セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

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本編

82話 雪原にて その48

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それから暫くして、

「お疲れ様ー・・・」

実にめんどくさそうに転送陣を潜るユーリ、

「お疲れ様です、向こうはどうなってます」

アフラが気付いて駆け付けた、医官や女性の近衛達も振り返りオッと目を見張る、場所は学園の講堂、野戦病院の傷病兵受け入れ口となる、

「今日は暇出来るわよー」

ニコーと微笑むユーリ、アフラは足を止めエッと首を傾げると、

「暇ですか?」

と確認する、

「そうよー、もうほら、戦闘そのものは終わったようなもんだから、直接の切った張ったも無いし、だから、私も今日はね、向こうでのお仕事は無し、ゆっくりできるんだわー」

ニコーと微笑むユーリ、

「マジですか!!」

アフラが思わず叫んだ、エッと部下達がアフラを見つめ、アッと口を押さえるアフラ、すっかり生徒達の口調に馴染んでしまっていた、このマジという表現、生徒達もそうであるがモニケンダム出身の者達もよく使う言葉で、恐らく方言なのであろう、以前から時折耳にはしていたが、あまり上品とは言えないなとアフラは考えていた、しかし実に便利な言葉である、それが咄嗟に出てしまったようで、

「マジもマジよ、もうほら、第六と第二と混成軍団は陣地に引き上げてるし、第八は警戒中なんだけど、それはね、そういう仕事だしね」

フーっと腰に手を当てるユーリ、先程クロノスと共に巨大な魔法陣を起動させ、ウキウキと足取り軽い兵士達がそれを潜るのを見届け、後は宜しくとクロノスに任せて逃げて来たのである、クロノスもおう好きにしろとぶっきらぼうで、リンドもありがとうございますと普段通りの笑顔であった、

「エッ・・・では、もしかして・・・」

期待に満ちた瞳でユーリを見つめるアフラ、医官達や近衛達も自然と集まって来る、

「もしかして・・・って言われても困るけど、敵さんはまだ目の前ね、殿下がほら、色々やったのよ、後でリンドさんに聞いてみればいいわ、すぐ目の前で見てたし、あっ、あれよね、アフラさんも現場にいるべきだったわね、少しは勉強になるし、まぁ、今更か」

「そう・・・ですか・・・えっ、殿下って、イフナース殿下ですか?」

「そうよー」

「・・・もしかして・・・」

「だからー、もしかしてって言われても困るってばー」

あっはっはと笑うユーリ、アッと再び口を手で押さえるアフラ、

「聞きたい事は分かるけどね、殿下の本気?っていうか・・・まぁ、その実力を見せた感じかしらね、それだけでもう向こうはね、総崩れって感じだし、人死には少ないらしいけど、今日はもう戦闘なんてできやしないわね、向こうさんは」

「そう・・・ですか、エッ、でもそこに追撃とかしないんですか?」

アフラがん?首を傾げる、ユーリの言葉が真実であれば、その総崩れとなった帝国軍を蹴散らすのが戦場における常套手段である、しかし自軍は引き上げているらしい、道理に合わないなとアフラは瞬時に気付いた、

「しないみたいよ、だってね・・・明からさまに可愛そう過ぎて・・・あれよ、敵軍とはいえ天災に襲われた相手となると、正直ね、災難だなーって思って手を出しづらいじゃない?そりゃ、向こうが攻めて来たとはいえさ、それとクロノスがね、そこまでしなくても早晩方が付くだろうからって言ってたし、こっちとしても無駄な消耗は避けたいだろうしね、なんかそんな感じ?」

「そりゃ・・・そうですけど・・・エッ、何をやったんです?天災?」

こりゃまた何かやらたしたようだと目を細めるアフラ、近衛達も眉を顰めている、

「話すと長いから、後からゆっくり聞いてみて、あっ・・・違うわね、ちょっとソフィアに文句を言いに来たのよ、いる?」

「ソフィアさんならいつもの区画です」

「ん、ありがと、あっ、アフラさんも手が空いてたら一緒に来てよ、それと、今日はもうそういう訳でね、負傷らしい負傷をする兵隊さんはいないと思うから、あっ、でもな、あの雪の中だと凍傷になっちゃう人がいるかもだけど・・・そっちはあれか陣地のお医者さんで対応できるか」

ユーリがすっかり集まって来た医官に確認する、医官達はエッと驚きつつ、確かにそうですと医官の一人が代表して答えた、

「じゃ、そういう事で」

ニコリと微笑み重傷患者用の区画へ向かうユーリ、アフラはエッエッと軽く混乱するもすぐに、

「あなた、状況確認を、リンドさんかクロノス殿下に、物見櫓か軍用の転送陣の近くにいる筈です」

背後の部下に指示を出す、ハッと背筋を正し転送陣へ走る近衛兵、

「他の皆さんは各持ち場で待機、ユーリ先生は嘘を言っていないとは思いますが、確認が取れるまでは持ち場を離れる事は無いよう願います」

集まっていた部下達と医官全員を見渡した、ハッと軍人らしい明確な返答が響く、そしてすぐさま持ち場に戻る医官達、しかし、その足は若干軽く浮ついている、どうやら今日は戦闘そのものが無いようで、となれば怪我を負う者もいない事となる、医官達としても別に治療そのものや怪我人が大好きであるから医者をやっている訳では無い、医者は暇なくらいが丁度良いと何気に誰もが思っている、決して怠け者なのではない、苦しむ人が少なければ少ない程自分達は暇であり、それはそのまま世の安寧に繋がるものなのである、そして、

