セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

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本編

79話 兄貴達 その11

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そしてタロウと生徒達に職人達が加わり寮の食堂へと戻った、事務所の厨房はそのまま菓子パン工房へと姿を変え、ジャネットとニコリーネ、その二人にルルが加わり焼き担当として頑張っている、そしてそのまま寮の厨房に入ると、

「ミナー、なに泣いてたのー」

ソフィアがゴリゴリと何やらを磨り潰しつつ顔を上げ、アラッと表情を一変し、

「どしたの皆で」

と笑顔を見せた、すいません今日も来ましたと微笑むブノワトとアンベル、ブラスとリノルトもエヘヘと誤魔化し笑いである、

「ミナがねー、転んじゃってさー」

タロウはナッとばかりに振り向いた、ミナがタロウの背中にしがみついている為で、ミナはフンと顔を背ける、

「あら、大丈夫?」

「大丈夫だよ、なっ?」

「ムー・・・ダイジョウブー」

ブスーっと答えるミナ、ニヤニヤと微笑んでしまう職人達と生徒達、

「そっか、なら降りなさい、子供じゃないんだから」

ジロリとミナを睨むソフィア、ムーと呻いて腕に力を籠めるミナである、ひと泣きして落ち着いたのであるが、今度は久しぶりにタロウに抱き着いて楽しくなってしまっていた、タロウが手を離しても器用に背中に回り込んで下りようとしないのだ、まぁいいかと好きにさせているタロウである、

「ほら、ハナコも笑ってるわよー」

ソフィアがブラスの足元へ視線を移す、ワッと片足を上げるブラス、ハナコがちんまりと座り込んでヘッヘッと尻尾を振っていた、

「うー・・・笑ってないー」

「そうかー」

「そうなの、ハナコは良い子なのー」

「じゃ、ミナは悪い子だなー」

「ブー、チガウー」

タロウの背中に顔を埋めるミナ、まだまだ子供なんだなーと眩しそうに見つめてしまうブノワト達である、

「まぁ、いいけど、で、なに?」

「あっ、バターあるか?」

「バター?えっと・・・あったかな・・・」

ソフィアは手を拭いつつ食糧庫へ向かう、今度は何をやっているのだろうとブノワトとアンベルがソソッと作業テーブルに向かった、

「ないならないで何とかするけど・・・」

タロウもソフィアを追いかけ食糧庫へ向かう、ミナがジタバタと楽しそうに蠢いた、

「これは・・・」

「あっ、昨日タロウさんがやってたやつ?」

「だと思うけど・・・」

「フリカケっていうんですよー」

グルジアがニマーと微笑みブノワトとアンベルの隣に立つ、

「フリカケ?」

「はい、すんごい美味しいです、これは売れます」

ニヤリと微笑むグルジア、これもかと目を丸くするブノワトとアンベル、すると、

「無いわねー、あんまり使わないから・・・」

「そっか、じゃ、作るか」

「ミルクある?」

「もらって来たよ、それに男手もあるし・・・」

やれやれと厨房に戻ってくるソフィアとタロウ、タロウがニヤリとブラスとリノルトを見つめ、エッと身の危険を感じる職人二人であった。



「ガンバエー」

「いや、結構大変だぞ」

「知ってるー」

「いや、それは絶対嘘だ」

「さっきやったー」

「少しだけだろ?」

「でもやったー」

「そうだけどもさ」

「ガンバエー」

「まったくもー」

ブラスとリノルトが必死になって小振りの壺を振り回し、それをハナコを抱いたミナが応援していた、いや、単に二人を眺めて遊んでいるだけのようである、タロウがいつものように懐から採れたての牛乳を取り出し、その一本をバターにしてしまおうと提案する、あっそういう事ねとソフィアはすぐに察するも、それでも出来るの?と懐疑的で、職人達も生徒達も首を傾げた、王国のバターとは基本的に山羊乳である、タロウが牛の乳だと先に言ったものだからそれでも出来るんだと不思議そうで、タロウはこっちのが癖が無くて美味いぞと微笑んだところ、ミナがやるーと叫んでさっさとタロウから下りた、もうと微笑む大人達である、そして牛乳を入れて密閉できる容器が男二人が振り回しているその二つしかなく、タロウは取り敢えずとミナにやらせたが、とてもではないが危なっかしかった、これは駄目だなと取り上げて、ブラスとリノルトに任せる事になる、二人もまぁそういう事ならと手伝うも、壺の大きさと重さ、それにたっぷりと牛乳を入れているものだからとんでもない重量で、ヒーヒー言いながらの作業となっている、

