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「……コンシュ。今夜、空いているか」
相談所の閉店間際。
最後の書類仕事を片付けていた私に、ラシード公爵が唐突に声をかけた。
その顔は、いつになく真剣で、どこか強張っている。
「空いていますが……また緊急のトラブルですか? 殿下が今度は『空を飛びたい』と言って塔に登ったとか」
「違う。……視察だ」
公爵は視線を逸らしながら言った。
「王都の飲食店における、サービス品質と価格設定の適正化に関する覆面調査を行う。……その、協力者が欲しい」
「覆面調査ですか。なるほど、市場調査は重要ですね」
私は納得した。
最近、物価上昇が激しい。
公爵としては、民間の実態を肌で感じたいのだろう。
「協力します。調査費と残業代は請求させていただきますが」
「……ああ、構わん。行こう」
公爵は安堵したように息を吐き、私をエスコートした。
その手が、いつもより少しだけ汗ばんでいることに、私は気づかないフリをした。
◇
連れてこられたのは、王都でも五指に入る高級レストラン『銀の匙』だった。
予約困難な名店である。
「……閣下。覆面調査にしては、店選びがガチすぎませんか?」
「富裕層の消費動向も把握する必要があるからな」
苦しい言い訳だ。
店に入ると、薄暗い照明、生演奏のバイオリン、そして各テーブルにはキャンドルが灯されている。
周囲は着飾ったカップルばかり。
甘い囁き声と、見つめ合う視線が飛び交っている。
完全に「デートスポット」だ。
私たちは窓際の、夜景が一望できる特等席に通された。
「……場違い感が凄まじいですね」
私が呟くと、公爵は咳払いをしてメニューを開いた。
「気にするな。……何でも好きなものを頼め。経費で落ちる」
「では、一番高いコースで。原価率の検証も兼ねて」
「……お前らしいな」
料理が運ばれてくるまでの間、沈黙が落ちた。
周囲のカップルは「目が綺麗だね」「君のためなら星も掴めるよ」などと、聞いているこちらが砂糖漬けになりそうな会話をしている。
ラシード公爵は、何を話すべきか迷っているようだった。
指先でテーブルクロスをいじっている。
どうやら「デート会話」の引き出しを探しているらしい。
「……コンシュ。その、今日のドレスは……」
お、褒め言葉か?
私は少し身構えた。
「……生地が丈夫そうだな。動きやすさと耐久性を兼ね備えた、実用的なデザインだ」
「ありがとうございます。汚れが目立たない色を選びました。洗濯も楽ですので」
「……そうか。合理的だ」
会話終了。
やはりこの男に、甘いムードを期待するのは間違いだった。
だが、私としてはその方が気が楽だ。
「失礼いたします。オードブルの『季節野菜のテリーヌ』でございます」
ウェイターが料理を運んでくる。
美しい盛り付けだ。
私は一口食べ、真剣な顔で頷いた。
「……閣下。この野菜、鮮度が抜群です。おそらく近郊の農家と直接契約していますね。流通コストを抑えつつ品質を確保している。優秀な経営判断です」
すると、公爵の目が光った。
スイッチが入ったのだ。
「ほう。だが、このソースに使われている香辛料は南国産だ。関税率の引き上げが影響しているはずだが……価格に転嫁していないな」
「ええ。おそらく薄利多売ではなく、客単価を上げることで利益率を維持しているのでしょう。ワインリストを見てください。相場の二倍の設定です」
「なるほど。富裕層から搾り取るシステムか。悪くない」
そこから、私たちの会話は加速した。
「メインの肉料理ですが、焼き加減が絶妙です。これは魔法コンロではなく、薪を使っていますね。燃料費の高騰が懸念されます」
「森林保護法との兼ね合いだな。来月の議会で伐採規制の緩和を提案する予定だが、どう思う?」
「反対です。長期的には資源枯渇によるコスト増を招きます。それより、廃材を利用したバイオ燃料の補助金を拡充すべきかと」
「……鋭い意見だ。採用しよう。メモを取る」
公爵は手帳を取り出し、サラサラと書き込み始めた。
私もナプキン(の端)に計算式を書き殴る。
「デザートの砂糖の量が多いですね。輸入規制の緩和が必要では?」
「いや、国内の砂糖大根農家への配慮だ。保護貿易も時には必要だぞ、コンシュ」
熱い議論。
白熱する意見交換。
私たちは互いの知識と論理をぶつけ合い、国の未来(と経済効果)について語り合った。
それは、私にとって最高に刺激的で、楽しい時間だった。
ふと気づくと、周囲の客たちがドン引きした顔でこちらを見ていた。
ウェイターの手が震えている。
「……あのお客様たち、愛を語るような顔で『増税の是非』について激論しているわ……」
「怖い……でも、なんか楽しそう……」
そんな声は耳に入らない。
