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CASE 中島加世子
第二十一話 衝突
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「あんた、どこまで間抜けなの? 行きなさい早く!」
僕は空中に浮いたまま、飛行して、彼女を追いかける。
パートナーは依然、見えないままだが、声で近くにいることが分かる。
「盗ったのよ。お金だけ」
僕はハッとした。
そうだ、僕も財布から金を抜かれた。
「犯罪じゃないか……」
「そうよ、そういう子。男って生き物は見た目で、コロッと騙される、愚かな生き物ね」
「……そうかもだけど」
「そもそも、売春自体、違法だからね。男もなかなか訴えられないみたいね」
「あの子、ちなみに何歳なの?」
「同い年よ。キミと……」
「そう……」
僕は何だか、寂しい思いに駆られる。
卓もこの子も同い年だ。運命を感じずにはいられない。でも、この手で……。
「……」
パートナーは何も言わない。
そして、女の子はホテルから一駅離れた公園のベンチに座った。
そして、斜めがけのポーチに入った何かを取り出した。
財布だった。それも男物。
「……本当だったんだね」
「そうよ、これで分かったでしょ? 次のターゲットの正体が」
僕は首を横に振った。
「うんん、分からないよ。それだけでは、卓もいい奴だったんだ。僕も彼女のことは一つの事だけでは知ったことにならないよ」
「ふぅーん、将来有望そうなこと言うじゃない? じゃあ降りようか、透明化も解く」
「はい」
僕たちは公園の樹木がまばらに立っている、草むらに降り立った。
五月の夜は、夏が近いというのに、ツーンとした肌寒さで僕を包む。
足下に生えている草の匂いや、踏みしめている土の匂いが、とても無機質的で、どこか不安を掻き立てる気がしてならない。
この公園にいくつかある電灯が、ここにいる対象を薄暗く照らし出している。
そして、その中の一つが木製のベンチに座っていた彼女の姿を浮かび上がらせていた。
この物悲しいスポットライトが彼女によく似合い、シルエットがなんとなく寂寞感を感じさせているように感じた。
「チッ、このじじいも、しけてるわ、これであたしと、やろうなんて、ほんと自意識過剰」
何度も何度も、一万円札の枚数を数えている。
僕は一人で行った。パートナーはまだ透明なので、近くにいるかどうかも良く分からない。
「あの……」
「ハッ!!」
かなり驚いている。もしかしたら、警官と思ったのかもしれない。
でも正体が分かって、一度、安堵したと思ったら、またビビっている。
「どうして?! あんた?! ここに?!」
それはそうだろう、僕も明らかにここにいるのは可笑しいと思う。普通に怖い。
あまりにも怖がっているので、とりあえず、正直に言うしかない。
「……つけてきたんだ」
「え! 何、怖!!」
そりゃそうだろう。どうしよう……。ぐるぐる思考を巡らしと足りない頭で考える。
「僕はキミがやってること、正直納得できなくて、注意をしに来たんだよ」
「……」
僕の嘘偽りのない、言葉が届くだろうか? 目をキツく目を瞑って強く祈る。
すると女の子は、わざと声を立てて笑った。
「アハハハ! 何?! 夜回り先生にでもなったつもり? あんた?!」
反応から、少し安心できた。だが、僕は彼女に伝えたいことを口にする。
「違うよ。でも、キミは絶対に良くないことをしているよ、やめた方がいい」
僕はまるで自分に言い聞かせるがごとく、言っていた。
〝あのことは〟僕を破滅に導いた。だから、この子には、僕のようになって欲しくない。それが本心だった。
だが、同時に気づいたのが、一度目の世界での記憶だった。
ところどころ、記憶があるのに、ところどころが抜け落ちている気がしてならない。
