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王城での断罪劇から一週間。
社交界の噂話は、一夜にして塗り替えられた。
『アレクセイ殿下、横領の疑いで謹慎処分』
『リナ男爵令嬢、実家の不正発覚で修道院送りか?』
そして、最もホットな話題がこれだ。
『悪役令嬢ミイーシヤ、実は「国の頭脳」だった説』
私の元には、連日山のような手紙が届いていた。
それも、脅迫状や嫌がらせの手紙ではない。
「我が家の家計を見直してほしい!」
「うちの商会の顧問になってくれ!」
「息子の嫁に……いや、我が領の財務大臣に!」
そんな熱烈なオファーばかりだ。
「……鬱陶しい」
王弟宮の執務室で、私は手紙の山をゴミ箱へダイブさせた。
「モテ期到来だな、ミイーシヤ」
向かいのデスクで、クラウス様が不機嫌そうに頬杖をついている。
「モテ期ではありません。これは『便利な計算機』に対する需要の高まりです」
「違いあるか?」
「大ありです。彼らは私個人ではなく、私の『残業耐性』と『経費削減能力』を愛しているのですから」
私はキッパリと言い切り、新しい書類の束を引き寄せた。
「それに、今の私は忙しいのです。陛下から押し付けられた王城の財務整理に、この王弟宮の維持管理。分刻みのスケジュールなんですから、求婚だのヘッドハンティングだのに構っている暇はありません」
ペンを走らせる速度を上げる。
カリカリカリカリ……ッ!
室内には、私のペンが紙を削る音だけが響いている。
正直なところ、この状況は悪くない。
アレクセイ殿下の元にいた頃のような「理不尽なストレス」はないし、仕事をした分だけ成果が出るし、何より報酬が良い。
クラウス様は約束通り、最高級の紅茶とおやつを用意してくれるし、私が「寒い」と言えば即座に魔導暖房の出力を上げてくれる。
快適だ。
(……一生、ここで働いてもいいかも)
ふと、そんな思考が過った時だった。
「――ミイーシヤ」
クラウス様がペンを置いた。
「はい、なんでしょう。おやつの時間ですか?」
「いや、真面目な話だ」
彼が立ち上がり、私のデスクの前に来た。
その顔つきが、いつになく真剣だ。
「この一週間、君への縁談の申し込みが急増している。伯爵家、侯爵家、果ては隣国の富豪まで……君の『実務能力』を目当てにな」
「全部断っていますが」
「だが、奴らはしつこい。君の実家であるローゼン公爵家にも圧力をかけているようだ。君の両親も『そろそろ新しい婚約を』と言い出していると聞いた」
「うげっ」
思わず変な声が出た。
実家の両親は、典型的な貴族だ。娘の幸せより家の利益を優先するタイプではないが、世間体を気にする。
「一度婚約破棄された傷物」というレッテルを貼られた娘を、早くどこかに嫁がせたいと思っているのだろう。
「面倒ですね……。『仕事が恋人です』と言って逃げ切れるでしょうか」
「無理だろう。貴族社会は甘くない」
クラウス様はデスクに手をつき、私を覗き込んだ。
その蒼い瞳に、強い光が宿っている。
「そこで、提案だ」
「提案?」
「私と結婚しないか?」
「…………はい?」
私はペンを取り落とした。
いま、この国の宰相様はなんて言った?
「け、結婚……ですか?」
「ああ。もちろん、君の嫌う『感情論だけの結婚』ではない。極めて合理的で、双方にメリットのある『契約結婚』だ」
クラウス様は、またしても懐から一枚の紙を取り出した。
用意周到すぎる。
「条件を提示する。
一、君は私の妻という『地位』を得ることで、有象無象の縁談を全てブロックできる。
二、私は『妻』を得ることで、周囲からの『そろそろ身を固めろ』という圧力を回避できる。
三、君はこれまで通り、私の筆頭事務官として働き続けることができる。
四、夫婦としての実態(夜の生活など)は、君が望まない限り強要しない」
彼は一息つくと、最強のカードを切った。
「五、妻としての手当は、現在の給与に上乗せして『王族費』から支給される。つまり、年収は今の三倍になる」
「三倍!?」
私はガタッと椅子を鳴らして立ち上がった。
三倍。
それはつまり、老後の資金が三倍の速さで貯まるということだ。
さらに「縁談避け」という最強の防壁も手に入る。
アレクセイ殿下との婚約は「労働」だったが、クラウス様との結婚は「福利厚生」ということか?
