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翌朝。
私は『ワイズマン万事相談所』の鏡の前で、三十分ほど自分と戦っていた。
「……よし。いつも通りよ、コンシュ」
頬をパンと叩く。
顔色は正常。服装はいつもの実務用ドレス。
昨夜のラシード公爵の告白は、夢か幻、あるいは疲労による聴覚の誤作動だった可能性もある。
「おはようございます!」
私は努めて明るく、相談所のドアを開けた。
「……おはよう、コンシュ」
そこには、すでにラシード公爵が座っていた。
いつもの席で、いつものように優雅に新聞を読んでいる。
だが、一つだけ違う点があった。
カウンターの上に、山のような『薔薇の花束』と、高級ブランド『王都スイーツ』の箱、そして『最新型の魔導計算機』が積まれているのだ。
「……閣下。これは?」
「陣中見舞いだ」
公爵は涼しい顔で新聞をめくった。
「昨夜、お前は『デューデリジェンス(資産査定)が必要』と言ったな。なので、私の資産の一部を現物支給してみた。判断材料にしてくれ」
「……」
夢じゃなかった。
現実は、夢よりも遥かに重く、そして甘ったるい。
「……受け取れません。これは贈賄にあたります」
「賄賂ではない。投資だ」
公爵が新聞を置き、真っ直ぐに私を見た。
「私はお前という優良物件を手に入れたい。そのための先行投資を惜しむつもりはない」
「物件扱いしないでください」
私はため息をつき、いつもの定位置(カウンターの内側)に逃げ込んだ。
距離を取らないと、心臓が持たない。
「……閣下。昨夜の件ですが」
私は咳払いをして、ビジネスモードのスイッチを入れた。
「検討しました。一晩かけて、損益分岐点をシミュレーションしました」
「ほう。結果は?」
「……結論から言うと、『恋愛および結婚は、極めてコストパフォーマンスが悪い』です」
私は指を折りながら説明した。
「まず、感情の起伏による業務効率の低下。これは昨夜すでに発生しています(決算書が進まなかった)。次に、公爵夫人としての社交義務。これにかかる時間的拘束は、私の相談所業務を圧迫します」
「ふむ」
「さらに、もし関係が破綻した場合の精神的ダメージと、社会的信用の失墜。リスクが大きすぎます。……よって、投資案件としては『見送り』が妥当かと」
私は論理的に完璧な回答をしたつもりだった。
これなら、合理的思考の彼も納得して引くだろう。
しかし、ラシード公爵はニヤリと笑った。
「……なるほど。相変わらず鋭い分析だ」
「でしょう? ですから、この話は……」
「だが、計算式が間違っている」
公爵が立ち上がり、カウンターに近づいてきた。
「間違っている?」
「ああ。お前は『コスト(損失)』ばかりを計上しているが、『リターン(利益)』を過小評価している」
彼はカウンターに手をつき、私に顔を寄せた。
「私の妻になれば、この国の情報網、物流網、そして私の個人資産をすべて自由に使える。相談所の規模を百倍にすることも可能だ」
「……百倍」
ゴクリ、と喉が鳴る。
魅力的な数字だ。
「さらに、社交義務については私が調整する。嫌な茶会には出なくていい。私の権力で黙らせる」
「……権力の乱用ですね」
「そして何より」
公爵の声が、甘く低く響く。
「お前の言う『コスト』……感情の乱れや、精神的ケア。それらはすべて、私が負担する」
「……は?」
「お前が泣けば私が慰める。お前が疲れたら私が癒やす。お前が不安なら、私が何度でも愛を囁く。……メンテナンス費用はすべて『オーナー(私)』持ちだ」
「……っ」
公爵の手が、私の頬にかかる髪をすくった。
「どうだ? これでもまだ、コスパが悪いと言うか?」
(……ずるい)
そんな条件を出されたら、反論できない。
感情という不確定要素まで保証すると言うなんて、商売人としてありえない提案だ。
でも、そのありえなさが、今の私にはどうしようもなく響いてしまう。
「……け、検討を継続します!」
私は顔を背けて叫んだ。
「まだ信じられません! 口で言うのは簡単ですが、実行できる保証がありません!」
「そう来ると思った」
公爵は懐から、一枚の紙を取り出した。
それは『誓約書』だった。
すでに彼のサインと、公爵家の印章が押されている。
「口約束はしない。……これを持っておけ。私が約束を破ったら、この紙を元に全財産を請求していい」
「……本気ですか?」
「私はいつだって本気だ。……特にお前に関してはな」
公爵は誓約書を私の手に握らせた。
紙切れ一枚。
でもそれは、王城の権利書よりも重く感じられた。