まるで、コンピューターがソフトウェアをアップロードする時に、前の機能が消去され、書き換えられている感覚だ。
いや、とりあえず、そのことはいい。彼女だ。僕は今、新しい人生を生きているんだ。
「はぁー」
その小さな唇から、大きな溜息が出た。
「あんた、何様のつもり! 人に説教する気なら、あんたは一体どこの誰なのよ?」
「……」
そんなことを言われたら、何も答えられない。
僕が聞きたい、僕が何者なのかを……。
「とにかく、もうやめるんだ! こんなこと!」
僕は虚勢を張るが如く、また己を鼓舞するが如く言った。
自分ができることは、強く訴えることしかできないのだから。
「……分かったわ。考えといてあげる。だから、帰った帰った」
まるで響いてなかった。しかし、僕も何もできずに帰る訳にはいかない。だから、人から盗ったもの、最低限、僕のものだけでも、返してもらえれば、少しは変わるかもしれないと思う。
「じゃあ、五千円返して……」
女の子の目つきが変わる。
「盗ってないわよ。何言ってるの?」
「僕の五千円ね、少し破れてたんだ。見たら分かる。確認させて……」
「ばっ馬鹿、何もしてないわよ」
「その財布見せて」
「……何する気? 叫ぶわよ!?」
「別にいいよ、もしそうなったら、ちゃんと僕は事情を説明するから……」
僕は彼女から、財布を奪い取った。
あんまりやっていて、いい気分にはならない。
だが、彼女は、両目を見開き、血眼になって奪い返そうとする。
「返して、返して、泥棒!!」
明らかに、尋常じゃない様子だ。財布を引っ張る手がとんでもない力になっている。
少しでも力を緩めた、奪い返されそうだ。
というか、それは僕に力が無さすぎるせいかもしれない。
「どっちが……、泥棒はキミだよ」
「あんた、難癖つけて、結局やりたいだけでしょ?! 痴漢! 変態! 気持ち悪い!」
なんとでも言え、僕はこの子を変えてみせるんだ。
僕はようやく、彼女の手から財布を取りあげられ、それを頭上に上げた。
彼女は、背がかなり小さい、こうすれば取ることは到底、無理だ。
しかし、彼女は僕の目の前で、ぴょんぴょん跳ねて、取りかえそうとする。
「返せよ! 返せよ!」
なんて、執念だ。
彼女は一体、何が怖いのだろうか。別に盗った五千円が僕に戻ったぐらいで大したことはない。警察か? 捕まるのが怖いのか? 何だ?
すると、彼女はフッと息を短く吐き、僕を上目遣いで見つめる。
だが、この女の子は眼は、獲物を狙うジャッカルのごとく、怪しい光を宿らせている。
しかし、その様子に僕は思わず、こう思ってしまう。
――か、可愛い……。
ダメだ。こんなことを考えては……。
それも作戦の一つだったか分からないが、彼女は僕に向かって、その小さな体を丸めたと思ったら、突進してきた。
僕は耐えきれず、後ろに倒れ込む。
彼女の柔らかい体が、僕の全身の肌に感覚として刷り込まれる。
脳内が幸せの気持ちいっぱいになる。ヤバい……。
しかし、彼女は地面に倒れ込んだ僕の上に乗ったままである。動かない。
僕は頭を振った。しっかりしなくては……。
体を密着させたまま、僕はゆっくりと彼女の頬を叩く。
その目をつむったままでも分かる、整い過ぎた顔。そして僕の手が触れる柔らかい頬。
「ハァハァハァ」
勃っている。本当に僕はクズだ。最低だ。
自分の頬を強く右手で叩いた。
「しっかりして!」
僕は今、完全に本能よりも理性が勝っていると思う。寝ている彼女の肩を揺れ動かす。しかし、起きない。
「ねえ! ねえ!」
額から一筋の嫌な汗が流れ落ちる。
「動かない……。気絶している……」
「ど、どうしよう!!」
僕は辺りを見渡す。
こんな一悶着を堂々としていたのである。分かっていた。誰もいない。
「起きて、ねえ! 起きて!」
体を揺らしても、頬を叩いても、一向に目を覚まさない。
――助けて! パートナー!!
