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都にて 1
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尿意との死闘から辛くも勝利? した俺は大神殿から都に向けての道を歩いていた。
とは言っても大神殿自体も都の一部ではあるらしいのだが。
「これ日本円でいくらぐらいなんだろうか?」
一面に花柄の刺繍が入った布製の袋をブラブラさせながら口にする。
ご丁寧に裏地までついている、このフルフェイスヘルメットも収納出来そうな大きさのオシャレナップサック、その中身は金貨だ。
一見すると貨幣というよりも美術品かと思うような凝った造りである。
四角い造形に翼の生えたライオンが彫られており、目の部分には宝石のようなものが埋め込まれている。
そして、小銭入れに入れたとしたら、他には何も入らないであろう不便なサイズ。
それが1枚。
好きなものを買ってこいとセラが持たせてくれたのだ。
お小遣いを貰って祭りに行く気分だ。
見る景色全てが新鮮に感じられ、俺はどこか浮かれた気分になっていた。
「もうっ、あんまり振り回すと飛んでいきますよ」
片紐状になったそれをクルクルと指に引っ掛けて回していた俺を、子供にするような言い振りでたしなめるセリカ。
完全に子供のする手悪さと同じそれであったが、こうでもしてないと気分が落ち着かなかったのだ。
写真でしか見たことの無いような石畳が延々と続く様子に心が躍る。
おまけに、隣には息を飲むような美少女が俺と肩を並べて歩くこの状況。
要塞のような大神殿を出発して、もう結構な距離を歩いた気がする。
僻地に位置する大神殿からひたすらに一本道を通ってきた。
樹木と石畳以外、目にすることも無かったのだがようやく民家と思しき建物が通りに並び始めた。
住宅街だろうか、似たような石造りの家屋が軒を連ねている。
大神殿、なんて辺鄙な場所にあるんだ……。
しかし、このグラディエーターサンダルのような履き物は、足が疲れずに意外と歩きやすい。
「街って感じの風景になってきたな」
ただひたすらに続く一本道だったが、ここに来て分岐や脇道も多くなってきた。
「そうですね、なんだか人も多くなってきましたね」
「ちょっと気になることがあるんだが……」
「先程から擦れ違う方々が、何故かこちらを二度見していくことについてですか?」
「そうなのか?」
町並みに気を取られて通行人の視線にまで気が回らなかったが、言われてみれば擦れ違う人達が高確率で二度見していく。
中にはわざわざ立ち止まってまでこちらを注視する者まであった。
「明らかに聖職者の服装をしたスタイルの良いお姉さんが、聖職者に有るまじき動きでブンブン袋を振り回してるからじゃないでしょうか」
セリカの言葉にハッとした俺は、女装した変質者だということがバレたのかと、意識して通行人の視線の先を追ってみたが行き交う人々が関心を寄せる対象は俺ではないようだ。
あぁ、そういうことか……。
特に男連中が熱い視線を注いでいるのは、俺ではなく隣の露出度の高い美少女に向けられたものだった。
中には鼻の下が溶解するかのような表情をしている者も見受けられた。
改めて隣を歩くセリカを頭の先から足先までを満弁無く見回してみる。
見ているだけで鼓動が早くなるような蠱惑的な美しさ。
特に臀部から足先までのラインはもはや芸術と言える。
……そして、不必要なまでにエロい服装。
これは見るなというほうが無理な注文である。
「むー、どうして急に離れて歩くんですか?」
五歩か六歩分くらい離れた距離からセリカの後姿を眺めながら歩く俺。
そんな俺の行動を拗ねるようにして咎めるセリカ。
「あぁ、ちょっとした確認事項があっただけだ。 それより、気になることっていうのは、目的地についてだ」
彼女がスケベな視線を集めているという確認は取れた。
俺は話題を本筋へと戻す。
「なんだか急に話題を逸らされた気もしますけど……、そのお金はそのままでは使えないらしいので、両替商を営むお店に向かってます」
セリカは少し不服そうだったが、俺の疑問にそう答えた。
どうやら買い物前の下準備が必要ってことらしい。
「こいつじゃそのまま買い物は出来ないんだな」
再び手に持つ袋をブラブラさせながらセリカの歩調に合わせ歩き始める。
住宅街を抜け、様々な露店と店舗が構えられた商業地区へと辿り着く頃には歩く人の数も段違いに増え、辺りは大いに賑わっていた。
数こそ少ないが耳が尖った者や、えらく毛深かいドラム缶のような体型の者も目につく。
天使だの悪魔だの散々ファンタジーな世界である事は身を以て体験していたが、こうした未知との遭遇に未だ驚きを隠せない。
特徴的な長く尖った耳をした女性を見つめていると、視線に気付いたのか小さく会釈をしてきた。
異文化コミュニケーションに慌てた俺は、小さく礼を返すとすぐさま視線を外した。
「細くて綺麗な方ですね。 ふーん、ああいう女性がタイプなんですか?」
やりとりの一部始終を目撃していたセリカがボソっと呟く。
