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75 ー夕方の寝室に揺蕩うー
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いつもひりつくような欲望に任せて焦ってお互いを求めていたが、今日はどこか違った。
ゆっくり、脳裏に刻みつけるように、丁寧にお互いの服を脱がせ合う。まだ夕方の、薄明かりが差し込む寝室、ベッドの上で座りながら、一枚ずつ服を剥いでは、手を這わせ、口付けを交わす。
依子が譲治のTシャツを脱がせる。
鎖骨に唇を這わせ、胸の筋肉に吸い付く。その力強さを手のひらいっぱいに感じたくて、依子の両手が譲治の上半身を這い回る。
譲治はそのむず痒さをそのまま返すように、依子のブラに手をかけてホックを外しそっと脱がせた。
依子の首の後ろに手を当てて上向かせ、首筋に歯を立てる。
そして依子を押し倒して、肌に飛び込むように夢中になって口付けを始めた。唇を這わせ、依子の肌を吸い舐める合間に、譲治は言葉を紡いでいく。
「...あなたの肌に吸い付きたい、と漠然と思い浮かんだのは、あなたが着物を着ているのを見た時だった。」
乳房を手で揉みしだきながら言う。
「紅い襟に囲まれた白いうなじがあまりに艶めかしくて、真っ赤な唇がいつまでも忘れられなかった。」
胸の蕾を摘んで弾く。
「んんっ...」
譲治の奥底にしまっていた思いが、依子の内部に直接響くようだった。
「あなたの唇は、最初からずっと、僕の頭にこびりついていた。
一緒にいた斉藤さんに嫉妬した。」
胸に齧り付き、硬くしこった蕾を吸い上げる。
「あっ...あ...」
「あなたの紅い唇を僕だけのものにしたかった。
僕だけを見てほしいと、ずっと思っていました。」
そう言うと、譲治は顔を上げて依子を見つめ、また深く口付ける。
息を切らしながら依子は言う。
「私が想っていたのは、譲治くんだけなのに...深みにはまらないよう我慢していたけど...」
「ほんとに? もっと早くあなたを自分のものにしてしまえば良かった...」
安堵したように、微笑みを浮かべながら譲治は依子の身体に飛び込んでいく。
胸から下へ少しずつキスを落としながらお腹の肉にも齧り付く。
依子はいつも腰回りの肉付きを恥ずかしがっているが、譲治はその豊かさが好きだった。
肌はみずみずしくしっとりとして手に吸い付き、ふわふわと譲治の武骨な手を包むようだ。
さらに下へと降りていき、内股に強く吸い付き跡をつける。
誰も見ないこの場所に、自分だけの所有印をつけることにひどく興奮する。
そして、中央の下生えを手で避けて優しく指で開く。
開くたびに、すっかり紅く充血して濡れて誘うこの甘い肉襞を見るといつも、もう我慢できず乱暴に押し入ってしまいたくなる。
その衝動を懸命に押し留めて、吸い付く。
「ああっ...あっ...あ...」
依子の喘ぎ声がどんどん高くなる。
舌と唇の動きを激しくして依子を追い詰める。
「あっ..あっ...譲治くん...」
もう登り詰めそうな依子を見て、譲治は口元を拭い今度は指をゆっくり確実に差し入れた。
2本の指で、中を掻き乱す。
依子の顔を下から見上げながら、訴えるように言う。
「依子さん...あなたを乱れさせるのは僕だけだ...」
そして激しく指を動かし、出し入れする。時折、親指で花芽を揺する。
「あんっ...あっ...譲治くん...譲治くんだけよ...私...こんなふうになるのはあなただけ...ああっ...ねえっ...もう...」
依子はもう限界なようだ。
「ああっ...!」
依子の内部が激しく収縮して、達し始めた、と同時に譲治は指を抜いて、自らの張り詰め切った昂りを依子の中に沈ませた。
ぎちぎちと締め付け絞り上げるような依子の、潤んだ蜜壺の感触をを食いしばりながら味わい、懸命に動く。
依子は達している最中に、さらに昂りを突き入れられたので、続け様に強烈な快感を与えられて、もう気が狂いそうなほど気持ち良くなってしまう。
悲鳴のような喘ぎ声を上げている。
「依子さん...依子さん...僕以外の男を見ないで...浮気なんか絶対に許さない...あなたは僕だけのものだ...」
譲治は激しい快感に浮かされながら、うわごとのように独占欲を丸出しにして依子を苛む。
依子はそんな譲治の言葉がひどく嬉しかった。
「どうしてそんな心配するの...私の気持ちも、体も、最初からずっと、譲治くんのものなのに...
