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「――道を開けなさい! 私の可愛いアレクセイちゃんに会いに来たのよ!」
王都のメインストリート。
地響きのような轟音と共に、その「軍団」は現れた。
先頭を行くのは、金ピカに塗装された重装甲馬車。
その周囲を固めるのは、王太后直属の近衛兵団「ママ親衛隊」。彼らは全員、「I Love 太后」と書かれたTシャツを鎧の上に着ている。
「お、お母様ぁぁぁ!」
アレクセイ(現在、便所掃除の休憩中)が、泥だらけの手で駆け寄る。
馬車の扉がバーン!と蹴破られた。
「アレクセイちゃん! ああ、なんてこと! こんなに汚れて……!」
現れたのは、派手なドレスに身を包んだ、恰幅の良い中年女性。
前王妃にして、現国王とクラウス様の母、イザベラ王太后である。
彼女はアレクセイを抱きしめ、その頬にブチュブチュとキスの雨を降らせた。
「可哀想に! こんなに痩せて!(※太ってます) 肌も荒れて!(※自業自得です) ママが来たからもう大丈夫よ!」
「うわぁぁぁん! ママぁ! ミイーシヤがいじめるんだよぉ!」
「よしよし、悪い魔女はママが懲らしめてあげるからね!」
そこへ、リナも割り込んでくる。
「お義母様ぁ! 私もいじめられましたぁ! 私、アレクセイ様の婚約者のリナですぅ!」
「あら、あなたがリナちゃん? アレクセイちゃんが選んだ子ね。……ふむ、頭が悪そうで扱いやすそうね。合格よ!」
「褒められてる気がしないけど、やったぁ!」
イザベラ王太后は扇をバチッ!と開き、王城を見上げた。
「さあ、行くわよ! 私の可愛い息子を虐待した罪、万死に値するわ! 『ママの怒り(マザーズ・ラース)』を見せてあげる!」
◇
【王弟宮・サロン】
「……というわけで、母上が帰国された」
クラウス様が、こめかみを押さえながら報告書を読んでいる。
その表情は、いつになく苦渋に満ちていた。
「厄介ですね」
私は紅茶を飲みながら応じた。
「イザベラ王太后陛下。……かつて国庫を『自分の財布』と勘違いし、宝石を買い漁って国を傾けかけた『浪費の女王』。療養という名目で地方に隔離されていましたが、まさか戻ってくるとは」
「ああ。彼女にとって、アレクセイは自分の分身であり、最高の玩具だ。それが傷つけられたとあっては、黙っていないだろう」
クラウス様は私を見た。
「ミイーシヤ。母上は……理屈が通じない。感情だけで生きている生物だ。私や兄上(国王)ですら、子供の頃は手を焼いた」
「大丈夫です、クラウス様」
私はニッコリと笑った。
「私は『理屈が通じない相手』を黙らせるプロです。アレクセイ殿下で予行演習は済んでいますから」
その時。
ドォォォン!!