いえ、貴女のほうが綺麗なのでジト目で見るのはやめていただけないでしょうか。
「ずーっと思ってましたけど、……綺麗な女性が通ると目で追う癖、治したほうが良いですよー」
膨れながらプイっとするセリカ。
完全に無意識の行動だった、男の本能とでもいうやつだろうか。
自分に向けられた視線には鈍感なのにな……。
「済まない、善処する」
それから幾許か経ち、天秤の絵が付いた看板を掲げた店の前に着いた。
文字がわからなくても何の店かはある程度わかるようになっているようだ。
識字出来ない者への配慮ということだろうか。
「お客さん、コイツは両替出来ませんね」
顔なのか毛なのかわからないくらいに髭まみれの店主が、例の金貨を食い入るように見てから突き返してきた。
「この金貨は使えないってことでしょうか?」
セリカが手元に戻ってきた金貨をニギニギしながら髭に訊ねる。
この服装で野太い声を放つわけにもいかないので、セリカにやり取りを任せたのだ。
「まさか、それが何なのかご存知ないと……。 隣の骨董屋に持って行くと良いでしょう」
「それはお隣の店に買い取って貰えって事ですか?」
「騙し取りたいくらいに貴重な品ですよ、うちは信用第一なんでそんな事はしませんがね」
胡散臭い風貌に似合わず人格者なようだ。
礼を述べてから店を立ち去ろうとしたセリカが髭に呼び止められる。
「お、お客さん……、これは単純な興味なんですがね、参考までにそいつの出処を教えちゃくれまいか?」
長机を挟んで座っていた髭もとい店主が、椅子から立ち上がりにじり寄る。
怪訝な表情を浮かべる俺に目配せをしてから、セリカが簡潔に経緯を話した。
「神殿の大天使さまがうちへ持って行けと……。 献金か何かで頂いたものなのでしょうかね」
「正体もわからずにお隣に持ち込むのも何ですので、差し支え無ければこの金貨について教えて貰えないでしょうか?」
「わかりました、知る限りでお話しましょう」
出入り口に設置された椅子から耳をそばだてて得られた情報により、金貨の正体が判明した。
天界と魔界の戦争が終結した際に、終戦記念として作られたものらしい。
地上界の平和維持に貢献した者に配られたらしく、その当時は貨幣として使うことが出来たものである。
当時は金貨100枚相当の価値があるものとして、それなりの数が流通していたという。
現存する物はその見た目の美しさから、貴族や諸侯、一部の裕福な収集家が観賞用として集める対象となり、貨幣としては使用出来ない。
「状態にもよるでしょうが、金貨500枚は下らないと思いますよ」
物価がわからないが何やらとんでもない物を貰ってしまったようだ……。
俺は価値もわからず、ブンブンと雑に振り回していた事に申し訳なさを感じた。
とは言っても大神殿自体も都の一部ではあるらしいのだが。
「これ日本円でいくらぐらいなんだろうか?」
一面に花柄の刺繍が入った布製の袋をブラブラさせながら口にする。
ご丁寧に裏地までついている、このフルフェイスヘルメットも収納出来そうな大きさのオシャレナップサック、その中身は金貨だ。
一見すると貨幣というよりも美術品かと思うような凝った造りである。
四角い造形に翼の生えたライオンが彫られており、目の部分には宝石のようなものが埋め込まれている。
そして、小銭入れに入れたとしたら、他には何も入らないであろう不便なサイズ。
それが1枚。
好きなものを買ってこいとセラが持たせてくれたのだ。
お小遣いを貰って祭りに行く気分だ。
見る景色全てが新鮮に感じられ、俺はどこか浮かれた気分になっていた。
「もうっ、あんまり振り回すと飛んでいきますよ」
片紐状になったそれをクルクルと指に引っ掛けて回していた俺を、子供にするような言い振りでたしなめるセリカ。
完全に子供のする手悪さと同じそれであったが、こうでもしてないと気分が落ち着かなかったのだ。
写真でしか見たことの無いような石畳が延々と続く様子に心が躍る。
おまけに、隣には息を飲むような美少女が俺と肩を並べて歩くこの状況。
要塞のような大神殿を出発して、もう結構な距離を歩いた気がする。
僻地に位置する大神殿からひたすらに一本道を通ってきた。
樹木と石畳以外、目にすることも無かったのだがようやく民家と思しき建物が通りに並び始めた。
住宅街だろうか、似たような石造りの家屋が軒を連ねている。
大神殿、なんて辺鄙な場所にあるんだ……。
しかし、このグラディエーターサンダルのような履き物は、足が疲れずに意外と歩きやすい。
「街って感じの風景になってきたな」
ただひたすらに続く一本道だったが、ここに来て分岐や脇道も多くなってきた。
「そうですね、なんだか人も多くなってきましたね」
「ちょっと気になることがあるんだが……」
「先程から擦れ違う方々が、何故かこちらを二度見していくことについてですか?」
「そうなのか?」
町並みに気を取られて通行人の視線にまで気が回らなかったが、言われてみれば擦れ違う人達が高確率で二度見していく。
中にはわざわざ立ち止まってまでこちらを注視する者まであった。
