セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

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本編

76話 王家と公爵家 その35

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その頃寮である、

「出来たー」

「やっとー」

「遅いー」

「うるせー、姉ちゃん達が早いんだよ」

「あんたが遅いのー、真面目にやらないからでしょー」

「むー、真面目にやったー」

「嘘言うな」

「嘘じゃないー」

フロールとブロースの小さな姉弟喧嘩が始まり、ハイハイと仲裁するソフィア、何が出来たかと言えば毛糸のマフラーである、午前中の授業はヘラルダの音楽となり、それも飽きたであろう頃合いでソフィアが食堂に戻って編み物教室となっていた、ソフィアはそろそろ完成させましょうかと一同を見渡し、女児達はヤルーと気合充分であったが、やはりブロースは今一つ乗り気では無いらしく、しかし周りの女児達が真面目に取り組むものだから結局静かになってなんとかチクチクとやっていた、そしてまず完成させたのがフロールである、ソフィアはどれどれと出来上がったそれを手にし、これなら売り物になるわねと最上級の褒め言葉であった、満面の笑みを浮かべるフロールである、そしてソフィアはフリンジの編み込み方を教えつつ仕上げると、よりお洒落になったとピョンピョン飛び跳ねるフロール、続けざまにサスキアとノールとノーラもこんな感じ?と完成させたようである、ソフィアはそれらにもフリンジを編み込み、早速と嬉しそうに首に巻く四人、残されたのはブロースとミナである、しかしミナのそれはソフィアに贈る為と他の子よりも太く長いものになっており、ミナはムーと寂しそうにソフィアを見上げるも、ソフィアはミナのは大人用だから手間がかかるのよと優しく微笑み、レインもなら手伝うかと手を伸ばすが、一人でやるとミナは鼻息を荒くし、しかしブロースも完成させたらしく、さらに疲れと飽きもあってかムニューと炬燵に寝そべってしまった、

「じゃ、ブロース君のもフリンジを着けましょうね」

「うん、えっと、青がいい、青色ー」

「あら、色違いにする?」

「うん、違うのがいい」

「そっか、じゃ、これ?」

編み物籠から適当に取り出した青色の毛糸玉にブロースはそれでいいーと大声を上げ、ソフィアはじゃこれでと仕上げ作業に入る、それも良かったかもなーと羨ましそうに見つめるフロール達、しかしすぐに自作のマフラーに目を落し、やっぱりこの色がいいとなったらしい、ウフフーと幸せそうに頬に当てたり鼻を埋めたりと忙しい、

「ブー・・・終わんないー・・・」

両手を投げ出し頬を膨らませるミナ、

「じゃからいっておるじゃろ、手伝うぞ」

ヤレヤレと呆れ顔のレインである、レインもまた何もしないのもなんだからとマフラーを編んでいた、こちらは自分用のものになる、しかしマフラーとするには充分な長さになっていた、手を止めないのはどうやらミナに付き合っているつもりであるらしい、レインらしい気の使い方だなとソフィアは微笑んでしまう、

「やだー、ソフィーのはミナが編むのー」

「ならしっかりやるのじゃ」

「疲れたー」

「まぁ・・・それはそうじゃろうな」

レインがフンと鼻で笑う、ソフィアから今日中に仕上げようとの檄が飛び、それに感化されたのか子供達は無類の集中力を発揮して編み上げている、しかしそれだけ時間もかかっており、そろそろフェナが迎えに来てもおかしくない時間で、さらにはティルとミーンも厨房で夕食の準備中であった、ソフィアが明日からの事もあるからと調理は二人に任せて子供達の相手をしている状況となっている、何気に珍しい対応であった、

「もう、ミナちゃんも意地っ張りねー」

ニコニコと微笑むヘラルダ、ヘラルダもまたソフィアに教わってマフラーを編んでいる、しかしそこはもうすっかり大人のヘラルダであった、少しばかりの手解きであっという間にそれなりの量を編んでいる、すげーはえーとブロースが目を丸くする程で、そりゃ先生だもん当然でしょーとフロールがブロースを叱るも、そんなに得意では無いんですよとヘラルダはニコニコと二人を諫めていた、

「そうじゃのう、まったく、困ったものじゃ」

チクチクと編み棒を動かしながらフンとレインはミナを睨み、

「ブー、やるー、絶対やるのー」

ミナがバッと半身を上げて叫ぶもその手が動く事は無いようで、

「じゃあ、やるのじゃ」

「でもー・・・」

シナシナと倒れ込むミナ、もうと微笑むヘラルダである、そしてブロースのマフラーにもフリンジが編み込まれたようで、ブロースが早速首に巻いて、どうだーとフロールに自慢する始末、こっちのが可愛いーとフロールが反撃し、そうだそうだとノールとノーラも参戦する、ギャーギャーと騒がしくなったところで、

