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「触るンじゃねぇ」
両腕に刻んだ刺青に触れられ、オレは激昂して殴りかかろうと腕を振り上げようとするが、まったく身体がビクともしない。
フードの不気味な男もオレの言葉が分かっていないのか、首を横に振るだけでオレの腕を離さない。
「見よ、この悪魔の使いのような凶悪な顔相を!!これが、聖なる勇者の筈がない」
顎を掴まれると顔をあげさせられる。
周りから溜息と絶望の声があがる。
凶悪かもしれないが、美醜に関してはさほど悪くはない顔だと自負している分苛立ちが募る。
「離せ、ブチ殺すぞ!!」
ここが地獄でも構わない。これ以上の扱いを受けるのは久住組特攻隊長のプライドが許さない。
「獣のように唸っているぞ。恐ろしい」
男は唇だけで何かの言葉を紡ぐと、首がぐいと締め付けられて気道が狭まり息が苦しくなる。
「しかし、此の魔法陣に誤りはない」
「いにしえの術式ゆえ、伝法に抜かりがないとは言えない」
「魔王軍はすぐ近くまど侵攻してるのに、再度勇者を呼び出すのに新しい術式を組む時間はない」
なにやら言い合う様子だが、言っていることが中二病臭くて笑えてしまう。
コイツらの話をまとめると、どうやらオレは魔王軍とやらを倒すために召喚された伝説の天女を背負う勇者とやららしく、ただ腕に淫魔の印の牡丹をつけているのが問題らしい。
.....どうでもいいが。
息が苦しいのをどうにかして欲しい。
これは、夢なのだろうな。
頭をぶち抜かれながらも、オレはもしかしたら生きているのかもしれない。
こんな、中二病全開の頭の悪い夢を見ているのも、たまの当たりどころが悪かったのだろう。
だったら、この際この茶番にノッてやるのも一興だろう。
「あー、うるせえ、魔王でも何でもブチ殺してやるから、オレから離れやがれ!!」
叫んだ瞬間にブワッとオレの背中の吉祥天が、溢れ出す黄金色の光に包まれる。
構成される訳の分からないが幾何学模様が、オレを包み、縛りつけるような身体の軋みがバラバラと剥がれていく、
「天女の羽衣.....」
フードな男達は膝をついて神に祈る仕草をすると、オレの手を恭しい態度で取る。
「天女の契約がすみました、貴方は我々の勇者に間違いありません。我々と城まで同行しください」
両腕に刻んだ刺青に触れられ、オレは激昂して殴りかかろうと腕を振り上げようとするが、まったく身体がビクともしない。
フードの不気味な男もオレの言葉が分かっていないのか、首を横に振るだけでオレの腕を離さない。
「見よ、この悪魔の使いのような凶悪な顔相を!!これが、聖なる勇者の筈がない」
顎を掴まれると顔をあげさせられる。
周りから溜息と絶望の声があがる。
凶悪かもしれないが、美醜に関してはさほど悪くはない顔だと自負している分苛立ちが募る。
「離せ、ブチ殺すぞ!!」
ここが地獄でも構わない。これ以上の扱いを受けるのは久住組特攻隊長のプライドが許さない。
「獣のように唸っているぞ。恐ろしい」
男は唇だけで何かの言葉を紡ぐと、首がぐいと締め付けられて気道が狭まり息が苦しくなる。
「しかし、此の魔法陣に誤りはない」
「いにしえの術式ゆえ、伝法に抜かりがないとは言えない」
「魔王軍はすぐ近くまど侵攻してるのに、再度勇者を呼び出すのに新しい術式を組む時間はない」
なにやら言い合う様子だが、言っていることが中二病臭くて笑えてしまう。
コイツらの話をまとめると、どうやらオレは魔王軍とやらを倒すために召喚された伝説の天女を背負う勇者とやららしく、ただ腕に淫魔の印の牡丹をつけているのが問題らしい。
.....どうでもいいが。
息が苦しいのをどうにかして欲しい。
これは、夢なのだろうな。
頭をぶち抜かれながらも、オレはもしかしたら生きているのかもしれない。
こんな、中二病全開の頭の悪い夢を見ているのも、たまの当たりどころが悪かったのだろう。
だったら、この際この茶番にノッてやるのも一興だろう。
「あー、うるせえ、魔王でも何でもブチ殺してやるから、オレから離れやがれ!!」
叫んだ瞬間にブワッとオレの背中の吉祥天が、溢れ出す黄金色の光に包まれる。
構成される訳の分からないが幾何学模様が、オレを包み、縛りつけるような身体の軋みがバラバラと剥がれていく、
「天女の羽衣.....」
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