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第27話 エリサの問題と視えてる未来とボール
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「どういうことだ?」
物語は終わってない。
エリサの言葉の真意を尋ねると、エリサは人差し指を立てて言った。
「では、ここで問題です」
「急だな」
「人間さん、これまで生息していなかった“エルフ殺し”の異名を持つ花が、偶然エルフの村の近くの洞窟に生えて、そこに偶然モンスターたちが引き寄せられるなんてこと、あると思う?」
「それは……無いとは言えなくても、可能性は限りなく低い。つまりは、誰かが意図的に、あの洞窟にフィエンデルカンミラを植えたって言いたいのか?」
「ご名答~」
エリサはグーサインを出してはにかむ。
いや、まじでこれ映像と喋ってるんだよな。
ひとつひとつの会話のままで、本当に完璧なんだけど。
でも考えてみれば、俺が燃やすためにあの花を抜いた時、やけにすんなり根っこまでいけた印象があった。
そういう特徴の花なのかと、その時は特に気にも留めなかったけど、誰かがあそこにわざと植えたのだとしたら、そこまで根を張ってなかったのも納得がいく。
「その黒幕が誰なのか、そこはごめんね。私にもまだ視えてないんだ~。でもこの先、今回よりも大きな脅威がやってくる未来が視えてる。あ、今すぐってわけじゃないよ? 全然まだまだ先の話」
「そんな……」
「……」
リルとミルは、とても不安そうな表情を浮かべる。
今回だって、最終的には猛獣ぬいぐるみたちが蹂躙してくれたけど、一時は大ピンチだったわけだ。
それを超える脅威ともなれば、怖くなるのも無理はない。
ていうか、俺だって不安は感じる。
「心配しないで~」
双子を安心させるように、エリサは柔らかな笑顔を浮かべた。
よっぽど彼女に対する信頼があるのだろう。
その表情と一言だけで、リルとミルの緊張がかなり和らぐ。
「その脅威が襲う時、私も村に戻って一緒に立ち向かうから。今の私に視えてるのは、人間さんと私たちが協力して勝利を収める未来よ」
俺とエリサたちが協力。
ということは、エリサは俺がこの村で生きている間に帰ってくるってことだ。
彼女に会える。すごく楽しみだな。
「さて~。そろそろ、一旦お別れね~。やっぱりこれくらいの時間が、映像を記録しておくには限界なのよ~」
「十分に長いと思うぞ?」
「ふふふっ。ありがと~。それじゃあ人間さん、会えるのを楽しみにしてるわ~。リルもミルも、成長した姿を見せてね~」
「うん。ぜったい、エリサみたくすごいものつくる」
「はい! がんばります!」
「頼もしいわ~。それじゃあ~、またね~」
その言葉を最後に、エリサの体が目の前から消え去る。
ただでさえ、こんな映像を作るだけですごいのだ。
それなのに未来を視て、俺たちの言葉に全く違和感のない間合いで返してくるなんて芸当までしてきてる。
映像が起動したタイミングも完璧だったし、末恐ろしいという他ないな。
「あー、びっくりした」
「エリサ、やっぱりすごい」
2人とも、懐かしい顔に逢えて嬉しそうだ。
エリサの視た未来が本当だとしても、そんなに悲観することはないのかもしれない。
例え脅威がこれから来るとしても、あれだけの力を持つエリサが、帰ってきて一緒に立ち向かうと言ってくれたのだ。
リルもミルも安心したことだろうし。
「ケントさん! もうすこし、ここであそんでいきましょう!」
「そうだな。何をする?」
「ボールあそびはどうでしょう!」
ミルは地面にあったボールを拾い上げると、俺の方にていっと投げた。
なかなか良い球を投げる。
日ごろたくさん動き回っていることもあって、運動神経が良いんだろうな。
「それ」
俺は受け取ったボールを、山なりの優しいピッチングでリルに投げる。
しかしリルは、目測を誤っておでこにパコーンと当ててしまった。
こっちは寝てばっかで体が鈍ってるな。
「あたたたた……」
「大丈夫か?」
「うん。へーき」
リルはボールを拾い上げると、ミルの方に投げる。
しかしまるでめちゃくちゃなフォームで投げたばっかりに、ボールは明後日の方向へ飛んで行ってしまった。
それを走って拾いに行くリルの顔は、すごく楽しそうだ。
何だかんだ、子供は遊んでる顔が一番かわいいよな。
「ケントさん! いきますよ!」
