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洞窟を抜けて
ついでだしね
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「さてと、それじゃ・・・」
「あ・・・待ってください!」
治療を終えて立ち上がった私を男の子が引き止める。よく顔を見て見るととても可愛らしく整った表情の彼は将来性十分の育ちのよさそうな顔をしている。もしかしていいとこのお坊ちゃんかな?
「なにかな?」
「えっと・・・その・・・お礼がしたくて・・・」
少し顔を近づけると顔を赤らめてぷいとそむける。何この子超かわいい。
「お礼って言われてもね・・・別にお礼欲しさに助けたワケじゃないよ?」
「でもボク達の命を救ってくださったお礼もせずに別れたのでは一生後悔します!」
「そうですぞ!あれほどの高位の魔法を使用していただいた以上見返りを受けて下さらなければ我等の面子に関わります」
「着せるつもりのない恩でも命を助けられた恩とあっては切れ端程度でもお返しせねば我等は恩知らずの卑怯者と謗られてしまいます!」
赤い頬のままそう告げるこの可愛い小動物をどうしたものかと考えていると鎧姿の人達やローブ姿の人達も此方に詰め寄ってくる。そうは言われてもな・・・早く槍も拾いに行きたいし・・。
「解りました、でも此処が危険なのは皆さんもご存知ですね?」
「ええ、それはもう十分に・・・」
男の子の言葉にオジさん以外の皆さんも私の言葉にゆっくりと頷いた。胃の中に居た人もいるから確認するまでもないけど理由としては十分だろうね。
「私は先ほど使った武具を拾いに行きますので地上で落ち合いましょう。貴方がたにもお仕事があるでしょう?」
鎧姿のオジさん達はきっと男の子の護衛かなにかだろう。どうにか無事に済んだとは言えこの事が知れたら責任を問われるかもしれないし、せめて男の子を無事に地上に送り届けないとね。
「そうですか・・・お手伝いしたい所ですが我等では足手纏い・・・それに貴女様の言う通り我等は護衛のために此処に赴きました。これ以上の助太刀を願うのは強欲と言うものでしょうな」
「フルン!でも!」
「殿下、御自重くだされ。彼女が居なければ我等は死んでいたのですぞ?恩人を困らせるものではありません」
そう言うと男の子は渋々といった様子でオジさんの言う事を聞き入れたようだ。
殿下って言葉が聞こえた気がするけど気にしないで置こう。面倒な匂いがプンプンするよ!
「あの!貴女の言う通りにします・・・ですからせめてお名前を!」
これ、本名をホイホイ名乗ったら面倒なことになりそう・・・。でもいい名前なんて無いし。
うーん、正直に話しちゃおうかな・・・。
あ、そうだ。こうなったら伝説のなんとかーってのをでたらめにつくっちゃおう!
「いいでしょう、我が名をその記憶に留め置く事を許可します。ただしその名をみだりに吹聴してはいけませんよ?」
「はい!」
そう言いつつなんか凄い人っぽいオーラ(魔力)を漂わせながら精一杯の格好をつけて言い放った。
「我が名はスカサハ、偉大なる我が五龍様の影である」
「五龍・・・まさかあの伝説の属性を司ると言う?」
「我が師の高名は人間にも轟くか、それならば話は早い・・・まさしくそれよ」
まるで印籠を出したご老公を前にしたように皆が膝をついて頭を下げる。ヤバイ、やりすぎた。
かといって今、やっぱ嘘、ごめんね!てへっ!なんてやったら失笑どころの話じゃないよ。
「五龍の使者が・・・何故ボクを?」
「運命の導きかも知れない・・・私はただそれに従っただけ」
「運命・・・」
そう、運命と言う名のの偶然です。成り行きとも言う。だからね、お坊ちゃん、そんな頬を赤らめるようなご大層な内容じゃないのよ?聞いてる?
しかしながら彼らは一転して畏れ入ったといった状態になったのでさっき倒した恐竜の手を拾い上げて騎士っぽいオジさんに手渡した。男の子が削ぎ飛ばしたものなので彼が持って行ってもなんら可笑しくないだろう。剣がぐちゃぐちゃになったし、こういったときって大抵出稼ぎで来てるだろうから手ぶらで帰ったら赤字だろうしお給金減らされたら大変だもんね。これあげるから黙っててくれると嬉しい。
「これを持って行くといい」
「これは殿下が吹き飛ばした・・・」
「そうだ、主の殊勲である、過不足なく伝えるのだぞ?」
「ははっ!」
そう、あんまり私の事吹聴されたら困るから。ほどほどに頼みますよーっと。これあげるから黙っててくれると嬉しいんだよ。とっても嬉しいんだよ?
「おお・・・精霊王たる五龍の使者と見える栄光に預かるとは・・・」
「生涯忘れ得ない・・・永遠に記憶に残るだろう・・・」
「これはまさか歴史に語り継がれる物語の始まりなのだろうか・・・?」
ああ、そこの鎧さん達。そんなオーバーな事言わないでよ。言いふらしたりしないでよ!絶対だよ!?
「すぐに地上へ戻るのだな・・・お前達にも家族が、待つ者がいるだろう?」
「なんと・・・慈悲深いお方か・・・」
「行け、この階層はあなたたちには危険だ」
箒頭のアメリカ軍人の言葉をパクりつつ私は彼らを手早く此処から追い出した。
「ふぅ・・・槍探すか・・・」
閉じたドアを見つめたまま私はため息を吐いた。どうしようかな・・・これ、絶対可笑しなことになるよね。
「あ・・・待ってください!」
治療を終えて立ち上がった私を男の子が引き止める。よく顔を見て見るととても可愛らしく整った表情の彼は将来性十分の育ちのよさそうな顔をしている。もしかしていいとこのお坊ちゃんかな?
