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あれから、五年が過ぎた。
ミランド公爵領は、今や王国一の繁栄を誇る土地となっていた。
かつて寒冷地で不作に悩まされていた農地は、ビニールハウス栽培(私の発案)と地熱利用システム(アレクシス様の魔力供給)により、年中春のような豊かさを手に入れた。
商業も盛んだ。王都と領地を結ぶ高速馬車鉄道が開通し、物流コストは半減。
私の実家である旧バーンズ領(今は管理下に置いている)の鉱山からは、レアメタルがザクザク掘り出され、外貨獲得の柱となっている。
「……ふふ。今期の決算も、予測を12%上回る黒字ね」
公爵邸、執務室。
私は窓辺に立ち、黄金色に輝く領地を見下ろしていた。
手には最新の決算書。
私の顔は、自然と緩んでしまう。
「奥様。そろそろおやつの時間でございます」
「ありがとう、セバスチャン。……今日のメニューは?」
「自家製カボチャのプリンでございます。レオン様もお待ちですよ」
「まあ! すぐ行くわ」
私は書類を放り出し(昔なら考えられないことだ)、サロンへと向かった。
◇
サロンでは、銀色の髪をした小さな天使が、絵本を読んでいた。
「……あ、ママン!」
天使――私の息子、レオン(四歳)だ。
アレクシス様譲りの銀髪と、私と同じエメラルドの瞳を持つ、世界一可愛い生き物である。
「レオン。いい子にしていた?」
「うん! みて、これ!」
レオンは私に駆け寄り、一枚の紙を見せてきた。
それは、お絵かき……ではない。
「……これは、数式?」
「うん! カボチャが3つで、ひとつぎんか2まいだから……あわせて6まいだよね?」
「……正解よ! 天才だわ!」
私はレオンを抱きしめた。
四歳にして掛け算をマスターし、さらに原価計算に興味を持つとは。
間違いなく、私のDNAを色濃く受け継いでいる。
「将来は財務大臣ね。いいえ、公爵家の資産運用を一任できるわ」
「ぼく、パパみたいに強くて、ママみたいにカシコイ人になりたい!」
「あらあら、お上手ね。誰に似たのかしら(間違いなくパパね)」
私がレオンの頬ずりをしていると。
「……俺の出番がないな」
テラスの方から、拗ねたような声が聞こえた。
「パパ!」
レオンが私の腕から飛び出し、声の主へと走っていく。
そこにいたのは、少し目尻に皺が増えたが、相変わらず彫刻のように美しい私の旦那様、アレクシス様だった。
彼はレオンを軽々と抱き上げ、高い高いをした。
「うわぁー! たかーい!」
「ははは。レオン、今日は剣の稽古はどうだった?」
「うん、騎士団長のおじちゃんに『筋が良い』って褒められたよ!」
「そうかそうか。さすが俺の息子だ」
アレクシス様はデレデレだ。
かつての「氷の公爵」の面影はどこへやら。
今では領民から「解凍公爵」とか「陽だまりの旦那様」なんて呼ばれている。
「お帰りなさい、あなた。……今日は早いのね」
「ああ。君とレオンに会いたくて、会議をマッハで終わらせてきた」
アレクシス様は私に歩み寄り、当然のようにキスをした。
チュッ。
「……子供の前ですよ」
「英才教育だ。両親が愛し合っている姿を見せるのが、一番の情操教育だと君が言っただろう?」
「言いましたけど、限度があります」
私が顔を赤らめると、レオンがキャッキャと笑う。
「パパとママ、ラブラブー!」
「そうだぞー。パパはママが世界一大好きなんだ」
「ぼくもー!」
「俺の方が好きだ」
「ぼくの方が!」
低レベルな争いが始まった。
平和だ。
かつて、元婚約者に断罪され、慰謝料片手に田舎へ逃げようとしていた私が、こんなに賑やかで温かい場所にいるなんて。
(……人生の収支計算、大幅なプラス修正が必要ね)
私は幸せを噛み締めながら、ティーポットを手に取った。
◇
その夜。
レオンを寝かしつけた後、私たちはバルコニーで月を見ていた。
アレクシス様が後ろから私を抱きしめ、肩に顎を乗せている。
