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長編版
17 殿下視点 アシュレイ視点
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身振りで対面のソファを示すと、アシュレイは一礼して腰を下ろした。
「なぜそのような嘘をついた」
責めるつもりは全くないが、意味のない嘘を付かない男だからこそ、理由は聞かねばならない。
「申し訳ございません。殿下があの女生徒に勉強をお教えになるおつもりかと思いまして」
「……教えてはいけなかったかな?」
嘘を付いてまで止めるほどのことだろうか?
「殿下。お耳に入れないと判断したのは僕で、ご友人方に気を配るよう頼んだのも僕です。しかし判断を誤りました。今更にはなりますが、一つお耳に入れたいことがございます」
どうやらかなり深刻な話のようだ。
気を引き締めて頷き、続きを促した。
「今、女生徒達の間で殿下に関する噂が流れているのです」
「……俺に関する?」
なんだろうか。……まさかっ!
「リシュフィ嬢に振られ続けていることがついに知れたか……!?」
「……いえ」
ほっと胸を撫で下ろした。これが周知となれば王家の一員として恥以外の何物でもない。が、アシュレイの表情は硬い。どうやら噂とはこれに匹敵する内容のようだ。
アシュレイは一つ息を吐いた。
そうして告げられた内容に、耳を疑った。
「流れているのは、殿下が先ほどの娘を寵愛なさっているとの噂でございます」
ちょうあい……………………?
「────なんのことだ!!? あの娘とは今日初めて会ったというのにどうしてそのような噂が流れる!?」
「初めてではありません、殿下。僕が把握しているだけでも殿下は五回ほどあの娘と話をなされています」
アシュレイから告げられた内容に愕然とする。
「全く覚えておらん……」
「それも無理はありません。初めの三回はいずれも他愛の無い話ばかりでしたから」
しかしアシュレイが言うのは、初めの三回とやらで先に声をかけたのはいずれも俺からだという。
「あの娘が殿下の目の前で、階段から足を踏み外したのです。落ちそうになったところを殿下が支えて助けられました。あれ自体に問題はありませんでしたし、そこで娘が殿下に名乗るのもおかしな話ではありません。
二度目は殿下の目の前で転び、殿下が助け起こされました。三度目は落とし物を探しているところに殿下が出会しました。当然、探すのを殿下は手伝われています」
どれもこれも全く覚えのない……いや、どことなく覚えはあるがそれが全て同じ娘だったとは気付かなかった。
「僕も実のところ同じ女生徒だとは気付いていなかったのですが、三度目の邂逅ののちに一年の女生徒達の間で噂が流れ始めたそうです。教えてくださったのはエレシア嬢ですよ」
※
「アシュレイ様」
決して聴き間違えようのない声が久しぶりに僕の名前を呼んだ。
すぐに振り返ると人目がないからだろう渋面のエレシア嬢が立っている。
「君から呼びかけてもらえるなんていつぶりだろう。嬉しいな。どうかした?」
「用がなければ声など掛けません。内密にお耳に入れたいお話がございますの。わたくしのサロンにお越しいただけませんか。──今すぐに」
今すぐとは。
公爵家の娘としての教育を受けたエレシア嬢が使用人ならともかく同じ貴族である僕に約束もなしに声をかけるのには、かなり違和感を覚えた。
それだけの緊急事態だということだ。
「わかった。一緒に向かってもいいかな?」
いつもなら隣り合って歩くことを嫌がるエレシア嬢が緊張を孕んだ表情で頷き、怪しまれない程度に急ぎ足でサロンへと向かった。
そして聞かされた話はあまりにも荒唐無稽にすぎた。
「……あの殿下がリシュフィ嬢以外を可愛がっておられる……って?」
「そうです。あの、殿下がです」
お互い『あの』に、やや力が入るのは仕方のないことだろうと思う。
なにせ殿下は隙あらば婚約者殿に会うために学校中の廊下を歩き回る方だ。そしてリシュフィ嬢の友人を見かけたら声をかけられるのだ。
「リシュフィ嬢を見かけなかったかな?」と。
決してお暇なのではない。婚約者との時間を大切になさる慈愛深い方なだけだ。
「馬鹿げているな。しかし一年生とはいえ貴族令嬢が公にそのような愚かな噂に興じるとは情けない」
「……ですけれど、殿下が同じ女生徒を三度にも渡って助けられたのは事実でございましょう。まさか、その女生徒を側妃にお考えなのではありませんわよね……?」
エレシア嬢の目に珍しく殿下への非難が浮かぶが無理もない。