その時。
店の奥から、間の抜けた声が聞こえてきた。
「ねえコンシュ~、一号ちゃんのエサがないんだけどぉ~」
ジェラルド王子だ。
泥だらけの作業着姿で、空のバケツを持って現れた。
そして、私と公爵の微妙な距離感(ほぼ密着)を見て、目を丸くした。
「えっ……何その空気」
「……チッ」
公爵が分かりやすく舌打ちをした。
「……邪魔が入ったな」
「あ、アークライト公爵!? なんで朝からそんな甘い顔してるの!? 気持ち悪い!」
「ジェラルド。……貴様、北の雪山で氷漬けになりたいか?」
「ひいいっ! 冗談だよ! ……でも、なんかズルいなぁ」
ジェラルドが唇を尖らせる。
「僕がミナに愛を語った時は『ポエム乙』って切り捨てたくせに、公爵だと『検討中』なの? 差別だ!」
「殿下。殿下の愛は『無担保の不良債権』ですが、閣下の愛は『国債級の優良資産』です。比較になりません」
私が冷たく言い放つと、ジェラルドは「うわぁん、やっぱり金かよぉ!」と泣きながら裏庭へ走っていった。
その様子を見て、公爵がクスクスと笑う。
「……厳しいな、元婚約者には」
「当然です。……それに」
私は誓約書を懐にしまい、少しだけ小声で言った。
「……優良資産を、みすみす手放すほど、私は馬鹿な商人ではありませんから」
「……ほう?」
公爵の目が輝く。
しまった、少しデレすぎたか。
「ただし! あくまで『保留』です! お試し期間です! 少しでも条件違反があれば、即座に契約破棄しますからね!」
「望むところだ。……私の『本気』に溺れさせてやる」
公爵は余裕たっぷりに微笑み、カウンターにあった薔薇を一輪、私の髪に挿した。
「仕事に戻るぞ、パートナー。……今日も稼ごうか」
「……はい、ボス」
私は赤くなった顔を隠すように、書類の山に向き直った。
心臓の音がうるさい。
電卓を叩く手が震える。
(……コスパが悪いなんて嘘。本当は……)
本当は、私が一番恐れているのは、コストではなく「彼を失うこと」なのかもしれない。
そんな計算外の感情に気づいてしまいそうで、私は必死に数字の羅列に没頭した。
「……あ、一号のエサ代、請求し忘れてた」
「……そこは私の奢りでいい」
「ラッキー!」
甘い雰囲気は一瞬で消え、いつもの「がめつい日常」が戻ってくる。
でも、その日常の色は、昨日よりも少しだけ鮮やかに見えた。
私は『ワイズマン万事相談所』の鏡の前で、三十分ほど自分と戦っていた。
「……よし。いつも通りよ、コンシュ」
頬をパンと叩く。
顔色は正常。服装はいつもの実務用ドレス。
昨夜のラシード公爵の告白は、夢か幻、あるいは疲労による聴覚の誤作動だった可能性もある。
「おはようございます!」
私は努めて明るく、相談所のドアを開けた。
「……おはよう、コンシュ」
そこには、すでにラシード公爵が座っていた。
いつもの席で、いつものように優雅に新聞を読んでいる。
だが、一つだけ違う点があった。
カウンターの上に、山のような『薔薇の花束』と、高級ブランド『王都スイーツ』の箱、そして『最新型の魔導計算機』が積まれているのだ。
「……閣下。これは?」
「陣中見舞いだ」
公爵は涼しい顔で新聞をめくった。
「昨夜、お前は『デューデリジェンス(資産査定)が必要』と言ったな。なので、私の資産の一部を現物支給してみた。判断材料にしてくれ」
「……」
夢じゃなかった。
現実は、夢よりも遥かに重く、そして甘ったるい。
「……受け取れません。これは贈賄にあたります」
「賄賂ではない。投資だ」
公爵が新聞を置き、真っ直ぐに私を見た。
「私はお前という優良物件を手に入れたい。そのための先行投資を惜しむつもりはない」
「物件扱いしないでください」
私はため息をつき、いつもの定位置(カウンターの内側)に逃げ込んだ。
距離を取らないと、心臓が持たない。
「……閣下。昨夜の件ですが」
私は咳払いをして、ビジネスモードのスイッチを入れた。
「検討しました。一晩かけて、損益分岐点をシミュレーションしました」
「ほう。結果は?」
「……結論から言うと、『恋愛および結婚は、極めてコストパフォーマンスが悪い』です」
私は指を折りながら説明した。
「まず、感情の起伏による業務効率の低下。これは昨夜すでに発生しています(決算書が進まなかった)。次に、公爵夫人としての社交義務。これにかかる時間的拘束は、私の相談所業務を圧迫します」
「ふむ」
「さらに、もし関係が破綻した場合の精神的ダメージと、社会的信用の失墜。リスクが大きすぎます。……よって、投資案件としては『見送り』が妥当かと」