「……平和だな」
「ええ。退屈なくらいに」
「君は、退屈か?」
「いいえ。……この『退屈』を維持するためのコスト計算で、毎日忙しいですから」
私は懐から、一枚の紙を取り出した。
「なんのリストだ?」
「『レオン君の教育費積立計画書』です」
「……気が早いな。まだ四歳だぞ」
「甘いです、旦那様。優秀な人材を育てるには、早期投資が鉄則です」
私は月明かりの下で、数字を指差した。
「まず、六歳から王立アカデミーの初等部へ。入学金と寄付金で金貨三百枚。次に家庭教師。剣術、魔術、経済学、帝王学……各分野のスペシャリストを雇います」
「……ふむ」
「そして十五歳で海外留学。隣国の魔導大学か、商業都市の経済大学か。……留学費用は滞在費込みで年間金貨千枚を見込んでいます」
「高いな」
「でも、リターンは確実です。彼が育てば、公爵家の繁栄はあと百年は安泰ですから」
私は真剣に語った。
「それから、結婚資金も必要です。相手が王族の場合と、他国の大貴族の場合でシミュレーションしましたが、結納金と式場代で……」
ペラペラとページをめくる。
アレクシス様は、黙って私の話を聞いていた。
そして、私が「孫の代の教育費」の話に入ろうとした時。
ふっ、と笑い声が聞こえた。
「……何がおかしいのですか?」
「いや。……君は本当に、先の先まで計算しているんだなと思って」
「当然です。リスクヘッジこそが経営の要諦(ようてい)ですから」
「そうだな。……だが、モナ」
アレクシス様が、私の手から計画書をそっと取り上げた。
そして、サイドテーブルに置く。
「えっ、まだ説明が……」
「その計算は、あとでいい」
彼は私の体をくるりと反転させ、向き合わせた。
夜風に揺れる銀髪。
深く、吸い込まれそうな瞳。
「今は……『現在価値』の話をしよう」
「現在価値?」
「ああ。未来の投資も大事だが、今、ここにある幸せの価値についてだ」
アレクシス様の手が、私の頬を包む。
「俺は今、世界で一番の大富豪だと思っている」
「……資産総額なら、確かに国内トップクラスですが」
「違う。金の話じゃない」
彼は首を振った。
「君がいて、レオンがいて。……こうして君を腕の中に抱いている。この瞬間の価値は、どんな通貨でも換算できない」
「……プライスレス、ということですか?」
「ああ。無限大だ」
アレクシス様は顔を近づけた。
「モナ。……俺と結婚して、幸せか?」
「……」
愚問だ。
私は計算機(脳内)を叩いてみた。
収入:莫大な資産、最高の地位、可愛い息子、そして……溺愛してくれる最高の夫。
支出:多少の苦労(カイル殿下の尻拭いなど)、自由時間の減少(愛されすぎて)。
収支結果:
「……計算不能(オーバーフロー)です」
私は正直に答えた。
「私の計算機の桁数を超えています。……つまり、測定できないくらい黒字ということです」
「ふっ……。最高の答えだ」
アレクシス様が嬉しそうに目を細める。
「俺もだ。君に出会ってからの毎日が、人生最高益を更新し続けている」
「それは良かったです。……配当(キス)をいただけますか?」
「喜んで。……特別ボーナス付きでな」
唇が重なる。
何度重ねても、初めての時のように胸が高鳴るキス。
月が雲に隠れ、世界には私たち二人だけの時間が流れる。
未来のことなんてわからない。
もしかしたら、またカイル殿下が借金を作って泣きついてくるかもしれないし(鉱山で元気にやっているらしいが)、レオンが反抗期を迎えて家出するかもしれない。
でも、大丈夫。
私には、この最強のパートナーがいる。
そして、私自身の「計算高さ」がある。
どんなトラブルも、どんな赤字も、二人でならきっと「幸せな黒字」に変えていける。
「……愛しているよ、モナ」
「はい。……私も、貴方の全てを愛しています」
悪役令嬢モナ・バーンズの物語は、ここで幕を閉じる。
けれど、私たちの「幸せな計算」は、これからもずっと続いていくのだ。
