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1.身代わり生活の始まり
6.※
しおりを挟む皇帝に腕を掴まれて部屋を進んでいく。途中で部屋の明かりが薄暗くなった。
「寝巻きは着ないんですか?」
「必要ない」
服を着ないで寝るなんていいの?
複数枚重ねられた天蓋をかき分けてベッドに進むと、皇帝が覆い被さってきた。
「抵抗するか?」
「いえ、しません」
まさか、このまま殺されるんだろうか?
少し前に食事はしたけど、もしかして僕は食い殺されたり……
「僕を……食べますか?」
「ああ、美味しくいただいてやる」
やっぱりそうなんだ……
ニヤリと弧を描いた皇帝の口元からは、左右から小さな牙が覗いている。まさか食べられるなんて思っていなかった。僕の命もここまでか……
僕はゆっくり目を閉じた。しばらくしても痛みはない。
「んっ……」
とうとう……まさか手足でなく口から食べられるなんて思っていなかった。だけど唇がハムハムされているだけで、噛みちぎられたりはしなかった。
何してるんだろう?
恐怖に震える僕の反応を楽しんでいるんだろうか?
やっぱり最恐と謳われる皇帝は恐ろしい方だ。
「舌を出せ」
「ベー」
「ふっ、可愛らしい舌だな」
舌を指で擽られると、体の奥がゾクゾクした。
「あっ……」
ジュッと吸われると、喉の奥から変な声が漏れる。こんな声、出したいと思って出したわけじゃない。言い訳をしたいのに、口を塞がれていて話すこともできない。
「薄いピンクか。これから仕込み甲斐がありそうだ」
「んんっ……」
口は食べられなかったけど、皇帝は僕の乳首に吸い付いた。口ではなく胸から食べることにしたみたいだ。だけど歯を立てられることはなく、緩急をつけて胸を吸われているだけだ。
僕はお乳は出ない。だって僕は男だ。
「あまり反応がないな。初めてだから仕方ないか」
そう言うと皇帝は僕の体をひっくり返して四つん這いにした。お尻をそっと撫でて、割れ目に指を沿わせる。尻尾がないことが気に入らなかったんだろうか?
それは僕ではどうしようもない。
「んっ……」
さっき洗われたお尻にヌルヌルしたものが塗られた。もしかして美味しく食べるための調味料?
怖くて堪らない。いつガブッと……
確かにお尻は僕の体の中では一番お肉が多いかもしれないけど、そんなところに指を突っ込まれる理由が分からない。
なんか変な感じだし、グチュグチュと音を立てるのもやめてほしいけど、そんなことは言えない……
僕は黙って皇帝に食べられるしかないんだ。怖いよ……
なんで僕がこんな目に。母さん、父さん、ごめんね……
「はうっ……」
何か分からないけど、僕の中に硬くて太いものが突っ込まれた。
何? 何してるの? 苦しい……
ガクガクと激しく揺さぶられて、痛いし苦しいし、たくさん涙が出た。
息も上手くできないまま、喉からは呻き声に似た声だけが漏れていく。
「可愛い顔を見せてみろ」
突っ込まれていた硬い何かが出ていくと、僕は皇帝に仰向けにされた。
「なんだ、ベショベショに泣いてんのか? 可哀想になってきたな……」
「痛いのも怖いのも、もういいから、早く食べて……」
「は? お前、なんか勘違いしてないか? 俺はいくら相手が美味しそうでも人肉なんか食わん。お前の覚悟に応えて最後までちゃんと抱いてやるから安心しろ」
食べないの? 抱くってどういうこと?
僕は男なのに交尾するの?
考える間も無く、皇帝はまた僕の中に硬いものを突っ込んできた。
仰向けにされてやっと分かった。僕を美味しくいただくために、料理するために調理器具でも突っ込まれたのかと思ってたけど、僕の中に突っ込まれているのは皇帝の中心で聳え立つものだった。
ということは、僕は犯されてるってことだ。僕は男だから妊娠もしないし面倒がないってことか……
体が内側から破壊されるみたいに苦しくて怖かったけど、皇帝がブルッと小さく震えると、僕の中から出ていってくれた。
「お前は俺に従順でいろ」
「はい」
皇帝は僕の体がベタベタしているのが不快だったのか、お風呂で使ったタオルで雑に拭いてくれた。
「ん? なるほどな」
何に納得しているのか分からないけど、皇帝は僕をベッドから追い出すことなく、僕に腕枕をしてくれた。そしてずっと僕の手のひらと指をふにふに触っている。すぐに飽きると思ったのに、ずっとだ。
僕は死ななかった。食べられることもなかった。だけど怖かった。その恐怖はしっかりと体に刻み込まれている。
ずっと緊張していたし、今日はお昼寝をしていないから眠くなってきた。
僕は体を丸めて小さくなると、すぐに眠ってしまった。
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