「ハイハイ、じゃ、どうしようかしら、明日はお休みなのよね」

とソフィアが誰にともなく確認する、そう言えばと振り返る女児達、明日は一日早い商会の給料日で、となればこの小さな学校も休みなのである、

「まぁ、遊びに来てもいいけどね、あっ、そうだ、お祭りはどうするの?」

「お祭り?」

フロールがキョトンと問い返し、ノールとノーラがお祭り行くーと大声を上げた、

「あら、聞いてた?」

「うん、フィロ姉ががんばってるー」

「父ちゃんもー」

「へー、なにかやるの?ってあれか宝クジか」

「うん、それー、忙しいんだってー、だから、勝手に行けばーって言われたー」

一転少しばかり寂しそうに俯くノール、

「うん、他の姉ちゃんも忙しいから駄目って言われたー」

ノーラも俯き、サスキアもウーと寂しそうである、

「あら・・・そうなの?」

ソフィアが首を傾げるとうんと同時に頷く三姉妹、フロールとブロースはお祭りがあるんだーと逆に顔を明るくしており、ミナもお祭りーとガバッと起き上がる、もうと微笑むヘラルダとまったくと呆れ顔のレインであった、

「じゃ・・・どうしようかしら、フィロメナさんとフェナさんが良かったらみんなで行く?」

エッとソフィアを見つめる子供達、すぐに、

「行く、行きたい、いいのー」

ノールがピョンと飛び跳ね、

「ノーラも、ノーラも行きたい」

「ウー・・・行くー」

サスキアも珍しく口を開いた、

「そうね、レイン、そういう事だから、よろしくね」

ソフィアがニコリとレインに微笑む、

「ハッ?何故そうなる」

レインが思わず大声を上げてしまったようで、ヘラルダがオワッと驚くほどの大声であった、

「なんでって、ほら、ね、レインは助手さんだしね、引率くらい簡単でしょ」

「ええい、言い出しっぺはソフィアじゃろ」

「そうだけどねー、ほら、お祭りとなると偉い人が来るかもだしねー」

「偉いも偉く無いもあるか」

「そう言う訳にはいかないの、まぁ、その偉い人達と一緒でもいいんだけど、取り合えずよ」

「取り合えずとはなんじゃ」

ソフィアを睨むレインであるが、子供達はウーと寂しそうにレインを見つめ、ミナまでもが無言で縋るような瞳である、

「・・・まったく、わかったわかった、あれじゃな、他の大人がいなければじゃ、いいか、お主ら、良い子にしなければ連れて行かんからな」

ブスッとそっぽを向いたレインに、ヤッターと飛び跳ねる子供達、ヘラルダはレインちゃんも優しいなーと微笑んでしまう、

「じゃ、そういう事で、そうね、じゃ、みんなでマフラーを巻いていきましょうか、お揃いで歩けばカッコいいわよ」

ソフィアがニコリと提案する、何のことは無い最初からこれが目的であったりする、今日中にマフラーを完成させると言い出したのも今日が恐らく今年最後の授業となり明日以降はほぼ休日となる為で、となればせめてマフラーだけでも完成させ、祭りに間に合わせるのが面白いかもなと思いついたのであった、

「それいいー」

「うん、みんなでマフラー」

「お洒落するー」

「えー・・・お洒落はヤダー」

「うっさい、ブロースはいいの」

「えー、それもヤダー」

「どっちなのよ」

キャッキャッとはしゃぎだす女児達と再び喧嘩腰の姉弟、ヘラルダは流石ソフィアさんだなーと微笑みつつスイスイと編み棒は動き続けるのであった。



それから暫くしてフェナが迎えに来る、フロースとブロースはマフラー出来たーとフェナに見せつけ、良かったわねーと満面の笑みで二人を褒めるフェナ、ソフィアが祭りの事を確認すれば確かに明日は休みで祭りの期間は仕事であるらしい、となればと子供達も預かるし、祭りにも連れて行くからとソフィアはフェナに提案し、それはと遠慮するもソフィアは一人行くのも六人行くのも一緒だからといい加減で、それはだってとフェナが難色を示すがフロールが大丈夫、大人しくするからーとフェナに抱き着き、ブロースも良い子にすると抱き着く始末、もうと認めざるを得なかった様子のフェナであった、そしてフィロメナらには私から話しておきますとヘラルダが三姉妹を連れて帰途に就く、ミナがまたねーと見送り、ヤレヤレ今日も何とかなったかなと一息吐いたソフィアである、そして、

「あっ、ミナ、レイン、三階にいってみなさい」

ソフィアは編み物籠を片付けつつ二人に微笑む、

「エッ?」

と顔を上げるミナと、フンと鼻を鳴らすレイン、しかしレインはどこか楽しそうで、

「あー・・・わかった?」

ソフィアがニヤリと微笑むと、

「まずな」

レインもニヤリと微笑み返す、ムーと二人を睨むミナ、

「どう?」

「嫌いではないぞ、うん」

腕を組んで偉そうに頷くレイン、

「ならいいけど、まぁ、他の子達次第だからねー、まぁ、ミナが言い出したら誰も止めないでしょうけど」

ヤレヤレと厨房へ向かうソフィア、

「じゃろうな、まぁ、悪くはないぞ、うん」

レインが大きく頷くも、

「なにー、何の事ー?」

ミナがキョロキョロと二人を見比べる、

「行けばわかるぞ、行くか」

「わかったー」

サッと階段に向かうレインをミナは不思議そうに追いかける、まぁ、一目見たら離さないだろうなーとソフィアはほくそ笑み、私も嫌いじゃないからいいかしらと厨房へ入る、そしてミナとレインが三階に上がると、

