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「ギャオオオオオオッ!!」
エンシェント・シャドウドラゴンが、私の挑発に呼応するように咆哮を上げました。
凄まじい風圧。
瓦礫が吹き飛び、私はキース様の背中に隠れるようにして踏ん張りました。
「おいシュガー! 本当にやれるのか!? 相手は伝説級だぞ!」
キース様が剣を構えながら怒鳴ります。
「やれます! いえ、やるのです!」
私は鞄から巨大なレンズがついた魔導カメラを取り出し、設定ダイヤルをカチカチと回しました。
「いいですか、トカゲさん。……推しの尊い瞬間を逃さないために開発された、この『超高速連写・閃光(ストロボ)モード』の威力を味わいなさい!」
ドラゴンが大きく口を開け、再び闇のブレスを吐こうとした瞬間。
私はシャッターを切りました。
カッ!!!!!!!!
会場全体が、真昼の太陽よりも眩しい光に包まれました。
ただのフラッシュではありません。
夜間の隠し撮り用に、光量を極限まで高めた『目潰し用ストロボ』です。
「グギャアアアアアッ!?」
ドラゴンが悲鳴を上げてのけぞりました。
暗闇に住むシャドウドラゴンにとって、強烈な光は劇薬です。
「目が! 目がぁぁぁぁ!」
ついでにヴィオレッタ王女(拘束中)も目を押さえて転がっていますが、無視します。
「今です! 次、行きますわよ!」
私は鞄から、筒状のアイテムを複数取り出し、ドラゴンの足元へ投げつけました。
「これは……『推しの出待ち用・お邪魔虫撃退スモーク』!」
シューーーッ!!
ピンク色の煙が爆発的に広がり、ドラゴンの視界を奪います。
さらに、この煙には『甘いお菓子のような香り』が含まれており、嗅覚の鋭い魔物を混乱させる効果があります。
「グオッ!? なんだこの匂いは……!?」
ドラゴンがむせ返り、右往左往しています。
「すごい……シュガーの道具が、ドラゴンを圧倒している……」
殿下が呆然と見ています。
「感心している場合ですか、殿下! チャンスは今しかありません!」
私はカメラを構えたまま叫びました。
「マリアさんは回復魔法を殿下に集中させて! 殿下は、あいつの眉間にある『魔石』を狙うのです!」
「わ、分かった! でも、煙で何も見えないぞ!」
「私が誘導します! ……キース様、私を高いところへ!」
「またかよ! ……しっかり掴まってろ!」
キース様は私を抱えると、瓦礫を蹴って高く跳躍しました。
私たちは、崩れかけた柱の上に降り立ちました。
ここなら、煙の中でもドラゴンの頭の位置が分かります。
「見えました! ……殿下、構えて!」
私はファインダーを覗きながら指示を出しました。
「右前方、角度30度! マリアさん、殿下の背中に手を添えて魔力供給! ……はい、そこでストップ! いい構図です!」
「構図とか言ってる場合か!」
殿下がツッコミを入れつつも、マリアさんと密着し、聖剣に光を纏わせます。
マリアさんの祈るような表情。
殿下の決意に満ちた横顔。
(ああ……尊い……!)
私は戦場カメラマンの魂でシャッターを切りまくりました。
パシャパシャパシャッ!
「いい! 最高よ! その『愛の力で奇跡を起こす』感じ、たまらないわ!」
「シュガー! 指示を!」
「あ、すみません! ……ドラゴンが来ます! 尻尾攻撃!」
煙の中から、巨大な尻尾が薙ぎ払われてきました。
「殿下、ジャンプ! そのまま空中で回転斬り!」
殿下は私の指示通りに跳躍。
豪快な斬撃が、ドラゴンの尻尾を切り裂きました。
「ギャウッ!?」
「ナイスです! 次はマリアさん、防御結界を左側に!」
マリアさんが咄嗟に結界を展開。
ドラゴンの爪攻撃が見事に防がれます。
「凄いわ……シュガー様の言う通りに動けば、全部上手くいく……!」
マリアさんが感動しています。
当然です。
私は何年も、あなたたち二人を(ストーカーとして)観察し続けてきたのです。
殿下の剣の癖も、マリアさんの魔法の発動タイミングも、呼吸をするように把握しています。
「私の推しカプ情報は完璧よ! 伊達に『観察日記』を100冊以上書いてないわ!」
私はもはや指揮官(プロデューサー)でした。
しかし、ドラゴンも伝説級。
ただでは終わりません。
「グオオオオオオ……ッ!!」
ドラゴンが全身から漆黒のオーラを噴出させました。
衝撃波が広がり、ピンクの煙がかき消されます。
「くっ……!」
殿下とマリアさんが吹き飛ばされそうになります。
「小賢しい人間どもめ……! 消え失せろ!」
ドラゴンが大きく息を吸い込みました。
最強のブレスが来ます。
今度はヴィオレッタ王女の時とは桁が違う、本物の『死の吐息』です。
「まずい……殿下たちは体勢が崩れている!」
キース様が焦ります。
「盾が間に合わん!」
絶体絶命。
ブレスが放たれるまで、あと数秒。
私は、手元にある最後のアイテムを見つめました。
それは、以前キース様に「音がうるさすぎる」と没収されかけ、こっそり鞄に入れていた『超指向性・悲鳴スピーカー』。