こんなに感じるのはあなただけなのに...こんなに私の奥まで入って来れるのはあなただけ...」
それを聞いて譲治はますます昂り、深く強いひと突きで、依子の最奥に到達する。
きつく窄まった行き止まりをごつごつと蹂躙する。
「ああっ...ああっ...ああっっっ!
譲治くん、譲治くん、もうだめ...
ねえっ、私のそばにいて...私を離さないで...ずっと...そばにいて...」
依子はあまりの快感のせいか、それとも譲治への渇望の気持ちからか、涙を流しながら譲治を抱きしめ、足を譲治の腰に回す。
譲治はそんなふうに、依子が独占欲を見せるのは初めてだと思った。
頼られ、嫉妬されることが、うれしかった。
譲治も依子の体に腕を回して必死でしがみつくように抱きしめる。
下半身の全体重をかけて依子の最奥に入ろうと突き込む。
「愛しています。僕は依子さんを愛してる。
ずっと、死ぬまで、死んでも。あなたのそばにいます。」
「私も...譲治くんを愛してる。あなただけを愛してる。
今までも、これからも、どんな時も。あなたのそばを離れないわ...」
依子は嗚咽を漏らして泣いていた。
そして2人は同時に登り詰め、砕け散った。
ーーー
譲治は隣に寝そべっている依子の背中をゆっくりゆっくり撫でている。
譲治の指の関節が、依子の背中をかすめ、お尻の肉をさわさわと撫でる感触に陶然となりながら、そっと依子は話す。
「譲治くんはそんなに心配することないのに。
私みたいなおばさん、普通だれも気になんか留めないわ。
譲治くんがくれた指輪もつけてるし。」
そう言って左手の指輪を見せる。
その指輪は中指にはまっていたが、譲治はその手を取って、指輪を薬指にはめなおした。
あれ、緩いな。すぐ直しに行きましょう、と言いながら。
「本当は最初からこの指にはめたかったんですけどね。あなたが尻込みするんじゃないかって、遠慮してました。
今は堂々とここに僕のものって印を見せつけられる。」
そしてその上にキスを落とした。
「依子さんはねえ、だいたい隙がありすぎなんですよ。
誰にでもフランクで優しいから、みんな勘違いしちゃうんです。
自分に声かけてくるヤツなんていない、って変に自分のこと卑下してるから。
男なんてみんなバカなんだから、無闇に優しくしちゃダメですよ。」
「うーん、そうかなあ。
でも私があんまり考えずに最初、譲治くんにも声かけたから、譲治くんは私に気づいてくれたわけでしょ?」
「そりゃあ...まあね。
でももう今は僕という夫ができたわけだから、他の男は冷たくあしらってください。
依子さんはね、ちょっと下卑た言い方で申し訳ないですけど、自分で思ってるよりずっとエロいんですよ。
10代20代のガキはさておき、大人の男だとクラっと来ちゃう瞬間がままあります。それを自覚してください。」
譲治はちょっと怒ったふうに言う。
「自分にそんな部分があるとは到底信じがたいけど、譲治くんの心中を平穏に保つためなら十分気をつけるわ。」
依子は幸せそうに笑う。
依子の笑顔を見ると、譲治も胸の中があたたかく甘いものでじわっと満ちていくようだった。
ざわざわと音を立てる胸の奥に請われるように、譲治は依子の背中へ重なる。
依子の体を跨いで座りながら、その滑らかな背中に両手を滑らせる。
体を倒して首の後ろを甘噛みしたり舐めたりする。
両手で依子のお尻を割り開いて、真っ赤に濡れた襞を露出させる。
そこに先走りを垂らし続ける自分の昂りをくぷ、と少し入れたりすぐに出したり、擦り付ける。
「んん..はあ...譲治くん...」
依子が、枕に顔を突っ伏してくぐもった声で切なげに譲治を呼ぶ。
依子の悶える声を聞いてたまらず、譲治はずぶりと一気に最奥へ自分を突き入れた。
そして、突き当たりにまで入れたままぐりぐりと押し付け、腰を回しては、執拗に最奥の内壁を擦る。
「あああっっ...譲治くん!...これだと、すごい...深いの...深すぎる....」
依子が感極まったような声をあげる。
「痛い...?」
譲治は依子の赤くなった耳たぶを齧りながら、耳に唇をあててささやく。