「ガンバエー」

「分ってる、分ってるが、ちょっと休憩」

「だな、これきついわ」

バター程度と侮った自分を呪うしかない二人である、そしてその隣では、タロウと生徒達が竃の準備と鉄の箱の清掃に忙しい、その鉄の容器、見事な長方形のそれはタロウの注文通りの品であった、早速と竈に合わせてみると丁度良い大きさで、さらには三つ並べると丁度良い余裕もありこれはいいなと微笑むタロウ、しかし惜しむらくは若干小さいと感じる点である、タロウの思い描くそれよりも一回り程小さいようで、次は少し大きくするか、若しくは商会の竃に合わせるのが良いであろうか、いや、中まで火を通す事を考えるとこれでもいいかと悩んでしまう、しかし、まぁ、それは俺が気にする事ではないなと他人事で、取り敢えずそれで満足する事としている、さらにその隣では、

「なるほど、麦粥にふりかける・・・」

「それでフリカケですか」

「そうなのよ、これがまた美味しいの」

「そうなんです、美味しいんです」

ソフィアとブノワト、アンベルとグルジアがゴリゴリやりつつ楽しそうである、いくつかの粉砕された食材が並んでおり、先程までのリンゴのそれは丸っとオリビアに渡していた、大した量では無かった為、今日の来客用に使いなさいとソフィアは大盤振る舞いで、オリビアも素直に受け取っていた、無論実際に茶に溶かして味もみてみたが、これが素晴らしい風味であった、リンゴの甘酸っぱさが茶の香りに混じり、カシアの甘い香りと相まって極上の逸品であったのだ、これなら蜂蜜が無くてもいいかなと思いつつ、偉い人達の度肝を抜こうと微笑むソフィア、オリビアも嬉しそうに微笑んでいる、

「音が変わったら終わりでいいぞー」

タロウがのんびりと振り返る、

「それは聞きましたけど」

「全然ですよ」

ヒーヒー言いつつ再び壺を振るブラスとリノルト、そうなのだ、ここに来るとこうなるのである、最終的には良いものになるのは理解しているが、どうしてこう突発的な上に重労働になってしまうのか、甚だ迷惑もいい所で、すっかり客人というよりも体のいい労働力として扱われてしまう、まぁしかし、この程度であれば可愛いものだと達観しつつあるブラス、ブラスが嫌がる訳だと理解するリノルトであった、

「ガンバエー」

「キュー・・・」

ミナがニヤニヤと二人を見上げ、ハナコが鼻を鳴らす、ハイハイと続けるしかないおっさん二人、

「時々冷やしてな、冷やすの大事」

「はい、分ってます」

「それ以前の問題ですよ」

ブーブー言いつつ壺をグポグポと上下に揺すり続ける、しかし確かに音が変わってきているかなとは実感できていた、

「あっ、竈はいいと思います」

「ありがと、パン生地は余ったのがあるよね」

「はい、持って来ます」

サレバがサッと食堂に向かう、と同時に、

「焼き上がりましたー」

食堂に甲高い声が響き渡り、そのままダダッとジャネットが厨房に駆け込んできた、

「ホントー」

ミナがパッと振り返る、

「ホントー、良い感じだし、美味しそーだよー」

「見せて見せてー」

「フフン、ほれー、って、置く場所が無い・・・」

「もう、ほら、食堂に戻りなさい、味見するの?」

「ですね、タロウさんに見て欲しくて」

「あっ、そだね、じゃ、一旦休憩かな?」

タロウが手を止め食堂へ向かう、

「キュウケー」

ミナも叫んで食堂へ向かった、いいのかなと顔を見合わせるブラスとリノルト、生徒達もそういう事ならと作業はそのままに食堂へ向かったようで、ソフィアも、

「ほら、試してみましょう」

とすりこ木をコトリと置いた、

「ですね、でもいいんですか?」

一応礼儀半分で問い返すブノワト、

「いいもなにも、折角来たんだし、もうあんたらはお客様じゃないからね、身内みたいなもんでしょ」

「エヘヘ、そう言われるとちょっと嬉しい・・・」

「あら、可愛らしい事言ってー・・・じゃ、もっと何か手伝わせようかしら・・・」

「お手柔らかにお願いします」

と軽口を叩きつつソフィア達もゾロゾロと食堂へ向かう、すると、

「うん、良い色だね」

「ですねー、ツヤツヤしてます」

「ホントだー、全然違うー」

「だろー、これがね、仕上げの効果だよー」

「シアゲー?」

「そっ、ミナが良い仕事をしたからな」

「そなのー?」

「そうだぞ」

「エヘヘー、ウレシー」

満面の笑みで焼き上がった菓子パンを見つめるミナ、タロウもまたやっぱり違うんだなーと惚れ惚れと見つめてしまう、焼き上がったのは三種二つずつのようで、それぞれがそれぞれに見た目も違っていた、ただ惜しむらくはやはりあんぱんで、胡麻の装飾が無いとやはり何か素っ気ない、しかしクリームパンとジャムパンはそれなりになっている、グローブのような形状のクリームパン、三角形と言うよりも山形に見えるジャムパン、それらが艶々とした光沢を帯び菓子パンらしい姿であった、