推しカプが尊すぎて叫びたくなった時、近所迷惑にならないよう壺に向かって叫び、それを増幅して再生するストレス発散グッズです。
中には、私の『萌え叫び』が最大音量で録音されています。
「……これしかないわね」
私は覚悟を決めました。
社会的な死と引き換えに、物理的な死を回避するのです。
「キース様! 耳を塞いで!」
「は?」
「全員! 耳を塞ぎなさい! ……いくわよトカゲ! 私の愛の叫び(ボイス)を聞きなさいッ!!」
私はスピーカーのスイッチを最大にして、ドラゴンに向けて投げつけました。
スピーカーは空中で回転し、ドラゴンの耳元へ。
そして。
『尊いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!!!!!!!!』
『結婚してぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!!!!!』
『壁になりたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!!!!!』
鼓膜をつんざくような、私の絶叫(録音)が会場中に響き渡りました。
ビリビリビリビリッ!!!
窓ガラスが割れ、瓦礫が振動します。
あまりの音量と、込められた情念(魔力?)の凄まじさに、空間そのものが歪むほどです。
「グ、グググ……ッ!? なんだこの不快な音波はぁぁぁぁ!?」
ドラゴンが苦悶の声を上げ、頭を抱えてのたうち回りました。
聴覚の優れたドラゴンにとって、オタクの奇声は大ダメージだったようです。
「……シュガー」
キース様が、耳を塞ぎながらドン引きした顔で私を見ました。
「お前……普段、あんなこと叫んでたのか……?」
「聞かないで! 私の恥部を見ないで!」
私は顔から火を吹きそうでした。
殿下もマリアさんも、ポカンとしています。
「壁になりたい……?」
「結婚して……?」
「今です! あいつが私の黒歴史で苦しんでいる隙に、トドメを!」
私は涙目で叫びました。
「早くしないと、もっと恥ずかしい『妄想ポエム』が再生されますわよ!」
「そ、それは聞きたくない!」
殿下が正気に戻りました。
「行くぞマリア! シュガーの尊い犠牲(?)を無駄にするな!」
「はい! アレクさん!」
二人が駆け出しました。
ドラゴンはまだ「尊いぃぃぃ!」という声に翻弄され、隙だらけです。
「これで終わりだッ!!」
殿下の剣が、マリアさんの聖なる光を帯びて巨大化しました。
二人の想いが重なる、最強の一撃。
「セイクリッド・ブレイバーッ!!」
ズバァァァァァァァァンッ!!
光の刃が、ドラゴンの眉間にある魔石を貫きました。
「グ、ギャァァァァァァァ……ッ!!」
ドラゴンが断末魔を上げ、その巨体が光の粒子となって崩れ落ちていきます。
スピーカーもその衝撃で壊れ、私の恥ずかしい叫び声も止まりました。
静寂。
そして、朝日が差し込んできました。
壊れた天井の隙間から、希望の光が降り注ぎます。
「……やった……」
殿下が剣を下ろし、マリアさんと抱き合いました。
「勝った……勝ったんだ……」
「アレクさん……!」
二人は瓦礫の上で、強く、強く抱擁しました。
その背景には、消えゆくドラゴンの光と、差し込む朝日。
「……完璧」
私は柱の上で、カメラを下ろしました。
最後のワンショットは、心のシャッターに収めました。
「……私の推しは、やっぱり最強でしたわ」
私はふらりと力を抜きました。
緊張が解け、へたり込みそうになったところを、やはりキース様が支えてくれました。
「お疲れ。……MVPはお前だよ、シュガー」
「やめてください。MVPはあのスピーカーです」
「違いない」
キース様が笑い、私もつられて笑いました。
こうして。
私の推し活グッズが世界を救うという、歴史書には絶対に書けない戦いが終わりました。
しかし。
戦いが終われば、待っているのは「後始末」です。
ヴィオレッタ王女の処遇、壊れた会場の弁償、そして何より……。
私の「濡れ衣作戦(未遂)」の釈明。
(……逃げようかしら)
私がこっそりと考え始めた時。
殿下とマリアさんが、こちらに向かって歩いてくるのが見えました。
その顔は、感謝と……そして「逃がさないぞ」という決意に満ちていました。
エンシェント・シャドウドラゴンが、私の挑発に呼応するように咆哮を上げました。
凄まじい風圧。
瓦礫が吹き飛び、私はキース様の背中に隠れるようにして踏ん張りました。
「おいシュガー! 本当にやれるのか!? 相手は伝説級だぞ!」
キース様が剣を構えながら怒鳴ります。
「やれます! いえ、やるのです!」
私は鞄から巨大なレンズがついた魔導カメラを取り出し、設定ダイヤルをカチカチと回しました。
「いいですか、トカゲさん。……推しの尊い瞬間を逃さないために開発された、この『超高速連写・閃光(ストロボ)モード』の威力を味わいなさい!」
ドラゴンが大きく口を開け、再び闇のブレスを吐こうとした瞬間。
私はシャッターを切りました。
カッ!!!!!!!!
