異世界でドラゴニュートになってのんびり異世界満喫する!

ファウスト

文字の大きさ
82 / 98
アイゼンヘイムへ

魔法使いになるには!

しおりを挟む
彼女の体を良く観察すると・・・、あった、結構な量の魔力が体をしっかりと循環しているのがわかる。彼女は元々かなりの筋力を有している。それは体型から考えてもちょっとおかしいレベルの筋力だ。このような筋力を発揮できる理由は簡単。魔術師や魔法使いが魔力として使用するべき体のエネルギーを筋力に回してきたからだ。しかしこれが面白い事に魔法の鍛錬に使ったとしても彼女が筋力的に低下する事はないのだ。もちろん疲労などはするし、体力的な限界はあるが成長や能力値的な悪影響は魔法を使う事で起きないのだ。

「魔法を使う事で魔力が洗練され、体を巡るエネルギーの質が上がって効率が良くなるのだね」
「む、難しい事を言いますね」
「とりあえず魔力を感じる事が出来るようになるのが肝心という事だよ」
「は、はあ・・・」

魔力自体は彼女は結構な量を持っているので鍛錬次第で幾らでも化けられる。魔力を意図的に体力に振るという技も熟練すれば可能なのだ。

「さて、馬車にのってても魔力の鍛錬は可能だ・・・そこでもう一つキミに選択肢があるよん」
「なんでしょうか?」
「とても辛いが早く覚えられる訓練と、時間が掛かるけど楽な訓練だったらどっちがいい?」
「断然早いほうで」

即答した、まあそうかもね。ガルデンヘイムの騎士さん達は効率的な鍛錬方法にも柔軟に対応する。かといって泥臭い鍛錬を嫌がるわけでもない強さに貪欲な人達の集まりだ。

「それじゃ手をだして」
「こうですか」

そう言うと彼女は両手を此方に差し出してくる。そうそう、こんな感じがいいね。私は彼女の両手を掴むと彼女の魔力の中に自分の魔力をリンクさせていく。

「!・・・これは!」
「・・・意外、と言ったら失礼かもだけど・・・エルトリアちゃんは風の属性だね」
「これが魔力なのですか・・・?なんだか暖かいです」
「暖かいと感じてるのは私の魔力だよ、キミのじゃない」

風の魔法、それの主な効能は外傷の回復。継戦能力的にも良いからぴったりなのかな?攻撃でも裂傷を与えるような斬撃や吹き飛ばすような派手な攻撃も得意とする。火や水のように攻撃を直接『飛ばす』というよりは『伸ばす』といった趣が強い。とどのつまり肉弾戦を主とする騎士にとっては結構ぴったりなのだ。

「というと私は治癒魔法などを使えるのでしょうか?」
「早い早い、勉強で言ったら魔力を感じる事は文字の読み書きを覚える所。魔力を文字とするならば魔法を使うという事は本を読み始める事なんだよ」

そもそも、私は魔力をリンクさせる事で例え微弱な魔力であったとしても相手の属性を見抜く事ができる。言うなれば私だけが体という容器の蓋を開けて肉体の中身である魔力や生命力を見る事が出来るから教える事ができるのだ。

「さて、ここからキミに魔力を感じてもらうわけなんだけど」
「はい、此処からが鍛錬なのですね」

ふんす!と鼻息を荒くしているエルトリアちゃんだが・・・。

「本来なら魔力の流れを感じて、自分でその流れに沿って意識的に感覚を近づけていくんだ。これは時間が掛かるけど頭で考えてやるわけだから体は全然辛くない」

心臓の鼓動などを意識して感じる事で体内のリズムを計ったりするようなものだろうか、自分の体の事なので似てるかもしれない。それっぽくいえば気の巡りってやつかな?

「それが時間が掛かる方法というわけですか、では辛いほうというのは・・・?」
「キミの感覚を外部からの力で無理矢理魔力の流れと同調させて知覚させるんだよん」
「外部・・・?」
「ぽかぽかは体中に広がったかな、準備万端だ」

外部と言うのはもちろん私が現在リンクさせ、体内に送り続けている魔力。私の魔力は現在彼女の体中に広がり、頭の天辺からつま先まで広がっている。
たとえばだ、心臓の鼓動が自分で聞けない人がいたとする。そうした人に自分の心臓の鼓動を教える時にはどうしたらいいだろうか?
この際二通りの教え方がある。一つは鼓動の聞き方を教え、自分で探らせる事。手首とかを押さえて感覚を済ませれば聞こえてくるでしょ?となる。これが時間が掛かるほうの鍛錬方法。
もう一つはというと、理屈は簡単。鼓動の音をはっきりと聞こえるくらい増幅させてあげるのだ。
それはもう、無理矢理にでも。

「それはどういう・・・あばばばばばば!」

電気が流れたような声を上げて彼女の体が硬直する。魔力が激しく動いているのだ。しかも他人の魔力によってだ。感覚は言い表せないがかなりキツイ。

「うぎぎぎぎぎ!」
「わかんないかなー?」

一旦魔力の流れを停止してあげる。とは言っても魔力は水の流れに似ている。私の加速が止まったとしても急に流れが穏やかになるわけでは無いので・・・。

「あばばばばば!」
「元に戻る頃には嫌でも知覚できてるだろうから頑張ってね」

彼女はビクンビクンしながら馬車の床に倒れる。靴を脱げる和風テイストのつくりなので床がふかふかなのがいい。こんな風に倒れてても問題ないしね。

「じゃあ、元気なったら起こしてね」

彼女が元気になるまで時間が出来たので私は彼女にそっと毛布をかけてあげてから手早く着替えてベッドにもぐりこんだ。
しおりを挟む
感想 107

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした

むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~ Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...