セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

今卓&

文字の大きさ
932 / 1,445
本編

71話 晩餐会、そして その13

しおりを挟む
穴を掘って、その中に蹲りたい、隠れたい、いや、井戸の底が良いかもしれない、それが出来ないとなれば、壁に向かってただただ座っていられれば、それも駄目なら・・・いや駄目なのだけれど、いっそこのまま・・・消え去りたい、それも駄目ならどうすればいいのか・・・、悶々と後ろ向きな考えが脳内を駆け回り、しかしそれは二つか三つの結論しか出せず、挙句それを実行に移すことは不可能で、最終的にはどう逃げるかとかどうすればこれ以上目立たなく出来るかとか、鬱々とするしかなく、エレインは俯き小さくなるばかりで顔を上げる事も出来なかった、しかし、

「本日の晩餐会は我らがコーレイン公爵を招いた貴重な場になります」

晩餐会は進行している、カラミッドが席を立って挨拶をしているようで、エレインはその言葉を右から左に聞き流す、とてもではないが背筋を伸ばして拝聴できる気分では無く、聞いていたとしても理解は出来ないであろう、

「以上となります」

カラミッドが腰を下ろし、次いでクンラートが席を立つ、

「まずはだ、カラミッドから聞いてはおったが、此度の晩餐会、様々に趣向を凝らしているらしい」

クンラートの挨拶もエレインは耳を貸すどころかその声の響きによってさらに身を強張らせる、こういう現象を何と言うか分からないが、その声によって先程の痴態が脳裏に浮かび、いたたまれなくなってしまうのだ、心中をかき回されるという表現も正しく感じる、ザワザワと落ち着かなく、どこか逃げ場を探すも行く当てなど無い、ただ俯き何とか時が過ぎるのを待つ、耳を塞ぎたくなるが辛うじて耐えていた、

「でだ、明日・・・ではないな、明後日には正式な告示がされる段取りになっている、皆にはより清廉してもらう事態となる、この場で詳しくは話さんが、さらなる活躍を期待する」

クンラートはそう締め括って腰を下ろした、エレインはやっと終わったとホッと安堵し、どういう事であろうと軍事に関わりの薄い者は顔を見合わせる、学園長は片眉を上げて対面に座るイフナースへ視線を送り、イフナースはニヤリと小さく笑って答えに代えた、

「以上、主催お呼び主賓からの挨拶になります、ありがとうございます」

司会のリシャルトが、クンラートが腰を下ろし、満足そうに一同を睥睨する様を確認してその後を継いだ、

「では、次に乾杯に移りますが、公爵様からありました通り、今日は趣向を変えた晩餐会を模索致しました」

リシャルトは続けて晩餐会の大雑把な段取りを説明する、初めに料理について、次に酒類について、それから食事後の余興についてとなる、料理についてはなるほどと参加者は理解を示す、メイドに案内されて着席してみれば、そのテーブルには見慣れぬ皿の配置と食器類、さらには湯気を立てる布の塊に、几帳面に折りたたまれた三角状の布と初めて目にする物ばかりで、肝心の料理は一切無かった、これは大変に珍しく一同は怪訝そうに顔を顰めてしまっていた、そして装飾もまた凝っていた、燭台の蝋燭の灯りは見慣れてはいるが、その隣りにはステンドグラスの装飾品があり、実に上品な雰囲気を醸している、列席者はリシャルトの説明でもって、やっと湯気を立てる布の塊が手を拭うものである事、三角状の布は衣服を保護する為のものである事を理解した、料理についても同様で、そして酒類である、こちらはリシャルトの説明と共に身目麗しい女性達が音も無く整列し、ゆっくりと頭を垂れた、客である御婦人方はその姿にマッ・・・と拒否半分嫌悪半分の悲鳴を上げ、男性達はこれはと素直に目を丸くする、女性達は実に艶やかでかつ露出の多い服装であった、両腕を晒し、長いスカートの脇からはチラチラとその脚が覗いている、そして女性特有の柔らかくたおやかな身体の線が丸わかりであったのだ、女性達が恥ずかしさを感じ嫌悪するのも仕方なく、男性達は色めき立つのも不思議ではない、リシャルトはその反応を予測していたのだろう、こう申し添えている、

