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「おかえりなさいませ、旦那様。そして――ようこそお越しくださいました、カテリーナ様」
ベルンシュタイン公爵邸の正面玄関。
馬車を降りたわたくしを待ち受けていたのは、数十名の使用人たちによる整列と、最敬礼でした。
「ひえっ……」
わたくしは思わずアレクセイ様の背中に隠れました。
この空気。
この重圧。
やはり「公爵夫人」として、これから厳しい指導が始まるに違いありません。
きっとこの後、「お辞儀の角度がなっておりません!」とか「歩き方が優雅ではありません!」と、鬼のようなメイド長に竹刀で叩かれるのです。
「……何を震えている?」
アレクセイ様が振り返り、可笑しそうに笑いました。
「猛獣(俺)の檻に入っておいて、今さら子猫(使用人)を怖がるのか?」
「子猫ではありません! 彼らの目は『値踏み』の目をしていますわ! 『この女が次期女主人として相応しいか?』と!」
「考えすぎだ。……おい」
アレクセイ様が指を鳴らすと、列の先頭にいた燕尾服の老紳士が進み出てきました。
以前、庭で紹介された「元・王室執事長」のセバスチャン(仮)……ではなく、ヘンリーです。
「カテリーナ様。我々は、貴女様を『審査』などいたしません」
ヘンリーは穏やかな笑顔で言いました。
「我々の使命はただ一つ。……貴女様を『全力を挙げてダメにする』ことでございます」
「……はい?」
「旦那様より厳命を受けております。『カテリーナ嬢の手足を地面につけるな』『彼女が呼吸以外の労力を使わないよう徹底しろ』と」
「過保護すぎますわ!」
地面につけるなとは、ずっとお姫様抱っこで移動しろということでしょうか。
それはそれで恥ずかし死にします。
「さあ、まずはリビングへ。極上のソファが貴女様をお待ちしております」
促されるまま、わたくしは屋敷の中へと足を踏み入れました。
そこは、王宮以上に豪華でありながら、どこか落ち着く空間でした。
調度品はシックで統一され、ふかふかの絨毯は雲の上を歩いているようです。
「……これが、我が家?」
「そうだ。気に入ったか?」
「ええ、まあ……掃除が大変そうですけど(他人事)」
リビングに通されると、そこにはすでにティーセットが用意されていました。
そして、その横には山積みの書類。
「げっ」
わたくしは後ずさりしました。
「やはり仕事があるではありませんか! 騙しましたわね!」
「早とちりするな。あれを見ろ」
アレクセイ様が顎でしゃくった先には、眼鏡をかけた神経質そうな男性――「元・官僚」のジェームズが座っていました。
彼は恐ろしいスピードでペンを走らせ、次々と書類を処理しています。
「はい、次の招待状……『欠席。理由はカテリーナ様の飼い猫の出産立ち会いのため』……よし。次、舞踏会の寄付金要請……『却下。カテリーナ様のお菓子代に消えたため』……よし」
「ちょ、ちょっと待ってください! 断り文句が酷すぎませんか!?」
わたくしは慌てて突っ込みました。
猫なんて飼っていませんし、お菓子代で国家予算並みの寄付金を使い込むなんて、どんな暴食ですか!
「お気になさらず、カテリーナ様」
ジェームズは眼鏡を光らせてニヤリと笑いました。
「相手を煙に巻くには、これくらい突飛な嘘の方が効果的なのです。『公爵夫人は変人だ』と思わせれば、誰も気軽に近づかなくなりますから」
「わたくしの評判がマッハで下がっていくのですが!」
「その分、貴女様の自由時間は守られます。名誉と睡眠、どちらを取りますか?」
「……睡眠です」
「では、問題ありませんね」
論破されました。
この男、強いです。
「わかっただろう? お前の仕事はない」
アレクセイ様がソファに深く腰掛け、自身の隣をポンポンと叩きました。
「お前の仕事は、そこに座って、俺に茶を淹れてもらい、菓子を食うことだ」
「……本当に、それだけでいいのですか?」
「ああ。あとは……そうだな」
アレクセイ様は少し考え込むふりをして、悪戯っぽく微笑みました。
「俺が仕事に疲れた時、癒やしを提供することか」
「癒やし? マッサージでもしろと?」
「違う。……ただ、俺に触れさせていればいい」
「……は?」
アレクセイ様はいきなりわたくしの腕を引き、ご自分の膝の上に座らせました。
いわゆる「膝抱っこ」です!
「きゃっ!? こ、公爵様! 使用人が見ていますわよ!」
「構わん。こいつらは空気だ」
使用人たちは一斉に壁の方を向き、「我々は壁のシミです」という顔で直立不動になりました。
プロ意識が高すぎます!