王弟宮の玄関が爆破された。
「入るわよ!」
土足でズカズカと乗り込んできたイザベラ王太后と、その背後に隠れるアレクセイ&リナ。
「久しぶりね、クラウス! 相変わらず陰気な顔をして!」
「……お久しぶりです、母上。玄関の修繕費は請求させていただきますよ」
「細かいことを言うんじゃないわよ! それより、そこにいるのが悪女ミイーシヤね!?」
イザベラ王太后が、私をビシッと指差した。
「初めまして、王太后陛下。王弟妃のミイーシヤです」
私は優雅にカーテシーをした。
礼儀作法は完璧だ。付け入る隙は与えない。
「ふん! 挨拶なんてどうでもいいわ! 単刀直入に言うわよ!」
彼女は仁王立ちになり、宣言した。
「今すぐアレクセイちゃんに王位継承権を返しなさい! そして慰謝料として金貨百億枚を払い、あなたは下着姿で市中引き回しの刑になりなさい! それが『ママの命令』よ!」
「お断りします」
私は即答した。
「なっ……!?」
「アレクセイ殿下の廃嫡は、国王陛下の決定事項です。そして借金の返済義務は法的に確定しています。いくら王太后陛下でも、国の法を曲げることはできません」
「法? 私が法よ!」
イザベラ様が叫んだ。
「私が産んだ子が一番偉いの! だからアレクセイちゃんが何をしても無罪なの! 横領? そんなの『お小遣い』でしょ! 書類仕事? そんなの下々の者がやればいいのよ!」
すごい。
ここまで清々しいほどの「特権階級意識」。
アレクセイ殿下の人格形成プロセスが完全に解明された瞬間だ。
「……なるほど。教育的指導が必要ですね」
私は手帳を取り出した。
「王太后陛下。あなたには『育児放棄』および『過保護による児童虐待(スポイル)』の責任があります。息子さんをここまで無能に育て上げた製造責任者として、どう落とし前をつけるおつもりですか?」
「な、なによその言い草は! 私は愛情を注いだのよ!」
「それは愛情ではなく『支配』と『依存』です。結果として、彼は三十歳手前にもなって、自分で靴紐も結べない大人になりました」
「うっ……」
図星だったのか、イザベラ様がたじろぐ。
すかさず、リナが助け舟を出す。
「お義母様! 負けないで! こいつ、口が達者なんです!」
「そ、そうね! 口で勝てないなら、力尽くよ!」
イザベラ様は手を叩いた。
「出てきなさい、ママ親衛隊! この生意気な嫁を捕らえて、教育的指導(お仕置き)をしなさい!」
ワラワラと武装した兵士たちがサロンになだれ込んでくる。
彼らは全員、イザベラ様に洗脳された狂信的な信者たちだ。
「クラウス様。武力行使です」
「やれやれ。私の家で暴れるとは」
クラウス様が剣を抜こうとしたが、私はそれを止めた。
「いいえ。クラウス様の手を煩わせるまでもありません」
私は懐から一枚のカードを取り出した。
「――召喚。『フレイム・エンペラー(物流担当)』!」
ズズズズズ……!
王弟宮の庭に、巨大な影が降り立った。
以前、私が雇用契約を結んだ古竜だ。
『……呼んだか、雇い主よ。今は昼寝の時間なのだが』
窓の外から、巨大なドラゴンの顔がヌッと覗き込む。
「ひぃぃぃっ! ド、ドラゴン!?」
イザベラ様と親衛隊が腰を抜かす。
「フレイムさん。特別手当を出します。この騒がしいおば様たちを、少し静かにさせてください」
『ふむ。……おば様? あそこにいるのは、昔、我の巣にゴミを不法投棄していった人間ではないか?』
ドラゴンが目を細めた。
どうやらイザベラ様、過去にも悪行を重ねていたらしい。
『その節の恨み……晴らさせてもらおうか!』
ゴオオオオォォォ!!
