分程(私のせいで……)遅れて到着しました。
「わあ……」
私は感嘆しました。
昼なのにも関わらず夜空に虹色の光が人型に彩られていました。
滑走路では風の巫女さんが飛行の説明をしています。
「今日は絶好の飛行日和となりました。本日は特別なブラックウィンドを使用しています。
それにより昼間であっても夜の演出が可能となっています。
飛行者には本日特別に虹色蝶の粉塵をおかけしています。
これにより、発光はもちろんのこと、粉塵の飛行補助機能により安定した体位を保つことができます」
「早くいこうよ、アリエッタ」
「ちょっと、そんな急かさないで。こんなに混んでるのに」
暗かったのでわかりにくいですが相当な人混みだったようです。
他の皆さんは暗闇の中に飛び交う虹色の発光に心奪われてるんでしょう。
私もシンシアに急かされなければずっと眺めていたいです。
なんとか私はシンシアの(かなり強引な)おかげで列に並び、順番が回ってきました。
「本日は風の儀式も行われますので決して失礼のない飛行をお願いします」
巫女さんはシンシアと私に、飛行する為の風の祈りをかけながら説明します。
「あの……言いにくいのですが失礼な飛行ってなんですか?」
私は飛行に礼儀があるなんて知らなかった。何度も飛んだことがあったのに。
「え、アリエッタ、知らないの? 風の儀式中は、ありがたみを込めた祈りをしないといけないんだよ」
「そうです、その祈りをチャントといいます。目を瞑って皆さんは風を感じ、風の一部になって頂きます。
それが風神の望みです。でなければ私達は、人工的に風に乗る器具を使い続けなければなかったでしょう」
「風神様って偉大なんですね」
私が毎日自由に飛んでいられるのも風神様のおかげだったんですね。
「はい、ですから今日は風を感じて楽しんできてください」
「わかりました」
「んじゃアリエッタいくよ」
アリエッタは粉塵を煌めかせながら上昇していきました。
「あ、シンシア。待ってよ」
「風神様のご加護がありますように、お気をつけて」
「ありがとうございます」
私は巫女さんに一礼して、黒い空と虹色の発光に飛び込んでいった。
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