僕は空中に浮いたまま、飛行して、彼女を追いかける。
パートナーは依然、見えないままだが、声で近くにいることが分かる。
「盗ったのよ。お金だけ」
僕はハッとした。
そうだ、僕も財布から金を抜かれた。
「犯罪じゃないか……」
「そうよ、そういう子。男って生き物は見た目で、コロッと騙される、愚かな生き物ね」
「……そうかもだけど」
「そもそも、売春自体、違法だからね。男もなかなか訴えられないみたいね」
「あの子、ちなみに何歳なの?」
「同い年よ。キミと……」
「そう……」
僕は何だか、寂しい思いに駆られる。
卓もこの子も同い年だ。運命を感じずにはいられない。でも、この手で……。
「……」
パートナーは何も言わない。
そして、女の子はホテルから一駅離れた公園のベンチに座った。
そして、斜めがけのポーチに入った何かを取り出した。
財布だった。それも男物。
「……本当だったんだね」
「そうよ、これで分かったでしょ? 次のターゲットの正体が」
僕は首を横に振った。
「うんん、分からないよ。それだけでは、卓もいい奴だったんだ。僕も彼女のことは一つの事だけでは知ったことにならないよ」
「ふぅーん、将来有望そうなこと言うじゃない? じゃあ降りようか、透明化も解く」
「はい」
僕たちは公園の樹木がまばらに立っている、草むらに降り立った。
五月の夜は、夏が近いというのに、ツーンとした肌寒さで僕を包む。
足下に生えている草の匂いや、踏みしめている土の匂いが、とても無機質的で、どこか不安を掻き立てる気がしてならない。
この公園にいくつかある電灯が、ここにいる対象を薄暗く照らし出している。
そして、その中の一つが木製のベンチに座っていた彼女の姿を浮かび上がらせていた。
この物悲しいスポットライトが彼女によく似合い、シルエットがなんとなく寂寞感を感じさせているように感じた。
「チッ、このじじいも、しけてるわ、これであたしと、やろうなんて、ほんと自意識過剰」
何度も何度も、一万円札の枚数を数えている。
僕は一人で行った。パートナーはまだ透明なので、近くにいるかどうかも良く分からない。
「あの……」
「ハッ!!」
かなり驚いている。もしかしたら、警官と思ったのかもしれない。
でも正体が分かって、一度、安堵したと思ったら、またビビっている。
「どうして?! あんた?! ここに?!」
それはそうだろう、僕も明らかにここにいるのは可笑しいと思う。普通に怖い。
あまりにも怖がっているので、とりあえず、正直に言うしかない。
「……つけてきたんだ」
「え! 何、怖!!」
そりゃそうだろう。どうしよう……。ぐるぐる思考を巡らしと足りない頭で考える。
「僕はキミがやってること、正直納得できなくて、注意をしに来たんだよ」
「……」
僕の嘘偽りのない、言葉が届くだろうか? 目をキツく目を瞑って強く祈る。
すると女の子は、わざと声を立てて笑った。
「アハハハ! 何?! 夜回り先生にでもなったつもり? あんた?!」
反応から、少し安心できた。だが、僕は彼女に伝えたいことを口にする。
「違うよ。でも、キミは絶対に良くないことをしているよ、やめた方がいい」
僕はまるで自分に言い聞かせるがごとく、言っていた。
〝あのことは〟僕を破滅に導いた。だから、この子には、僕のようになって欲しくない。それが本心だった。
だが、同時に気づいたのが、一度目の世界での記憶だった。
ところどころ、記憶があるのに、ところどころが抜け落ちている気がしてならない。
まるで、コンピューターがソフトウェアをアップロードする時に、前の機能が消去され、書き換えられている感覚だ。
いや、とりあえず、そのことはいい。彼女だ。僕は今、新しい人生を生きているんだ。
