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「……で、どうするんだこれ」
ラシード公爵が、目の前でひっくり返っている巨大モグラを見下ろして言った。
鼻を押さえて「フゴー……」と情けない寝息を立てている。
気絶しているようだ。
「殺処分か? それとも山に返すか?」
「とんでもない。これだけの労働力(リソース)、捨てるなんてありえません」
私は即答した。
電卓を叩く指が止まらない。
頭の中で、新しいビジネスモデルが構築されていく。
「このモグラ、『ギガント・モール』は地中を掘る能力に特化しています。その爪は岩盤すら砕き、一晩で数キロのトンネルを掘ることが可能です」
「……まさか」
「はい。現在、王都の地下鉄計画が難航しています。人手不足と、固い岩盤のせいで工期が遅れているのです」
私はニヤリと笑った。
「彼(モグラ)には、王都交通局の『特別嘱託職員』として働いてもらいます。もちろん、無給(エサ代のみ)で」
「……鬼か」
公爵が戦慄している。
「いいえ、更生プログラムです。彼も住処を壊されて困っているでしょうから、地下鉄のトンネルを『新居』として提供しつつ、掘削作業をしてもらう。Win-Winの関係です」
「Winなのはお前と交通局だけだろう……」
私は気絶しているモグラの耳元で、拡声器を使って囁いた。
「おい、起きろ。契約の時間だ」
「ビクッ!?」
モグラが飛び起きた。
私を見て、ガタガタと震え出す。
先ほどの恫喝がトラウマになっているらしい。
「いいか、よく聞け。お前には二つの道がある。一つ、公爵閣下の氷漬けになって博物館に飾られるか。二つ、私の部下として働き、美味しいミミズ(高級品)をお腹いっぱい食べるか」
私はポケットから、先ほどジェラルドが掘り出した『極上ミミズ(釣り餌用)』を取り出して見せた。
「フゴッ!?」
モグラの目が釘付けになる。
単純だ。
やはり、胃袋を掴むのが一番早い。
「働けば、これを毎日やる。さらに、雨風凌げる快適なトンネルも用意する。……どうだ?」
「グルル……(やるやる!)」
モグラが高速で頷いた。
契約成立だ。
「よし。今日からお前の名は『ドリル一号』だ。……閣下、交通局長に連絡を。激安でトンネルを掘る業者が手配できたと」
「……わかった。もう何も言うまい」
公爵は諦めたように通信用の魔道具を取り出した。
◇
さて、次は元凶の処分だ。
私は振り返り、岩陰に隠れて震えているジェラルド王子を見た。
「……ひぃっ」
私と目が合った瞬間、ジェラルドが悲鳴を上げる。
彼は見てしまったのだ。
私が巨大魔獣を手玉に取り、労働力として搾取する瞬間を。
「さあ、殿下。精算の時間です」
私は羊皮紙の束(請求書)を取り出した。
「今回の『魔王騒動』にかかった費用一覧です」
「一、公爵閣下の出動手当(特級リスク料含む):金貨五千枚」
「二、私のコンサル料および現場指揮代:金貨三千枚」
「三、近隣住民への精神的慰謝料および口止め料:金貨二千枚」
「四、ドリル一号の餌代(半年分前払い):金貨五百枚」
「ご、合計……一万枚以上!?」
ジェラルドが白目を剥きそうになる。
「む、無理だ! 払えるわけがない! 内職の造花を何億個作ればいいんだ!」
「そうですね。今のペースだと、完済まで約三百年かかります」
「寿命が足りない!」
「ですので、殿下には『特別措置』を用意しました」
私はニッコリと微笑んだ。
「王族としての籍を一時的に『休止』し、当相談所の『住み込みバイト』として働いていただきます」
「えっ? バイト?」
「はい。内職だけでは効率が悪い。私の目の届く場所で、雑用、掃除、お茶汲み、そして……ドリル一号の飼育係をしていただきます」
「飼育係ぃぃぃ!?」
ジェラルドが絶叫した。
「あの怪物の世話をするの!? 食べられちゃうよ!」
「大丈夫です。一号は賢いので、自分より下の存在(殿下)は襲いません。……それに、ミナ様も『ピーちゃん(スパイ鳥)』の世話で忙しいですから、殿下も動物愛護の精神を学ぶ良い機会かと」
「そ、そんな……僕は王子だぞ……!」
「借金まみれの王子に価値はありません。……それとも、今すぐ国王陛下に全てを報告し、廃嫡手続きを進めますか? 『伝説の剣だと思って杭を抜いたらモグラが出ました』と」
「……やります。バイト、やらせてください」
ジェラルドが地面に手をついて項垂れた。
完全敗北だ。
「よろしい。では、この雇用契約書にサインを。……あ、時給は最低賃金からスタートですからね。賄いはつきますが、おやつ抜きです」
私はペンを渡した。
