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次の町 モリッツ
一旦ギルドにもどって
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「ギルド辞めて託児所でもする気か」
はてさて、どうにかこうにか全員を連れて一旦ギルドまで戻るとあきれ顔のマックさんが出迎えてくれた。
「いや、まあ・・・成り行きでさ」
「ワケありって感じだが・・・まあ汚い部屋で良ければ好きに使ってくんな。掃除は自分でやってくれると助かる」
ギルドの店舗部分は綺麗になったがどうやら冒険者向けの寄宿舎みたいなものがあるそうだ。そこも頑張って建てたがそれに見合う収入も何も無いので埃が被って荒れ放題だそうだが。
「とりあえず一階は時々宿を取り損ねた旅人に貸してたからすぐに使えるかもしれねえ、掃除はアレだが保護するくらいならどうってことねえよ」
「そう、それじゃあ一階を貸し出してもらっていい?お掃除は当人たちにやってもらって、あと服が無いのよね」
「服?どういうこった?」
「えっと、商売敵のほうのギルドあるじゃない?あそこの裏手のほうの建物につかまってたの」
私がそう言うとマックさんは眉間の皺を深くして唸った。
「一応聞いとくが・・・もしかして・・・」
「ええ、非合法よ。彼女達に借金もなにもない」
「野郎・・・金回りの良さはそういうことだったのかよ」
「他にもあると思うけどそれはフェルグスさんが掴んでるかも。少なくとも情報の提供者との約束を取り付けたらしくてね・・・『樵の飲み屋』ってお店らしいよ」
そう言うとマックさんは腕を組んでさらに唸る。
「そう言う事なら仕方ねえよな、こいつらも大事な商人でもあるワケだしな。服の趣味は分かんねえからそっちに任せるが・・・どうする?」
「今からだとちょいと時間がかかるかもね、古着屋さんはどれくらい開いてるかな?」
「夕方には閉まるトコが殆どだぜ、あそこらは酔っ払いだらけになるからな」
「そうなると急ぐべきか、それとも明日に回すか・・・どうする?」
彼女達の意見も重要だ。勝手に決めても困るだろうし、どうだろうか?そう思い振り返って尋ねると皆は戸惑った様子で顔を見合わせている。
「えっと、でも、私達は何もお返しするモノがありませんし・・・」
「寝る場所だって倉庫でも・・・子供たちだけベッドに・・・」
大人たちはおどおどとしながら私とマックさんを交互に見ながら怯えたように言う。あー・・・こりゃ、あれか。あの場所での体験が酷すぎて自分達の自尊心が壊されてる。暗い場所に閉じ込めて、高圧的に接し続ければか弱い女性や子供なんかあっという間に心が折れる。奴らはそうやって彼女たちを商品に仕立て上げようとしたんだろう。
「あ?知るかよ、自分達で掃除して使うんだから金なんかとらねえよ。どうしてもってんなら此処で読み書きでも覚えて事務でもやれ。掃除夫でもいいがな」
「よろしいんですか!?わ、私達が働いても・・・」
「ああ、とりあえずはな。今は養生すりゃいいんだよ、掛る金は農家が畑に種撒くようなモンだから後で返ってくりゃいい」
そこまで言ってようやく安心したのか女性たちは息を吐いて、脱力したように息を吐いたり、へたり込んでしまう人もいた。
「ったく、とりあえずは服は後回しにしよう。部屋の掃除に行かせるからアンタらはその情報提供者に会いに行ってくれ、フェルグスがいるならドジはねえだろうが万が一ってのがあると怖いからな」
「了解、それじゃあ後は任せるわ。夜にはもどると思うけど」
手を振って別れようとすると女性たちが慌ててやって来たかと思うと私達を取り囲んで言う。
「い、行ってしまうんですか?!」
「え、ちょ・・・そんな必死にならなくても戻ってくるって!」
「で、でもでも!アイツらだって戻ってくるんじゃ・・・!」
そう言うと女性たちは怯えた様に私達に問いかけてくる。どうしよう、殺したって言うべき?それはそれで怖がられそうだけど。
「マックさんはとっても強い冒険者なのよ?五人や十人で来たって負けないわ」
私が視線を向けるとマックさんは一瞬戸惑ったがすぐさまおじさんに負けない太い腕でポージングして力強さをアピールする。すると周囲の怯えた様子が少し緩和され、落ち着き始める。
「心配すんな、山賊狩りをしてた事だってあるんだ。人相手だろうと魔物相手だろうとそうそう負けねえ。そこの寝ぼすけだってそれなりに腕が立つんだぜ・・・このバカっ!」
彼女の事を誤魔化すようにあれを見てみな、と言うと壁に掛けてある大振りなポールアックスを指さした。そして寝息を立てて寝ている受付の女性に拳骨を落としつつポールアックスを取り外すとカバーを取り外した。女性は「にゃにゃっ!?」と悲鳴を上げると弾かれたように立ち上がって目を見開いたかと思うと宙返りして短剣を抜いた。
「これで一度に三人くらいを片付けた事だってある!おりゃあっ!」
「おおぉ・・・」
「すごーい!」
柄をひっつかんで棒切れかのようにぶんぶんと振り回し、石突で床をどん!と叩いてふんす!と鼻息を荒げると女性たちはまるで見世物をみたかのような盛り上がりを見せる。特に子供たちは喜んでいるようだった。
「とりあえずこれで安心だね」
「そうなるかな、私達は今のうちに樵の飲み屋へ行きましょ」