永遠に。
ミランド公爵領は、今や王国一の繁栄を誇る土地となっていた。
かつて寒冷地で不作に悩まされていた農地は、ビニールハウス栽培(私の発案)と地熱利用システム(アレクシス様の魔力供給)により、年中春のような豊かさを手に入れた。
商業も盛んだ。王都と領地を結ぶ高速馬車鉄道が開通し、物流コストは半減。
私の実家である旧バーンズ領(今は管理下に置いている)の鉱山からは、レアメタルがザクザク掘り出され、外貨獲得の柱となっている。
「……ふふ。今期の決算も、予測を12%上回る黒字ね」
公爵邸、執務室。
私は窓辺に立ち、黄金色に輝く領地を見下ろしていた。
手には最新の決算書。
私の顔は、自然と緩んでしまう。
「奥様。そろそろおやつの時間でございます」
「ありがとう、セバスチャン。……今日のメニューは?」
「自家製カボチャのプリンでございます。レオン様もお待ちですよ」
「まあ! すぐ行くわ」
私は書類を放り出し(昔なら考えられないことだ)、サロンへと向かった。
◇
サロンでは、銀色の髪をした小さな天使が、絵本を読んでいた。
「……あ、ママン!」
天使――私の息子、レオン(四歳)だ。
アレクシス様譲りの銀髪と、私と同じエメラルドの瞳を持つ、世界一可愛い生き物である。
「レオン。いい子にしていた?」
「うん! みて、これ!」
レオンは私に駆け寄り、一枚の紙を見せてきた。
それは、お絵かき……ではない。
「……これは、数式?」
「うん! カボチャが3つで、ひとつぎんか2まいだから……あわせて6まいだよね?」
「……正解よ! 天才だわ!」
私はレオンを抱きしめた。
四歳にして掛け算をマスターし、さらに原価計算に興味を持つとは。
間違いなく、私のDNAを色濃く受け継いでいる。
「将来は財務大臣ね。いいえ、公爵家の資産運用を一任できるわ」
「ぼく、パパみたいに強くて、ママみたいにカシコイ人になりたい!」
「あらあら、お上手ね。誰に似たのかしら(間違いなくパパね)」
私がレオンの頬ずりをしていると。
「……俺の出番がないな」
テラスの方から、拗ねたような声が聞こえた。
「パパ!」
レオンが私の腕から飛び出し、声の主へと走っていく。
そこにいたのは、少し目尻に皺が増えたが、相変わらず彫刻のように美しい私の旦那様、アレクシス様だった。
彼はレオンを軽々と抱き上げ、高い高いをした。
「うわぁー! たかーい!」
「ははは。レオン、今日は剣の稽古はどうだった?」
「うん、騎士団長のおじちゃんに『筋が良い』って褒められたよ!」
「そうかそうか。さすが俺の息子だ」
アレクシス様はデレデレだ。
かつての「氷の公爵」の面影はどこへやら。
今では領民から「解凍公爵」とか「陽だまりの旦那様」なんて呼ばれている。
「お帰りなさい、あなた。……今日は早いのね」
「ああ。君とレオンに会いたくて、会議をマッハで終わらせてきた」
アレクシス様は私に歩み寄り、当然のようにキスをした。
チュッ。
「……子供の前ですよ」
「英才教育だ。両親が愛し合っている姿を見せるのが、一番の情操教育だと君が言っただろう?」
「言いましたけど、限度があります」
私が顔を赤らめると、レオンがキャッキャと笑う。
「パパとママ、ラブラブー!」
「そうだぞー。パパはママが世界一大好きなんだ」
「ぼくもー!」
「俺の方が好きだ」
「ぼくの方が!」
低レベルな争いが始まった。
平和だ。
かつて、元婚約者に断罪され、慰謝料片手に田舎へ逃げようとしていた私が、こんなに賑やかで温かい場所にいるなんて。
(……人生の収支計算、大幅なプラス修正が必要ね)
私は幸せを噛み締めながら、ティーポットを手に取った。
◇
その夜。
レオンを寝かしつけた後、私たちはバルコニーで月を見ていた。
アレクシス様が後ろから私を抱きしめ、肩に顎を乗せている。
「……平和だな」
「ええ。退屈なくらいに」
「君は、退屈か?」
