雨梁探偵部事件ノート1 ~雨梁学園七不思議~

はぐるま さいき

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プロローグ

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 今年の桜も例年通りであった。卒業式後に開花し始めたかと思えば、もう2、3日前には満開を迎えていた。今はもう散りゆくのみで、桜吹雪は通りの桜並木の下に絨毯を繰り返し新調していた。
 理事長が死んだのはそんな例年と何ら変わりない春の日であった。
 心不全。僕が理事長の死について知っているのはただそれだけである。
 推理小説ならば理事長を消した黒幕がいる、となるのが定石じょうせきだったりするのかもしれない、しかしこれは現実だ。事故でも事件でもないただの平凡な自然死で当然犯人はいない。
 入学式が迫っている、ということもあって、学園関係者は次の理事長を決め、入学式のスピーチなんかも考えたりして、大騒ぎしていることであろう。
 その一方で生徒というのは呑気なものだ。理事長に大した思い入れは無い。それどころか話したことさえない人が大多数。
 僕は大きく息を吐いた。
 どうでもいいか。
 退屈な思考はここまでにしよう。
 僕は塾のタイムカードを擦った。
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