「おっ、来たな」

カトカがニヤリと二人を迎える、どうやら中央の作業場に一人らしい、ゾーイはエルマと共に王都に資料を探しに行っており、ユーリとサビナは学園である、

「来たー、ソフィーに行けって言われたー」

尚不思議そうに首を傾げてしまうミナ、カトカはそっかーと微笑み腰を上げる、水の比較検証実験も良い感じに進んでいた、準備した樽のその半分以上を煮詰めてしまい、逆にここらへんで一度しっかり水分を飛ばしてみてそれで明確な差が判明すればそれでいいかなと締めにかかっている段階となる、単に飽きたとも言えるが、

「じゃ、どれ」

カトカは中央に置いた作業テーブルに向かう、テーブルには口を大きく開けた麻袋が置かれており、カトカはニマニマと怪しい笑みを浮かべてそれを覗き込む、

「なにそれー」

ミナがつっかけに履き替えつつトテトテとテーブルに近づく、レインもつっかけに履き替え、

「それでは狭かろう」

と嬉しそうである、

「あら、レインちゃんはソフィアさんに聞いたの?」

カトカがフッと顔を上げた、

「まずのう、いや、そうか寝ておるのか」

「そうみたいよー、エルマさんがね、寝るのが仕事だからーって言ってたけどそういうものなの?」

「赤子の頃はそうであろう、人も同じじゃ」

「それもそっか」

「なにー、寝てるのー」

テーブルに手を置いてカトカを見上げるミナ、カトカもさてどうからかってやろうかとミナを見下ろすも、いや、ここは素直に見せるのが一番楽しいかもなと考え直し、しかしそれではつまらないかもと悩んでしまう、しかしレインにはその思考すら読まれているらしく、

「勿体ぶるでない」

ピシリと叱られてしまった、

「もー、それじゃつまんないじゃない」

「つまるつまらんの問題ではない」

「あー、レインちゃんも好きなんでしょー」

「そんな事は言っておらん」

カトカはからかう対象をレインに変えたらしい、ニマニマと怪しげに微笑むカトカ、めんどくさそうに睨み返すレインである、

「だからなにー」

ブーとミナがカトカを睨む、

「あー・・・じゃ、仕方ないかなー」

カトカはこんなもんかなと諦めたらしい、麻袋を大きく開き中の籠をそっと持ち上げる、かなりの大きさであるが重くは無い、そして、ミナが背伸びをして覗き込む、そこには柔らかそうな毛玉が一つちんまりと丸まっていた、

「エッ・・・」

ミナが不思議そうにカトカを見上げ、ついでレインへ視線を移す、

「ほう、これはこれは・・・」

「うふふ、お気に召すかしら?」

「なに?これー」

やっと毛玉に集中するミナ、するとその毛玉がムクリと起き上がり、ワッと驚くミナである、そしてその鼻先がヒクヒクと動き、丸くつぶらな二つの瞳がミナを捉えた、

「エッ、エッ、えっ・・・」

ミナはカトカとレインをキョロキョロと見上げ、エッと絶句し毛玉を見つめる、

「フフン、分る?」

ニヤリとカトカが微笑み、

「えっと、えっと、ニャンコ?」

ミナは即座に答えるも、

「よく見ろ、ワンコじゃ」

レインがまったくと呆れたような口ぶりで、しかしその顔は優しく微笑んでいた、

「ワンコ・・・」

ジーっとミナが籠の中の子犬を見つめる、まるまるとして柔らかそうな灰色の毛が不安そうにプルプルと揺れ、丸く輝く湿った瞳、その視線が正面からミナを捉えており、キューと小さく鳴いたようである、

「ワンコ・・・ワンコの赤ちゃん!!」

やっと理解して叫ぶミナ、

「そうねー、ワンコの赤ちゃんだわねー」

「うむ、良いワンコじゃ、賢くなるぞ」

「そうなの?ワンコー、ワンコー、えー、可愛いー、ワンコなのに、可愛いー、なんでー、なんで可愛いのー」

「ワンコなのにって・・・」

「なんでってな・・・ワンコは可愛いもんだぞ」

「えー、だってー、ワンコ怖いもん、吠えるしー」

「それはそういう仕事じゃ」

「仕事なの?エッ、でも、なんで?ワンコだー、ワンコー」

ギャーギャー叫んで籠に抱き着くミナ、灰色の毛玉はクゥーンと一つ鳴いて押し付けられたミナの鼻の頭に乾いた鼻づらを押し付けると、ワッとミナの嬉しそうな叫び声が響く、ビクリと震える子犬、しかしミナの爛々と輝く瞳を正面から捉えその鼻先をオズオズと震えながらペロリと舐めあげた。
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