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「……地味ね」
ジェラルド殿下の屋敷に到着し、馬車を降りた第一声がそれだった。
目の前に聳えるのは、石造りの堅牢な建物。
飾り気のない外壁、実用性のみを追求した窓の配置、そして庭には花壇の代わりに剣術訓練用の丸太が並んでいる。
屋敷というよりは、要塞と呼ぶ方が相応しい。
「ここが殿下の愛の巣……じゃなくて、お住まい?」
私は扇子で口元を覆い、呆れを隠そうともせず尋ねた。
「そうだ。俺は第二王子だが、騎士団長も兼任している。ここは騎士団の寮も兼ねた公邸だ」
ジェラルド殿下が馬から飛び降り、手綱を部下に預ける。
「へえ、騎士団長。通りで汗臭い男たちの気配がすると思ったわ。私のフローラルな香りが負けてしまいそう」
「文句があるなら野宿でも構わんぞ。森の熊は、お前の美貌を理解してくれるかもしれんがな」
「冗談。野宿なんてしたら、私の肌が乾燥で悲鳴を上げるわ。仕方ないから、あなたの好意に甘えてあげることにするわ」
私はセバスチャンの手を取り、優雅に地面に降り立った。
エントランスには、すでに整列した使用人たちが待ち構えていた。
皆、緊張で顔を強張らせている。
『氷の騎士』と呼ばれる主人が、深夜に謎の女性(しかも派手)を連れ帰ってきたのだから、無理もない。
「出迎えご苦労様」
私は主人である殿下を差し置いて、真っ先に彼らに声をかけた。
「私の名前はニアン・ローズベルク。これからこの屋敷の『美の基準』となる存在よ。以後、お見知り置きを」
「は、はあ……?」
使用人たちが困惑の視線を交わす。
「おい、ニアン。勝手に仕切るな」
殿下がため息交じりに割って入る。
「部屋を用意させよう。客間へ案内しろ」
「はい、ただいま!」
メイド長らしき女性が慌てて駆け出して行く。
私はその背中を見送りながら、殿下に向き直った。
「ねえ、ジェラルド様」
「なんだ。様付けはやめろ、背中が痒くなる」
「じゃあジェラルド。あなた、私を口説くつもりなら、もう少しムードというものを勉強した方がよろしくてよ?」
「……は?」
殿下が眉をひそめる。
その表情すらも、冷ややかで絵になるから腹が立つ。
私は人差し指を立てて、チッチッと舌を鳴らした。
「深夜に女性を自邸に連れ込む。シチュエーションとしては悪くないわ。でも、いきなりこんな殺風景な場所に連れてこられても、乙女心はときめかないの。バラの花束の一万本くらい、玄関に敷き詰めておくべきだったわね」
「……待て。誰が誰を口説くつもりだと?」
「あら、とぼけるの? 可愛いところがあるのね」
私はクスリと笑った。
「私を助け、屋敷に招待した。それはつまり、私への求愛行動でしょう? 『一目惚れしました、どうか僕の女神になってください』という心の声がダダ漏れよ」
「お前の耳は、幻聴を受信できる機能でもついているのか?」
ジェラルドは呆れ果てたように肩をすくめた。
「言っておくが、俺はお前を口説いてなどいない。ただ、お前があまりにも面白……いや、興味深い生物だったから保護しただけだ」
「生物? 女神の間違いじゃなくて?」
「珍獣の間違いだ」
「ふふっ、照れ屋さんね」
私は彼の否定を、すべてポジティブに脳内変換した。
「いいのよ、無理に認めなくても。私の美しさは太陽のようなもの。直視できない気持ちは分かるわ。今は『珍獣』という言葉で誤魔化して、心の均衡を保っているのね。健気だわ」
「……話が通じないというのは、これほどまでにストレスが溜まるものなのか」
ジェラルドがこめかみを押さえている。
セバスチャンが私の後ろで「お察しします」と小声で呟いたのが聞こえた気がしたが、無視した。
案内された客間は、予想通りシンプル極まりない部屋だった。
清潔ではあるが、家具は最低限。
壁には絵画の一枚もなく、ただ白い壁紙が広がっている。
「……何これ。独房?」
私は部屋の中央で立ち尽くした。
「客間だ。一番広い部屋を用意させたはずだが」
ジェラルドが入り口の枠に寄りかかりながら言う。
