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『ワイズマン万事相談所』の朝は早い。
だが、それよりも早く来店する客がいる。
「……おはよう」
朝の六時。
私が店の鍵を開けると同時に、背後に立っていた黒い影――ラシード公爵が、当たり前のように入店してきた。
「早すぎます、閣下。開店時間は十時だと何度申し上げれば」
「城がうるさいんだ。……ジェラルドが『愛の詩』を大声で朗読し始めた。あんな環境で仕事ができるか」
公爵は不機嫌そうに言い捨てると、慣れた手つきでカウンターの奥にある「いつもの席」に座った。
そこは本来、私の休憩スペースだった場所だ。
しかし今や、高級な座布団と専用のティーセット、そして山積みの書類が常駐する「影の宰相執務室」と化している。
「本日のメニュー(依頼)は?」
私は諦めてエプロンを締め、湯を沸かし始めた。
「隣国との関税協定の見直し、および王都の夏祭りに関する予算配分だ。……あと、これ」
公爵が鞄から取り出したのは、ピンク色の封筒の束だった。
「ジェラルドが書いた『ミナへの愛の誓い(全百ヶ条)』だ。公文書として保存する必要があるか、法的な観点から精査してくれ」
「……焼却処分でよろしいかと」
「私もそう思うが、一応『王子が正気かどうか』を判断する資料として残さねばならん。要約してくれ」
「承知しました。『精神鑑定資料作成費』として計上しておきます」
私はコーヒーを淹れ、彼の前に置いた。
公爵はそれをブラックで一口飲むと、ホッと息をついた。
その目には濃い隈がある。
国のトップが、こんな場末の相談所でコーヒーを啜っている図はシュールだ。
だが、彼にとってここは唯一の「聖域(シェルター)」なのかもしれない。
◇
それから三時間。
店内には、カリカリというペンを走らせる音と、書類をめくる音だけが響いていた。
「……ここ、計算が合っていませんよ」
私は横から書類を覗き込み、ペン先で指摘した。
「関税率の計算式に、旧年度の数値が混ざっています。これではこちらの赤字です」
「……何? 財務官僚め、またポカをしたか」
ラシード公爵が舌打ちをする。
「修正します。あと、こちらの予算案ですが、夏祭りの花火代が昨年の倍になっています。業者の見積もりが怪しいですね。中抜きされている可能性があります」
「……ほう。よく気づいたな」
「相場より三割高いです。私の知り合いの業者なら、もっと派手な花火を半額で打ち上げられますが? 紹介料はいただきますけど」
「採用だ。すぐに手配しろ」
阿吽の呼吸だった。
私が下処理をし、不要な贅肉(無駄な予算)を削ぎ落とし、公爵が最終決裁を下す。
その処理速度は、通常の官僚機構の十倍近い。
「……ふう」
昼過ぎ。
ようやく書類の山が半分ほどになったところで、公爵がペンを置いた。
「……驚いたな」
「何がですか?」
「お前だ。……コンシュ・ワイズマン。ただの『がめつい悪役令嬢』かと思っていたが、これほどの実務能力があるとは」
公爵がまじまじと私を見てくる。
その青い瞳には、純粋な感嘆の色があった。
「数字に強く、法に明るく、業者の手配まで完璧だ。……なぜ王家は、お前をジェラルドの婚約者にしただけで、国政に関わらせなかったのだ?」
「『女に政治はわからぬ』というのが、あのお城の常識ですから。それに、私もタダ働きは御免でしたし」
「……もったいない」
公爵は小さく呟いた。
「お前が補佐官にいれば、私の残業時間は半分に減るだろうな」
「あら、スカウトですか? 光栄ですが、公務員の給与規定では私の希望額に届きませんよ」
「金か。……やはり金なのか」
「愛や名誉ではパンは買えません。それに、私が欲しいのは『自分の城』を維持するための資金です」
私は店内を見渡した。
ボロ屋敷だが、ここは私の城だ。
誰にも指図されず、自分の才覚だけで生きていける場所。
「……そうか」
公爵は少し眩しそうに目を細めた。
「お前は、自由だな」
「ええ。代償として、全ての責任を自分で負っていますが」
「……羨ましいと、思うこともある」
ふと、公爵が弱音のような言葉を漏らした。
彼は「氷の閣下」と呼ばれる完璧超人だ。
だが、その肩には国の命運という重すぎる荷物が乗っている。
逃げ出すことなど許されない立場。
ジェラルド王子のように「愛の逃避行」をする自由すらないのだ。
私は少し考え、淹れ直したコーヒーを彼の前に置いた。
「……閣下。当相談所には、『愚痴聞きサービス』という裏メニューもございます」
「愚痴聞き?」
「はい。壁に向かって叫ぶよりはマシかと。もちろん、守秘義務は徹底します。……初回無料です」
「……無料か。お前がタダと言うとは、珍しい」