事実、他国には王妃を大切にしながらも側妃を迎えられる王もいる。
殿下がリシュフィ嬢を愛しているのは僕もエレシア嬢もわかりきったことではあるが、王族の婚姻と僕達とでは同じように考えてはいけない。
しかし僕は首を振った。
「そのように器用なことがお出来になる方なら、リシュフィ嬢の手くらいとうに握っているよ」
これだけは確信を持って言えた。
殿下は婚約者でありながらリシュフィ嬢の手を握るのにも赤面するような方だ。もう一人の妃を迎えるなど出来るはずがない。
エレシア嬢がわざとらしく咳払いをした。
笑うのを誤魔化したな。
「……それで、リシュフィ嬢はその噂を知って、どのような様子かな。気にしている?」
笑ったことへの追求を避けて、気になっていたことを尋ねた。
殿下が他の女に目移りしていると知れば、あのリシュフィ嬢でもさすがに心穏やかではいられないのではないか。
しかしエレシア嬢は首を振った。
「……あの子の耳には入れておりません。殿下のお心を確認してからの方が良いかと思いまして」
思わず目を瞬いた。
「リシュフィ嬢は知らない?」
「ええ。わざわざ知らせる必要などありませんでしょう。自分の婚約者が他の女性と、などと。良い気分をするはずがありませんもの」
当然のように話すエレシア嬢はなんとも凜然としていて、美しかった。
この人はきっと、その噂を耳にしてすぐに情報規制を敷いたのだ。それで僕の耳にも入っていなかったのだから、なんと見事な手腕かと感動した。
「しかし噂はそう簡単に消えるものではありません。より密やかに交わされる噂は籠の中の鳥達にとってはどれほど楽しい遊びにも変えられませんもの。もちろんリシュフィ様に対する叛意などではありませんけれど……」
「当事者ではないから気楽に交わされるただの話題なわけだね」
「ええ。ご自分の身になって考えてみなさいと何度注意したか分かりませんわ」
そう言って顔に暗い影の落ちたこの人の考えていることが、手に取るようにわかる。
きっと、この人はこう思っているのだ。
『あなたは殿下の婚約者の座を狙っているわたくしが何を言うかと軽蔑されるでしょうけど』と。
そんなことを思うはずがないが、そう言ったところで、この人は社交辞令に捉えてしまうだろう。
「──教えてくれてありがとう、エレシア嬢」
だから、浮かべた笑顔に込める。
君を嫌うなんてこと絶対にないんだよと。
本当に、何回同じことを言えばわかってくれるのかな。
エレシア嬢はちらりとこちらに目を向けたが、すぐに逸らされてしまった。
そう簡単に信じてくれる人なら苦労はない。
今は殿下の噂への対応が先だ。
「今後、殿下の身辺には気を配るよ。けどこの噂は殿下のお耳には入れないでおこうと思う」
偶然三度も同じ娘を助けたことで噂が流れてしまったのだろうが、社交界ではいくらでも根も葉もない噂が飛び交っている。その内容はもちろん楽しいものばかりではない。わざわざ殿下のお耳に入れて煩わせるのは申し訳ないし、今後は僕や友人方が殿下とその娘を近付けないよう気を付けていれば良いだけだ。
「あなた様がそう仰るならわたくしは結構です。リシュフィ様には今後も知られぬよう気を付けておきましょう」
「そっちは君に任せるよ」と頷いて、サロンのティーテーブルに目を向けた。
実は僕達はサロンに着いてから、立ったまま話をしていたのだ。
事態が気になっていたからとは言え、せっかくサロンにお呼ばれしたのだからこのまま帰るのは勿体無い。
リシュフィ嬢のサロンにあるテーブルは丸く、四、五人でお茶を楽しむようなこじんまりとしたものだが、エレシア嬢の使うテーブルは違う。それこそ晩餐にも使えるような広々とした長方形のものがサロンの中央に堂々と鎮座していた。
エレシア嬢の趣味ではないそれに視線を向けたこととその意図には気付いただろうが、エレシア嬢は「用件は以上です。ご足労お掛け致しました」と素気無く辞去を促してくる。
ここで帰ってたまるかと、どんなご令嬢も引き止めるだろう満面の笑みを浮かべてみせた。
「名門エドワーズ家の姫君がまさか客にお茶も出してくれないなんてこと、あるはずがないよねぇ?」
目の前にある、整った赤い唇の両端がゆるりと上がった。
「あなた様がお客様を自認なさっておいでだとは存じ上げませんでした。お心得違いですわ。お引き取りを」
久々に見た愛しい人の笑顔のなんと美しいことか。
見惚れている間に見事に公爵家の令嬢を貫きつつ追い出されてしまった。
「この手厳しさはリシュフィ嬢以上じゃないかな……」
無自覚か自覚あり。
はたしてどちらがマシかな?