「おう!」
その後しばらく、俺たちは洞穴の中でボール遊びを楽しむのだった。
物語は終わってない。
エリサの言葉の真意を尋ねると、エリサは人差し指を立てて言った。
「では、ここで問題です」
「急だな」
「人間さん、これまで生息していなかった“エルフ殺し”の異名を持つ花が、偶然エルフの村の近くの洞窟に生えて、そこに偶然モンスターたちが引き寄せられるなんてこと、あると思う?」
「それは……無いとは言えなくても、可能性は限りなく低い。つまりは、誰かが意図的に、あの洞窟にフィエンデルカンミラを植えたって言いたいのか?」
「ご名答~」
エリサはグーサインを出してはにかむ。
いや、まじでこれ映像と喋ってるんだよな。
ひとつひとつの会話のままで、本当に完璧なんだけど。
でも考えてみれば、俺が燃やすためにあの花を抜いた時、やけにすんなり根っこまでいけた印象があった。
そういう特徴の花なのかと、その時は特に気にも留めなかったけど、誰かがあそこにわざと植えたのだとしたら、そこまで根を張ってなかったのも納得がいく。
「その黒幕が誰なのか、そこはごめんね。私にもまだ視えてないんだ~。でもこの先、今回よりも大きな脅威がやってくる未来が視えてる。あ、今すぐってわけじゃないよ? 全然まだまだ先の話」
「そんな……」
「……」
リルとミルは、とても不安そうな表情を浮かべる。
今回だって、最終的には猛獣ぬいぐるみたちが蹂躙してくれたけど、一時は大ピンチだったわけだ。
それを超える脅威ともなれば、怖くなるのも無理はない。
ていうか、俺だって不安は感じる。
「心配しないで~」
双子を安心させるように、エリサは柔らかな笑顔を浮かべた。
よっぽど彼女に対する信頼があるのだろう。
その表情と一言だけで、リルとミルの緊張がかなり和らぐ。
「その脅威が襲う時、私も村に戻って一緒に立ち向かうから。今の私に視えてるのは、人間さんと私たちが協力して勝利を収める未来よ」
俺とエリサたちが協力。
ということは、エリサは俺がこの村で生きている間に帰ってくるってことだ。
彼女に会える。すごく楽しみだな。
「さて~。そろそろ、一旦お別れね~。やっぱりこれくらいの時間が、映像を記録しておくには限界なのよ~」
「十分に長いと思うぞ?」
「ふふふっ。ありがと~。それじゃあ人間さん、会えるのを楽しみにしてるわ~。リルもミルも、成長した姿を見せてね~」
「うん。ぜったい、エリサみたくすごいものつくる」
「はい! がんばります!」
「頼もしいわ~。それじゃあ~、またね~」
その言葉を最後に、エリサの体が目の前から消え去る。
ただでさえ、こんな映像を作るだけですごいのだ。
それなのに未来を視て、俺たちの言葉に全く違和感のない間合いで返してくるなんて芸当までしてきてる。
映像が起動したタイミングも完璧だったし、末恐ろしいという他ないな。
「あー、びっくりした」
「エリサ、やっぱりすごい」
2人とも、懐かしい顔に逢えて嬉しそうだ。
エリサの視た未来が本当だとしても、そんなに悲観することはないのかもしれない。
例え脅威がこれから来るとしても、あれだけの力を持つエリサが、帰ってきて一緒に立ち向かうと言ってくれたのだ。
リルもミルも安心したことだろうし。
「ケントさん! もうすこし、ここであそんでいきましょう!」
「そうだな。何をする?」
「ボールあそびはどうでしょう!」
ミルは地面にあったボールを拾い上げると、俺の方にていっと投げた。
なかなか良い球を投げる。
日ごろたくさん動き回っていることもあって、運動神経が良いんだろうな。
「それ」
俺は受け取ったボールを、山なりの優しいピッチングでリルに投げる。
しかしリルは、目測を誤っておでこにパコーンと当ててしまった。
こっちは寝てばっかで体が鈍ってるな。
「あたたたた……」
「大丈夫か?」
「うん。へーき」
リルはボールを拾い上げると、ミルの方に投げる。
しかしまるでめちゃくちゃなフォームで投げたばっかりに、ボールは明後日の方向へ飛んで行ってしまった。
それを走って拾いに行くリルの顔は、すごく楽しそうだ。
何だかんだ、子供は遊んでる顔が一番かわいいよな。
「ケントさん! いきますよ!」
「おう!」
その後しばらく、俺たちは洞穴の中でボール遊びを楽しむのだった。
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