私は論理的に完璧な回答をしたつもりだった。
これなら、合理的思考の彼も納得して引くだろう。
しかし、ラシード公爵はニヤリと笑った。
「……なるほど。相変わらず鋭い分析だ」
「でしょう? ですから、この話は……」
「だが、計算式が間違っている」
公爵が立ち上がり、カウンターに近づいてきた。
「間違っている?」
「ああ。お前は『コスト(損失)』ばかりを計上しているが、『リターン(利益)』を過小評価している」
彼はカウンターに手をつき、私に顔を寄せた。
「私の妻になれば、この国の情報網、物流網、そして私の個人資産をすべて自由に使える。相談所の規模を百倍にすることも可能だ」
「……百倍」
ゴクリ、と喉が鳴る。
魅力的な数字だ。
「さらに、社交義務については私が調整する。嫌な茶会には出なくていい。私の権力で黙らせる」
「……権力の乱用ですね」
「そして何より」
公爵の声が、甘く低く響く。
「お前の言う『コスト』……感情の乱れや、精神的ケア。それらはすべて、私が負担する」
「……は?」
「お前が泣けば私が慰める。お前が疲れたら私が癒やす。お前が不安なら、私が何度でも愛を囁く。……メンテナンス費用はすべて『オーナー(私)』持ちだ」
「……っ」
公爵の手が、私の頬にかかる髪をすくった。
「どうだ? これでもまだ、コスパが悪いと言うか?」
(……ずるい)
そんな条件を出されたら、反論できない。
感情という不確定要素まで保証すると言うなんて、商売人としてありえない提案だ。
でも、そのありえなさが、今の私にはどうしようもなく響いてしまう。
「……け、検討を継続します!」
私は顔を背けて叫んだ。
「まだ信じられません! 口で言うのは簡単ですが、実行できる保証がありません!」
「そう来ると思った」
公爵は懐から、一枚の紙を取り出した。
それは『誓約書』だった。
すでに彼のサインと、公爵家の印章が押されている。
「口約束はしない。……これを持っておけ。私が約束を破ったら、この紙を元に全財産を請求していい」
「……本気ですか?」
「私はいつだって本気だ。……特にお前に関してはな」
公爵は誓約書を私の手に握らせた。
紙切れ一枚。
でもそれは、王城の権利書よりも重く感じられた。
その時。
店の奥から、間の抜けた声が聞こえてきた。
「ねえコンシュ~、一号ちゃんのエサがないんだけどぉ~」
ジェラルド王子だ。
泥だらけの作業着姿で、空のバケツを持って現れた。
そして、私と公爵の微妙な距離感(ほぼ密着)を見て、目を丸くした。
「えっ……何その空気」
「……チッ」
公爵が分かりやすく舌打ちをした。
「……邪魔が入ったな」
「あ、アークライト公爵!? なんで朝からそんな甘い顔してるの!? 気持ち悪い!」
「ジェラルド。……貴様、北の雪山で氷漬けになりたいか?」
「ひいいっ! 冗談だよ! ……でも、なんかズルいなぁ」
ジェラルドが唇を尖らせる。
「僕がミナに愛を語った時は『ポエム乙』って切り捨てたくせに、公爵だと『検討中』なの? 差別だ!」
「殿下。殿下の愛は『無担保の不良債権』ですが、閣下の愛は『国債級の優良資産』です。比較になりません」
私が冷たく言い放つと、ジェラルドは「うわぁん、やっぱり金かよぉ!」と泣きながら裏庭へ走っていった。
その様子を見て、公爵がクスクスと笑う。
「……厳しいな、元婚約者には」
「当然です。……それに」
私は誓約書を懐にしまい、少しだけ小声で言った。
「……優良資産を、みすみす手放すほど、私は馬鹿な商人ではありませんから」
「……ほう?」
公爵の目が輝く。
しまった、少しデレすぎたか。
「ただし! あくまで『保留』です! お試し期間です! 少しでも条件違反があれば、即座に契約破棄しますからね!」
「望むところだ。……私の『本気』に溺れさせてやる」
公爵は余裕たっぷりに微笑み、カウンターにあった薔薇を一輪、私の髪に挿した。
「仕事に戻るぞ、パートナー。……今日も稼ごうか」
「……はい、ボス」
私は赤くなった顔を隠すように、書類の山に向き直った。
心臓の音がうるさい。
電卓を叩く手が震える。
(……コスパが悪いなんて嘘。本当は……)
本当は、私が一番恐れているのは、コストではなく「彼を失うこと」なのかもしれない。
そんな計算外の感情に気づいてしまいそうで、私は必死に数字の羅列に没頭した。
「……あ、一号のエサ代、請求し忘れてた」
「……そこは私の奢りでいい」
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