「名誉ある王国貴族、王国市民の皆様であれば、みだりに女性に手を出すような不心得者はいないと存じます、ここはあくまで晩餐会の場、趣向の一つでしかなく、また、花は愛でてこその花、紳士たる皆様であればその意味理解されている事と思います」

暗に手を出すような事をするなと釘を差したのである、これにはグゥと黙り込むしかない男性と、それは当然だと鼻で笑う女性達である、そして主賓であるクンラートはあからさまに不機嫌な面相となった、何気にクンラートは女好きであったりする、ヘルデルの遊女を娼婦代わりに楽しんでいると専らの噂で、それはしかし事実であった、そして女性達がまずは乾杯用にと小さなグラスを運び始める、イフナースは前回の食事会でも出した微量の酒であるなと思い出し、実際にその通りであることをリシャルトは説明した、そして余興についても説明される、タロウは余興についての主旨として主賓である人物により強い印象を残すには、ちょっとした遊びがあれば良いであろうとカラミッドらに提案している、その意味を問い返すカラミッドに、タロウは仕事であるとは言っても単純にただ挨拶しただけでは顔も名前も覚えきれるものでは無い事、しかし、ちょっとした遊びで優劣を決め、その優勝者なり実力者ともなれば主賓の記憶にも残り、また、最後には主賓と共に余興を楽しめばより印象は良くなるであろうと答えている、そういうものかもしれんなとレイナウトは笑い、そしてかの賭け事が余興として採用される事となっている、

「以上になります、では、乾杯の前に一つ目の余興になります」

リシャルトは背後のメイドに目配せし、メイドはコクリと頷いて控室に向かう、

「それでは、マルヘリート公爵令嬢様、レアンお嬢様、お願い致します」

リシャルトは二人を名指しすると二人はスッと席を立つ、どういう事かと一同は二人を見上げた、何気に二人の席次も気になっていたのである、ユスティーナもそうなのであるが、女性三人は主賓席ではなく、客側の三列の中央付近に座していた、これもまた目新しい事であった、本来であれば主賓側のテーブルに着くべき三人で、故に主賓側の席にはカラミッドとクンラート、レイナウトの三人のみが座っており、何とも寂しく感じる程であったのだ、

「ありがとう」

二人は音も無く近寄ったメイドから杖を受け取った、それぞれに柔らかい笑みを浮かべる、学園長はそういう事かとすぐに察して微笑んだ、

「では、皆様刮目下さい」

マルヘリートが前方の小さな丸テーブルに歩み寄り、レアンは後方の丸テーブルに向かう、そこには花の無い緑だけの鉢植えが飾られており、洒落好きの御夫人などは、花が無ければ飾らなくてもよいであろうにと訝しく見ていた代物であった、

「参ります」

マルヘリートがまずはと小さく主賓であるクンラートに一礼し、さらに招待客一同にも頭を垂れた、そして杖の先を確認し、ゆっくりとその鉢植えに翳す、クンラートは一体何をやっているのかと目を細めた、やっと酒にありつけると思っていたのに、挨拶を済ませたと思えば長々とした注釈で、さらには女に手を出すなとまで言われている、まったく不愉快極まりない、しかし、パッとその身を閃光が襲った、ナニッと思わず身構え、その背後の近衛も構えた槍に力を籠める、そして気付けば鉢植えの間から一条の光が天井まで伸びている、あっという間の出来事であった、