公爵は苦笑し、カップを手に取った。
そして、ポツリポツリと語り始めた。
「……先日の夜会で、見合い話を三十件持ち込まれた」
「三十件。モテますね」
「地獄だ。どいつもこいつも、私の地位か顔しか見ていない。『私のために国を捨てられますか?』と聞いたら、全員が凍りついた」
「重いですよ、質問が」
「……ジェラルドの尻拭いで三日間寝ていない時、ミナ嬢が『手作りのお守り』を持ってきた。中身は乾燥したカエルの干物だった」
「呪いですね、それは」
「……たまに、全てを放り出して、田舎で農業でもしたくなる」
「向いてませんよ。閣下は種を蒔く前に、土壌の成分分析から始めそうですから」
「……違いない」
公爵が肩を揺らして笑った。
初めて見る、彼の自然な笑顔だった。
氷が解けたようなその表情は、不覚にも少し……いや、かなり魅力的だった。
(……危険ね)
私は心の中で警報を鳴らした。
この男は、無自覚に人を惹きつけるカリスマがある。
深入りすれば、ビジネスライクな関係が崩れかねない。
「……さて! 休憩は終わりです!」
私は手をパンと叩き、空気を変えた。
「愚痴を聞いた分、働いていただきますよ。まだ書類は山積みです」
「……ああ、そうだな」
公爵は表情を引き締め、元の「冷徹公爵」に戻った。
だが、その纏う空気は、来た時よりも幾分柔らかくなっていた。
「コンシュ」
「はい?」
「……この場所は、悪くない。静かで、コーヒーが美味い。そして……」
彼はペンを握り直し、書類に目を落としながら言った。
「……隣にお前がいると、仕事が捗る」
「!!」
不意打ちだった。
計算外のデレ(?)に、私は一瞬、返す言葉を失った。
心拍数が上がりかける。
だが、私はプロだ。
動揺を表に出さず、冷静に切り返す。
「……お褒めの言葉、ありがとうございます。では、『環境快適化料金』として、本日の請求額に二割上乗せさせていただきますね」
「……がめつい奴め」
公爵は呆れつつも、口元には微かな笑みを浮かべていた。
こうして、ラシード公爵は私の店の「常連客」として定着した。
周囲からは「あの公爵様が悪役令嬢に誑かされている」と噂されているらしいが、実態はただの「社畜の避難所」である。
……まあ、悪くない商売相手だとは思う。
金払いはいいし、顔もいい。
私は帳簿に『本日の売上:公爵様の癒やし代』と記入し、満足げに頷いた。
だが、それよりも早く来店する客がいる。
「……おはよう」
朝の六時。
私が店の鍵を開けると同時に、背後に立っていた黒い影――ラシード公爵が、当たり前のように入店してきた。
「早すぎます、閣下。開店時間は十時だと何度申し上げれば」
「城がうるさいんだ。……ジェラルドが『愛の詩』を大声で朗読し始めた。あんな環境で仕事ができるか」
公爵は不機嫌そうに言い捨てると、慣れた手つきでカウンターの奥にある「いつもの席」に座った。
そこは本来、私の休憩スペースだった場所だ。
しかし今や、高級な座布団と専用のティーセット、そして山積みの書類が常駐する「影の宰相執務室」と化している。
「本日のメニュー(依頼)は?」
私は諦めてエプロンを締め、湯を沸かし始めた。
「隣国との関税協定の見直し、および王都の夏祭りに関する予算配分だ。……あと、これ」
公爵が鞄から取り出したのは、ピンク色の封筒の束だった。
「ジェラルドが書いた『ミナへの愛の誓い(全百ヶ条)』だ。公文書として保存する必要があるか、法的な観点から精査してくれ」
「……焼却処分でよろしいかと」
「私もそう思うが、一応『王子が正気かどうか』を判断する資料として残さねばならん。要約してくれ」
「承知しました。『精神鑑定資料作成費』として計上しておきます」
私はコーヒーを淹れ、彼の前に置いた。
公爵はそれをブラックで一口飲むと、ホッと息をついた。
その目には濃い隈がある。
国のトップが、こんな場末の相談所でコーヒーを啜っている図はシュールだ。
だが、彼にとってここは唯一の「聖域(シェルター)」なのかもしれない。
◇
それから三時間。
店内には、カリカリというペンを走らせる音と、書類をめくる音だけが響いていた。
「……ここ、計算が合っていませんよ」
私は横から書類を覗き込み、ペン先で指摘した。
「関税率の計算式に、旧年度の数値が混ざっています。これではこちらの赤字です」
「……何? 財務官僚め、またポカをしたか」
ラシード公爵が舌打ちをする。
「修正します。あと、こちらの予算案ですが、夏祭りの花火代が昨年の倍になっています。業者の見積もりが怪しいですね。中抜きされている可能性があります」
「……ほう。よく気づいたな」
「相場より三割高いです。私の知り合いの業者なら、もっと派手な花火を半額で打ち上げられますが? 紹介料はいただきますけど」