独りごちた僕に返事をくれる人などどこにもいない。
深いため息が漏れるがふざけている場合ではない。ご友人方と対策を立てないと。
そうして友人方を味方につけ、殿下をあの娘から遠ざけるよう気を配ること数日。あの東屋での事故が起き、そして今日。あの娘は自分から殿下に話しかけてきたのだ。
「なぜそのような嘘をついた」
責めるつもりは全くないが、意味のない嘘を付かない男だからこそ、理由は聞かねばならない。
「申し訳ございません。殿下があの女生徒に勉強をお教えになるおつもりかと思いまして」
「……教えてはいけなかったかな?」
嘘を付いてまで止めるほどのことだろうか?
「殿下。お耳に入れないと判断したのは僕で、ご友人方に気を配るよう頼んだのも僕です。しかし判断を誤りました。今更にはなりますが、一つお耳に入れたいことがございます」
どうやらかなり深刻な話のようだ。
気を引き締めて頷き、続きを促した。
「今、女生徒達の間で殿下に関する噂が流れているのです」
「……俺に関する?」
なんだろうか。……まさかっ!
「リシュフィ嬢に振られ続けていることがついに知れたか……!?」
「……いえ」
ほっと胸を撫で下ろした。これが周知となれば王家の一員として恥以外の何物でもない。が、アシュレイの表情は硬い。どうやら噂とはこれに匹敵する内容のようだ。
アシュレイは一つ息を吐いた。
そうして告げられた内容に、耳を疑った。
「流れているのは、殿下が先ほどの娘を寵愛なさっているとの噂でございます」
ちょうあい……………………?
「────なんのことだ!!? あの娘とは今日初めて会ったというのにどうしてそのような噂が流れる!?」
「初めてではありません、殿下。僕が把握しているだけでも殿下は五回ほどあの娘と話をなされています」
アシュレイから告げられた内容に愕然とする。
「全く覚えておらん……」
「それも無理はありません。初めの三回はいずれも他愛の無い話ばかりでしたから」
しかしアシュレイが言うのは、初めの三回とやらで先に声をかけたのはいずれも俺からだという。
「あの娘が殿下の目の前で、階段から足を踏み外したのです。落ちそうになったところを殿下が支えて助けられました。あれ自体に問題はありませんでしたし、そこで娘が殿下に名乗るのもおかしな話ではありません。
二度目は殿下の目の前で転び、殿下が助け起こされました。三度目は落とし物を探しているところに殿下が出会しました。当然、探すのを殿下は手伝われています」
どれもこれも全く覚えのない……いや、どことなく覚えはあるがそれが全て同じ娘だったとは気付かなかった。
「僕も実のところ同じ女生徒だとは気付いていなかったのですが、三度目の邂逅ののちに一年の女生徒達の間で噂が流れ始めたそうです。教えてくださったのはエレシア嬢ですよ」
※
「アシュレイ様」
決して聴き間違えようのない声が久しぶりに僕の名前を呼んだ。
すぐに振り返ると人目がないからだろう渋面のエレシア嬢が立っている。
「君から呼びかけてもらえるなんていつぶりだろう。嬉しいな。どうかした?」
「用がなければ声など掛けません。内密にお耳に入れたいお話がございますの。わたくしのサロンにお越しいただけませんか。──今すぐに」
今すぐとは。
公爵家の娘としての教育を受けたエレシア嬢が使用人ならともかく同じ貴族である僕に約束もなしに声をかけるのには、かなり違和感を覚えた。
それだけの緊急事態だということだ。
「わかった。一緒に向かってもいいかな?」
いつもなら隣り合って歩くことを嫌がるエレシア嬢が緊張を孕んだ表情で頷き、怪しまれない程度に急ぎ足でサロンへと向かった。
そして聞かされた話はあまりにも荒唐無稽にすぎた。
「……あの殿下がリシュフィ嬢以外を可愛がっておられる……って?」
「そうです。あの、殿下がです」
お互い『あの』に、やや力が入るのは仕方のないことだろうと思う。
なにせ殿下は隙あらば婚約者殿に会うために学校中の廊下を歩き回る方だ。そしてリシュフィ嬢の友人を見かけたら声をかけられるのだ。
「リシュフィ嬢を見かけなかったかな?」と。
決してお暇なのではない。婚約者との時間を大切になさる慈愛深い方なだけだ。
「馬鹿げているな。しかし一年生とはいえ貴族令嬢が公にそのような愚かな噂に興じるとは情けない」
「……ですけれど、殿下が同じ女生徒を三度にも渡って助けられたのは事実でございましょう。まさか、その女生徒を側妃にお考えなのではありませんわよね……?」
エレシア嬢の目に珍しく殿下への非難が浮かぶが無理もない。
事実、他国には王妃を大切にしながらも側妃を迎えられる王もいる。
殿下がリシュフィ嬢を愛しているのは僕もエレシア嬢もわかりきったことではあるが、王族の婚姻と僕達とでは同じように考えてはいけない。