「フフッ、お父様、こちらがモニケンダム自慢の光柱になります」

マルヘリートの楽しそうな声がクンラートの耳に届いた、

「なんと、これがか?」

クンラートはガタリと席を立った、レイナウトとカラミッドからは報告を受けていたが、王国と学園の秘事であるとしてその詳細は秘匿されていた、

「はい、今日は特別に御用意致しました」

マルヘリートは嬉しそうに微笑む、久しぶりにお父様と呼びかけた気がする、それだけでも踊り出しそうなほどに嬉しかった、

「特別・・・いや、それはいい、なんだ、お前がやったのか?」

光柱を見上げたままクンラートが叫ぶように問いかける、

「そうですね、仕掛けを作ったのは別の者ですが、このように私でも起動は可能なのです」

さらに得意そうに答えるマルヘリートである、そして、

「次はこちらです」

とレアンが一同に語り掛けた、一同の視線が光柱からレアンに移り、そして、レアンもまた慣れたもので、マルヘリートよりもより大きく、そして美しく杖を振り回す、すると、もう一本の光柱が食堂を照らし出した、

「まぁ・・・」

と再び感嘆の溜息が一同の口から零れ落ちる、学園の騒動や、祭りでの光柱を見た者でも、こうして触れる程に近づいた者は少なく、さらに参加者の内モニケンダムに定住していない者は初めて目にするものである、燦然と輝く二つの光柱は食堂内を夏の昼のように照らし、その下で微笑む二人はまさに令嬢と呼ぶに相応しい上品であるが威丈高な笑みを浮かべていた、

「続きまして」

リシャルトはマルヘリートとレアンが手にした杖をメイドに預けたのを確認するとさらにメイドに目配せした、メイドはコクリと頷き廊下に向かう、

「これは・・・一体どういう仕組みなのだ?」

クンラートが見事に度肝を抜かれたとドサリと腰を下ろしカラミッドに問いかける、

「仕組みに関しては私も把握しておりません、しかし、魔法学園で開発され、こうしてその協力の元活用しております」

カラミッドもしてやったりとニヤリと微笑む、

「魔法学園か・・・それは聞いたが、しかし、これほどのものであったとは・・・」

「はい、以前のそれはより大きく、まさに街中にあって夜を昼に変えるほどのものでした、こちらはその簡易版とでも言えるものと聞いております」

「簡易版?これでか?」

「はい、そして、もう一つ」

カラミッドが廊下側の入口に目を向ける、クンラートもつられてそちらへ視線を向けると、マァッとご婦人達の歓声が再び巻き起こった、扉を開けて入ってきたメイド達の盆は目の前の光柱もかくやと言うほどの野太い光柱が乗せられている、それを運ぶメイドは何とも眩しそうなほどで、しかし、光を運ぶその様は神秘を超えた畏怖を感じさせるほどの異様であった、

「なんだあれは」

「はい、あちらも光柱の一種、そうですね、是非お持ち帰りください、それはまた別途」

カラミッドはニヤリと微笑む、メイドはまずは主賓席からと近付き、盆に載せた光柱からまるで花束から一輪摘まむように光を手にした、いったいどういう仕掛けなのかとクンラートは呆然と目を見張る中、メイドの手にした光柱はステンドグラスの下に置かれる、途端、マァッとそれを見た夫人の感嘆の声が再び響く、ステンドグラスが見事に輝き、その隣りにある燭台の灯りをかき消すほどに周囲を照らし出す、

「なんと・・・」

「美しいでしょう」

すぐ目の前に置かれた小さな光柱とそれに被さるようにして輝くステンドグラス、そのあまりの美しさと明るさにクンラートは言葉を無くし、カラミッドは自慢気に微笑んだ、レイナウトも満足そうである、そして、他のメイド達も各テーブルに小皿を配し、それに遅れるように従者達が燭台を回収して回る、もうこれは必要無いとのある種の演出であった、

「では乾杯に入りたいと思います」

しかしリシャルトは冷静である、その内心はカラミッド同様してやったりと小躍りしそうな程であったが、ここはいかにも事務的に進めるのが司会者の役どころであろう、あっ、そうだったと一同は思い出す、巨大な光柱とステンドグラスの雅な灯り、その二つを一挙に見せられ呆然としていたのである、