「ううん....違うの....深すぎて、おかしくなりそうなの...どこかに連れていかれそう...ああんんっ....」
「僕もだ...あなたの中へ引き摺り込まれそうだ。
おかしくなって。僕のでおかしくなっていいよ...」
譲治は酔っ払ったような声音でそう言うと、さらに重い突きを依子の子宮口に繰り出す。
「ああ...もうだめ...もう...うんんんっ!....」
依子は快感が強すぎて唇を噛み締めながら、絶頂を迎えた。
譲治は噛み締めすぎて血が滲み始めた依子の真っ赤な唇を見るや、激しく白濁を放出する。
依子の子宮口が、譲治の硬い切先に吸い付き、内壁は奥から順に蠕動して、さらに引き込もうとする。
入り口付近は噛みちぎられるかと思うほど激しく収縮して、譲治を根元から絞りとろうとする。
依子のお尻が不規則にびくん、びくんと波打ち痙攣していた。
はあっ...はあっ...、譲治の息は上がり、依子の背中にしばらく崩れ落ちる。
「毎回だけど、どうしてこんなにいいんだろう。信じられない。依子さんはほんとにこの世の人じゃないみたいだ...」
依子をいい加減つぶさないように、と肘を立てて上半身を起こす。
「血が...」
横向きになっていた依子の顔を覗きこんで、ぺろりとその唇を舐めた。
妙に官能的なその行為に、自分でぞくり、とする。
激しく達したばかりなのに、また背骨の下の方からぞわっと快感が上がってきた。依子の内部に収めたままの分身がぴくり、と持ち上がり始める。
体勢を変えようと譲治がみじろぎすると、それまでまだ早い呼吸で目をつぶっていた依子が、うっすらと目を開けた。
依子の片手が、自分の背後に重なったままの譲治の腿にさわさわと触れたと思うと強く掴む。
「行かないで...そのまま...私の中にいて...まだ、足りないの...もっと...」
それを聞くと、譲治の分身は急激に硬さを増して完全に復活してしまった。
依子さんが、こんなふうにはっきり自分を求めてくれるのは、ひどくうれしい。
いつも自分ばかりが焦って求めているような気がしていたから。
依子も自分と同じくらい、自分を求めてくれていると思うと、昂らずにいられなかった。
「...ああ...依子さん...これ? これが欲しいの?...」
そう言うと、また背後からぐりり、とゆっくりゆっくり捏ね回しながら深く重く突き入れる。
「...うん...そうよ...ねえ、もっと...」
焦れているような声で依子が欲しがる。
「もっと、なに? どうして欲しいのかちゃんと言って。」
譲治はどうしても依子に縋り付かれたくて、意地悪してしまう。
わざと、ゆっくり動いて焦らす。
「ねえっ...お願い....もっと...ください...譲治くん....激しく....して...」
依子は身を捩りながら泣き声のような声音で懇願する。同時に自ら腰を動かす。
そんな依子の様子を見て、譲治は堪らず、依子の腰を持ち上げて四つん這いにさせる。
体を倒して依子の耳のそばで熱い吐息をかけながら囁く。
「強くするよ...あなたを壊す寸前まで」
そして後ろから激しく突き始めた。
譲治の腿と依子のお尻がぶつかり派手な音が鳴り響く。
依子は譲治の大きな動きに翻弄されて、髪を振り乱し豊かな胸が揺れる。
お尻はぶつかるたびにぐにゃぐにゃと形を変えて赤く染まり、打擲音と同時に水音も飛び散る。
「あんっ!あんっ...ああっ!」
依子はもう悲鳴のような声を上げるばかりだ。
じきに上半身はベッドに突っ伏してしまい、シーツに口を押さえつけて悲鳴を押し殺している。
譲治は、無抵抗な依子をひどく犯しているような、背徳的な快感で燃え上がっていたが、依子が喜んでいることはわかっている。
依子は悲鳴を上げながらも、自分のお尻に打ち付けている譲治の腿に片手を回し、筋肉を掴み爪を立て、もっともっと奥へ入って欲しいという風に力を込めて引き付けている。
そして依子の内部もまたどろどろに溶け崩れ、熱く潤み、譲治の突き込みの抵抗を増すような強烈な締め付けを加えていた。
「くっ...依子さん...ああ...すごい...出すよ...あなたの子宮へ...」
