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次の町 モリッツ
マックさんはどこ?
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閑古鳥が鳴きそう・・・っていうか絶賛合唱中の当ギルド。状況はおそらくお店として最悪であり、マックさんの姿すら見えない。関係者だったオーガンはまだ戻ってこない。
「この人起こしてみようか?」
ジェイナの興味がギルドのカウンターに突っ伏して寝息を立てる獣人の女性に向いた。時折ぴこぴこと動く耳にリッキーとジェイナの目線が釣られるように動いた。
「そうねえ、それ以外にこの状況を説明できる人もいなさそうだし」
近づいて肩をゆすってみる・・・が起きない。
「熟睡だね」
普通に起きないとなるとそれを良い事にちびっ子二人が彼女に好き勝手に触り始める。頭を撫でてみたり、耳をつまんでみたりとやりたい放題。
「ふわふわー」
「さらさらー」
耳と髪の毛の感触をストレートに表現する二人。しかしここまでされても起きないのか。
「仕方ねえな、おい!起きろっ!」
おじさんが首根っこをひっつかんで無理矢理起こすと雷のような大声で熟睡している受付の人をどやしつけた。
「んぅ・・・ん?夢か・・・」
「起きろ!寝るんじゃねえ!」
「あれ・・・夢じゃない、お客さんなのに?」
普通なら飛び上がりそうな大声だがその女性はうっすらと目を開けたのみでまた開いた目が閉じそうになるのでおじさんが怒鳴りながら凄い勢いで揺さぶる。するとようやく微睡みから抜けて来たのか女性の意識がはっきりしだした。
「いやあ、申し訳ないです。なにせ数か月ぶりで・・・夢の中なら何人も受付してたんで・・・、それで夢かと」
「か、悲しい事いうなよ・・・」
予想以上に深刻な状態らしい、お客さんが途絶えて数か月って・・・店ならとっくに潰れてるけど。
「今はオーガンさんの本業でなんとか生活している有様です」
「オーガンさんの本業は宝石商かなんかか?」
「そうですよ、お知り合いですか?」
「ギルドのマックさんに頼まれて此処に来たんだけど、偶然彼とも知り合ったから帰りがけに乗せてきてもらったの」
そう言うとガタッと音を立てて立ち上がると受付のお嬢さんは嬉しそうに何故か私とおじさんの手を取った。
「じゃあギルド建て直しのための助っ人って貴方達の事だったんですね!」
「え、いや・・・その」
「ヤツからどういう風に聞いてたんだ・・・?」
「えっと、『パーティのリーダーで、お金の事も冒険者の事も熟知してて今は宿の経営しているからお店の知識と経験もあるからきっと何とかしてくれる』って」
とんでもない過大評価である。冒険者と金銭面はともかく宿屋に関しては奥さんが居ないとロクに経営も出来ていない状態だった為私から見てもそこまで優秀とは言えない。向こうの町でもギルドの人たちと色々話したがそれでもおじさんのお店の経営能力については誰も話さなかった。
(あんまりよくないと思うけどどうなの・・・?)
(親父は目利きと値段交渉は得意だけど接客とか、そう言うのは・・・)
こそっとリッキーに聞いてみたところ凡そ予想通りの返答が返ってきた。つまり店舗の経営とかに関しては素人同然、おそらくあっぷあっぷしているマックさんと似たり寄ったりといったところなのだろう。
「ダメじゃん・・・なにか手立てがあるのかと思ったけど」
「ぶっちゃけちゃだめだよ姉ちゃん・・・」
望まない長期滞在とはいえオーガンが宿代に困るほどだ、彼の本職についての収入もそれほどアテにはできないとみていい。そうなるとギルドを建て直す前に冒険者に支払う素材の代金や書類を用意するための経費などを稼がなければならない。まずはそこからなのだ。
「冒険者になったのにそれっぽい事できる日はくるんだろうか」
「聞くな・・・どうしてこうなったのか」
ぶっちゃけお知恵を拝借とばかりに完全に私達っていうかおじさんをアテにして何かしようとしていたんだろう。
そうなるとこれからどうするべきなのか本当に悩む。
「とりあえずマックおじさんと会って話さないとどうしようもないよね」
「そうだな・・・ところでだが・・・もしこの手の建て直しを図るとしてお嬢ちゃんはどうする?」
「なにが?」
「着いてきてもらって悪いがこりゃトンでもねえことになってやがる。お嬢ちゃんには何の得も恐らくねえ」
そう言うとおじさんは埃まみれの酒場のテーブルを撫でる。すると手にべったりと埃がつき、おじさんはそれを鼻息で吹き飛ばしながら言う。
「正直義足とリッキーの面倒さえ見ててくれりゃ全く問題ねえ、町に戻ってくれても構わねえぞ」
「あは、何を今更・・・どうってことない」
儲け口はそれなりにあるだろうし、ギルドの建て直しなんて初めての経験だ。面白そうじゃん。