メインディッシュを食べ終える頃、公爵は満足げに手帳を閉じた。
「……有意義な時間だった。まさか、食事中に三つの法案の修正案が固まるとは」
「ええ。私も、この店の原価計算モデルが完成しました。後で店主にコンサルティングを売り込もうと思います」
「……相変わらずだな」
公爵は苦笑し、そしてふと表情を和らげた。
キャンドルの光が、その青い瞳を揺らしている。
「コンシュ」
「はい?」
「……私は、口下手だ。ジェラルドのように、甘い言葉で女性を喜ばせることはできない」
「知っています。もし閣下が『君は薔薇より美しい』とか言い出したら、熱があるかと思って救急車を呼びますよ」
「……だろうな」
彼はポケットから、細長い箱を取り出した。
テーブルの上に、ことりと置く。
「だから、これを。……花や宝石より、お前にはこれが似合うと思った」
「これは?」
箱を開ける。
そこに入っていたのは、一本の万年筆だった。
だが、ただの万年筆ではない。
軸には最高級の黒檀が使われ、ペン先はミスリル銀で作られている。
魔力を通せば、インクがなくても半永久的に書けるという、幻の文具だ。
「……これ、市場価格で金貨五百枚はしますよ」
「もっとする。……お前はよく字を書くからな。安物のペンでは指が疲れるだろう」
公爵は少し照れくさそうに頬をかいた。
「これなら、どれだけ請求書を書いても疲れないはずだ」
「……!」
私はそのペンを手に取った。
手に吸い付くような重みとバランス。
完璧だ。
どんな宝石よりも、どんなドレスよりも、今の私には価値がある。
「……ありがとうございます、閣下。最高のプレゼントです」
私は心からの笑顔を向けた。
営業用ではない、素の笑顔だ。
「これで、閣下への請求書もスラスラ書けますね!」
「……そこは『恋文』と言ってほしいところだが。まあ、お前らしいか」
公爵は肩をすくめつつも、嬉しそうに目を細めた。
「帰ろうか。……まだ、話したい政策がある」
「ええ。帰り道は『道路照明の配置計画』について議論しましょう」
私たちは店を出た。
甘い雰囲気など微塵もない。
けれど、夜風の中で並んで歩く距離は、来る時よりもずっと近くなっていた。
「……ところで閣下」
「なんだ」
「今回の食事代、経費で落ちると仰いましたよね?」
「ああ」
「では、領収書の宛名は『ワイズマン万事相談所』でお願いします。私の経費削減になりますので」
「……そこまで徹底するか」
ラシード公爵の呆れた声が、夜の街に溶けていった。
それが、私たちの「初デート」の結末だった。
相談所の閉店間際。
最後の書類仕事を片付けていた私に、ラシード公爵が唐突に声をかけた。
その顔は、いつになく真剣で、どこか強張っている。
「空いていますが……また緊急のトラブルですか? 殿下が今度は『空を飛びたい』と言って塔に登ったとか」
「違う。……視察だ」
公爵は視線を逸らしながら言った。
「王都の飲食店における、サービス品質と価格設定の適正化に関する覆面調査を行う。……その、協力者が欲しい」
「覆面調査ですか。なるほど、市場調査は重要ですね」
私は納得した。
最近、物価上昇が激しい。
公爵としては、民間の実態を肌で感じたいのだろう。
「協力します。調査費と残業代は請求させていただきますが」
「……ああ、構わん。行こう」
公爵は安堵したように息を吐き、私をエスコートした。
その手が、いつもより少しだけ汗ばんでいることに、私は気づかないフリをした。
◇
連れてこられたのは、王都でも五指に入る高級レストラン『銀の匙』だった。
予約困難な名店である。
「……閣下。覆面調査にしては、店選びがガチすぎませんか?」
「富裕層の消費動向も把握する必要があるからな」
苦しい言い訳だ。
店に入ると、薄暗い照明、生演奏のバイオリン、そして各テーブルにはキャンドルが灯されている。
周囲は着飾ったカップルばかり。
甘い囁き声と、見つめ合う視線が飛び交っている。
完全に「デートスポット」だ。
私たちは窓際の、夜景が一望できる特等席に通された。
「……場違い感が凄まじいですね」
私が呟くと、公爵は咳払いをしてメニューを開いた。
「気にするな。……何でも好きなものを頼め。経費で落ちる」
「では、一番高いコースで。原価率の検証も兼ねて」
「……お前らしいな」
料理が運ばれてくるまでの間、沈黙が落ちた。
周囲のカップルは「目が綺麗だね」「君のためなら星も掴めるよ」などと、聞いているこちらが砂糖漬けになりそうな会話をしている。
ラシード公爵は、何を話すべきか迷っているようだった。
指先でテーブルクロスをいじっている。
どうやら「デート会話」の引き出しを探しているらしい。
「……コンシュ。その、今日のドレスは……」
お、褒め言葉か?