「ソフィアいるー」

ズオッとシーツの端から顔を覗かせるユーリ、

「なにー?」

ソフィアが顔を上げ、ケイスとバルテル、ルオンに数人の医官が振り返る、

「ありゃ・・・なに?治療中?」

ハテと首を傾げるユーリ、今日は治療が必要な兵士は発生していないと聞いていた、

「うんにゃ、練習中?」

ニヤリと微笑むソフィア、ケイスとバルテル、ルオンもフフッと笑顔である、その一同に囲まれて治療台に寝ていた男が少しばかり顔を上げた、どうやら医官の一人らしい、

「あー・・・そういう事・・・」

「そういう事、時間があったからね、昨日の反省も踏まえてね」

「結構な事ね、でも今日はもう戦闘は無いわよ」

スッとその区画に入るユーリ、エッと誰もがユーリを見つめる、

「ほら・・・まぁ、詳しい事はめんどいからだけど、向こうさんが良い感じに壊滅してね、なもんで今日はもうこっちの軍も引いたから」

「ありゃま・・・」

ソフィアが目を丸くしてポカンと口を開ける、他医官達も講師達も不思議そうにユーリを見つめていた、

「なによ・・・残念そうね・・・」

ムッと一同を睨み返すユーリ、

「あっ・・・いやいや、なら大いに結構だわ、なに?何がどうしてどうなったの?」

ソフィアがパッと顔を明るくする、ケイスも意味を理解してホッと一息ついたようで、バルテルとルオンはゆっくりと顔を見合わせた、

「どうもなにも・・・あんた少し愚痴を聞きなさい」

ムンと胸を張るユーリ、

「愚痴って・・・ここで?」

ソフィアがゆっくりと区画内を見渡す、何気に人が多い、ケイス達もそうだが医官達も状況を理解出来ていない為、とりあえずユーリを見つめていたりする、

「・・・ここでは無理ね、来なさい」

バッツリと言い切るユーリ、エッ、そこまで勝手が許されるの?とソフィアは思い、

「いいけど・・・えっ、私ここ離れていいの?」

ソフィアにしては珍しい真面目な内容の疑問である、

「そんなの知らないわよ」

「なにそれ」

「いいから、あっ、ほら、皆さんはアフラさんの指示に従って下さい」

フンスと鼻息を荒くして踵を返すユーリ、エッいいの?とソフィアがバルテルに視線で問いかけると、

「確認します」

とバルテルが動き出す、治療台の医官が取り合えずと半身を起こした、

「えっと・・・」

ケイスも不安そうにルオンをうかがう、すっかり意気投合した二人である、しかしルオンもまたどうしたものやらと曖昧な笑みで答えるしかない、

「まぁ・・・ユーリが言うならそういう事でしょ、じゃ、一旦そっち言ってみるわ・・・」

ソフィアとしてもなんとなく理解したが半信半疑である、

「あっ、もしあれだ忙しくなったらすぐに戻るから」

と言い置いてユーリの後を追うソフィア、ハーと答えるしかないケイスとルオン、そこへ、

「確認しました」

バルテルが大慌てで戻ってくる、

「確かに、今日の戦闘は終了したようです、ですが、取り合えず我々は持ち場にて待機、別命あるまで待機です」

若干興奮し嬉しそうに叫ぶバルテル、オオーッと医官達が歓声を上げ、

「そうなんだ・・・」

「良かったー・・・」

ホッと胸をなでおろすケイスとルオンであった。



「で、なによ」

ユーリがソフィアについて行った先は休憩区画であった、ユーリは一度中を覗いて誰もいないのを確認し、スッと滑り込み、ソフィアも素直に従う、

「なによもなにも、あんた聞いてた?」

「だからなにを」

「殿下の魔法よ、タロウの入れ知恵らしくてね、魔力で大嵐起こしてたわ」

フンと不愉快そうなユーリ、ありゃまと目を丸くするソフィア、

「エッ・・・大嵐って・・・魔力で?」

「そう言ったでしょ、あれはあれね、魔力だけね、クロノスに聞いたら変に魔法を使うとそれこそ帝国軍が死滅するとか言い出してね」

「ありゃー・・・大嵐・・・」

うーんと首を捻るソフィア、ソフィアとしても実際に目にしていないとなると想像する他無く、タロウが似たような事をやっていたかなと記憶を探るも、大嵐とされる程に派手な事はやっていないと思う、少なくとも記憶には無いし、そのような言説も思いつかない、