「広さは認めるわ。でも、これじゃあ精神が荒廃してしまう。まず、鏡がないじゃないの!」
「洗面所にあるだろう」
「あんな小さな鏡で、どうやって全身のバランスを確認しろと言うの? 私のドレスの裾のドレープが正しく波打っているか、誰がチェックするのよ!」
「自分で見ろ。あるいはセバスチャンに見てもらえ」
「セバスチャンは老眼が始まっているから信用できないの!」
「お嬢様、私はまだ視力2.0です」
セバスチャンが静かに反論するが、私は取り合わずにジェラルドに詰め寄った。
「いいこと? 私がこの部屋に滞在する条件を提示するわ。メモを取りなさい」
「なぜ俺がメモを……」
「一、全身鏡を三枚用意すること。正面、右斜め、左斜め用よ。
二、照明は暖色系のランプに変えること。蛍光色は肌の粗を目立たせるわ。
三、朝食には新鮮なフルーツと、コラーゲンたっぷりのスープを用意すること。
四、私の部屋の前を通る騎士たちは、必ず私に向かって『今日も美しいですね』と挨拶すること」
私は一気にまくし立てた。
ジェラルドはポカンと口を開けていたが、やがてニヤリと口角を上げた。
「……面白い」
「面白がっている場合じゃないわ。これは生存に関わる問題よ」
「いいだろう。鏡と照明、食事は手配してやる。だが、四つ目の挨拶については約束できん」
「なぜ? 簡単なことでしょう?」
「俺の部下たちは、戦場では鬼神の如く戦うが、女性に対しては奥手な連中ばかりでな。お前のような強烈な光を放つ女性に声をかけろと言えば、緊張で卒倒する奴が出るかもしれん」
「あら……」
私は頬に手を当てた。
「それもそうね。私のオーラに当てられて、騎士団が壊滅したら国の損失だわ。仕方ない、遠くから拝むことだけは許可してあげる」
「寛大な配慮に感謝するよ」
ジェラルドの声には明らかな皮肉が混じっていたが、私はそれを「崇拝」と受け取った。
「さて、夜も遅い。今日はもう休むがいい。明日の朝、改めて今後のことを話そう」
彼はそう言って、部屋を出て行こうとした。
その背中に、私は声をかけた。
「ねえ、ジェラルド」
「……まだ何かあるのか」
彼が振り返る。
「ありがとう」
私は素直に言った。
ただし、私なりの表現で。
「あなたが私を見つけたのは、人生最大の幸運だったわね。私という芸術品を間近で鑑賞できる権利を得たのだもの。今夜は興奮して眠れないかもしれないけれど、枕を濡らして喜びを噛み締めなさい」
ジェラルドは一瞬、虚を突かれたような顔をした。
それから、フッと笑い声を漏らした。
「……ああ、そうだな。お前の言う通り、興奮して眠れそうにないよ。こんな劇薬を屋敷に入れてしまったんだからな」
「劇薬? 美容液の間違いでしょう?」
「おやすみ、ナルシスト令嬢」
彼は手をひらりと振って、扉を閉めた。
カチャリ、と鍵がかかる音はしなかった。
どうやら監禁するつもりはないらしい。
私は部屋に残され、ふうと息を吐いた。
「……まったく。素直じゃない男ね」
「お嬢様。あの方はかなり皮肉を仰っていたように聞こえましたが」
荷ほどきを始めたセバスチャンが言う。
「皮肉? まさか。あれは高度な愛情表現よ。好きな子をいじめたくなる少年の心理ね。彼、きっと私のことを女神か何かだと思っているに違いないわ」
私は窓ガラスに映る自分自身の姿を見つめた。
夜の闇を背景にしても、私の美しさは健在だ。
「でも、ジェラルド……。悪い男じゃなさそうね。顔も合格点だし、声も良い。私の隣に立つアクセサリーとしては、悪くない逸材だわ」
私は窓ガラスの中の自分にウインクをした。
「覚悟しなさい、氷の騎士様。あなたのその氷のような心を、私の愛(自己愛)の炎でドロドロに溶かしてあげるわ。100年早かろうが何だろうが、私に魅了されるのは時間の問題よ」
こうして、隣国での最初の夜が更けていった。
明日から始まる生活が、この屋敷にどのような嵐を巻き起こすのか。
それはまだ、誰も知る由もなかった。
ただ一つ確かなことは、私がいる限り、この屋敷が「地味」でいられる時間は、あとわずかだということである。