会場全体が、真昼の太陽よりも眩しい光に包まれました。
ただのフラッシュではありません。
夜間の隠し撮り用に、光量を極限まで高めた『目潰し用ストロボ』です。
「グギャアアアアアッ!?」
ドラゴンが悲鳴を上げてのけぞりました。
暗闇に住むシャドウドラゴンにとって、強烈な光は劇薬です。
「目が! 目がぁぁぁぁ!」
ついでにヴィオレッタ王女(拘束中)も目を押さえて転がっていますが、無視します。
「今です! 次、行きますわよ!」
私は鞄から、筒状のアイテムを複数取り出し、ドラゴンの足元へ投げつけました。
「これは……『推しの出待ち用・お邪魔虫撃退スモーク』!」
シューーーッ!!
ピンク色の煙が爆発的に広がり、ドラゴンの視界を奪います。
さらに、この煙には『甘いお菓子のような香り』が含まれており、嗅覚の鋭い魔物を混乱させる効果があります。
「グオッ!? なんだこの匂いは……!?」
ドラゴンがむせ返り、右往左往しています。
「すごい……シュガーの道具が、ドラゴンを圧倒している……」
殿下が呆然と見ています。
「感心している場合ですか、殿下! チャンスは今しかありません!」
私はカメラを構えたまま叫びました。
「マリアさんは回復魔法を殿下に集中させて! 殿下は、あいつの眉間にある『魔石』を狙うのです!」
「わ、分かった! でも、煙で何も見えないぞ!」
「私が誘導します! ……キース様、私を高いところへ!」
「またかよ! ……しっかり掴まってろ!」
キース様は私を抱えると、瓦礫を蹴って高く跳躍しました。
私たちは、崩れかけた柱の上に降り立ちました。
ここなら、煙の中でもドラゴンの頭の位置が分かります。
「見えました! ……殿下、構えて!」
私はファインダーを覗きながら指示を出しました。
「右前方、角度30度! マリアさん、殿下の背中に手を添えて魔力供給! ……はい、そこでストップ! いい構図です!」
「構図とか言ってる場合か!」
殿下がツッコミを入れつつも、マリアさんと密着し、聖剣に光を纏わせます。
マリアさんの祈るような表情。
殿下の決意に満ちた横顔。
(ああ……尊い……!)
私は戦場カメラマンの魂でシャッターを切りまくりました。
パシャパシャパシャッ!
「いい! 最高よ! その『愛の力で奇跡を起こす』感じ、たまらないわ!」
「シュガー! 指示を!」
「あ、すみません! ……ドラゴンが来ます! 尻尾攻撃!」
煙の中から、巨大な尻尾が薙ぎ払われてきました。
「殿下、ジャンプ! そのまま空中で回転斬り!」
殿下は私の指示通りに跳躍。
豪快な斬撃が、ドラゴンの尻尾を切り裂きました。
「ギャウッ!?」
「ナイスです! 次はマリアさん、防御結界を左側に!」
マリアさんが咄嗟に結界を展開。
ドラゴンの爪攻撃が見事に防がれます。
「凄いわ……シュガー様の言う通りに動けば、全部上手くいく……!」
マリアさんが感動しています。
当然です。
私は何年も、あなたたち二人を(ストーカーとして)観察し続けてきたのです。
殿下の剣の癖も、マリアさんの魔法の発動タイミングも、呼吸をするように把握しています。
「私の推しカプ情報は完璧よ! 伊達に『観察日記』を100冊以上書いてないわ!」
私はもはや指揮官(プロデューサー)でした。
しかし、ドラゴンも伝説級。
ただでは終わりません。
「グオオオオオオ……ッ!!」
ドラゴンが全身から漆黒のオーラを噴出させました。
衝撃波が広がり、ピンクの煙がかき消されます。
「くっ……!」
殿下とマリアさんが吹き飛ばされそうになります。
「小賢しい人間どもめ……! 消え失せろ!」
ドラゴンが大きく息を吸い込みました。
最強のブレスが来ます。
今度はヴィオレッタ王女の時とは桁が違う、本物の『死の吐息』です。
「まずい……殿下たちは体勢が崩れている!」
キース様が焦ります。
「盾が間に合わん!」
絶体絶命。
ブレスが放たれるまで、あと数秒。
私は、手元にある最後のアイテムを見つめました。
それは、以前キース様に「音がうるさすぎる」と没収されかけ、こっそり鞄に入れていた『超指向性・悲鳴スピーカー』。
推しカプが尊すぎて叫びたくなった時、近所迷惑にならないよう壺に向かって叫び、それを増幅して再生するストレス発散グッズです。