譲治はそう言うと、高速の出し入れの後に、ぎゅううと最奥に丸い切先を押し付け、依子の花芽を指で見つけぐりりと強めに擦った。
「ああああっっ!!」
依子がひときわ高い声で叫ぶ。
譲治はぐつり、と最奥のしこりに押し付けながら弾け飛んだ。
依子はそのままぐったりと崩れる。
譲治はその背中にまたも突っ伏してはあはあと激しく息をついている。
まだ息を切らしながら、体を起こして、依子の脚をゆっくり回し、正常位にさせた。
依子は目を閉じて早い呼吸をしている。胸元には汗が滲んでいた。
譲治はまだ息を切らしながらも、またゆるゆると動き始める。
3回も放った自らのものと、依子の愛液でもう蜜壺はどろどろの蜂蜜の海のようだ。
「もう、ほんとに信じられない。僕だってもうすぐ40だって言うのに。
3回出してもまだ復活するなんて...依子さんなんか食べ物に混ぜてない?」
はあはあ言う息の下から依子もやっと返事する。
「私だって...こんな何度も一晩に...譲治くんこそ私の知らない間に何か催眠術でもかけてない?」
「依子さんが色っぽすぎるのが悪いんだ」
譲治は昂りを動かしながら、依子の襞を撫でさすり、花芽を弄る。
「あんっ...だめ...そこ触られるとすぐ...」
依子の内壁がまたキツく譲治を絞り始める。
「譲治くんがうますぎるのよ...あんっ...ねえ...もうだめ...おかしくなっちゃう...」
依子はいやいやと頭を振って悶える。
「ああ...かわいいひと...いじめたくなる...あなたが泣き叫ぶのを見たい...」
そう言うと、依子の両足を肩に担ぎ、真上から重い突き込みで、依子の内壁と最奥を蹂躙し始める。
「いやいやっ...だめっ...もうだめ..こわれちゃう...ああっ...んんんんっ!」
依子は叫ぶと、全身を跳ね上げて上り詰めた。
譲治もここぞとばかりに全体重をかけて、最後の一突きの果てに、白濁を依子の最奥へ放った。
ゆっくり、脳裏に刻みつけるように、丁寧にお互いの服を脱がせ合う。まだ夕方の、薄明かりが差し込む寝室、ベッドの上で座りながら、一枚ずつ服を剥いでは、手を這わせ、口付けを交わす。
依子が譲治のTシャツを脱がせる。
鎖骨に唇を這わせ、胸の筋肉に吸い付く。その力強さを手のひらいっぱいに感じたくて、依子の両手が譲治の上半身を這い回る。
譲治はそのむず痒さをそのまま返すように、依子のブラに手をかけてホックを外しそっと脱がせた。
依子の首の後ろに手を当てて上向かせ、首筋に歯を立てる。
そして依子を押し倒して、肌に飛び込むように夢中になって口付けを始めた。唇を這わせ、依子の肌を吸い舐める合間に、譲治は言葉を紡いでいく。
「...あなたの肌に吸い付きたい、と漠然と思い浮かんだのは、あなたが着物を着ているのを見た時だった。」
乳房を手で揉みしだきながら言う。
「紅い襟に囲まれた白いうなじがあまりに艶めかしくて、真っ赤な唇がいつまでも忘れられなかった。」
胸の蕾を摘んで弾く。
「んんっ...」
譲治の奥底にしまっていた思いが、依子の内部に直接響くようだった。
「あなたの唇は、最初からずっと、僕の頭にこびりついていた。
一緒にいた斉藤さんに嫉妬した。」
胸に齧り付き、硬くしこった蕾を吸い上げる。
「あっ...あ...」
「あなたの紅い唇を僕だけのものにしたかった。
僕だけを見てほしいと、ずっと思っていました。」
そう言うと、譲治は顔を上げて依子を見つめ、また深く口付ける。
息を切らしながら依子は言う。
「私が想っていたのは、譲治くんだけなのに...深みにはまらないよう我慢していたけど...」
「ほんとに? もっと早くあなたを自分のものにしてしまえば良かった...」
安堵したように、微笑みを浮かべながら譲治は依子の身体に飛び込んでいく。
胸から下へ少しずつキスを落としながらお腹の肉にも齧り付く。
依子はいつも腰回りの肉付きを恥ずかしがっているが、譲治はその豊かさが好きだった。
肌はみずみずしくしっとりとして手に吸い付き、ふわふわと譲治の武骨な手を包むようだ。
さらに下へと降りていき、内股に強く吸い付き跡をつける。