ジェラルド殿下の屋敷に到着し、馬車を降りた第一声がそれだった。
目の前に聳えるのは、石造りの堅牢な建物。
飾り気のない外壁、実用性のみを追求した窓の配置、そして庭には花壇の代わりに剣術訓練用の丸太が並んでいる。
屋敷というよりは、要塞と呼ぶ方が相応しい。
「ここが殿下の愛の巣……じゃなくて、お住まい?」
私は扇子で口元を覆い、呆れを隠そうともせず尋ねた。
「そうだ。俺は第二王子だが、騎士団長も兼任している。ここは騎士団の寮も兼ねた公邸だ」
ジェラルド殿下が馬から飛び降り、手綱を部下に預ける。
「へえ、騎士団長。通りで汗臭い男たちの気配がすると思ったわ。私のフローラルな香りが負けてしまいそう」
「文句があるなら野宿でも構わんぞ。森の熊は、お前の美貌を理解してくれるかもしれんがな」
「冗談。野宿なんてしたら、私の肌が乾燥で悲鳴を上げるわ。仕方ないから、あなたの好意に甘えてあげることにするわ」
私はセバスチャンの手を取り、優雅に地面に降り立った。
エントランスには、すでに整列した使用人たちが待ち構えていた。
皆、緊張で顔を強張らせている。
『氷の騎士』と呼ばれる主人が、深夜に謎の女性(しかも派手)を連れ帰ってきたのだから、無理もない。
「出迎えご苦労様」
私は主人である殿下を差し置いて、真っ先に彼らに声をかけた。
「私の名前はニアン・ローズベルク。これからこの屋敷の『美の基準』となる存在よ。以後、お見知り置きを」
「は、はあ……?」
使用人たちが困惑の視線を交わす。
「おい、ニアン。勝手に仕切るな」
殿下がため息交じりに割って入る。
「部屋を用意させよう。客間へ案内しろ」
「はい、ただいま!」
メイド長らしき女性が慌てて駆け出して行く。
私はその背中を見送りながら、殿下に向き直った。
「ねえ、ジェラルド様」
「なんだ。様付けはやめろ、背中が痒くなる」
「じゃあジェラルド。あなた、私を口説くつもりなら、もう少しムードというものを勉強した方がよろしくてよ?」
「……は?」
殿下が眉をひそめる。
その表情すらも、冷ややかで絵になるから腹が立つ。
私は人差し指を立てて、チッチッと舌を鳴らした。
「深夜に女性を自邸に連れ込む。シチュエーションとしては悪くないわ。でも、いきなりこんな殺風景な場所に連れてこられても、乙女心はときめかないの。バラの花束の一万本くらい、玄関に敷き詰めておくべきだったわね」
「……待て。誰が誰を口説くつもりだと?」
「あら、とぼけるの? 可愛いところがあるのね」
私はクスリと笑った。
「私を助け、屋敷に招待した。それはつまり、私への求愛行動でしょう? 『一目惚れしました、どうか僕の女神になってください』という心の声がダダ漏れよ」
「お前の耳は、幻聴を受信できる機能でもついているのか?」
ジェラルドは呆れ果てたように肩をすくめた。
「言っておくが、俺はお前を口説いてなどいない。ただ、お前があまりにも面白……いや、興味深い生物だったから保護しただけだ」
「生物? 女神の間違いじゃなくて?」
「珍獣の間違いだ」
「ふふっ、照れ屋さんね」
私は彼の否定を、すべてポジティブに脳内変換した。
「いいのよ、無理に認めなくても。私の美しさは太陽のようなもの。直視できない気持ちは分かるわ。今は『珍獣』という言葉で誤魔化して、心の均衡を保っているのね。健気だわ」
「……話が通じないというのは、これほどまでにストレスが溜まるものなのか」
ジェラルドがこめかみを押さえている。
セバスチャンが私の後ろで「お察しします」と小声で呟いたのが聞こえた気がしたが、無視した。
案内された客間は、予想通りシンプル極まりない部屋だった。
清潔ではあるが、家具は最低限。
壁には絵画の一枚もなく、ただ白い壁紙が広がっている。
「……何これ。独房?」
私は部屋の中央で立ち尽くした。
「客間だ。一番広い部屋を用意させたはずだが」
ジェラルドが入り口の枠に寄りかかりながら言う。
「広さは認めるわ。でも、これじゃあ精神が荒廃してしまう。まず、鏡がないじゃないの!」
「洗面所にあるだろう」
