ぼくはスライム

桃瀬わさび

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ぼくはスライム 1

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ぼくはスライムっていう生き物らしい。
らしいっていうのは、そうやってご主人さまに言われたから。
スライムは、すっごく便利な生き物で、なんでも吸収できるんだって。
だからぼくを見つけたご主人さまは大喜びで、ぼくを抱っこして持ちかえった。

ご主人さまはSランク冒険者っていわれる人で、旅をしながら暮らしてるらしい。
ニンゲンっていわれる種族だから、不思議なことにぷるぷるしてない。
体だってまあるくなくて、ぼくを撫でるおててなんて、五本の長いのが生えている。
これは指っていうんだって。
にゅにゅって形をマネしてみたら、ご主人さまは笑ってくれた。

どういうことかはわからないけど、ぼくはかしこいスライムらしい。
言葉ははじめからわかっていたし、体をうにょうにょ変形もできた。
ご主人さまは『ぎたい』って言ってたけど、どういう意味かはよくわかんない。
ただ、ぱっと見ただけじゃわかんないくらい、人とおんなじになれてるんだって。
だから今は、ほとんどずっと人の姿になってるんだ。
だんじょんの中だとワナがあるから、人型の方が便利なんだって。
ほら。

「ご主人さま、ささった」
「ああ、槍だな。抜けるか?」
「うん」

にゅにゅっとヤリを押し出して、ご主人さまの元にもどる。
ワナのしゅるいはいろいろあるけど、今回は踏むとヤリが出るやつだった。
スライムだから痛くはないけど、串刺しになるのはいやーなきもち。
丸かったらおだんごみたいになっちゃったかも。

「ご主人さま、まほう」
「どんな種類かわかるか?」
「んっと、びりびりする」
「雷か」

びりびりは、カミナリ。覚えた。
スライムはなんでも吸収できるけど、べつに無敵ってわけじゃない。
吸収して吸収して、それがいっぱいを超えちゃったとき、体がばらばらになるんだって。
だからごはんを食べていっぱい休んで、吸収したのを消さないといけないんだって。
ええっと、かいふく、っていうんだったかな。
ご主人さまの話すことは、たまに難しくてわかんない。

でも、ご主人さまとの生活は、前よりずっと楽しかった。
ひとりでぽよぽよしてるのも悪くなかったけど、ご主人さまといるほうが楽しい。
わからないことは教えてくれて、ふたりで一緒にだんじょんにもぐって。
強いモンスターに勝ったときに出てくるきらきらした宝石は、売るといいお金になるんだって。
お金っていったいなんだろうね。

「今更だけど、お前は男だったんだな」
「おとこってなあに?」
「それがついてるやつのこと」
「んんー、よくわかんない。ご主人さまのマネしただけ」
「待て、俺のはそんなに小さくない」

そうかな?そうかも。
頭のてっぺんはご主人さまの胸のとこだし、手とか足とかも小さいし。
これ以上大きくなろうとすると、どこかがぺらぺらになっちゃうから、たぶん大きくはなれないと思う。
ご主人さまは、大きい方がいいのかな?

「小さくていいさ。抱き心地もいいし」
「んー、んん?ご主人さま、今日もするの?」
「いやか?」
「やじゃない、けど、口から出ちゃう」
「出ねーよ」

ぺろんと服をめくられて、くにりとお尻をひろげられた。
ご主人さまのがずぷずぷと入り込んできて、苦しくてちょっとはくはくする。
ぼくはスライムのはずなのに、どうしてこれは苦しいんだろう?
ヤリよりもっとくしざしで、なのにあったかくって優しくて、胸のあたりがぎゅうってする。

「あっ、あっ、ごしゅじん、さまぁ……!」
「気持ちいーか?」
「んっ、うんっ、きもちいー」

ずこずことナカを突き上げられると、声がそのまま出てきちゃう。
体のぜんぶがあっつくなって、ぞわぞわして、ちかちかして、これがきもちいーってことなんだって。
くにくにいじられてるところはおちんちんで、いつもすぐに白いのが出る。
これもきもちいーのしょうこだって、ご主人さまが教えてくれた。

「んぁっ、ああっ、でちゃ、でちゃう」
「もうちょい我慢しろー」
「やっ、んんっ、ぐりぐりっ、だめっ」

ぐーっとおててが引っ張られて、ご主人さまが奥まではいりこむ。
そこをぐりぐりいじめながら、おちんちんもにゅちにゅちいじる。
ぐりゅっと奥がおしあげられて、体が勝手にびくびくふるえた。
のどの奥まで届いた気がして、声にならない声でさけぶ。

「っは、すっげぇ締め付け」

まんぞくそうに笑ってから、ご主人さまも白いのを出した。
ナカにひろがるあっついのを、出されるそばから吸収してく。
もっともっとと足をからめて、おいしいそれを呑み込んでいく
えっろいな、って、なんだろう?
首をかしげるとなでてくれるし、ご主人さまもにこにこしてる。

……ほめられたってことで、いいのかな?



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