私は少し身構えた。
「……生地が丈夫そうだな。動きやすさと耐久性を兼ね備えた、実用的なデザインだ」
「ありがとうございます。汚れが目立たない色を選びました。洗濯も楽ですので」
「……そうか。合理的だ」
会話終了。
やはりこの男に、甘いムードを期待するのは間違いだった。
だが、私としてはその方が気が楽だ。
「失礼いたします。オードブルの『季節野菜のテリーヌ』でございます」
ウェイターが料理を運んでくる。
美しい盛り付けだ。
私は一口食べ、真剣な顔で頷いた。
「……閣下。この野菜、鮮度が抜群です。おそらく近郊の農家と直接契約していますね。流通コストを抑えつつ品質を確保している。優秀な経営判断です」
すると、公爵の目が光った。
スイッチが入ったのだ。
「ほう。だが、このソースに使われている香辛料は南国産だ。関税率の引き上げが影響しているはずだが……価格に転嫁していないな」
「ええ。おそらく薄利多売ではなく、客単価を上げることで利益率を維持しているのでしょう。ワインリストを見てください。相場の二倍の設定です」
「なるほど。富裕層から搾り取るシステムか。悪くない」
そこから、私たちの会話は加速した。
「メインの肉料理ですが、焼き加減が絶妙です。これは魔法コンロではなく、薪を使っていますね。燃料費の高騰が懸念されます」
「森林保護法との兼ね合いだな。来月の議会で伐採規制の緩和を提案する予定だが、どう思う?」
「反対です。長期的には資源枯渇によるコスト増を招きます。それより、廃材を利用したバイオ燃料の補助金を拡充すべきかと」
「……鋭い意見だ。採用しよう。メモを取る」
公爵は手帳を取り出し、サラサラと書き込み始めた。
私もナプキン(の端)に計算式を書き殴る。
「デザートの砂糖の量が多いですね。輸入規制の緩和が必要では?」
「いや、国内の砂糖大根農家への配慮だ。保護貿易も時には必要だぞ、コンシュ」
熱い議論。
白熱する意見交換。
私たちは互いの知識と論理をぶつけ合い、国の未来(と経済効果)について語り合った。
それは、私にとって最高に刺激的で、楽しい時間だった。
ふと気づくと、周囲の客たちがドン引きした顔でこちらを見ていた。
ウェイターの手が震えている。
「……あのお客様たち、愛を語るような顔で『増税の是非』について激論しているわ……」
「怖い……でも、なんか楽しそう……」
そんな声は耳に入らない。
メインディッシュを食べ終える頃、公爵は満足げに手帳を閉じた。
「……有意義な時間だった。まさか、食事中に三つの法案の修正案が固まるとは」
「ええ。私も、この店の原価計算モデルが完成しました。後で店主にコンサルティングを売り込もうと思います」
「……相変わらずだな」
公爵は苦笑し、そしてふと表情を和らげた。
キャンドルの光が、その青い瞳を揺らしている。
「コンシュ」
「はい?」
「……私は、口下手だ。ジェラルドのように、甘い言葉で女性を喜ばせることはできない」
「知っています。もし閣下が『君は薔薇より美しい』とか言い出したら、熱があるかと思って救急車を呼びますよ」
「……だろうな」
彼はポケットから、細長い箱を取り出した。
テーブルの上に、ことりと置く。
「だから、これを。……花や宝石より、お前にはこれが似合うと思った」
「これは?」
箱を開ける。
そこに入っていたのは、一本の万年筆だった。
だが、ただの万年筆ではない。
軸には最高級の黒檀が使われ、ペン先はミスリル銀で作られている。
魔力を通せば、インクがなくても半永久的に書けるという、幻の文具だ。
「……これ、市場価格で金貨五百枚はしますよ」
「もっとする。……お前はよく字を書くからな。安物のペンでは指が疲れるだろう」
公爵は少し照れくさそうに頬をかいた。
「これなら、どれだけ請求書を書いても疲れないはずだ」
「……!」
私はそのペンを手に取った。
手に吸い付くような重みとバランス。
完璧だ。
どんな宝石よりも、どんなドレスよりも、今の私には価値がある。
「……ありがとうございます、閣下。最高のプレゼントです」
私は心からの笑顔を向けた。
営業用ではない、素の笑顔だ。
「これで、閣下への請求書もスラスラ書けますね!」
「……そこは『恋文』と言ってほしいところだが。まあ、お前らしいか」
公爵は肩をすくめつつも、嬉しそうに目を細めた。
「帰ろうか。……まだ、話したい政策がある」
「ええ。帰り道は『道路照明の配置計画』について議論しましょう」
私たちは店を出た。
甘い雰囲気など微塵もない。
けれど、夜風の中で並んで歩く距離は、来る時よりもずっと近くなっていた。
「……ところで閣下」
「なんだ」
「今回の食事代、経費で落ちると仰いましたよね?」
「ああ」
「では、領収書の宛名は『ワイズマン万事相談所』でお願いします。私の経費削減になりますので」
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