震える手でサインをする元婚約者。
その背中は、かつてないほど小さく見えた。
◇
数日後。
『ワイズマン万事相談所』の裏庭には、巨大なモグラ小屋(兼トンネル入り口)が建設された。
そこでは、泥だらけになった元王子が、必死にブラッシングをしている姿が見られるようになった。
「よしよし、一号ちゃん。いい毛並みだね……うう、怖いよぉ……」
「グルル(もっと右!)」
一号は気持ちよさそうに目を細めている。
どうやら、ジェラルドの下僕としての才能は一流だったらしい。
そして、王都の地下鉄工事は、驚異的なスピードで進んでいた。
「謎の技術革新により工期短縮」と新聞には書かれたが、その実態を知るのは私たちだけだ。
「……恐ろしい女だ」
ラシード公爵が、店の窓からその光景を眺めて呟く。
「魔獣を手懐け、王子を酷使し、国のインフラまで整備するとは。……お前こそが『最終兵器』ではないか?」
「褒め言葉として受け取っておきます」
私は紅茶を飲みながら、帳簿に『地下鉄工事コンサル料』の入金を記入した。
「兵器ではありません。私はただの『万事屋』です。使えるものは何でも使う。それだけのことですよ」
「……そのうち、私まで何か別の用途に使われそうで怖いな」
「あら。閣下はすでに『最高の広告塔』兼『用心棒』兼『癒やし担当』として、フル稼働していただいていますが?」
「……癒やし担当?」
公爵が反応した。
「ええ。閣下がここにいるだけで、私のストレス指数が下がりますから。……これはプライスレスな機能です」
私が少し悪戯っぽく言うと、公爵は咳払いをして視線を逸らした。
「……機能とか言うな。照れるだろうが」
耳が赤い。
最強の公爵様も、私の口撃には弱いらしい。
こうして、相談所は新たな戦力(モグラとバイト王子)を加え、ますます繁盛していくことになった。
私の「城」は、着々と盤石なものになりつつある。
だが、人生とは計算通りにはいかないものだ。
最大の誤算は、私自身の感情だった。
公爵の不器用な優しさに触れるたび、胸の奥でチクリと疼く何か。
それを「コスト」と切り捨てられなくなっている自分に、私はまだ気づかないフリをしていた。
(……まあ、今は稼ぐのが先決よ!)
私は自分に言い聞かせ、次の依頼人(カモ)を笑顔で迎え入れた。
「いらっしゃいませ! ワイズマン万事相談所へようこそ! ……本日はどのような『無理難題』をお持ちで?」
私の声が、王都の空に明るく響いた。
ラシード公爵が、目の前でひっくり返っている巨大モグラを見下ろして言った。
鼻を押さえて「フゴー……」と情けない寝息を立てている。
気絶しているようだ。
「殺処分か? それとも山に返すか?」
「とんでもない。これだけの労働力(リソース)、捨てるなんてありえません」
私は即答した。
電卓を叩く指が止まらない。
頭の中で、新しいビジネスモデルが構築されていく。
「このモグラ、『ギガント・モール』は地中を掘る能力に特化しています。その爪は岩盤すら砕き、一晩で数キロのトンネルを掘ることが可能です」
「……まさか」
「はい。現在、王都の地下鉄計画が難航しています。人手不足と、固い岩盤のせいで工期が遅れているのです」
私はニヤリと笑った。
「彼(モグラ)には、王都交通局の『特別嘱託職員』として働いてもらいます。もちろん、無給(エサ代のみ)で」
「……鬼か」
公爵が戦慄している。
「いいえ、更生プログラムです。彼も住処を壊されて困っているでしょうから、地下鉄のトンネルを『新居』として提供しつつ、掘削作業をしてもらう。Win-Winの関係です」
「Winなのはお前と交通局だけだろう……」
私は気絶しているモグラの耳元で、拡声器を使って囁いた。
「おい、起きろ。契約の時間だ」
「ビクッ!?」
モグラが飛び起きた。
私を見て、ガタガタと震え出す。
先ほどの恫喝がトラウマになっているらしい。
「いいか、よく聞け。お前には二つの道がある。一つ、公爵閣下の氷漬けになって博物館に飾られるか。二つ、私の部下として働き、美味しいミミズ(高級品)をお腹いっぱい食べるか」
私はポケットから、先ほどジェラルドが掘り出した『極上ミミズ(釣り餌用)』を取り出して見せた。
「フゴッ!?」
モグラの目が釘付けになる。
単純だ。
やはり、胃袋を掴むのが一番早い。
「働けば、これを毎日やる。さらに、雨風凌げる快適なトンネルも用意する。……どうだ?」
「グルル……(やるやる!)」
モグラが高速で頷いた。
契約成立だ。
「よし。今日からお前の名は『ドリル一号』だ。……閣下、交通局長に連絡を。激安でトンネルを掘る業者が手配できたと」
「……わかった。もう何も言うまい」