ドラゴンが口を開け、威嚇の咆哮を上げた(火は吐かない。家が燃えるから)。
その凄まじい風圧だけで、親衛隊たちは吹き飛び、カツラが飛び、イザベラ様の厚化粧がひび割れた。
「きゃあぁぁぁ! 私のセットがぁぁ!」
「ママぁぁ! 助けてぇぇ!」
アレクセイがイザベラ様のスカートの中に潜り込む。
なんと情けない姿か。
「ひるむな! 戦え! ママのために死ね!」
イザベラ様が兵士を蹴飛ばすが、ドラゴンの前では無力だ。
「さて、王太后陛下」
私は風圧の中で、髪一つ乱さずに歩み寄った。
「これ以上抵抗するなら、次は『公費横領の証拠ファイル(過去三十年分)』を国王陛下に提出しますが?」
私は分厚いファイルを掲げた。
「なっ……!?」
「あなたの別荘の維持費、宝石の購入履歴、裏金のルート……全て調べ上げてあります。これを公開すれば、あなたは王族籍を剥奪され、平民以下の扱いになりますよ?」
「そ、そんな……いつの間に……」
「あなたが帰国すると聞いた時点で、調査済みです」
私は冷酷に告げた。
「さあ、どうしますか? 大人しく田舎に帰って隠居するか、それともここで破滅するか」
イザベラ様は震えていた。
ドラゴンという「武力」と、証拠ファイルという「権力」。
その両方を握られた今、彼女に勝ち目はなかった。
「……お、覚えてなさい!」
彼女は捨て台詞を吐いた。
「今日はこれくらいにしておいてあげるわ! でも、絶対に諦めないからね! アレクセイちゃん、行くわよ!」
「えっ? 僕も?」
「当たり前でしょ! こんな恐ろしい嫁がいる国なんて、もういられないわ! ママと一緒に隣国へ亡命するのよ!」
「ええーっ!? 亡命!?」
アレクセイとリナが引きずられていく。
「待って! 私のヒロイン活動はどうなるの!?」
「僕のアイドル活動は!?」
「うるさい! ママについてくればいいの!」
嵐のように現れ、嵐のように去っていく王太后一行。
「……逃げましたね」
私はファイル閉じた。
「亡命か。……隣国にとってはいい迷惑だな」
クラウス様が苦笑する。
「ですが、これで国内の火種は一掃されました。彼らが国外へ行けば、もう手出しはできません」
「ああ。平和が戻ったな」
私たちは顔を見合わせた。
長かった戦い(というか、トラブル処理)の日々。
ついに、元凶たちが全員いなくなったのだ。
「……少し、寂しくなりますね」
「本心か?」
「いえ。清々しい気分です」
私はニッコリと笑った。
しかし。
亡命した彼らが、隣国で大人しくしているはずがなかった。
隣国には、あの「筋肉皇太子アーノルド」がいるのだ。
次回、最終回のひとつ前!
隣国で「筋肉の母」として覚醒するイザベラ!?
そしてミイーシヤの元に届く、最後の手紙とは――?
王都のメインストリート。
地響きのような轟音と共に、その「軍団」は現れた。
先頭を行くのは、金ピカに塗装された重装甲馬車。
その周囲を固めるのは、王太后直属の近衛兵団「ママ親衛隊」。彼らは全員、「I Love 太后」と書かれたTシャツを鎧の上に着ている。
「お、お母様ぁぁぁ!」
アレクセイ(現在、便所掃除の休憩中)が、泥だらけの手で駆け寄る。
馬車の扉がバーン!と蹴破られた。
「アレクセイちゃん! ああ、なんてこと! こんなに汚れて……!」
現れたのは、派手なドレスに身を包んだ、恰幅の良い中年女性。
前王妃にして、現国王とクラウス様の母、イザベラ王太后である。
彼女はアレクセイを抱きしめ、その頬にブチュブチュとキスの雨を降らせた。
「可哀想に! こんなに痩せて!(※太ってます) 肌も荒れて!(※自業自得です) ママが来たからもう大丈夫よ!」
「うわぁぁぁん! ママぁ! ミイーシヤがいじめるんだよぉ!」
「よしよし、悪い魔女はママが懲らしめてあげるからね!」
そこへ、リナも割り込んでくる。
「お義母様ぁ! 私もいじめられましたぁ! 私、アレクセイ様の婚約者のリナですぅ!」
「あら、あなたがリナちゃん? アレクセイちゃんが選んだ子ね。……ふむ、頭が悪そうで扱いやすそうね。合格よ!」
「褒められてる気がしないけど、やったぁ!」
イザベラ王太后は扇をバチッ!と開き、王城を見上げた。
「さあ、行くわよ! 私の可愛い息子を虐待した罪、万死に値するわ! 『ママの怒り(マザーズ・ラース)』を見せてあげる!」
◇
【王弟宮・サロン】
「……というわけで、母上が帰国された」
クラウス様が、こめかみを押さえながら報告書を読んでいる。
その表情は、いつになく苦渋に満ちていた。
「厄介ですね」
私は紅茶を飲みながら応じた。
「イザベラ王太后陛下。……かつて国庫を『自分の財布』と勘違いし、宝石を買い漁って国を傾けかけた『浪費の女王』。療養という名目で地方に隔離されていましたが、まさか戻ってくるとは」
「ああ。彼女にとって、アレクセイは自分の分身であり、最高の玩具だ。それが傷つけられたとあっては、黙っていないだろう」
クラウス様は私を見た。
「ミイーシヤ。母上は……理屈が通じない。感情だけで生きている生物だ。私や兄上(国王)ですら、子供の頃は手を焼いた」
「大丈夫です、クラウス様」
私はニッコリと笑った。
「私は『理屈が通じない相手』を黙らせるプロです。アレクセイ殿下で予行演習は済んでいますから」
その時。
ドォォォン!!