「カテリーナ。お前は抱き心地がいいな」
アレクセイ様はわたくしの腰に腕を回し、首筋に顔を埋めました。
「適度に柔らかく、温かい。……最高のクッションだ」
「クッション扱いは心外です! 重いでしょう、下ろしてください!」
「嫌だ。これが俺の『充電』だ」
アレクセイ様は子供のように駄々をこねました。
氷の公爵と呼ばれた男が、自宅ではこんな甘えん坊だなんて、誰が想像したでしょうか。
「……はぁ。わかりましたわ。充電が完了するまでですよ?」
わたくしは諦めて、彼のなすがままになりました。
背中に感じる彼の体温と鼓動。
不思議と、嫌な感じはしません。
むしろ、この腕の中が世界で一番安全な場所のように思えてきます。
「……旦那様」
その時、ヘンリーが静かに近づいてきました。
「お寛ぎのところ恐縮ですが、王妃殿下よりお茶会のお誘いが」
「断れ」
即答。
「『妻は現在、夫の充電器として稼働中のため外出不能』と伝えろ」
「かしこまりました」
「伝えないでください! 王妃様に何を言わせる気ですか!」
わたくしは真っ赤になって抗議しましたが、アレクセイ様は「事実だろう?」と涼しい顔です。
「いいか、カテリーナ。これからは、王妃だろうが国王だろうが、俺たちの邪魔はさせん」
アレクセイ様の手が、わたくしの髪を梳きます。
「お前はただ、俺の愛を一身に受けて、幸せに太っていけばいい」
「太らせる気満々なのはやめていただきたい!」
「安心しろ。太ったら太ったで、触り心地が良くなるだけだ」
「ポジティブ!」
この男、どこまでもわたくしを甘やかす気です。
そして、その「甘やかし」こそが、わたくしをこの屋敷から逃がさないための、最強の鎖なのだと気づかされました。
「……公爵様」
「アレクセイだ」
「え?」
「これからは名前で呼べ。……二人きりの時はな」
「……あ、アレクセイ様」
「なんだ?」
「……お腹が空きました」
ムードもへったくれもない発言。
しかし、アレクセイ様は破顔しました。
「くくく……そうこなくてはな」
彼は使用人たちに合図を送りました。
「夕食の準備を。……今日は『歓迎会』だ。カテリーナの好きなものを、テーブルに乗り切らないほど用意しろ」
「御意!」
使用人たちが一斉に動き出しました。
わたくしの目の前に、輝かしい未来(ご馳走)が広がっていきます。
(……負けましたわ。もう、逃げる気も失せました)
この甘く、温かく、そして美味しい檻。
わたくしは、喜んでここで「飼われる」ことに決めました。
「……いただきます、アレクセイ様」
「ああ。召し上がれ、俺の可愛い奥様」
わたくしの波乱万丈な公爵夫人生活は、こうして甘いキスと、美味しいディナーと共に幕を開けたのでした。
ベルンシュタイン公爵邸の正面玄関。
馬車を降りたわたくしを待ち受けていたのは、数十名の使用人たちによる整列と、最敬礼でした。
「ひえっ……」
わたくしは思わずアレクセイ様の背中に隠れました。
この空気。
この重圧。
やはり「公爵夫人」として、これから厳しい指導が始まるに違いありません。
きっとこの後、「お辞儀の角度がなっておりません!」とか「歩き方が優雅ではありません!」と、鬼のようなメイド長に竹刀で叩かれるのです。
「……何を震えている?」
アレクセイ様が振り返り、可笑しそうに笑いました。
「猛獣(俺)の檻に入っておいて、今さら子猫(使用人)を怖がるのか?」
「子猫ではありません! 彼らの目は『値踏み』の目をしていますわ! 『この女が次期女主人として相応しいか?』と!」
「考えすぎだ。……おい」
アレクセイ様が指を鳴らすと、列の先頭にいた燕尾服の老紳士が進み出てきました。
以前、庭で紹介された「元・王室執事長」のセバスチャン(仮)……ではなく、ヘンリーです。
「カテリーナ様。我々は、貴女様を『審査』などいたしません」
ヘンリーは穏やかな笑顔で言いました。
「我々の使命はただ一つ。……貴女様を『全力を挙げてダメにする』ことでございます」
「……はい?」
「旦那様より厳命を受けております。『カテリーナ嬢の手足を地面につけるな』『彼女が呼吸以外の労力を使わないよう徹底しろ』と」
「過保護すぎますわ!」
地面につけるなとは、ずっとお姫様抱っこで移動しろということでしょうか。
それはそれで恥ずかし死にします。
「さあ、まずはリビングへ。極上のソファが貴女様をお待ちしております」
促されるまま、わたくしは屋敷の中へと足を踏み入れました。
そこは、王宮以上に豪華でありながら、どこか落ち着く空間でした。
調度品はシックで統一され、ふかふかの絨毯は雲の上を歩いているようです。
「……これが、我が家?」
「そうだ。気に入ったか?」
「ええ、まあ……掃除が大変そうですけど(他人事)」
リビングに通されると、そこにはすでにティーセットが用意されていました。
そして、その横には山積みの書類。
「げっ」
わたくしは後ずさりしました。
「やはり仕事があるではありませんか! 騙しましたわね!」
「早とちりするな。あれを見ろ」
アレクセイ様が顎でしゃくった先には、眼鏡をかけた神経質そうな男性――「元・官僚」のジェームズが座っていました。
彼は恐ろしいスピードでペンを走らせ、次々と書類を処理しています。
「はい、次の招待状……『欠席。理由はカテリーナ様の飼い猫の出産立ち会いのため』……よし。次、舞踏会の寄付金要請……『却下。カテリーナ様のお菓子代に消えたため』……よし」
「ちょ、ちょっと待ってください! 断り文句が酷すぎませんか!?」
わたくしは慌てて突っ込みました。
猫なんて飼っていませんし、お菓子代で国家予算並みの寄付金を使い込むなんて、どんな暴食ですか!