「はーい」
私達は懲りずにまた受付に戻って居眠りをし始めた彼女を見て苦笑しつつも和やかになった雰囲気の内にギルドを出ることにした。
はてさて、どうにかこうにか全員を連れて一旦ギルドまで戻るとあきれ顔のマックさんが出迎えてくれた。
「いや、まあ・・・成り行きでさ」
「ワケありって感じだが・・・まあ汚い部屋で良ければ好きに使ってくんな。掃除は自分でやってくれると助かる」
ギルドの店舗部分は綺麗になったがどうやら冒険者向けの寄宿舎みたいなものがあるそうだ。そこも頑張って建てたがそれに見合う収入も何も無いので埃が被って荒れ放題だそうだが。
「とりあえず一階は時々宿を取り損ねた旅人に貸してたからすぐに使えるかもしれねえ、掃除はアレだが保護するくらいならどうってことねえよ」
「そう、それじゃあ一階を貸し出してもらっていい?お掃除は当人たちにやってもらって、あと服が無いのよね」
「服?どういうこった?」
「えっと、商売敵のほうのギルドあるじゃない?あそこの裏手のほうの建物につかまってたの」
私がそう言うとマックさんは眉間の皺を深くして唸った。
「一応聞いとくが・・・もしかして・・・」
「ええ、非合法よ。彼女達に借金もなにもない」
「野郎・・・金回りの良さはそういうことだったのかよ」
「他にもあると思うけどそれはフェルグスさんが掴んでるかも。少なくとも情報の提供者との約束を取り付けたらしくてね・・・『樵の飲み屋』ってお店らしいよ」
そう言うとマックさんは腕を組んでさらに唸る。
「そう言う事なら仕方ねえよな、こいつらも大事な商人でもあるワケだしな。服の趣味は分かんねえからそっちに任せるが・・・どうする?」
「今からだとちょいと時間がかかるかもね、古着屋さんはどれくらい開いてるかな?」
「夕方には閉まるトコが殆どだぜ、あそこらは酔っ払いだらけになるからな」
「そうなると急ぐべきか、それとも明日に回すか・・・どうする?」
彼女達の意見も重要だ。勝手に決めても困るだろうし、どうだろうか?そう思い振り返って尋ねると皆は戸惑った様子で顔を見合わせている。
「えっと、でも、私達は何もお返しするモノがありませんし・・・」
「寝る場所だって倉庫でも・・・子供たちだけベッドに・・・」
大人たちはおどおどとしながら私とマックさんを交互に見ながら怯えたように言う。あー・・・こりゃ、あれか。あの場所での体験が酷すぎて自分達の自尊心が壊されてる。暗い場所に閉じ込めて、高圧的に接し続ければか弱い女性や子供なんかあっという間に心が折れる。奴らはそうやって彼女たちを商品に仕立て上げようとしたんだろう。
「あ?知るかよ、自分達で掃除して使うんだから金なんかとらねえよ。どうしてもってんなら此処で読み書きでも覚えて事務でもやれ。掃除夫でもいいがな」
「よろしいんですか!?わ、私達が働いても・・・」
「ああ、とりあえずはな。今は養生すりゃいいんだよ、掛る金は農家が畑に種撒くようなモンだから後で返ってくりゃいい」
そこまで言ってようやく安心したのか女性たちは息を吐いて、脱力したように息を吐いたり、へたり込んでしまう人もいた。
「ったく、とりあえずは服は後回しにしよう。部屋の掃除に行かせるからアンタらはその情報提供者に会いに行ってくれ、フェルグスがいるならドジはねえだろうが万が一ってのがあると怖いからな」
「了解、それじゃあ後は任せるわ。夜にはもどると思うけど」
手を振って別れようとすると女性たちが慌ててやって来たかと思うと私達を取り囲んで言う。
「い、行ってしまうんですか?!」
「え、ちょ・・・そんな必死にならなくても戻ってくるって!」
「で、でもでも!アイツらだって戻ってくるんじゃ・・・!」
そう言うと女性たちは怯えた様に私達に問いかけてくる。どうしよう、殺したって言うべき?それはそれで怖がられそうだけど。
「マックさんはとっても強い冒険者なのよ?五人や十人で来たって負けないわ」
私が視線を向けるとマックさんは一瞬戸惑ったがすぐさまおじさんに負けない太い腕でポージングして力強さをアピールする。すると周囲の怯えた様子が少し緩和され、落ち着き始める。
「心配すんな、山賊狩りをしてた事だってあるんだ。人相手だろうと魔物相手だろうとそうそう負けねえ。そこの寝ぼすけだってそれなりに腕が立つんだぜ・・・このバカっ!」
彼女の事を誤魔化すようにあれを見てみな、と言うと壁に掛けてある大振りなポールアックスを指さした。そして寝息を立てて寝ている受付の女性に拳骨を落としつつポールアックスを取り外すとカバーを取り外した。女性は「にゃにゃっ!?」と悲鳴を上げると弾かれたように立ち上がって目を見開いたかと思うと宙返りして短剣を抜いた。
「これで一度に三人くらいを片付けた事だってある!おりゃあっ!」
「おおぉ・・・」
「すごーい!」
柄をひっつかんで棒切れかのようにぶんぶんと振り回し、石突で床をどん!と叩いてふんす!と鼻息を荒げると女性たちはまるで見世物をみたかのような盛り上がりを見せる。特に子供たちは喜んでいるようだった。
「とりあえずこれで安心だね」
「そうなるかな、私達は今のうちに樵の飲み屋へ行きましょ」
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