「なにかな?」
「えっと・・・その・・・お礼がしたくて・・・」
少し顔を近づけると顔を赤らめてぷいとそむける。何この子超かわいい。
「お礼って言われてもね・・・別にお礼欲しさに助けたワケじゃないよ?」
「でもボク達の命を救ってくださったお礼もせずに別れたのでは一生後悔します!」
「そうですぞ!あれほどの高位の魔法を使用していただいた以上見返りを受けて下さらなければ我等の面子に関わります」
「着せるつもりのない恩でも命を助けられた恩とあっては切れ端程度でもお返しせねば我等は恩知らずの卑怯者と謗られてしまいます!」
赤い頬のままそう告げるこの可愛い小動物をどうしたものかと考えていると鎧姿の人達やローブ姿の人達も此方に詰め寄ってくる。そうは言われてもな・・・早く槍も拾いに行きたいし・・。
「解りました、でも此処が危険なのは皆さんもご存知ですね?」
「ええ、それはもう十分に・・・」
男の子の言葉にオジさん以外の皆さんも私の言葉にゆっくりと頷いた。胃の中に居た人もいるから確認するまでもないけど理由としては十分だろうね。
「私は先ほど使った武具を拾いに行きますので地上で落ち合いましょう。貴方がたにもお仕事があるでしょう?」
鎧姿のオジさん達はきっと男の子の護衛かなにかだろう。どうにか無事に済んだとは言えこの事が知れたら責任を問われるかもしれないし、せめて男の子を無事に地上に送り届けないとね。
「そうですか・・・お手伝いしたい所ですが我等では足手纏い・・・それに貴女様の言う通り我等は護衛のために此処に赴きました。これ以上の助太刀を願うのは強欲と言うものでしょうな」
「フルン!でも!」
「殿下、御自重くだされ。彼女が居なければ我等は死んでいたのですぞ?恩人を困らせるものではありません」
そう言うと男の子は渋々といった様子でオジさんの言う事を聞き入れたようだ。
殿下って言葉が聞こえた気がするけど気にしないで置こう。面倒な匂いがプンプンするよ!
「あの!貴女の言う通りにします・・・ですからせめてお名前を!」
これ、本名をホイホイ名乗ったら面倒なことになりそう・・・。でもいい名前なんて無いし。
うーん、正直に話しちゃおうかな・・・。
あ、そうだ。こうなったら伝説のなんとかーってのをでたらめにつくっちゃおう!
「いいでしょう、我が名をその記憶に留め置く事を許可します。ただしその名をみだりに吹聴してはいけませんよ?」
「はい!」
そう言いつつなんか凄い人っぽいオーラ(魔力)を漂わせながら精一杯の格好をつけて言い放った。
「我が名はスカサハ、偉大なる我が五龍様の影である」
「五龍・・・まさかあの伝説の属性を司ると言う?」
「我が師の高名は人間にも轟くか、それならば話は早い・・・まさしくそれよ」
まるで印籠を出したご老公を前にしたように皆が膝をついて頭を下げる。ヤバイ、やりすぎた。
かといって今、やっぱ嘘、ごめんね!てへっ!なんてやったら失笑どころの話じゃないよ。
「五龍の使者が・・・何故ボクを?」
「運命の導きかも知れない・・・私はただそれに従っただけ」
「運命・・・」
そう、運命と言う名のの偶然です。成り行きとも言う。だからね、お坊ちゃん、そんな頬を赤らめるようなご大層な内容じゃないのよ?聞いてる?
しかしながら彼らは一転して畏れ入ったといった状態になったのでさっき倒した恐竜の手を拾い上げて騎士っぽいオジさんに手渡した。男の子が削ぎ飛ばしたものなので彼が持って行ってもなんら可笑しくないだろう。剣がぐちゃぐちゃになったし、こういったときって大抵出稼ぎで来てるだろうから手ぶらで帰ったら赤字だろうしお給金減らされたら大変だもんね。これあげるから黙っててくれると嬉しい。
「これを持って行くといい」
「これは殿下が吹き飛ばした・・・」
「そうだ、主の殊勲である、過不足なく伝えるのだぞ?」
「ははっ!」
そう、あんまり私の事吹聴されたら困るから。ほどほどに頼みますよーっと。これあげるから黙っててくれると嬉しいんだよ。とっても嬉しいんだよ?
「おお・・・精霊王たる五龍の使者と見える栄光に預かるとは・・・」
「生涯忘れ得ない・・・永遠に記憶に残るだろう・・・」
「これはまさか歴史に語り継がれる物語の始まりなのだろうか・・・?」
ああ、そこの鎧さん達。そんなオーバーな事言わないでよ。言いふらしたりしないでよ!絶対だよ!?
「すぐに地上へ戻るのだな・・・お前達にも家族が、待つ者がいるだろう?」
「なんと・・・慈悲深いお方か・・・」
「行け、この階層はあなたたちには危険だ」
箒頭のアメリカ軍人の言葉をパクりつつ私は彼らを手早く此処から追い出した。
「ふぅ・・・槍探すか・・・」
閉じたドアを見つめたまま私はため息を吐いた。どうしようかな・・・これ、絶対可笑しなことになるよね。
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