誰も見ないこの場所に、自分だけの所有印をつけることにひどく興奮する。
そして、中央の下生えを手で避けて優しく指で開く。
開くたびに、すっかり紅く充血して濡れて誘うこの甘い肉襞を見るといつも、もう我慢できず乱暴に押し入ってしまいたくなる。
その衝動を懸命に押し留めて、吸い付く。
「ああっ...あっ...あ...」
依子の喘ぎ声がどんどん高くなる。
舌と唇の動きを激しくして依子を追い詰める。
「あっ..あっ...譲治くん...」
もう登り詰めそうな依子を見て、譲治は口元を拭い今度は指をゆっくり確実に差し入れた。
2本の指で、中を掻き乱す。
依子の顔を下から見上げながら、訴えるように言う。
「依子さん...あなたを乱れさせるのは僕だけだ...」
そして激しく指を動かし、出し入れする。時折、親指で花芽を揺する。
「あんっ...あっ...譲治くん...譲治くんだけよ...私...こんなふうになるのはあなただけ...ああっ...ねえっ...もう...」
依子はもう限界なようだ。
「ああっ...!」
依子の内部が激しく収縮して、達し始めた、と同時に譲治は指を抜いて、自らの張り詰め切った昂りを依子の中に沈ませた。
ぎちぎちと締め付け絞り上げるような依子の、潤んだ蜜壺の感触をを食いしばりながら味わい、懸命に動く。
依子は達している最中に、さらに昂りを突き入れられたので、続け様に強烈な快感を与えられて、もう気が狂いそうなほど気持ち良くなってしまう。
悲鳴のような喘ぎ声を上げている。
「依子さん...依子さん...僕以外の男を見ないで...浮気なんか絶対に許さない...あなたは僕だけのものだ...」
譲治は激しい快感に浮かされながら、うわごとのように独占欲を丸出しにして依子を苛む。
依子はそんな譲治の言葉がひどく嬉しかった。
「どうしてそんな心配するの...私の気持ちも、体も、最初からずっと、譲治くんのものなのに...
こんなに感じるのはあなただけなのに...こんなに私の奥まで入って来れるのはあなただけ...」
それを聞いて譲治はますます昂り、深く強いひと突きで、依子の最奥に到達する。
きつく窄まった行き止まりをごつごつと蹂躙する。
「ああっ...ああっ...ああっっっ!
譲治くん、譲治くん、もうだめ...
ねえっ、私のそばにいて...私を離さないで...ずっと...そばにいて...」
依子はあまりの快感のせいか、それとも譲治への渇望の気持ちからか、涙を流しながら譲治を抱きしめ、足を譲治の腰に回す。
譲治はそんなふうに、依子が独占欲を見せるのは初めてだと思った。
頼られ、嫉妬されることが、うれしかった。
譲治も依子の体に腕を回して必死でしがみつくように抱きしめる。
下半身の全体重をかけて依子の最奥に入ろうと突き込む。
「愛しています。僕は依子さんを愛してる。
ずっと、死ぬまで、死んでも。あなたのそばにいます。」
「私も...譲治くんを愛してる。あなただけを愛してる。
今までも、これからも、どんな時も。あなたのそばを離れないわ...」
依子は嗚咽を漏らして泣いていた。
そして2人は同時に登り詰め、砕け散った。
ーーー
譲治は隣に寝そべっている依子の背中をゆっくりゆっくり撫でている。
譲治の指の関節が、依子の背中をかすめ、お尻の肉をさわさわと撫でる感触に陶然となりながら、そっと依子は話す。
「譲治くんはそんなに心配することないのに。
私みたいなおばさん、普通だれも気になんか留めないわ。
譲治くんがくれた指輪もつけてるし。」
そう言って左手の指輪を見せる。
その指輪は中指にはまっていたが、譲治はその手を取って、指輪を薬指にはめなおした。
あれ、緩いな。すぐ直しに行きましょう、と言いながら。
「本当は最初からこの指にはめたかったんですけどね。あなたが尻込みするんじゃないかって、遠慮してました。
今は堂々とここに僕のものって印を見せつけられる。」
そしてその上にキスを落とした。
「依子さんはねえ、だいたい隙がありすぎなんですよ。
誰にでもフランクで優しいから、みんな勘違いしちゃうんです。