しかし僕は首を振った。
「そのように器用なことがお出来になる方なら、リシュフィ嬢の手くらいとうに握っているよ」
これだけは確信を持って言えた。
殿下は婚約者でありながらリシュフィ嬢の手を握るのにも赤面するような方だ。もう一人の妃を迎えるなど出来るはずがない。
エレシア嬢がわざとらしく咳払いをした。
笑うのを誤魔化したな。
「……それで、リシュフィ嬢はその噂を知って、どのような様子かな。気にしている?」
笑ったことへの追求を避けて、気になっていたことを尋ねた。
殿下が他の女に目移りしていると知れば、あのリシュフィ嬢でもさすがに心穏やかではいられないのではないか。
しかしエレシア嬢は首を振った。
「……あの子の耳には入れておりません。殿下のお心を確認してからの方が良いかと思いまして」
思わず目を瞬いた。
「リシュフィ嬢は知らない?」
「ええ。わざわざ知らせる必要などありませんでしょう。自分の婚約者が他の女性と、などと。良い気分をするはずがありませんもの」
当然のように話すエレシア嬢はなんとも凜然としていて、美しかった。
この人はきっと、その噂を耳にしてすぐに情報規制を敷いたのだ。それで僕の耳にも入っていなかったのだから、なんと見事な手腕かと感動した。
「しかし噂はそう簡単に消えるものではありません。より密やかに交わされる噂は籠の中の鳥達にとってはどれほど楽しい遊びにも変えられませんもの。もちろんリシュフィ様に対する叛意などではありませんけれど……」
「当事者ではないから気楽に交わされるただの話題なわけだね」
「ええ。ご自分の身になって考えてみなさいと何度注意したか分かりませんわ」
そう言って顔に暗い影の落ちたこの人の考えていることが、手に取るようにわかる。
きっと、この人はこう思っているのだ。
『あなたは殿下の婚約者の座を狙っているわたくしが何を言うかと軽蔑されるでしょうけど』と。
そんなことを思うはずがないが、そう言ったところで、この人は社交辞令に捉えてしまうだろう。
「──教えてくれてありがとう、エレシア嬢」
だから、浮かべた笑顔に込める。
君を嫌うなんてこと絶対にないんだよと。
本当に、何回同じことを言えばわかってくれるのかな。
エレシア嬢はちらりとこちらに目を向けたが、すぐに逸らされてしまった。
そう簡単に信じてくれる人なら苦労はない。
今は殿下の噂への対応が先だ。
「今後、殿下の身辺には気を配るよ。けどこの噂は殿下のお耳には入れないでおこうと思う」
偶然三度も同じ娘を助けたことで噂が流れてしまったのだろうが、社交界ではいくらでも根も葉もない噂が飛び交っている。その内容はもちろん楽しいものばかりではない。わざわざ殿下のお耳に入れて煩わせるのは申し訳ないし、今後は僕や友人方が殿下とその娘を近付けないよう気を付けていれば良いだけだ。
「あなた様がそう仰るならわたくしは結構です。リシュフィ様には今後も知られぬよう気を付けておきましょう」
「そっちは君に任せるよ」と頷いて、サロンのティーテーブルに目を向けた。
実は僕達はサロンに着いてから、立ったまま話をしていたのだ。
事態が気になっていたからとは言え、せっかくサロンにお呼ばれしたのだからこのまま帰るのは勿体無い。
リシュフィ嬢のサロンにあるテーブルは丸く、四、五人でお茶を楽しむようなこじんまりとしたものだが、エレシア嬢の使うテーブルは違う。それこそ晩餐にも使えるような広々とした長方形のものがサロンの中央に堂々と鎮座していた。
エレシア嬢の趣味ではないそれに視線を向けたこととその意図には気付いただろうが、エレシア嬢は「用件は以上です。ご足労お掛け致しました」と素気無く辞去を促してくる。
ここで帰ってたまるかと、どんなご令嬢も引き止めるだろう満面の笑みを浮かべてみせた。
「名門エドワーズ家の姫君がまさか客にお茶も出してくれないなんてこと、あるはずがないよねぇ?」
目の前にある、整った赤い唇の両端がゆるりと上がった。
「あなた様がお客様を自認なさっておいでだとは存じ上げませんでした。お心得違いですわ。お引き取りを」
久々に見た愛しい人の笑顔のなんと美しいことか。
見惚れている間に見事に公爵家の令嬢を貫きつつ追い出されてしまった。
「この手厳しさはリシュフィ嬢以上じゃないかな……」
無自覚か自覚あり。
はたしてどちらがマシかな?
独りごちた僕に返事をくれる人などどこにもいない。
深いため息が漏れるがふざけている場合ではない。ご友人方と対策を立てないと。
そうして友人方を味方につけ、殿下をあの娘から遠ざけるよう気を配ること数日。あの東屋での事故が起き、そして今日。あの娘は自分から殿下に話しかけてきたのだ。
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