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ふらつく足元でだが、正確に攻撃を仕掛けるフィジオは拳をユスリやシバに当てる。二人は驚きながらも二人はフィジオへ向かって毒針で眠らせようと投げつける。
「しつ……こい!!」
フィジオは銀色の焔で針を燃やしながら二人へ迫って拳をふるう。二人はその拳を掴もうと手を伸ばすが、フィジオは銀の焔の火力を上げてその手を振り払う。改めて距離を取ろうとしたが、シバはフィジオに合わせてステップを踏む。
「くっ!」
「逃がさないぞ。必ず教祖代理の前に突き出す。」
フィジオは逃げようと大地を踏むが、とうとう意識がもうろうとし始めて体勢を崩す。シバの手がフィジオに迫る。これまでかと目を瞑るとシバに魔法が当たる。燃えるシバは炎を振り払いながら距離をとる。フィジオは魔法が飛んできた方向を見ると彩虹寺が手を構えていた。
「勝手に動いて勝手にピンチに陥る……君は優吾とは真逆の性格をしているように思える……まぁ、石から何か言われてここに来たのは間違いないが……」
「うる……せぇ……なんで……ここに……」
彩虹寺が首元へ指を差すとフィジオはそこへ目を向けると気づくか気づかないかくらいの小さな黒いコイン型のものが引っ付いているのが見えた。
「こ…れは……?」
「発信機だ。君は良くいなくなるからな。前回の戦いから君のありとあらゆる私物に発信機をつけたんだ。」
フィジオは何とか、もうろうとした意識を無理やりに起こして彩虹寺の隣に立つ。ここで眠ってしまっては、おそらく石の未来視通りになると不安になっているからだ。フィジオは足に踏ん張りをつけて拳を構える。
「んじゃ…行く……か!!」
「そうだな。こいつらを捕縛して早く帰ろう。」
互いにアイコンタクトをとるとフィジオは焔で彩虹寺を含む広い範囲を囲って姿を隠す。シバはその炎を足一本で消そうと試みる。しかし、炎が吹き止んだ瞬間、彩虹寺が即座に魔法を打ち込む。
「六光:ハイドロスプラッシュ!!」
六色に光る水の刃がシバへ迫るユスリはその刃を素早く降り落として彩虹寺へ太い毒針を投げつける。シバはその影に隠れながら毒針に追いつくか追いつかないかの速度で迫る。彩虹寺は気づかずに次の手の準備に夢中になっている。フィジオはそんな彩虹寺をフォローするために彩虹寺を抱きかかえて毒針とシバの攻撃を躱して彩虹寺は視界に入ったシバへ抱きかかえられたまま魔法を放つ。
「七光:龍の伊吹模倣!!」
紫色の焔に全身が包まれるとシバは炎を振り払うために風魔法を使うがダメージがかなり入ったようで膝をつく。
「人間のくせに魔族の真似事など……!!」
「貴様も元は人間だろ?見れば分かるようになったんでな。私は分かるぞ。お前、元人間だろう?」
その言葉を聞いてシバは表情を歪めながら魔法を放つ。フィジオは彩虹寺を抱えたままそれを避けてある程度距離をとる。
「も、もう大丈夫だ。降ろしてくれ。」
いわゆるお姫様抱っこの状態だったところから彩虹寺を降ろして再度フィジオは炎の幕を作ろうとするが、ユスリはその機を逃さずすぐに毒針をフィジオへ向かって投げつける。それが見えていた彩虹寺はフィジオを押しのけて毒針を受けてしまう。幸い、捕縛するための麻痺毒だったため彩虹寺は意識を保ちながらふらついた様子で立ち上がる。
「しまった……」
「無理をするからだ。というか、お前もそんなになっちまったら二人で捕まるのがオチだ。逃げるぞ。」
「いや、こいつらがいる限り安寧は訪れない。ここ最近の行方不明事件もこいつらが関与していると見ているからな。こいつは容疑者として必ず捕縛する。」
ふらつくの彩虹寺を支えながらフィジオは傍で二匹の銀色の魔族の動向を見る。シバとユスリはすでにこちらへ向かってきていた。彩虹寺とフィジオはそのまま迎え撃つ態勢に入る。
「ユスリはその女を片付けろ。俺がこいつを捕まえる。」
「承知!!」