「……デメリットは?」
私は冷静さを取り繕って尋ねた。
「ない。強いて言えば、たまに夜会に同伴して『仲睦まじい夫婦』の演技をする必要があるくらいか。だが、君ならアレクセイ相手に五年も耐えたのだ。私相手なら造作もないだろう?」
「それはまあ、殿下に比べればクラウス様は会話が通じますし、顔も良いですし、ストレスはありませんが……」
「顔も良い、か。……ありがとう」
クラウス様が少し嬉しそうに口元を緩めた。
「どうだ、ミイーシヤ。悪い話ではないはずだ」
私は計算機を弾く。
リスク:王族の一員になることによる儀礼的な面倒くささ。
リターン:莫大な資産、絶対的な社会的地位、縁談からの解放、最高の職場環境の維持。
(……勝った)
私の脳内で、決裁印が押された。
「――お受けします」
私はクラウス様に手を差し出した。
「その契約、締結いたしましょう。公私共々、よろしくお願いいたします、旦那様(ボス)」
「ああ、契約成立だ。……よろしく頼む、妻よ(ミイーシヤ)」
クラウス様が私の手を握り返す。
その手は温かく、そして力強かった。
こうして、私は「悪役令嬢」から「王弟妃」へとジョブチェンジを果たした。
もちろん、世間的には「スピード再婚」「王弟殿下が悪女に騙された」などと騒がれるだろうが、そんなことはどうでもいい。
私はこの快適な職場(王弟宮)と、最高のATM(旦那様)を手に入れたのだから。
◇
数日後。
私たちの婚約発表は、国中を揺るがすビッグニュースとなった。
だが、それ以上に世間を驚かせたのは、その後の「改革」のスピードだった。
私が正式にクラウス様のパートナー(公私共に)になったことで、王弟宮の権限がフルに使えるようになったのだ。
「そこ! 廊下の掃除が甘い! やり直し!」
「こっちの部署、人員配置に無駄があります。半分リストラして自動化魔導具を導入!」
「お茶会? 予算の無駄です。水筒持参で!」
王弟宮は悲鳴を上げつつも、かつてないほどの効率で回り始めた。
そんな私を、クラウス様は執務室の窓から満足げに眺めているらしい。
「ふふ……やはり彼女は最高だ。あの指揮能力、あの決断力……そして、予算を削る時のあの冷徹な横顔……美しい」
側近のハンス補佐官が、ドン引きしながら聞いていたとも知らずに。
「殿下、あの方と結婚して本当によかったのですか? 尻に敷かれる未来しか見えませんが」
「何を言う。私の尻を敷くことができるのは、彼女くらいのものだ」
「はあ……(もうダメだこの人)」
私たちは、まだ知らなかった。
この「契約結婚」が、単なる業務提携で終わるはずがないことを。
そして、謹慎中のアレクセイ殿下とリナ嬢が、修道院送りを回避するために、最後の悪あがきを画策していることを。
「絶対に……絶対に許さないんだからぁ!」
遠くの空の下、リナ嬢の呪詛のような声が響いていたとか、いないとか。
物語はまだ終わらない。
ここからが、私の「王弟妃」としての――そして、クラウス様との本当の恋(?)の始まりなのだから。
社交界の噂話は、一夜にして塗り替えられた。
『アレクセイ殿下、横領の疑いで謹慎処分』
『リナ男爵令嬢、実家の不正発覚で修道院送りか?』
そして、最もホットな話題がこれだ。
『悪役令嬢ミイーシヤ、実は「国の頭脳」だった説』
私の元には、連日山のような手紙が届いていた。
それも、脅迫状や嫌がらせの手紙ではない。
「我が家の家計を見直してほしい!」
「うちの商会の顧問になってくれ!」
「息子の嫁に……いや、我が領の財務大臣に!」
そんな熱烈なオファーばかりだ。
「……鬱陶しい」
王弟宮の執務室で、私は手紙の山をゴミ箱へダイブさせた。
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向かいのデスクで、クラウス様が不機嫌そうに頬杖をついている。
「モテ期ではありません。これは『便利な計算機』に対する需要の高まりです」
「違いあるか?」
「大ありです。彼らは私個人ではなく、私の『残業耐性』と『経費削減能力』を愛しているのですから」
私はキッパリと言い切り、新しい書類の束を引き寄せた。
「それに、今の私は忙しいのです。陛下から押し付けられた王城の財務整理に、この王弟宮の維持管理。分刻みのスケジュールなんですから、求婚だのヘッドハンティングだのに構っている暇はありません」
ペンを走らせる速度を上げる。
カリカリカリカリ……ッ!
室内には、私のペンが紙を削る音だけが響いている。
正直なところ、この状況は悪くない。
アレクセイ殿下の元にいた頃のような「理不尽なストレス」はないし、仕事をした分だけ成果が出るし、何より報酬が良い。
クラウス様は約束通り、最高級の紅茶とおやつを用意してくれるし、私が「寒い」と言えば即座に魔導暖房の出力を上げてくれる。
快適だ。
(……一生、ここで働いてもいいかも)
ふと、そんな思考が過った時だった。
「――ミイーシヤ」
クラウス様がペンを置いた。
「はい、なんでしょう。おやつの時間ですか?」
「いや、真面目な話だ」
彼が立ち上がり、私のデスクの前に来た。
その顔つきが、いつになく真剣だ。
「この一週間、君への縁談の申し込みが急増している。伯爵家、侯爵家、果ては隣国の富豪まで……君の『実務能力』を目当てにな」
「全部断っていますが」
「だが、奴らはしつこい。君の実家であるローゼン公爵家にも圧力をかけているようだ。君の両親も『そろそろ新しい婚約を』と言い出していると聞いた」
「うげっ」
思わず変な声が出た。
実家の両親は、典型的な貴族だ。娘の幸せより家の利益を優先するタイプではないが、世間体を気にする。
「一度婚約破棄された傷物」というレッテルを貼られた娘を、早くどこかに嫁がせたいと思っているのだろう。
「面倒ですね……。『仕事が恋人です』と言って逃げ切れるでしょうか」
「無理だろう。貴族社会は甘くない」
クラウス様はデスクに手をつき、私を覗き込んだ。
その蒼い瞳に、強い光が宿っている。
「そこで、提案だ」
「提案?」
「私と結婚しないか?」
「…………はい?」
私はペンを取り落とした。
いま、この国の宰相様はなんて言った?