「はぁー」
その小さな唇から、大きな溜息が出た。
「あんた、何様のつもり! 人に説教する気なら、あんたは一体どこの誰なのよ?」
「……」
そんなことを言われたら、何も答えられない。
僕が聞きたい、僕が何者なのかを……。
「とにかく、もうやめるんだ! こんなこと!」
僕は虚勢を張るが如く、また己を鼓舞するが如く言った。
自分ができることは、強く訴えることしかできないのだから。
「……分かったわ。考えといてあげる。だから、帰った帰った」
まるで響いてなかった。しかし、僕も何もできずに帰る訳にはいかない。だから、人から盗ったもの、最低限、僕のものだけでも、返してもらえれば、少しは変わるかもしれないと思う。
「じゃあ、五千円返して……」
女の子の目つきが変わる。
「盗ってないわよ。何言ってるの?」
「僕の五千円ね、少し破れてたんだ。見たら分かる。確認させて……」
「ばっ馬鹿、何もしてないわよ」
「その財布見せて」
「……何する気? 叫ぶわよ!?」
「別にいいよ、もしそうなったら、ちゃんと僕は事情を説明するから……」
僕は彼女から、財布を奪い取った。
あんまりやっていて、いい気分にはならない。
だが、彼女は、両目を見開き、血眼になって奪い返そうとする。
「返して、返して、泥棒!!」
明らかに、尋常じゃない様子だ。財布を引っ張る手がとんでもない力になっている。
少しでも力を緩めた、奪い返されそうだ。
というか、それは僕に力が無さすぎるせいかもしれない。
「どっちが……、泥棒はキミだよ」
「あんた、難癖つけて、結局やりたいだけでしょ?! 痴漢! 変態! 気持ち悪い!」
なんとでも言え、僕はこの子を変えてみせるんだ。
僕はようやく、彼女の手から財布を取りあげられ、それを頭上に上げた。
彼女は、背がかなり小さい、こうすれば取ることは到底、無理だ。
しかし、彼女は僕の目の前で、ぴょんぴょん跳ねて、取りかえそうとする。
「返せよ! 返せよ!」
なんて、執念だ。
彼女は一体、何が怖いのだろうか。別に盗った五千円が僕に戻ったぐらいで大したことはない。警察か? 捕まるのが怖いのか? 何だ?
すると、彼女はフッと息を短く吐き、僕を上目遣いで見つめる。
だが、この女の子は眼は、獲物を狙うジャッカルのごとく、怪しい光を宿らせている。
しかし、その様子に僕は思わず、こう思ってしまう。
――か、可愛い……。
ダメだ。こんなことを考えては……。
それも作戦の一つだったか分からないが、彼女は僕に向かって、その小さな体を丸めたと思ったら、突進してきた。
僕は耐えきれず、後ろに倒れ込む。
彼女の柔らかい体が、僕の全身の肌に感覚として刷り込まれる。
脳内が幸せの気持ちいっぱいになる。ヤバい……。
しかし、彼女は地面に倒れ込んだ僕の上に乗ったままである。動かない。
僕は頭を振った。しっかりしなくては……。
体を密着させたまま、僕はゆっくりと彼女の頬を叩く。
その目をつむったままでも分かる、整い過ぎた顔。そして僕の手が触れる柔らかい頬。
「ハァハァハァ」
勃っている。本当に僕はクズだ。最低だ。
自分の頬を強く右手で叩いた。
「しっかりして!」
僕は今、完全に本能よりも理性が勝っていると思う。寝ている彼女の肩を揺れ動かす。しかし、起きない。
「ねえ! ねえ!」
額から一筋の嫌な汗が流れ落ちる。
「動かない……。気絶している……」
「ど、どうしよう!!」
僕は辺りを見渡す。
こんな一悶着を堂々としていたのである。分かっていた。誰もいない。
「起きて、ねえ! 起きて!」
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