「コーレイン先代公爵様より乾杯の音頭を賜ります、食前酒をお持ちになって御起立下さい」

あぁこれかと先程配された小さなグラスを手にして一同はゆるゆると腰を上げる、

「うむ、本日の趣向は正に新しいものばかりのようだな」

レイナウトは楽しそうに切り出した、その趣向に参画している事を口にしない所にカラミッドへの配慮が感じられる、

「しかし、公爵よりあったように明後日にはまた世間は騒然とするであろう事を儂からも伝えておく、この場はその英気を養う場とは言いたくないが、是非御一同には伯爵をひいては公爵をそして王国をしっかりと支えて欲しい、先程のエレイン嬢の言葉では無いが、下級貴族こそがこの国の根幹、そして民は国の宝である」

なんとも剣呑な物言いである、これはいよいよ何かあるなと気付く者は気付いた、そしてエレインはビクリとその肩を震わせる、いかにしてその存在を消そうかと鬱になっているというのに、思い出されてしまった、周囲の御婦人方の視線も感じてしまう、杯を手にしたまま俯いてしまうエレインであった、

「では、モニケンダム、ヘルデル、かつてのアイスル公国、そして王国に乾杯だ」

乾杯の斉唱が響き、皆杯を傾ける、エレインはただ虚ろに杯を翳してその中身を呷った、光柱も初めて目にしたステンドグラスの照明にもまるで心が動かされない、普段であればこれは商売になる、どうすれば売れるだろうか等と考える所であるが、まるで思考は前向きにならず、レイナウトの要らぬ一言のお陰もあってか再び陰鬱な思考に取り付かれてしまった、ここは心を殺してただ時が過ぎるのを待つしかなく、一同の着席に合わせてグッタリと座り込む、

「気にする事は無い」

隣りに座るイフナースが流石に気付いたようで、エレインに微笑みかけるが、当のエレインは元凶以外の何者でもないイフナースをキッと睨みつけてしまう、

「まったく・・・こういう時は酒だ、おい」

イフナースはこれはどうしようもなさそうだとチャイナドレスの女給を呼びつけた、酒か、それも良いのかなと蠱惑的な誘引に身を委ねてしまうエレインであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

クラスで異世界召喚する前にスキルの検証に30年貰ってもいいですか?

ばふぉりん
ファンタジー
 中学三年のある朝、突然教室が光だし、光が収まるとそこには女神様が!  「貴方達は異世界へと勇者召喚されましたが、そのままでは忍びないのでなんとか召喚に割り込みをかけあちらの世界にあった身体へ変換させると共にスキルを与えます。更に何か願いを叶えてあげましょう。これも召喚を止められなかった詫びとします」  「それでは女神様、どんなスキルかわからないまま行くのは不安なので検証期間を30年頂いてもよろしいですか?」  これはスキルを使いこなせないまま召喚された者と、使いこなし過ぎた者の異世界物語である。  <前作ラストで書いた(本当に描きたかったこと)をやってみようと思ったセルフスピンオフです!うまく行くかどうかはホント不安でしかありませんが、表現方法とか教えて頂けると幸いです> 注)本作品は横書きで書いており、顔文字も所々で顔を出してきますので、横読み?推奨です。 (読者様から縦書きだと顔文字が!という指摘を頂きましたので、注意書をと。ただ、表現たとして顔文字を出しているで、顔を出してた時には一通り読み終わった後で横書きで見て頂けると嬉しいです)

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!

ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません? せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」 不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。 実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。 あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね? なのに周りの反応は正反対! なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。 勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』

とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~ -第二部(11章~20章)追加しました- 【あらすじ】 「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」 王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。 彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。 追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった! 石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。 【主な登場人物】 ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。 ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。 アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。 リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。 ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。 【読みどころ】 「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。

オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~

鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。 そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。 そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。  「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」 オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く! ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。 いざ……はじまり、はじまり……。 ※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...