王弟宮の玄関が爆破された。
「入るわよ!」
土足でズカズカと乗り込んできたイザベラ王太后と、その背後に隠れるアレクセイ&リナ。
「久しぶりね、クラウス! 相変わらず陰気な顔をして!」
「……お久しぶりです、母上。玄関の修繕費は請求させていただきますよ」
「細かいことを言うんじゃないわよ! それより、そこにいるのが悪女ミイーシヤね!?」
イザベラ王太后が、私をビシッと指差した。
「初めまして、王太后陛下。王弟妃のミイーシヤです」
私は優雅にカーテシーをした。
礼儀作法は完璧だ。付け入る隙は与えない。
「ふん! 挨拶なんてどうでもいいわ! 単刀直入に言うわよ!」
彼女は仁王立ちになり、宣言した。
「今すぐアレクセイちゃんに王位継承権を返しなさい! そして慰謝料として金貨百億枚を払い、あなたは下着姿で市中引き回しの刑になりなさい! それが『ママの命令』よ!」
「お断りします」
私は即答した。
「なっ……!?」
「アレクセイ殿下の廃嫡は、国王陛下の決定事項です。そして借金の返済義務は法的に確定しています。いくら王太后陛下でも、国の法を曲げることはできません」
「法? 私が法よ!」
イザベラ様が叫んだ。
「私が産んだ子が一番偉いの! だからアレクセイちゃんが何をしても無罪なの! 横領? そんなの『お小遣い』でしょ! 書類仕事? そんなの下々の者がやればいいのよ!」
すごい。
ここまで清々しいほどの「特権階級意識」。
アレクセイ殿下の人格形成プロセスが完全に解明された瞬間だ。
「……なるほど。教育的指導が必要ですね」
私は手帳を取り出した。
「王太后陛下。あなたには『育児放棄』および『過保護による児童虐待(スポイル)』の責任があります。息子さんをここまで無能に育て上げた製造責任者として、どう落とし前をつけるおつもりですか?」
「な、なによその言い草は! 私は愛情を注いだのよ!」
「それは愛情ではなく『支配』と『依存』です。結果として、彼は三十歳手前にもなって、自分で靴紐も結べない大人になりました」
「うっ……」
図星だったのか、イザベラ様がたじろぐ。
すかさず、リナが助け舟を出す。
「お義母様! 負けないで! こいつ、口が達者なんです!」
「そ、そうね! 口で勝てないなら、力尽くよ!」
イザベラ様は手を叩いた。
「出てきなさい、ママ親衛隊! この生意気な嫁を捕らえて、教育的指導(お仕置き)をしなさい!」
ワラワラと武装した兵士たちがサロンになだれ込んでくる。
彼らは全員、イザベラ様に洗脳された狂信的な信者たちだ。
「クラウス様。武力行使です」
「やれやれ。私の家で暴れるとは」
クラウス様が剣を抜こうとしたが、私はそれを止めた。
「いいえ。クラウス様の手を煩わせるまでもありません」
私は懐から一枚のカードを取り出した。
「――召喚。『フレイム・エンペラー(物流担当)』!」
ズズズズズ……!