自分に声かけてくるヤツなんていない、って変に自分のこと卑下してるから。
男なんてみんなバカなんだから、無闇に優しくしちゃダメですよ。」
「うーん、そうかなあ。
でも私があんまり考えずに最初、譲治くんにも声かけたから、譲治くんは私に気づいてくれたわけでしょ?」
「そりゃあ...まあね。
でももう今は僕という夫ができたわけだから、他の男は冷たくあしらってください。
依子さんはね、ちょっと下卑た言い方で申し訳ないですけど、自分で思ってるよりずっとエロいんですよ。
10代20代のガキはさておき、大人の男だとクラっと来ちゃう瞬間がままあります。それを自覚してください。」
譲治はちょっと怒ったふうに言う。
「自分にそんな部分があるとは到底信じがたいけど、譲治くんの心中を平穏に保つためなら十分気をつけるわ。」
依子は幸せそうに笑う。
依子の笑顔を見ると、譲治も胸の中があたたかく甘いものでじわっと満ちていくようだった。
ざわざわと音を立てる胸の奥に請われるように、譲治は依子の背中へ重なる。
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体を倒して首の後ろを甘噛みしたり舐めたりする。
両手で依子のお尻を割り開いて、真っ赤に濡れた襞を露出させる。
そこに先走りを垂らし続ける自分の昂りをくぷ、と少し入れたりすぐに出したり、擦り付ける。
「んん..はあ...譲治くん...」
依子が、枕に顔を突っ伏してくぐもった声で切なげに譲治を呼ぶ。
依子の悶える声を聞いてたまらず、譲治はずぶりと一気に最奥へ自分を突き入れた。
そして、突き当たりにまで入れたままぐりぐりと押し付け、腰を回しては、執拗に最奥の内壁を擦る。
「あああっっ...譲治くん!...これだと、すごい...深いの...深すぎる....」
依子が感極まったような声をあげる。
「痛い...?」
譲治は依子の赤くなった耳たぶを齧りながら、耳に唇をあててささやく。
「ううん....違うの....深すぎて、おかしくなりそうなの...どこかに連れていかれそう...ああんんっ....」
「僕もだ...あなたの中へ引き摺り込まれそうだ。
おかしくなって。僕のでおかしくなっていいよ...」
譲治は酔っ払ったような声音でそう言うと、さらに重い突きを依子の子宮口に繰り出す。
「ああ...もうだめ...もう...うんんんっ!....」
依子は快感が強すぎて唇を噛み締めながら、絶頂を迎えた。
譲治は噛み締めすぎて血が滲み始めた依子の真っ赤な唇を見るや、激しく白濁を放出する。
依子の子宮口が、譲治の硬い切先に吸い付き、内壁は奥から順に蠕動して、さらに引き込もうとする。
入り口付近は噛みちぎられるかと思うほど激しく収縮して、譲治を根元から絞りとろうとする。
依子のお尻が不規則にびくん、びくんと波打ち痙攣していた。
はあっ...はあっ...、譲治の息は上がり、依子の背中にしばらく崩れ落ちる。
「毎回だけど、どうしてこんなにいいんだろう。信じられない。依子さんはほんとにこの世の人じゃないみたいだ...」
依子をいい加減つぶさないように、と肘を立てて上半身を起こす。
「血が...」
横向きになっていた依子の顔を覗きこんで、ぺろりとその唇を舐めた。
妙に官能的なその行為に、自分でぞくり、とする。
激しく達したばかりなのに、また背骨の下の方からぞわっと快感が上がってきた。依子の内部に収めたままの分身がぴくり、と持ち上がり始める。
体勢を変えようと譲治がみじろぎすると、それまでまだ早い呼吸で目をつぶっていた依子が、うっすらと目を開けた。
依子の片手が、自分の背後に重なったままの譲治の腿にさわさわと触れたと思うと強く掴む。
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それを聞くと、譲治の分身は急激に硬さを増して完全に復活してしまった。
依子さんが、こんなふうにはっきり自分を求めてくれるのは、ひどくうれしい。
いつも自分ばかりが焦って求めているような気がしていたから。