「お気になさらず、カテリーナ様」
ジェームズは眼鏡を光らせてニヤリと笑いました。
「相手を煙に巻くには、これくらい突飛な嘘の方が効果的なのです。『公爵夫人は変人だ』と思わせれば、誰も気軽に近づかなくなりますから」
「わたくしの評判がマッハで下がっていくのですが!」
「その分、貴女様の自由時間は守られます。名誉と睡眠、どちらを取りますか?」
「……睡眠です」
「では、問題ありませんね」
論破されました。
この男、強いです。
「わかっただろう? お前の仕事はない」
アレクセイ様がソファに深く腰掛け、自身の隣をポンポンと叩きました。
「お前の仕事は、そこに座って、俺に茶を淹れてもらい、菓子を食うことだ」
「……本当に、それだけでいいのですか?」
「ああ。あとは……そうだな」
アレクセイ様は少し考え込むふりをして、悪戯っぽく微笑みました。
「俺が仕事に疲れた時、癒やしを提供することか」
「癒やし? マッサージでもしろと?」
「違う。……ただ、俺に触れさせていればいい」
「……は?」
アレクセイ様はいきなりわたくしの腕を引き、ご自分の膝の上に座らせました。
いわゆる「膝抱っこ」です!
「きゃっ!? こ、公爵様! 使用人が見ていますわよ!」
「構わん。こいつらは空気だ」
使用人たちは一斉に壁の方を向き、「我々は壁のシミです」という顔で直立不動になりました。
プロ意識が高すぎます!
「カテリーナ。お前は抱き心地がいいな」
アレクセイ様はわたくしの腰に腕を回し、首筋に顔を埋めました。
「適度に柔らかく、温かい。……最高のクッションだ」
「クッション扱いは心外です! 重いでしょう、下ろしてください!」
「嫌だ。これが俺の『充電』だ」
アレクセイ様は子供のように駄々をこねました。
氷の公爵と呼ばれた男が、自宅ではこんな甘えん坊だなんて、誰が想像したでしょうか。
「……はぁ。わかりましたわ。充電が完了するまでですよ?」
わたくしは諦めて、彼のなすがままになりました。
背中に感じる彼の体温と鼓動。
不思議と、嫌な感じはしません。
むしろ、この腕の中が世界で一番安全な場所のように思えてきます。
「……旦那様」
その時、ヘンリーが静かに近づいてきました。
「お寛ぎのところ恐縮ですが、王妃殿下よりお茶会のお誘いが」
「断れ」
即答。
「『妻は現在、夫の充電器として稼働中のため外出不能』と伝えろ」
「かしこまりました」
「伝えないでください! 王妃様に何を言わせる気ですか!」
わたくしは真っ赤になって抗議しましたが、アレクセイ様は「事実だろう?」と涼しい顔です。
「いいか、カテリーナ。これからは、王妃だろうが国王だろうが、俺たちの邪魔はさせん」
アレクセイ様の手が、わたくしの髪を梳きます。
「お前はただ、俺の愛を一身に受けて、幸せに太っていけばいい」
「太らせる気満々なのはやめていただきたい!」
「安心しろ。太ったら太ったで、触り心地が良くなるだけだ」
「ポジティブ!」
この男、どこまでもわたくしを甘やかす気です。
そして、その「甘やかし」こそが、わたくしをこの屋敷から逃がさないための、最強の鎖なのだと気づかされました。
「……公爵様」
「アレクセイだ」
「え?」
「これからは名前で呼べ。……二人きりの時はな」
「……あ、アレクセイ様」
「なんだ?」
「……お腹が空きました」
ムードもへったくれもない発言。
しかし、アレクセイ様は破顔しました。
「くくく……そうこなくてはな」
彼は使用人たちに合図を送りました。
「夕食の準備を。……今日は『歓迎会』だ。カテリーナの好きなものを、テーブルに乗り切らないほど用意しろ」
「御意!」
使用人たちが一斉に動き出しました。
わたくしの目の前に、輝かしい未来(ご馳走)が広がっていきます。
(……負けましたわ。もう、逃げる気も失せました)
この甘く、温かく、そして美味しい檻。
わたくしは、喜んでここで「飼われる」ことに決めました。
「……いただきます、アレクセイ様」
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