中には、私の『萌え叫び』が最大音量で録音されています。
「……これしかないわね」
私は覚悟を決めました。
社会的な死と引き換えに、物理的な死を回避するのです。
「キース様! 耳を塞いで!」
「は?」
「全員! 耳を塞ぎなさい! ……いくわよトカゲ! 私の愛の叫び(ボイス)を聞きなさいッ!!」
私はスピーカーのスイッチを最大にして、ドラゴンに向けて投げつけました。
スピーカーは空中で回転し、ドラゴンの耳元へ。
そして。
『尊いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!!!!!!!!』
『結婚してぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!!!!!』
『壁になりたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!!!!!』
鼓膜をつんざくような、私の絶叫(録音)が会場中に響き渡りました。
ビリビリビリビリッ!!!
窓ガラスが割れ、瓦礫が振動します。
あまりの音量と、込められた情念(魔力?)の凄まじさに、空間そのものが歪むほどです。
「グ、グググ……ッ!? なんだこの不快な音波はぁぁぁぁ!?」
ドラゴンが苦悶の声を上げ、頭を抱えてのたうち回りました。
聴覚の優れたドラゴンにとって、オタクの奇声は大ダメージだったようです。
「……シュガー」
キース様が、耳を塞ぎながらドン引きした顔で私を見ました。
「お前……普段、あんなこと叫んでたのか……?」
「聞かないで! 私の恥部を見ないで!」
私は顔から火を吹きそうでした。
殿下もマリアさんも、ポカンとしています。
「壁になりたい……?」
「結婚して……?」
「今です! あいつが私の黒歴史で苦しんでいる隙に、トドメを!」
私は涙目で叫びました。
「早くしないと、もっと恥ずかしい『妄想ポエム』が再生されますわよ!」
「そ、それは聞きたくない!」
殿下が正気に戻りました。
「行くぞマリア! シュガーの尊い犠牲(?)を無駄にするな!」
「はい! アレクさん!」
二人が駆け出しました。
ドラゴンはまだ「尊いぃぃぃ!」という声に翻弄され、隙だらけです。
「これで終わりだッ!!」
殿下の剣が、マリアさんの聖なる光を帯びて巨大化しました。
二人の想いが重なる、最強の一撃。
「セイクリッド・ブレイバーッ!!」
ズバァァァァァァァァンッ!!
光の刃が、ドラゴンの眉間にある魔石を貫きました。
「グ、ギャァァァァァァァ……ッ!!」
ドラゴンが断末魔を上げ、その巨体が光の粒子となって崩れ落ちていきます。
スピーカーもその衝撃で壊れ、私の恥ずかしい叫び声も止まりました。
静寂。
そして、朝日が差し込んできました。
壊れた天井の隙間から、希望の光が降り注ぎます。
「……やった……」
殿下が剣を下ろし、マリアさんと抱き合いました。
「勝った……勝ったんだ……」
「アレクさん……!」
二人は瓦礫の上で、強く、強く抱擁しました。
その背景には、消えゆくドラゴンの光と、差し込む朝日。
「……完璧」
私は柱の上で、カメラを下ろしました。
最後のワンショットは、心のシャッターに収めました。
「……私の推しは、やっぱり最強でしたわ」
私はふらりと力を抜きました。
緊張が解け、へたり込みそうになったところを、やはりキース様が支えてくれました。
「お疲れ。……MVPはお前だよ、シュガー」
「やめてください。MVPはあのスピーカーです」
「違いない」
キース様が笑い、私もつられて笑いました。
こうして。
私の推し活グッズが世界を救うという、歴史書には絶対に書けない戦いが終わりました。
しかし。
戦いが終われば、待っているのは「後始末」です。
ヴィオレッタ王女の処遇、壊れた会場の弁償、そして何より……。
私の「濡れ衣作戦(未遂)」の釈明。
(……逃げようかしら)
私がこっそりと考え始めた時。
殿下とマリアさんが、こちらに向かって歩いてくるのが見えました。
その顔は、感謝と……そして「逃がさないぞ」という決意に満ちていました。
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