公爵は諦めたように通信用の魔道具を取り出した。
◇
さて、次は元凶の処分だ。
私は振り返り、岩陰に隠れて震えているジェラルド王子を見た。
「……ひぃっ」
私と目が合った瞬間、ジェラルドが悲鳴を上げる。
彼は見てしまったのだ。
私が巨大魔獣を手玉に取り、労働力として搾取する瞬間を。
「さあ、殿下。精算の時間です」
私は羊皮紙の束(請求書)を取り出した。
「今回の『魔王騒動』にかかった費用一覧です」
「一、公爵閣下の出動手当(特級リスク料含む):金貨五千枚」
「二、私のコンサル料および現場指揮代:金貨三千枚」
「三、近隣住民への精神的慰謝料および口止め料:金貨二千枚」
「四、ドリル一号の餌代(半年分前払い):金貨五百枚」
「ご、合計……一万枚以上!?」
ジェラルドが白目を剥きそうになる。
「む、無理だ! 払えるわけがない! 内職の造花を何億個作ればいいんだ!」
「そうですね。今のペースだと、完済まで約三百年かかります」
「寿命が足りない!」
「ですので、殿下には『特別措置』を用意しました」
私はニッコリと微笑んだ。
「王族としての籍を一時的に『休止』し、当相談所の『住み込みバイト』として働いていただきます」
「えっ? バイト?」
「はい。内職だけでは効率が悪い。私の目の届く場所で、雑用、掃除、お茶汲み、そして……ドリル一号の飼育係をしていただきます」
「飼育係ぃぃぃ!?」
ジェラルドが絶叫した。
「あの怪物の世話をするの!? 食べられちゃうよ!」
「大丈夫です。一号は賢いので、自分より下の存在(殿下)は襲いません。……それに、ミナ様も『ピーちゃん(スパイ鳥)』の世話で忙しいですから、殿下も動物愛護の精神を学ぶ良い機会かと」
「そ、そんな……僕は王子だぞ……!」
「借金まみれの王子に価値はありません。……それとも、今すぐ国王陛下に全てを報告し、廃嫡手続きを進めますか? 『伝説の剣だと思って杭を抜いたらモグラが出ました』と」
「……やります。バイト、やらせてください」
ジェラルドが地面に手をついて項垂れた。
完全敗北だ。
「よろしい。では、この雇用契約書にサインを。……あ、時給は最低賃金からスタートですからね。賄いはつきますが、おやつ抜きです」
私はペンを渡した。
震える手でサインをする元婚約者。
その背中は、かつてないほど小さく見えた。
◇
数日後。
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そこでは、泥だらけになった元王子が、必死にブラッシングをしている姿が見られるようになった。
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「グルル(もっと右!)」
一号は気持ちよさそうに目を細めている。
どうやら、ジェラルドの下僕としての才能は一流だったらしい。
そして、王都の地下鉄工事は、驚異的なスピードで進んでいた。
「謎の技術革新により工期短縮」と新聞には書かれたが、その実態を知るのは私たちだけだ。
「……恐ろしい女だ」
ラシード公爵が、店の窓からその光景を眺めて呟く。
「魔獣を手懐け、王子を酷使し、国のインフラまで整備するとは。……お前こそが『最終兵器』ではないか?」
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「兵器ではありません。私はただの『万事屋』です。使えるものは何でも使う。それだけのことですよ」
「……そのうち、私まで何か別の用途に使われそうで怖いな」
「あら。閣下はすでに『最高の広告塔』兼『用心棒』兼『癒やし担当』として、フル稼働していただいていますが?」
「……癒やし担当?」
公爵が反応した。
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耳が赤い。
最強の公爵様も、私の口撃には弱いらしい。
こうして、相談所は新たな戦力(モグラとバイト王子)を加え、ますます繁盛していくことになった。
私の「城」は、着々と盤石なものになりつつある。
だが、人生とは計算通りにはいかないものだ。
最大の誤算は、私自身の感情だった。
公爵の不器用な優しさに触れるたび、胸の奥でチクリと疼く何か。
それを「コスト」と切り捨てられなくなっている自分に、私はまだ気づかないフリをしていた。
(……まあ、今は稼ぐのが先決よ!)
私は自分に言い聞かせ、次の依頼人(カモ)を笑顔で迎え入れた。
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