「明らかに聖職者の服装をしたスタイルの良いお姉さんが、聖職者に有るまじき動きでブンブン袋を振り回してるからじゃないでしょうか」
セリカの言葉にハッとした俺は、女装した変質者だということがバレたのかと、意識して通行人の視線の先を追ってみたが行き交う人々が関心を寄せる対象は俺ではないようだ。
あぁ、そういうことか……。
特に男連中が熱い視線を注いでいるのは、俺ではなく隣の露出度の高い美少女に向けられたものだった。
中には鼻の下が溶解するかのような表情をしている者も見受けられた。
改めて隣を歩くセリカを頭の先から足先までを満弁無く見回してみる。
見ているだけで鼓動が早くなるような蠱惑的な美しさ。
特に臀部から足先までのラインはもはや芸術と言える。
……そして、不必要なまでにエロい服装。
これは見るなというほうが無理な注文である。
「むー、どうして急に離れて歩くんですか?」
五歩か六歩分くらい離れた距離からセリカの後姿を眺めながら歩く俺。
そんな俺の行動を拗ねるようにして咎めるセリカ。
「あぁ、ちょっとした確認事項があっただけだ。 それより、気になることっていうのは、目的地についてだ」
彼女がスケベな視線を集めているという確認は取れた。
俺は話題を本筋へと戻す。
「なんだか急に話題を逸らされた気もしますけど……、そのお金はそのままでは使えないらしいので、両替商を営むお店に向かってます」
セリカは少し不服そうだったが、俺の疑問にそう答えた。
どうやら買い物前の下準備が必要ってことらしい。
「こいつじゃそのまま買い物は出来ないんだな」
再び手に持つ袋をブラブラさせながらセリカの歩調に合わせ歩き始める。
住宅街を抜け、様々な露店と店舗が構えられた商業地区へと辿り着く頃には歩く人の数も段違いに増え、辺りは大いに賑わっていた。
数こそ少ないが耳が尖った者や、えらく毛深かいドラム缶のような体型の者も目につく。
天使だの悪魔だの散々ファンタジーな世界である事は身を以て体験していたが、こうした未知との遭遇に未だ驚きを隠せない。
特徴的な長く尖った耳をした女性を見つめていると、視線に気付いたのか小さく会釈をしてきた。
異文化コミュニケーションに慌てた俺は、小さく礼を返すとすぐさま視線を外した。
「細くて綺麗な方ですね。 ふーん、ああいう女性がタイプなんですか?」
やりとりの一部始終を目撃していたセリカがボソっと呟く。
いえ、貴女のほうが綺麗なのでジト目で見るのはやめていただけないでしょうか。
「ずーっと思ってましたけど、……綺麗な女性が通ると目で追う癖、治したほうが良いですよー」
膨れながらプイっとするセリカ。
完全に無意識の行動だった、男の本能とでもいうやつだろうか。
自分に向けられた視線には鈍感なのにな……。
「済まない、善処する」
それから幾許か経ち、天秤の絵が付いた看板を掲げた店の前に着いた。
文字がわからなくても何の店かはある程度わかるようになっているようだ。
識字出来ない者への配慮ということだろうか。
「お客さん、コイツは両替出来ませんね」
顔なのか毛なのかわからないくらいに髭まみれの店主が、例の金貨を食い入るように見てから突き返してきた。
「この金貨は使えないってことでしょうか?」
セリカが手元に戻ってきた金貨をニギニギしながら髭に訊ねる。
この服装で野太い声を放つわけにもいかないので、セリカにやり取りを任せたのだ。
「まさか、それが何なのかご存知ないと……。 隣の骨董屋に持って行くと良いでしょう」
「それはお隣の店に買い取って貰えって事ですか?」
「騙し取りたいくらいに貴重な品ですよ、うちは信用第一なんでそんな事はしませんがね」
胡散臭い風貌に似合わず人格者なようだ。
礼を述べてから店を立ち去ろうとしたセリカが髭に呼び止められる。
「お、お客さん……、これは単純な興味なんですがね、参考までにそいつの出処を教えちゃくれまいか?」
長机を挟んで座っていた髭もとい店主が、椅子から立ち上がりにじり寄る。
怪訝な表情を浮かべる俺に目配せをしてから、セリカが簡潔に経緯を話した。
「神殿の大天使さまがうちへ持って行けと……。 献金か何かで頂いたものなのでしょうかね」
「正体もわからずにお隣に持ち込むのも何ですので、差し支え無ければこの金貨について教えて貰えないでしょうか?」
「わかりました、知る限りでお話しましょう」
出入り口に設置された椅子から耳をそばだてて得られた情報により、金貨の正体が判明した。
天界と魔界の戦争が終結した際に、終戦記念として作られたものらしい。
地上界の平和維持に貢献した者に配られたらしく、その当時は貨幣として使うことが出来たものである。
当時は金貨100枚相当の価値があるものとして、それなりの数が流通していたという。
現存する物はその見た目の美しさから、貴族や諸侯、一部の裕福な収集家が観賞用として集める対象となり、貨幣としては使用出来ない。
「状態にもよるでしょうが、金貨500枚は下らないと思いますよ」
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