「じゃ、どうしようかな、とりあえず・・・切り分けてみるか」

タロウは懐からナイフを取り出すとあんぱんを手にする、ワクワクと目を輝かせて見つめる一同、そのナイフの切れ味もあってかスッと半分になるあんぱん、

「おっ・・・良い感じ、ほら、こうなる」

ニヤリとその断面を見せれば、オーッと歓声が溢れた、

「で・・・あっ、そだね、注意点としては」

タロウはその断面を見つめて講釈を垂れる、やはり初めて作ったという事もありアンコの位置がど真ん中とはいかないようで、少しばかり偏りがあり、さらにジャムパンもよく見ればリンゴジャムの黄色が透けて見える部分がある、タロウはこういうのがあまり綺麗じゃないやつ?と生徒達に説明すると、なるほどと大きく頷く者とどうでもいいから早く食べさせろと落ち着きが無い者に分かれてしまい、まぁいいかとタロウは苦笑し、適当に切り分けると、

「はい、試してみて、中身が少ない部分があるかもだけど、それは御愛嬌って事で」

ニコリと微笑むと同時に複数の手がワッとばかりに菓子パンに向かう、そして、

「うわっ・・・美味しい・・・」

「うん、想像通りだけど、それ以上だ」

「これ・・・パンなのにお菓子だ」

「だね、お菓子だ」

「ミナ、これ好きー」

「うん、これは美味いね」

「なんか・・・パンも少し違うような・・・」

「あれです、焼き時間が短いからかも」

「そうなの?」

「多分ですけど、うん、美味い」

無論の事大好評であった、ジャネットとニコリーネとルルは次々焼きますと、気合を入れて事務所に戻り、タロウはもう少し失敗するかもなと思っていたが、この程度であれば合格点であろうなと微笑む、しかしやはりと言うべきか全粒粉のパンである、タロウの知るそれよりもしっとり感が少なく、皮が固い、無論、中身も若干粉っぽい、それでも王国民にとっては革新的なパンに違いなく、さらにはパンをお菓子にしてしまうこの発想には誰もが度肝を抜かれていたようである、

「しかし・・・なんて・・・贅沢な・・・」

「だねー、あー・・・これ毎朝でもいいな」

「それこそ贅沢じゃない?」

「だってさ、朝こそだって、甘い物食べたくないか?」

「そうかなー」

「あっ、それも良いと思うぞ」

タロウがニコリと微笑む、

「そうなんですか?」

「うん、ほら君たちは一日二食しか食べないからな、で、夕飯の方に力入れるだろ?でも、本来はさ、朝の食事にね、力の出るようなものを食べて、夕飯は軽くで良いと思うよ、で、できれば昼頃にもう一食食べるのがいいと思うんだけどね」

「あー、それはもう嫌って程聞いてるから」

ムスッとタロウを睨むソフィア、

「そうだけどさ、まぁ・・・明るいうちに夕食になるからな、気持ちは分かる」

「それも聞いてるわよ」

「はいはい、悪かったよ」

タロウとソフィアがブツブツと言い合い、そういうものなのかなと首を傾げる大人達、アンベルは朝食に力の出るようなものと言われてもなと困惑してしまう、それはソフィアも同様のようで、どうしても調理というものは手間がかかるものである、食材の準備から竈の準備、水汲みから湯沸し等々、特に朝は起き抜けもあって大変に忙しいもので、その点この寮は水にしろ火にしろだいぶ楽をしているとは見知っているが、それでも寮の人員を考えれば大変だろうなと思うアンベルであった、

「まぁ、ほら、このパンがね、普及すれば朝の手間が一つ減るかもね、あっ、このパンじゃなくて、何も入って無いやつ?」

「あっ、そうですね、あれなら毎朝でもいいですよ」

「毎食でもいいよなー」

「だろ?で、もう一つ、さっきのが上手く行けば尚・・・フフン、じゃ、気合入れてやるか」

ニヤリと微笑むタロウ、

「ヤルー」

最後に残ったジャムパンを頬張ってミナがピョンと跳ねた、レインもこれはいいなと満足そうで、ハナコはいつも通り一欠けらも貰えなかった為か、キューキューと寂しそうにミナを見上げて呻くのであった。
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