「け、結婚……ですか?」
「ああ。もちろん、君の嫌う『感情論だけの結婚』ではない。極めて合理的で、双方にメリットのある『契約結婚』だ」
クラウス様は、またしても懐から一枚の紙を取り出した。
用意周到すぎる。
「条件を提示する。
一、君は私の妻という『地位』を得ることで、有象無象の縁談を全てブロックできる。
二、私は『妻』を得ることで、周囲からの『そろそろ身を固めろ』という圧力を回避できる。
三、君はこれまで通り、私の筆頭事務官として働き続けることができる。
四、夫婦としての実態(夜の生活など)は、君が望まない限り強要しない」
彼は一息つくと、最強のカードを切った。
「五、妻としての手当は、現在の給与に上乗せして『王族費』から支給される。つまり、年収は今の三倍になる」
「三倍!?」
私はガタッと椅子を鳴らして立ち上がった。
三倍。
それはつまり、老後の資金が三倍の速さで貯まるということだ。
さらに「縁談避け」という最強の防壁も手に入る。
アレクセイ殿下との婚約は「労働」だったが、クラウス様との結婚は「福利厚生」ということか?
「……デメリットは?」
私は冷静さを取り繕って尋ねた。
「ない。強いて言えば、たまに夜会に同伴して『仲睦まじい夫婦』の演技をする必要があるくらいか。だが、君ならアレクセイ相手に五年も耐えたのだ。私相手なら造作もないだろう?」
「それはまあ、殿下に比べればクラウス様は会話が通じますし、顔も良いですし、ストレスはありませんが……」
「顔も良い、か。……ありがとう」
クラウス様が少し嬉しそうに口元を緩めた。
「どうだ、ミイーシヤ。悪い話ではないはずだ」
私は計算機を弾く。
リスク:王族の一員になることによる儀礼的な面倒くささ。
リターン:莫大な資産、絶対的な社会的地位、縁談からの解放、最高の職場環境の維持。
(……勝った)
私の脳内で、決裁印が押された。
「――お受けします」
私はクラウス様に手を差し出した。
「その契約、締結いたしましょう。公私共々、よろしくお願いいたします、旦那様(ボス)」
「ああ、契約成立だ。……よろしく頼む、妻よ(ミイーシヤ)」
クラウス様が私の手を握り返す。
その手は温かく、そして力強かった。
こうして、私は「悪役令嬢」から「王弟妃」へとジョブチェンジを果たした。
もちろん、世間的には「スピード再婚」「王弟殿下が悪女に騙された」などと騒がれるだろうが、そんなことはどうでもいい。
私はこの快適な職場(王弟宮)と、最高のATM(旦那様)を手に入れたのだから。
◇
数日後。
私たちの婚約発表は、国中を揺るがすビッグニュースとなった。
だが、それ以上に世間を驚かせたのは、その後の「改革」のスピードだった。
私が正式にクラウス様のパートナー(公私共に)になったことで、王弟宮の権限がフルに使えるようになったのだ。
「そこ! 廊下の掃除が甘い! やり直し!」
「こっちの部署、人員配置に無駄があります。半分リストラして自動化魔導具を導入!」
「お茶会? 予算の無駄です。水筒持参で!」
王弟宮は悲鳴を上げつつも、かつてないほどの効率で回り始めた。
そんな私を、クラウス様は執務室の窓から満足げに眺めているらしい。
「ふふ……やはり彼女は最高だ。あの指揮能力、あの決断力……そして、予算を削る時のあの冷徹な横顔……美しい」
側近のハンス補佐官が、ドン引きしながら聞いていたとも知らずに。
「殿下、あの方と結婚して本当によかったのですか? 尻に敷かれる未来しか見えませんが」
「何を言う。私の尻を敷くことができるのは、彼女くらいのものだ」
「はあ……(もうダメだこの人)」
私たちは、まだ知らなかった。
この「契約結婚」が、単なる業務提携で終わるはずがないことを。
そして、謹慎中のアレクセイ殿下とリナ嬢が、修道院送りを回避するために、最後の悪あがきを画策していることを。
「絶対に……絶対に許さないんだからぁ!」
遠くの空の下、リナ嬢の呪詛のような声が響いていたとか、いないとか。
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