「ダメならダメでその時はその時じゃない、気にしない気にしない」
「お嬢ちゃん・・・」
「若い時の苦労は買ってでもってね」
「そうかよ・・・好きにしてくれ」
プイとそっぽをむいたがおじさんは僅かに目元をぬぐったのを私は見えなかったふりをした。
「この人起こしてみようか?」
ジェイナの興味がギルドのカウンターに突っ伏して寝息を立てる獣人の女性に向いた。時折ぴこぴこと動く耳にリッキーとジェイナの目線が釣られるように動いた。
「そうねえ、それ以外にこの状況を説明できる人もいなさそうだし」
近づいて肩をゆすってみる・・・が起きない。
「熟睡だね」
普通に起きないとなるとそれを良い事にちびっ子二人が彼女に好き勝手に触り始める。頭を撫でてみたり、耳をつまんでみたりとやりたい放題。
「ふわふわー」
「さらさらー」
耳と髪の毛の感触をストレートに表現する二人。しかしここまでされても起きないのか。
「仕方ねえな、おい!起きろっ!」
おじさんが首根っこをひっつかんで無理矢理起こすと雷のような大声で熟睡している受付の人をどやしつけた。
「んぅ・・・ん?夢か・・・」
「起きろ!寝るんじゃねえ!」
「あれ・・・夢じゃない、お客さんなのに?」
普通なら飛び上がりそうな大声だがその女性はうっすらと目を開けたのみでまた開いた目が閉じそうになるのでおじさんが怒鳴りながら凄い勢いで揺さぶる。するとようやく微睡みから抜けて来たのか女性の意識がはっきりしだした。
「いやあ、申し訳ないです。なにせ数か月ぶりで・・・夢の中なら何人も受付してたんで・・・、それで夢かと」
「か、悲しい事いうなよ・・・」
予想以上に深刻な状態らしい、お客さんが途絶えて数か月って・・・店ならとっくに潰れてるけど。
「今はオーガンさんの本業でなんとか生活している有様です」
「オーガンさんの本業は宝石商かなんかか?」
「そうですよ、お知り合いですか?」
「ギルドのマックさんに頼まれて此処に来たんだけど、偶然彼とも知り合ったから帰りがけに乗せてきてもらったの」
そう言うとガタッと音を立てて立ち上がると受付のお嬢さんは嬉しそうに何故か私とおじさんの手を取った。
「じゃあギルド建て直しのための助っ人って貴方達の事だったんですね!」
「え、いや・・・その」
「ヤツからどういう風に聞いてたんだ・・・?」
「えっと、『パーティのリーダーで、お金の事も冒険者の事も熟知してて今は宿の経営しているからお店の知識と経験もあるからきっと何とかしてくれる』って」
とんでもない過大評価である。冒険者と金銭面はともかく宿屋に関しては奥さんが居ないとロクに経営も出来ていない状態だった為私から見てもそこまで優秀とは言えない。向こうの町でもギルドの人たちと色々話したがそれでもおじさんのお店の経営能力については誰も話さなかった。
(あんまりよくないと思うけどどうなの・・・?)
(親父は目利きと値段交渉は得意だけど接客とか、そう言うのは・・・)
こそっとリッキーに聞いてみたところ凡そ予想通りの返答が返ってきた。つまり店舗の経営とかに関しては素人同然、おそらくあっぷあっぷしているマックさんと似たり寄ったりといったところなのだろう。
「ダメじゃん・・・なにか手立てがあるのかと思ったけど」
「ぶっちゃけちゃだめだよ姉ちゃん・・・」
望まない長期滞在とはいえオーガンが宿代に困るほどだ、彼の本職についての収入もそれほどアテにはできないとみていい。そうなるとギルドを建て直す前に冒険者に支払う素材の代金や書類を用意するための経費などを稼がなければならない。まずはそこからなのだ。
「冒険者になったのにそれっぽい事できる日はくるんだろうか」
「聞くな・・・どうしてこうなったのか」
ぶっちゃけお知恵を拝借とばかりに完全に私達っていうかおじさんをアテにして何かしようとしていたんだろう。
そうなるとこれからどうするべきなのか本当に悩む。
「とりあえずマックおじさんと会って話さないとどうしようもないよね」
「そうだな・・・ところでだが・・・もしこの手の建て直しを図るとしてお嬢ちゃんはどうする?」
「なにが?」
「着いてきてもらって悪いがこりゃトンでもねえことになってやがる。お嬢ちゃんには何の得も恐らくねえ」
そう言うとおじさんは埃まみれの酒場のテーブルを撫でる。すると手にべったりと埃がつき、おじさんはそれを鼻息で吹き飛ばしながら言う。
「正直義足とリッキーの面倒さえ見ててくれりゃ全く問題ねえ、町に戻ってくれても構わねえぞ」
「あは、何を今更・・・どうってことない」
儲け口はそれなりにあるだろうし、ギルドの建て直しなんて初めての経験だ。面白そうじゃん。
「ダメならダメでその時はその時じゃない、気にしない気にしない」
「お嬢ちゃん・・・」
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