ユスリはシバのいうことを聞き彩虹寺を掴みそのまま明後日の方向へ投げ飛ばす。フィジオは彩虹寺を追いかけ跳躍するがその前にシバが立ちはだかる。
「邪魔だ!!」
「立っているのもやっとのはずだが、やはりあの人間何か持っているのか?」
シバはとうとう固有の魔法を発動させるために両手を広げて魔方陣を書き武器を召喚する。
「召喚:騎馬の槍」
右手に突槍を持ち、左手には盾を持つ。そして、自らの体を魔族化していく。オオカミと馬が混ざったような魔族になり、そこからさらに形態変化させ、ケンタウロスのように下半身が馬のようなものになる。しかし、足元を見ると馬特有の蹄ではなく、オオカミのような爪をもった獣の足になっているのが分かる。
「訳が分からん魔族だ。」
「こちらも同じことを考えているよ。融合体。」
シバは後ろ足で地面をひっかき突進の準備をする。フィジオはその突進の出方をうかがうように待ち構える。シバは盾を胸の前に構えて槍を横平行に構えて走り出す。競走馬のような走りでフィジオの前まで来る。フィジオは足に踏ん張りを加えシバの下半身を受け止める。構えていた槍はフィジオの右肩を突き刺しフィジオを一瞬ひるませることに成功し、そのまま引きずりながら木々をなぎ倒していく。
『それでは、体が持たない……この力を使え。』
フィジオはその声を聴くと胸に手を当て龍剣を取り出して、地面に突き刺しシバを止める。
「……な、なんだいきなり……!」
──────────邪を絶つ我が剣、その身に刻め。
「龍化魔装。」
銀の焔は紫に変わり龍の鎧をまとったフィジオが現れる。そのままシバの巨体を片手で持ち上げるとひっくり返す。
「龍属性の魔力…だと」
剣を構えるとそのまま振りぬく。シバはその斬撃を盾で受け止め、受け流す。動きがゆっくりになっているのを見たシバは即座に龍の鎧の弱点に気づき素早く体勢を立てなおして走り出す。そのまま突進してきたシバの槍先を片手で受け止めると持ち上げてシバを宙に挙げる。
「……なんというパワーだ。」
思わず手を離すと、手に持っていた剣を縦平行に持ちシバへ突き立てた。
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「しつ……こい!!」
フィジオは銀色の焔で針を燃やしながら二人へ迫って拳をふるう。二人はその拳を掴もうと手を伸ばすが、フィジオは銀の焔の火力を上げてその手を振り払う。改めて距離を取ろうとしたが、シバはフィジオに合わせてステップを踏む。
「くっ!」
「逃がさないぞ。必ず教祖代理の前に突き出す。」
フィジオは逃げようと大地を踏むが、とうとう意識がもうろうとし始めて体勢を崩す。シバの手がフィジオに迫る。これまでかと目を瞑るとシバに魔法が当たる。燃えるシバは炎を振り払いながら距離をとる。フィジオは魔法が飛んできた方向を見ると彩虹寺が手を構えていた。
「勝手に動いて勝手にピンチに陥る……君は優吾とは真逆の性格をしているように思える……まぁ、石から何か言われてここに来たのは間違いないが……」
「うる……せぇ……なんで……ここに……」
彩虹寺が首元へ指を差すとフィジオはそこへ目を向けると気づくか気づかないかくらいの小さな黒いコイン型のものが引っ付いているのが見えた。
「こ…れは……?」
「発信機だ。君は良くいなくなるからな。前回の戦いから君のありとあらゆる私物に発信機をつけたんだ。」
フィジオは何とか、もうろうとした意識を無理やりに起こして彩虹寺の隣に立つ。ここで眠ってしまっては、おそらく石の未来視通りになると不安になっているからだ。フィジオは足に踏ん張りをつけて拳を構える。
「んじゃ…行く……か!!」
「そうだな。こいつらを捕縛して早く帰ろう。」
互いにアイコンタクトをとるとフィジオは焔で彩虹寺を含む広い範囲を囲って姿を隠す。シバはその炎を足一本で消そうと試みる。しかし、炎が吹き止んだ瞬間、彩虹寺が即座に魔法を打ち込む。
「六光:ハイドロスプラッシュ!!」