「いいえ。……この『退屈』を維持するためのコスト計算で、毎日忙しいですから」
私は懐から、一枚の紙を取り出した。
「なんのリストだ?」
「『レオン君の教育費積立計画書』です」
「……気が早いな。まだ四歳だぞ」
「甘いです、旦那様。優秀な人材を育てるには、早期投資が鉄則です」
私は月明かりの下で、数字を指差した。
「まず、六歳から王立アカデミーの初等部へ。入学金と寄付金で金貨三百枚。次に家庭教師。剣術、魔術、経済学、帝王学……各分野のスペシャリストを雇います」
「……ふむ」
「そして十五歳で海外留学。隣国の魔導大学か、商業都市の経済大学か。……留学費用は滞在費込みで年間金貨千枚を見込んでいます」
「高いな」
「でも、リターンは確実です。彼が育てば、公爵家の繁栄はあと百年は安泰ですから」
私は真剣に語った。
「それから、結婚資金も必要です。相手が王族の場合と、他国の大貴族の場合でシミュレーションしましたが、結納金と式場代で……」
ペラペラとページをめくる。
アレクシス様は、黙って私の話を聞いていた。
そして、私が「孫の代の教育費」の話に入ろうとした時。
ふっ、と笑い声が聞こえた。
「……何がおかしいのですか?」
「いや。……君は本当に、先の先まで計算しているんだなと思って」
「当然です。リスクヘッジこそが経営の要諦(ようてい)ですから」
「そうだな。……だが、モナ」
アレクシス様が、私の手から計画書をそっと取り上げた。
そして、サイドテーブルに置く。
「えっ、まだ説明が……」
「その計算は、あとでいい」
彼は私の体をくるりと反転させ、向き合わせた。
夜風に揺れる銀髪。
深く、吸い込まれそうな瞳。
「今は……『現在価値』の話をしよう」
「現在価値?」
「ああ。未来の投資も大事だが、今、ここにある幸せの価値についてだ」
アレクシス様の手が、私の頬を包む。
「俺は今、世界で一番の大富豪だと思っている」
「……資産総額なら、確かに国内トップクラスですが」
「違う。金の話じゃない」
彼は首を振った。
「君がいて、レオンがいて。……こうして君を腕の中に抱いている。この瞬間の価値は、どんな通貨でも換算できない」
「……プライスレス、ということですか?」
「ああ。無限大だ」
アレクシス様は顔を近づけた。
「モナ。……俺と結婚して、幸せか?」
「……」
愚問だ。
私は計算機(脳内)を叩いてみた。
収入:莫大な資産、最高の地位、可愛い息子、そして……溺愛してくれる最高の夫。
支出:多少の苦労(カイル殿下の尻拭いなど)、自由時間の減少(愛されすぎて)。
収支結果:
「……計算不能(オーバーフロー)です」
私は正直に答えた。
「私の計算機の桁数を超えています。……つまり、測定できないくらい黒字ということです」
「ふっ……。最高の答えだ」
アレクシス様が嬉しそうに目を細める。
「俺もだ。君に出会ってからの毎日が、人生最高益を更新し続けている」
「それは良かったです。……配当(キス)をいただけますか?」
「喜んで。……特別ボーナス付きでな」
唇が重なる。
何度重ねても、初めての時のように胸が高鳴るキス。
月が雲に隠れ、世界には私たち二人だけの時間が流れる。
未来のことなんてわからない。
もしかしたら、またカイル殿下が借金を作って泣きついてくるかもしれないし(鉱山で元気にやっているらしいが)、レオンが反抗期を迎えて家出するかもしれない。
でも、大丈夫。
私には、この最強のパートナーがいる。
そして、私自身の「計算高さ」がある。
どんなトラブルも、どんな赤字も、二人でならきっと「幸せな黒字」に変えていける。
「……愛しているよ、モナ」
「はい。……私も、貴方の全てを愛しています」
悪役令嬢モナ・バーンズの物語は、ここで幕を閉じる。
けれど、私たちの「幸せな計算」は、これからもずっと続いていくのだ。
永遠に。
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