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2/5:作動
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ココはどこで、オレは何を……?路地裏で見慣れないホームレスだかなんだかを嗤ってそのあとから記憶が曖昧だ。倒れて、それから…。
記憶がだんだんとはっきりとしてくる。目の前にいる男は後ろにいる少女たちを守るように立っている。顔は殺気立っている様子で眉間にシワが寄っている。そこから意識がまただんだんと朦朧としてきた。
なんで、こんなことに……オレ……オレは……
─────────────
「蠍の槍…」
紫の槍を構えて星々は連続で目の前の狼のような牙を携えた銀色のモグラの魔族へ向かって突き出す。魔族はそれを目で見て息をする間に避ける。そして、星々の槍が届かない間合いに入ると狼のような爪を左胸を狙って突き立てようとする。
「牡牛の大斧!!」
星々はとっさに金色の大斧でその爪を防ごうと斧の面を間に立てるがその斧の面は布に針が入るように音もなく突き破られる。
「まずッ」
星々は防がれると思っていなかったため、慌てて後ろにステップを踏みながら双子座の魔術双子の幻惑を使い二人に分裂し、ありったけの魔力を充填し、爪が後ろの三人に届く前に大量の魔力をぶつける。
「反発する二つの魔力 赤/青」
一方の星々は炎の魔力、一方は水の魔力を雑にかつ大量に溜めてそして、間に来た魔族へぶつける。白煙を巻き上げると魔族は今まで移動した距離を戻されるが如く後ろへ吹き飛ぶ。
「お兄様。」
「おにぃ」
「隊長!」
三人に冷ややかな視線を送られる星々は肩で息をしながら、魔族を目で追う。魔族の方も体勢を立て直している様子で確かなことまでは白煙のせいで確認ができない。そして、星々はこの短時間で目の前のこの魔族はギンロ=シルヴァス率いる銀色の使徒に匹敵する強さであると分析結果を出した。
「これは、油断していた僕が悪いな……」
星々は息を整えて軽くストレッチをしてそして、魔力を全身に集中させる。
「さて、本気で……っ!?」
戦闘態勢に入る前、すでに魔族は星々の目の前まで来ており爪も文字通り目の前まで来ている。
「分析が遅かったみたいだ……」
戦闘で負けるときはいつも目の前は黒に染まる。そして、痛みとともに赤が見える。はずだった。
「イシを使えってこういうことも言ってたのか……」
目の前には点に見える魔族の爪。それを捕まえるのは、見覚えのあるだが、未だなれない感覚の彼だった。
「ゆ、フィジオくん。」
「自分で命名しておいて、やっぱまだこのオレには慣れていないようだな。」
フィジオは魔族の爪を折ると、崩れた体勢へそのままハイキックを叩き込む。そのまま飛んでいくとフィジオはそれを追って魔装する。
「魔装……魔装戦士……魔装完了……!」
そのまま拳を入れて等速直線運動を止める。そのまま魔族の頭部を鷲掴みにし問いかける。
「……さて、と……で、アイツはどこだ?」
魔族は言語を介さずそのまま離せと言わんばかりに暴れる。フィジオはため息を吐きながら拳を構えて炎の魔力を溜める。
「そう、お前、運がすっごく悪いよ……だって、自分の意識を保ててないまま死ぬんだから。」
フィジオはそのまま魔族を上へ投げて足を踏ん張り「紅」を叩きこもうとした。星々はそれを見て後ろ姿をギンロと重ねる。そして、フィジオの拳を止めるように大声を出す。
「やめろ!」
ピタリと止まったフィジオの拳。傍で音を立てながら落ちる魔族。フィジオは星々へ視線を合わせて罰が悪そうにため息を吐く。
「殺されて当然のことをしたんだ。なぜ、かばう?」
「……理由は分からない。でも君がその魔族を倒すのはダメな気がするんだ。」
「理由が曖昧だな……オレを誰と重ねている。そして誰と重ねたくないようにしている?」
フィジオが星々へ歩み寄ろうとしたその時、フィジオの腹部を蠍の毒針が貫通した。
「ごふっ…?」
フィジオ、星々、その他がフィジオの背中へ視線を向けるとそこには銀色の使徒 幹部 サソリだった。
「はぁ、やはりあの人間の要素が強いようですねぇ…仕掛けたトラップにかかってくれて感謝しますよ。」
フィジオは尻尾に手を伸ばすが、毒で力が入らずそのままサソリに尻尾を巻き付けられて拘束される。第一班の全員はサソリに攻撃を放つがそのことごとくが避けられ、フィジオを盾にしたりと攻撃を一切当たらずその場を後にした。
「晴山ぁ!!……七光:獄炎ぉ!!!」
しかし、彩虹寺はあきらめずにサソリに強力な魔法を放つがギリギリでかわされ、そのまま距離を取られてだんだんと消えていった。
「晴山ぁ!待て、待ってくれ……待ってよ……」
それを追って彩虹寺は走るが途中で転んでも立ち上がり走ろうとしたが、凪がそれを影縛りで止める。
「離せ!離してよ!私は!私は……」
そのまま膝をついて涙を流した。近くにいた魔族が彩虹寺へ狙いを定めて爪を立てようとしたが、彩虹寺はそれに気づき先ほどのような魔法を放つ。
「七光:氷獄……」
魔族はそのまま氷漬けになり、動かなくなった魔族へ彩虹寺は涙を流しながらその人差し指を立てて魔族の氷の像を倒して粉々にした。