王弟宮の庭に、巨大な影が降り立った。
以前、私が雇用契約を結んだ古竜だ。
『……呼んだか、雇い主よ。今は昼寝の時間なのだが』
窓の外から、巨大なドラゴンの顔がヌッと覗き込む。
「ひぃぃぃっ! ド、ドラゴン!?」
イザベラ様と親衛隊が腰を抜かす。
「フレイムさん。特別手当を出します。この騒がしいおば様たちを、少し静かにさせてください」
『ふむ。……おば様? あそこにいるのは、昔、我の巣にゴミを不法投棄していった人間ではないか?』
ドラゴンが目を細めた。
どうやらイザベラ様、過去にも悪行を重ねていたらしい。
『その節の恨み……晴らさせてもらおうか!』
ゴオオオオォォォ!!
ドラゴンが口を開け、威嚇の咆哮を上げた(火は吐かない。家が燃えるから)。
その凄まじい風圧だけで、親衛隊たちは吹き飛び、カツラが飛び、イザベラ様の厚化粧がひび割れた。
「きゃあぁぁぁ! 私のセットがぁぁ!」
「ママぁぁ! 助けてぇぇ!」
アレクセイがイザベラ様のスカートの中に潜り込む。
なんと情けない姿か。
「ひるむな! 戦え! ママのために死ね!」
イザベラ様が兵士を蹴飛ばすが、ドラゴンの前では無力だ。
「さて、王太后陛下」
私は風圧の中で、髪一つ乱さずに歩み寄った。
「これ以上抵抗するなら、次は『公費横領の証拠ファイル(過去三十年分)』を国王陛下に提出しますが?」
私は分厚いファイルを掲げた。
「なっ……!?」
「あなたの別荘の維持費、宝石の購入履歴、裏金のルート……全て調べ上げてあります。これを公開すれば、あなたは王族籍を剥奪され、平民以下の扱いになりますよ?」
「そ、そんな……いつの間に……」
「あなたが帰国すると聞いた時点で、調査済みです」
私は冷酷に告げた。
「さあ、どうしますか? 大人しく田舎に帰って隠居するか、それともここで破滅するか」
イザベラ様は震えていた。
ドラゴンという「武力」と、証拠ファイルという「権力」。
その両方を握られた今、彼女に勝ち目はなかった。
「……お、覚えてなさい!」
彼女は捨て台詞を吐いた。
「今日はこれくらいにしておいてあげるわ! でも、絶対に諦めないからね! アレクセイちゃん、行くわよ!」
「えっ? 僕も?」
「当たり前でしょ! こんな恐ろしい嫁がいる国なんて、もういられないわ! ママと一緒に隣国へ亡命するのよ!」
「ええーっ!? 亡命!?」
アレクセイとリナが引きずられていく。
「待って! 私のヒロイン活動はどうなるの!?」
「僕のアイドル活動は!?」
「うるさい! ママについてくればいいの!」
嵐のように現れ、嵐のように去っていく王太后一行。
「……逃げましたね」
私はファイル閉じた。
「亡命か。……隣国にとってはいい迷惑だな」
クラウス様が苦笑する。
「ですが、これで国内の火種は一掃されました。彼らが国外へ行けば、もう手出しはできません」
「ああ。平和が戻ったな」
私たちは顔を見合わせた。
長かった戦い(というか、トラブル処理)の日々。
ついに、元凶たちが全員いなくなったのだ。
「……少し、寂しくなりますね」
「本心か?」
「いえ。清々しい気分です」
私はニッコリと笑った。
しかし。
亡命した彼らが、隣国で大人しくしているはずがなかった。
隣国には、あの「筋肉皇太子アーノルド」がいるのだ。
次回、最終回のひとつ前!
隣国で「筋肉の母」として覚醒するイザベラ!?
そしてミイーシヤの元に届く、最後の手紙とは――?
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