六色に光る水の刃がシバへ迫るユスリはその刃を素早く降り落として彩虹寺へ太い毒針を投げつける。シバはその影に隠れながら毒針に追いつくか追いつかないかの速度で迫る。彩虹寺は気づかずに次の手の準備に夢中になっている。フィジオはそんな彩虹寺をフォローするために彩虹寺を抱きかかえて毒針とシバの攻撃を躱して彩虹寺は視界に入ったシバへ抱きかかえられたまま魔法を放つ。
「七光:龍の伊吹模倣!!」
紫色の焔に全身が包まれるとシバは炎を振り払うために風魔法を使うがダメージがかなり入ったようで膝をつく。
「人間のくせに魔族の真似事など……!!」
「貴様も元は人間だろ?見れば分かるようになったんでな。私は分かるぞ。お前、元人間だろう?」
その言葉を聞いてシバは表情を歪めながら魔法を放つ。フィジオは彩虹寺を抱えたままそれを避けてある程度距離をとる。
「も、もう大丈夫だ。降ろしてくれ。」
いわゆるお姫様抱っこの状態だったところから彩虹寺を降ろして再度フィジオは炎の幕を作ろうとするが、ユスリはその機を逃さずすぐに毒針をフィジオへ向かって投げつける。それが見えていた彩虹寺はフィジオを押しのけて毒針を受けてしまう。幸い、捕縛するための麻痺毒だったため彩虹寺は意識を保ちながらふらついた様子で立ち上がる。
「しまった……」
「無理をするからだ。というか、お前もそんなになっちまったら二人で捕まるのがオチだ。逃げるぞ。」
「いや、こいつらがいる限り安寧は訪れない。ここ最近の行方不明事件もこいつらが関与していると見ているからな。こいつは容疑者として必ず捕縛する。」
ふらつくの彩虹寺を支えながらフィジオは傍で二匹の銀色の魔族の動向を見る。シバとユスリはすでにこちらへ向かってきていた。彩虹寺とフィジオはそのまま迎え撃つ態勢に入る。
「ユスリはその女を片付けろ。俺がこいつを捕まえる。」
「承知!!」
ユスリはシバのいうことを聞き彩虹寺を掴みそのまま明後日の方向へ投げ飛ばす。フィジオは彩虹寺を追いかけ跳躍するがその前にシバが立ちはだかる。
「邪魔だ!!」
「立っているのもやっとのはずだが、やはりあの人間何か持っているのか?」
シバはとうとう固有の魔法を発動させるために両手を広げて魔方陣を書き武器を召喚する。
「召喚:騎馬の槍」
右手に突槍を持ち、左手には盾を持つ。そして、自らの体を魔族化していく。オオカミと馬が混ざったような魔族になり、そこからさらに形態変化させ、ケンタウロスのように下半身が馬のようなものになる。しかし、足元を見ると馬特有の蹄ではなく、オオカミのような爪をもった獣の足になっているのが分かる。
「訳が分からん魔族だ。」
「こちらも同じことを考えているよ。融合体。」
シバは後ろ足で地面をひっかき突進の準備をする。フィジオはその突進の出方をうかがうように待ち構える。シバは盾を胸の前に構えて槍を横平行に構えて走り出す。競走馬のような走りでフィジオの前まで来る。フィジオは足に踏ん張りを加えシバの下半身を受け止める。構えていた槍はフィジオの右肩を突き刺しフィジオを一瞬ひるませることに成功し、そのまま引きずりながら木々をなぎ倒していく。
『それでは、体が持たない……この力を使え。』
フィジオはその声を聴くと胸に手を当て龍剣を取り出して、地面に突き刺しシバを止める。
「……な、なんだいきなり……!」
──────────邪を絶つ我が剣、その身に刻め。
「龍化魔装。」
銀の焔は紫に変わり龍の鎧をまとったフィジオが現れる。そのままシバの巨体を片手で持ち上げるとひっくり返す。
「龍属性の魔力…だと」
剣を構えるとそのまま振りぬく。シバはその斬撃を盾で受け止め、受け流す。動きがゆっくりになっているのを見たシバは即座に龍の鎧の弱点に気づき素早く体勢を立てなおして走り出す。そのまま突進してきたシバの槍先を片手で受け止めると持ち上げてシバを宙に挙げる。
「……なんというパワーだ。」
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