「あんな小さな鏡で、どうやって全身のバランスを確認しろと言うの? 私のドレスの裾のドレープが正しく波打っているか、誰がチェックするのよ!」
「自分で見ろ。あるいはセバスチャンに見てもらえ」
「セバスチャンは老眼が始まっているから信用できないの!」
「お嬢様、私はまだ視力2.0です」
セバスチャンが静かに反論するが、私は取り合わずにジェラルドに詰め寄った。
「いいこと? 私がこの部屋に滞在する条件を提示するわ。メモを取りなさい」
「なぜ俺がメモを……」
「一、全身鏡を三枚用意すること。正面、右斜め、左斜め用よ。
二、照明は暖色系のランプに変えること。蛍光色は肌の粗を目立たせるわ。
三、朝食には新鮮なフルーツと、コラーゲンたっぷりのスープを用意すること。
四、私の部屋の前を通る騎士たちは、必ず私に向かって『今日も美しいですね』と挨拶すること」
私は一気にまくし立てた。
ジェラルドはポカンと口を開けていたが、やがてニヤリと口角を上げた。
「……面白い」
「面白がっている場合じゃないわ。これは生存に関わる問題よ」
「いいだろう。鏡と照明、食事は手配してやる。だが、四つ目の挨拶については約束できん」
「なぜ? 簡単なことでしょう?」
「俺の部下たちは、戦場では鬼神の如く戦うが、女性に対しては奥手な連中ばかりでな。お前のような強烈な光を放つ女性に声をかけろと言えば、緊張で卒倒する奴が出るかもしれん」
「あら……」
私は頬に手を当てた。
「それもそうね。私のオーラに当てられて、騎士団が壊滅したら国の損失だわ。仕方ない、遠くから拝むことだけは許可してあげる」
「寛大な配慮に感謝するよ」
ジェラルドの声には明らかな皮肉が混じっていたが、私はそれを「崇拝」と受け取った。
「さて、夜も遅い。今日はもう休むがいい。明日の朝、改めて今後のことを話そう」
彼はそう言って、部屋を出て行こうとした。
その背中に、私は声をかけた。
「ねえ、ジェラルド」
「……まだ何かあるのか」
彼が振り返る。
「ありがとう」
私は素直に言った。
ただし、私なりの表現で。
「あなたが私を見つけたのは、人生最大の幸運だったわね。私という芸術品を間近で鑑賞できる権利を得たのだもの。今夜は興奮して眠れないかもしれないけれど、枕を濡らして喜びを噛み締めなさい」
ジェラルドは一瞬、虚を突かれたような顔をした。
それから、フッと笑い声を漏らした。
「……ああ、そうだな。お前の言う通り、興奮して眠れそうにないよ。こんな劇薬を屋敷に入れてしまったんだからな」
「劇薬? 美容液の間違いでしょう?」
「おやすみ、ナルシスト令嬢」
彼は手をひらりと振って、扉を閉めた。
カチャリ、と鍵がかかる音はしなかった。
どうやら監禁するつもりはないらしい。
私は部屋に残され、ふうと息を吐いた。
「……まったく。素直じゃない男ね」
「お嬢様。あの方はかなり皮肉を仰っていたように聞こえましたが」
荷ほどきを始めたセバスチャンが言う。
「皮肉? まさか。あれは高度な愛情表現よ。好きな子をいじめたくなる少年の心理ね。彼、きっと私のことを女神か何かだと思っているに違いないわ」
私は窓ガラスに映る自分自身の姿を見つめた。
夜の闇を背景にしても、私の美しさは健在だ。
「でも、ジェラルド……。悪い男じゃなさそうね。顔も合格点だし、声も良い。私の隣に立つアクセサリーとしては、悪くない逸材だわ」
私は窓ガラスの中の自分にウインクをした。
「覚悟しなさい、氷の騎士様。あなたのその氷のような心を、私の愛(自己愛)の炎でドロドロに溶かしてあげるわ。100年早かろうが何だろうが、私に魅了されるのは時間の問題よ」
こうして、隣国での最初の夜が更けていった。
明日から始まる生活が、この屋敷にどのような嵐を巻き起こすのか。
それはまだ、誰も知る由もなかった。
ただ一つ確かなことは、私がいる限り、この屋敷が「地味」でいられる時間は、あとわずかだということである。
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