依子も自分と同じくらい、自分を求めてくれていると思うと、昂らずにいられなかった。
「...ああ...依子さん...これ? これが欲しいの?...」
そう言うと、また背後からぐりり、とゆっくりゆっくり捏ね回しながら深く重く突き入れる。
「...うん...そうよ...ねえ、もっと...」
焦れているような声で依子が欲しがる。
「もっと、なに? どうして欲しいのかちゃんと言って。」
譲治はどうしても依子に縋り付かれたくて、意地悪してしまう。
わざと、ゆっくり動いて焦らす。
「ねえっ...お願い....もっと...ください...譲治くん....激しく....して...」
依子は身を捩りながら泣き声のような声音で懇願する。同時に自ら腰を動かす。
そんな依子の様子を見て、譲治は堪らず、依子の腰を持ち上げて四つん這いにさせる。
体を倒して依子の耳のそばで熱い吐息をかけながら囁く。
「強くするよ...あなたを壊す寸前まで」
そして後ろから激しく突き始めた。
譲治の腿と依子のお尻がぶつかり派手な音が鳴り響く。
依子は譲治の大きな動きに翻弄されて、髪を振り乱し豊かな胸が揺れる。
お尻はぶつかるたびにぐにゃぐにゃと形を変えて赤く染まり、打擲音と同時に水音も飛び散る。
「あんっ!あんっ...ああっ!」
依子はもう悲鳴のような声を上げるばかりだ。
じきに上半身はベッドに突っ伏してしまい、シーツに口を押さえつけて悲鳴を押し殺している。
譲治は、無抵抗な依子をひどく犯しているような、背徳的な快感で燃え上がっていたが、依子が喜んでいることはわかっている。
依子は悲鳴を上げながらも、自分のお尻に打ち付けている譲治の腿に片手を回し、筋肉を掴み爪を立て、もっともっと奥へ入って欲しいという風に力を込めて引き付けている。
そして依子の内部もまたどろどろに溶け崩れ、熱く潤み、譲治の突き込みの抵抗を増すような強烈な締め付けを加えていた。
「くっ...依子さん...ああ...すごい...出すよ...あなたの子宮へ...」
譲治はそう言うと、高速の出し入れの後に、ぎゅううと最奥に丸い切先を押し付け、依子の花芽を指で見つけぐりりと強めに擦った。
「ああああっっ!!」
依子がひときわ高い声で叫ぶ。
譲治はぐつり、と最奥のしこりに押し付けながら弾け飛んだ。
依子はそのままぐったりと崩れる。
譲治はその背中にまたも突っ伏してはあはあと激しく息をついている。
まだ息を切らしながら、体を起こして、依子の脚をゆっくり回し、正常位にさせた。
依子は目を閉じて早い呼吸をしている。胸元には汗が滲んでいた。
譲治はまだ息を切らしながらも、またゆるゆると動き始める。
3回も放った自らのものと、依子の愛液でもう蜜壺はどろどろの蜂蜜の海のようだ。
「もう、ほんとに信じられない。僕だってもうすぐ40だって言うのに。
3回出してもまだ復活するなんて...依子さんなんか食べ物に混ぜてない?」
はあはあ言う息の下から依子もやっと返事する。
「私だって...こんな何度も一晩に...譲治くんこそ私の知らない間に何か催眠術でもかけてない?」
「依子さんが色っぽすぎるのが悪いんだ」
譲治は昂りを動かしながら、依子の襞を撫でさすり、花芽を弄る。
「あんっ...だめ...そこ触られるとすぐ...」
依子の内壁がまたキツく譲治を絞り始める。
「譲治くんがうますぎるのよ...あんっ...ねえ...もうだめ...おかしくなっちゃう...」
依子はいやいやと頭を振って悶える。
「ああ...かわいいひと...いじめたくなる...あなたが泣き叫ぶのを見たい...」
そう言うと、依子の両足を肩に担ぎ、真上から重い突き込みで、依子の内壁と最奥を蹂躙し始める。
「いやいやっ...だめっ...もうだめ..こわれちゃう...ああっ...んんんんっ!」
依子は叫ぶと、全身を跳ね上げて上り詰めた。
譲治もここぞとばかりに全体重をかけて、最後の一突きの果てに、白濁を依子の最奥へ放った。
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