花に嵐

怜悧(サトシ)

文字の大きさ
13 / 34

13

しおりを挟む
ぐちゅっぐちゅっと身体の奥深い場所で、何度も吐き出された体液を攪拌する音が響き、口の中もどろどろで、まるで自分自身がが汚物になっちまったように思える。
全身の感覚は痺れきっていて朦朧とするばかりで、目の前のものもよく見えず。脳みそもどろどろに蕩けてわけが分からない。
「……うう………く……がっ……ハッ…………むうっ…ンンっつ…………っンン」
「すげえ中で吸い付いてくるぜ、これって名器じゃねえの?」
ガヤガヤと周りで何か言っているようだが、俺の耳にはまったく聞こえない。
抉られるたびに全身を揺らして中を震わせ、脳みそが何度も弾けるような快感に溺れる。
爛れるように熱い体をもっとむちゃくちゃに貫いて壊して欲しいとまで願う。
激しくかき回して欲しくて、腰を揺すってねだるように押し付ける。
壊れちまった体はいうことを聞かず、浅ましくもむさぼるように男の熱を求めようとする。
ずるっずるっとペニスを突然引き抜かれ、途中で止められた体はぶるぶると震えて、足りないとばかりに穴の淵ははくはくと蠢く。
もっと欲しいのに、ほおりだされた体は震えて仕方がない。
喧騒が遠くに聞こえる。


「テメエ、何邪魔してくれてんだ」

「うるせえ、きたねえちんぽ仕舞えや、カス野郎」

はやく、中にほしい、もっとついて…………中が熱くて爆発しそうだ。

「一高のボウヤが、仲間助けにきたってわけ」

ぼやけた視界に入るのは、夢にまで見た綺麗な鋭い眸をした……長谷川。
いや、長谷川がこんな柄の悪い言葉を使うわけがない。
きっと幻影だ。

赤い髪の男の頭を踏み潰し、綺麗な回し蹴りを繰り出しながら、俺の目の前で華麗に男達を蹴倒していく。
俺といったら指いっぽんでさえ、俺は動かせないのに。

「センパイからそのきたねえのを抜けって言ってンだろ」

閉じることさえ出来ない唇から、どろどろとした誰のものかもしれない体液が滴り落ちる。
汚らしいゴミ、みてえだ。

カッコ……悪ぃ………な……。

このまま……消えちまいてえよ……。
熱いし……俺……、こんなになってるのに……体が中に熱をほしいとうったえてる。
消えちまいてえ…………。
太い腕に抱き上げられ、なにか耳元で囁かれるが聞こえない。体が熱くて仕方がなくて、震える。
頭を軽く撫でられて、そのまま車に乗せられる。
誰だ……。

「センパイ……大丈夫………か?」

かたかた震える体は止まらない。
心配そうな………顔だ…………綺麗な…………。
きたねえ体を見下ろして、ぎゅっと抱きしめる横顔は欲しくてしかたなかった、男の顔。

なあ、そんなにさわらねえで…………。
綺麗なオマエが汚れちまうから。

…………言葉にすらできない。ただ涙が出る。

車が走る音がする。
いっそ…………投げ捨ててくれねえかな。

これが死ぬ前に見せる夢ならいいと思う。
ずっと覚めない夢なら……、それなら、いい。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

記憶喪失のフリをしたあざといスパイですが、全部お見通しの皇帝陛下に「嘘の婚約者」として閉じ込められています

たら昆布
BL
処刑寸前のスパイが事故にあった後、記憶喪失のフリをして皇帝の婚約者だと偽る話

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...