「採用だ。すぐに手配しろ」
阿吽の呼吸だった。
私が下処理をし、不要な贅肉(無駄な予算)を削ぎ落とし、公爵が最終決裁を下す。
その処理速度は、通常の官僚機構の十倍近い。
「……ふう」
昼過ぎ。
ようやく書類の山が半分ほどになったところで、公爵がペンを置いた。
「……驚いたな」
「何がですか?」
「お前だ。……コンシュ・ワイズマン。ただの『がめつい悪役令嬢』かと思っていたが、これほどの実務能力があるとは」
公爵がまじまじと私を見てくる。
その青い瞳には、純粋な感嘆の色があった。
「数字に強く、法に明るく、業者の手配まで完璧だ。……なぜ王家は、お前をジェラルドの婚約者にしただけで、国政に関わらせなかったのだ?」
「『女に政治はわからぬ』というのが、あのお城の常識ですから。それに、私もタダ働きは御免でしたし」
「……もったいない」
公爵は小さく呟いた。
「お前が補佐官にいれば、私の残業時間は半分に減るだろうな」
「あら、スカウトですか? 光栄ですが、公務員の給与規定では私の希望額に届きませんよ」
「金か。……やはり金なのか」
「愛や名誉ではパンは買えません。それに、私が欲しいのは『自分の城』を維持するための資金です」
私は店内を見渡した。
ボロ屋敷だが、ここは私の城だ。
誰にも指図されず、自分の才覚だけで生きていける場所。
「……そうか」
公爵は少し眩しそうに目を細めた。
「お前は、自由だな」
「ええ。代償として、全ての責任を自分で負っていますが」
「……羨ましいと、思うこともある」
ふと、公爵が弱音のような言葉を漏らした。
彼は「氷の閣下」と呼ばれる完璧超人だ。
だが、その肩には国の命運という重すぎる荷物が乗っている。
逃げ出すことなど許されない立場。
ジェラルド王子のように「愛の逃避行」をする自由すらないのだ。
私は少し考え、淹れ直したコーヒーを彼の前に置いた。
「……閣下。当相談所には、『愚痴聞きサービス』という裏メニューもございます」
「愚痴聞き?」
「はい。壁に向かって叫ぶよりはマシかと。もちろん、守秘義務は徹底します。……初回無料です」
「……無料か。お前がタダと言うとは、珍しい」
公爵は苦笑し、カップを手に取った。
そして、ポツリポツリと語り始めた。
「……先日の夜会で、見合い話を三十件持ち込まれた」
「三十件。モテますね」
「地獄だ。どいつもこいつも、私の地位か顔しか見ていない。『私のために国を捨てられますか?』と聞いたら、全員が凍りついた」
「重いですよ、質問が」
「……ジェラルドの尻拭いで三日間寝ていない時、ミナ嬢が『手作りのお守り』を持ってきた。中身は乾燥したカエルの干物だった」
「呪いですね、それは」
「……たまに、全てを放り出して、田舎で農業でもしたくなる」
「向いてませんよ。閣下は種を蒔く前に、土壌の成分分析から始めそうですから」
「……違いない」
公爵が肩を揺らして笑った。
初めて見る、彼の自然な笑顔だった。
氷が解けたようなその表情は、不覚にも少し……いや、かなり魅力的だった。
(……危険ね)
私は心の中で警報を鳴らした。
この男は、無自覚に人を惹きつけるカリスマがある。
深入りすれば、ビジネスライクな関係が崩れかねない。
「……さて! 休憩は終わりです!」
私は手をパンと叩き、空気を変えた。
「愚痴を聞いた分、働いていただきますよ。まだ書類は山積みです」
「……ああ、そうだな」
公爵は表情を引き締め、元の「冷徹公爵」に戻った。
だが、その纏う空気は、来た時よりも幾分柔らかくなっていた。
「コンシュ」
「はい?」
「……この場所は、悪くない。静かで、コーヒーが美味い。そして……」
彼はペンを握り直し、書類に目を落としながら言った。
「……隣にお前がいると、仕事が捗る」
「!!」
不意打ちだった。
計算外のデレ(?)に、私は一瞬、返す言葉を失った。
心拍数が上がりかける。
だが、私はプロだ。
動揺を表に出さず、冷静に切り返す。
「……お褒めの言葉、ありがとうございます。では、『環境快適化料金』として、本日の請求額に二割上乗せさせていただきますね」
「……がめつい奴め」
公爵は呆れつつも、口元には微かな笑みを浮かべていた。
こうして、ラシード公爵は私の店の「常連客」として定着した。
周囲からは「あの公爵様が悪役令嬢に誑かされている」と噂されているらしいが、実態はただの「社畜の避難所」である。
……まあ、悪くない商売相手だとは思う。
金払いはいいし、顔もいい。
私は帳簿に『本日の売上:公爵様の癒やし代』と記入し、満足げに頷いた。
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