「私は……まだまだ弱い……だから強くなりたい。」
魔力切れになった彩虹寺はその場で倒れた。
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記憶がだんだんとはっきりとしてくる。目の前にいる男は後ろにいる少女たちを守るように立っている。顔は殺気立っている様子で眉間にシワが寄っている。そこから意識がまただんだんと朦朧としてきた。
なんで、こんなことに……オレ……オレは……
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「蠍の槍…」
紫の槍を構えて星々は連続で目の前の狼のような牙を携えた銀色のモグラの魔族へ向かって突き出す。魔族はそれを目で見て息をする間に避ける。そして、星々の槍が届かない間合いに入ると狼のような爪を左胸を狙って突き立てようとする。
「牡牛の大斧!!」
星々はとっさに金色の大斧でその爪を防ごうと斧の面を間に立てるがその斧の面は布に針が入るように音もなく突き破られる。
「まずッ」
星々は防がれると思っていなかったため、慌てて後ろにステップを踏みながら双子座の魔術双子の幻惑を使い二人に分裂し、ありったけの魔力を充填し、爪が後ろの三人に届く前に大量の魔力をぶつける。
「反発する二つの魔力 赤/青」
一方の星々は炎の魔力、一方は水の魔力を雑にかつ大量に溜めてそして、間に来た魔族へぶつける。白煙を巻き上げると魔族は今まで移動した距離を戻されるが如く後ろへ吹き飛ぶ。
「お兄様。」
「おにぃ」
「隊長!」
三人に冷ややかな視線を送られる星々は肩で息をしながら、魔族を目で追う。魔族の方も体勢を立て直している様子で確かなことまでは白煙のせいで確認ができない。そして、星々はこの短時間で目の前のこの魔族はギンロ=シルヴァス率いる銀色の使徒に匹敵する強さであると分析結果を出した。
「これは、油断していた僕が悪いな……」
星々は息を整えて軽くストレッチをしてそして、魔力を全身に集中させる。
「さて、本気で……っ!?」
戦闘態勢に入る前、すでに魔族は星々の目の前まで来ており爪も文字通り目の前まで来ている。
「分析が遅かったみたいだ……」
戦闘で負けるときはいつも目の前は黒に染まる。そして、痛みとともに赤が見える。はずだった。
「イシを使えってこういうことも言ってたのか……」
目の前には点に見える魔族の爪。それを捕まえるのは、見覚えのあるだが、未だなれない感覚の彼だった。
「ゆ、フィジオくん。」
「自分で命名しておいて、やっぱまだこのオレには慣れていないようだな。」
フィジオは魔族の爪を折ると、崩れた体勢へそのままハイキックを叩き込む。そのまま飛んでいくとフィジオはそれを追って魔装する。
「魔装……魔装戦士……魔装完了……!」
そのまま拳を入れて等速直線運動を止める。そのまま魔族の頭部を鷲掴みにし問いかける。
「……さて、と……で、アイツはどこだ?」
魔族は言語を介さずそのまま離せと言わんばかりに暴れる。フィジオはため息を吐きながら拳を構えて炎の魔力を溜める。
「そう、お前、運がすっごく悪いよ……だって、自分の意識を保ててないまま死ぬんだから。」
フィジオはそのまま魔族を上へ投げて足を踏ん張り「紅」を叩きこもうとした。星々はそれを見て後ろ姿をギンロと重ねる。そして、フィジオの拳を止めるように大声を出す。
「やめろ!」
ピタリと止まったフィジオの拳。傍で音を立てながら落ちる魔族。フィジオは星々へ視線を合わせて罰が悪そうにため息を吐く。
「殺されて当然のことをしたんだ。なぜ、かばう?」
「……理由は分からない。でも君がその魔族を倒すのはダメな気がするんだ。」
「理由が曖昧だな……オレを誰と重ねている。そして誰と重ねたくないようにしている?」
フィジオが星々へ歩み寄ろうとしたその時、フィジオの腹部を蠍の毒針が貫通した。
「ごふっ…?」
フィジオ、星々、その他がフィジオの背中へ視線を向けるとそこには銀色の使徒 幹部 サソリだった。
「はぁ、やはりあの人間の要素が強いようですねぇ…仕掛けたトラップにかかってくれて感謝しますよ。」
フィジオは尻尾に手を伸ばすが、毒で力が入らずそのままサソリに尻尾を巻き付けられて拘束される。第一班の全員はサソリに攻撃を放つがそのことごとくが避けられ、フィジオを盾にしたりと攻撃を一切当たらずその場を後にした。
「晴山ぁ!!……七光:獄炎ぉ!!!」
しかし、彩虹寺はあきらめずにサソリに強力な魔法を放つがギリギリでかわされ、そのまま距離を取られてだんだんと消えていった。
「晴山ぁ!待て、待ってくれ……待ってよ……」
それを追って彩虹寺は走るが途中で転んでも立ち上がり走ろうとしたが、凪がそれを影縛りで止める。
「離せ!離してよ!私は!私は……」
そのまま膝をついて涙を流した。近くにいた魔族が彩虹寺へ狙いを定めて爪を立てようとしたが、彩虹寺はそれに気づき先ほどのような魔法を放つ。
「七光:氷獄……」
魔族はそのまま氷漬けになり、動かなくなった魔族へ彩虹寺は涙を流しながらその人差し指を立てて魔族の氷の像を倒して粉々にした。
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