「挙句に大気内の魔力迄引き込んだのよ、あれはやり過ぎもいいところだわ・・・」

ヘッと顔を上げるソフィア、

「・・・それって、昔教えてもらったやつ?」

「それよ」

「へー・・・なに?それを殿下が使ったの?」

「そうよ」

「・・・殿下も器用ねー・・・」

素直に感心するソフィア、

「そっ・・・そうだけど・・・」

ムッと睨み返すユーリ、

「殿下は平気なの?どっか痛いとかない?」

「子供みたいに聞かないでよ」

「他に聞きようがないじゃない」

「そうだけど・・・別に変調とかは無いみたいよ、疲れた顔してたのは当然だろうけど、少しやり過ぎたかもって、タロウの言う通りだったって反省してたわ、本人が言うんだから、やっぱりあれはやり過ぎよ」

「ありゃま・・・へー、大したもんじゃない」

「そうだけど、あー、そこじゃないでしょ」

グワッと前のめりになるユーリ、

「なにがよ」

「あのねー・・・だって、殿下よ、いよいよあれよ、殿下がもう、あれよ、クロノスみたいな・・・それこそ人外だって、バレたのよ」

「それはだって、承知の上じゃないの?知らんけど・・・」

「知らんけどってね・・・もう、あんたは見てないからそうやっていられるのよ、あれはね、簡単に街一個消せるわよ」

ムガーっと呻くユーリ、

「それはだって・・・私もあんたも、クロノスもタロウもそうじゃない、ゲインはまぁ、あれだし、ルーツはそっち系はからっきしだけど・・・その気になったらゲインもルーツも・・・それこそ、リンドさんでもアフラさんでも似たような事は出来るんだし・・・」

「そうだけど、そうじゃないでしょ」

ギャンと吠えるユーリ、ソフィアはあー・・・こりゃユーリもまだ混乱しているんだなと察し、やれやれと肩の力を抜くと、

「・・・あんたね、愚痴なら聞いてあげるから、せめてまとめて話しなさい」

じっとりとユーリを見つめるソフィア、ムグッと押し黙るユーリ、そして確かにそうだなと冷静になるユーリ、心中を苛むこの焦燥感と危機感、さらには奇妙な胸騒ぎ、それをユーリは愚痴としてソフィアにぶつけたかったのであるが、それがまるで言葉にならない、つまりは思考としてまとまっていないのである、ただただあの状況を説明し、理解しろと言われても付き合いの長いソフィアであっても難しいであろう、なるほど、ソフィアの言う通り、自分はまだ混乱しているのであろうと理解する、

「・・・そうね、確かにその通りだわ・・・」

漸く大きく溜息をついたユーリ、

「でしょうね・・・でも、そっか、殿下の本気を見せた感じ?」

「そうなるのかしら、でも、本気では無いわね、今日のはあくまで魔力操作であって、魔法では無かったから・・・」

「ありゃま、そっちのが大変じゃない」

「そうなのよ・・・何度も言ってるでしょ・・・私でも難義するのよ・・・それをあーもあっさりと見せられるとね・・・」

「なに?・・・ムカついた?」

「かもね」

「そっか、まぁ、別にあんたはそっちは下手じゃない」

ニコリと微笑むソフィア、

「・・・ハッキリ言うわねー」

「そりゃそうでしょ、代わりに他の細々とした方が得意なんだからそれでいいのよ」

「それは理解してるわよ・・・でもね、あれを見せられると・・・」

「そんなに凄かった?」

「凄いなんてもんじゃないわよ、数万の軍隊が軒並みぶっ倒されたんだわ」

こんな感じと腕を振り回すユーリ、ソフィアはジーッとそれを見つめ、

「・・・なんか似たようなのやってたかなー」

ムーと腕を組むソフィア、やっと何が起きたのかを理解できた、

「なにそれ?」

「タロウがね、どんなもんだろうなーって、魔力だけを棒みたいに手から出して、それで立てた木の枝とかを倒してた・・・かしら?」

「・・・それね、それの大規模なやつ・・・だと思うけど、なによ、知ってるんじゃない」

「そうね、でも、そんな人を倒すようなものじゃないわよ・・・でも、タロウはもっと大きくしないと駄目かもなーとか何とか」

「・・・それを殿下にやらせたの?あの男」

「じゃない?本人に聞きなさい、詳しくは」

「そう思ったけど、おっさん共に囲まれてヒーヒーギャーギャーやってたわよ」

「ありゃま・・・そりゃそうなるでしょ」

「なるわね・・・まぁ・・・後でとっちめてやる・・・あっそれとね、結界の新しいのも見たわね」

「何それ?」

「こんな丸いの、で、空に浮かべて、中には光の魔法を閉じこめて、挙句そこから声が響くのよ」

「・・・そりゃまたてんこ盛りだわね」

「・・・なにそれ?」

「なにが?」

「てん・・・なに?」

「てんこ盛り、タロウさん曰く、なんでもかんでも皿に載せたって感じ?」

「変な言葉・・・」

「そうねー」

ニヤリと微笑むソフィア、まぁいいかとやっと落ち着きを取り戻したユーリであった。
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