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アイゼンヘイムへ
精神が不安定れす!
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苦しい、狭い、抑圧されている。これはなんだろうか、そうだ、私はまどろんでいる。
「GRRR・・・何が・・・私に・・・?」
そのはずなのに私は凄くハッキリしている。何かがやりたくて仕方ない。けどそれが解らない。
なんだろう?私は何をしたい?
「とにかく、広い場所へ・・・」
這い出すように木の洞から抜け出して天を見上げると満天の星空が私を照らし出した。
「手が届きそうなほど綺麗で近い・・・私がしたかった事はこれを見る事?」
否、否、否、私はこれがしたいのではない。それに外に出たにも関わらず私を包む窮屈さは取り払えないままだ。どうして?なんで?苦しい、狭い、抑圧されている。
「満たされていた・・・なのにどうして?」
王宮でお坊ちゃんと遊んで、まどろんで、食べて、お仕事手伝って・・・なのにどうして?
「奪う奴がいる・・・取り上げる奴が・・・どうして?」
許せない、どうしてそんな事をする?許せない・・・だから私はお城を出てここまできた。
破壊?蹂躙?消滅?何かが違う・・・望んでいないのに望んでいた?ワケのわからない。
「モヤモヤする・・・GRR・・・どうして?どうして?・・・AGGG・・・私を苦しめるのは誰?何?」
取り除かないと、どうしても、でないとオカシクナリソウダ・・・破壊、蹂躙シナイト・・・違う、早く帰りたい・・・何処に?師匠・・・王宮・・・お家・・・何処?何処?何処?
「私は・・・?何?」
私は・・・スカサハ・・・師匠達によって生み出された龍人。この世界の理を護る使命を背負った存在・・・。ならば私を苦しめる存在は・・・世界を苦しめる存在?
「消さないと・・・苦しむ・・・皆苦しむ・・・」
世界が苦しむと私の大切な人達が皆苦しむ。世界に居る人達が・・・皆苦しむ。
「URRRGGAAAAAA!!!!」
破壊する!皆破壊する!苦しめるな!私を苦しめるならば・・・全部壊す!
翼をはためかせて天へと舞い上がる。師匠から授かった翼は天を自由に翔けさせる。身に帯びた膨大な魔力は全てを葬る魔法をもたらす。
「どこだ、皆を苦しめる存在は!壊し尽くしてやる!」
目が千里を見通す。人ならざる視力で全てを見渡し、全てを見透かす。
「我が憤怒を受けよ!」
全力の魔力を篭めた一撃を、世界を苦しめるあらゆる存在に。
「五極光陣――――――――」
座標は鉱山を越えた、大勢の悪が蠢く場所。我が怒りの内に消え去るがいい。
巨大な魔法陣が天に描かれる。そしてその瞬間、五種類の魔法が同時に放たれる。
明らかに通常の規模を超えた魔法陣の構築、当然ながらその魔法の威力も尋常ではなかった。
『なんという事だ・・・!』
地龍は神殿から覗く光景に驚愕した。魔法陣から放たれた魔法はアイゼンヘイム国境付近に集結しつつあった外国籍の軍隊を飲み込み、付近の地形ごと破壊しつくした。
『火龍よ・・・貴様は姫君を魍魎に変えてしまうやもしれんぞ』
集まっていた軍隊の大半は何が起こったのか理解する時間もなく消滅し、生き残りも半死半生の体を引き摺って悲鳴を上げている。皆が口々に『神の怒りを受けた』と両手を合わせて天に祈りを捧げて許しを請い震える有様であった。そしてそれを遥か遠方から眺める少女は、それをさして気に留めた様子もなく自身が初めて振るった全力の一撃、それがもたらす開放感に酔いしれていた。
「・・・ああ、すっきりした・・・」
苦しさも何も無い。ただちょっと疲れただけ。私が苦しくないと言う事は世界が安寧に向かっているという事。そう言う事なんだ。そう考えた所で私はふと頭に手をやった。
「・・・私は・・・一体何を?」
苦しかった、何が?私はただ荒事になるかもしれない場所に行って、向こうの人の手伝いをして・・・そうしてまた王宮に帰って・・・お坊ちゃん達と・・・。
「私は一体何をしたの?」
『主様!』
「ルーンちゃん・・・」
『主様、一体何をなさったのですか!』
「私の中に知らない誰かがいる・・・その子が私にやらせるの・・・」
『誰か・・とは?』
「こういう奴だよ」
自然とこぼれた笑みをルーンちゃんに見せる。私が望まない笑みをもたらす存在だ。
『ひっ・・・』
「可笑しくてたまらないの、悲しくて悲しくて、怖いのに・・・」
『な、何故こんな事に・・・』
「解らない・・・でも、怖い・・・。全てを無くして本能のままに暴れる事を『良い』と思う存在が私の中に居て、私をどうにかしてしまおうとするの」
苦しさ理由が何となくわかった。それは私の中に潜む何かが私を押し殺してしまおうとするからだ。ソイツが私をどうにかして、私を駆り立てる。力を振るうことに。それがもたらす物がたとえどれほど夥しい犠牲をもたらすとしても。
「GRRR・・・何が・・・私に・・・?」
そのはずなのに私は凄くハッキリしている。何かがやりたくて仕方ない。けどそれが解らない。
なんだろう?私は何をしたい?
「とにかく、広い場所へ・・・」
這い出すように木の洞から抜け出して天を見上げると満天の星空が私を照らし出した。
「手が届きそうなほど綺麗で近い・・・私がしたかった事はこれを見る事?」
否、否、否、私はこれがしたいのではない。それに外に出たにも関わらず私を包む窮屈さは取り払えないままだ。どうして?なんで?苦しい、狭い、抑圧されている。
「満たされていた・・・なのにどうして?」
王宮でお坊ちゃんと遊んで、まどろんで、食べて、お仕事手伝って・・・なのにどうして?
「奪う奴がいる・・・取り上げる奴が・・・どうして?」
許せない、どうしてそんな事をする?許せない・・・だから私はお城を出てここまできた。
破壊?蹂躙?消滅?何かが違う・・・望んでいないのに望んでいた?ワケのわからない。
「モヤモヤする・・・GRR・・・どうして?どうして?・・・AGGG・・・私を苦しめるのは誰?何?」
取り除かないと、どうしても、でないとオカシクナリソウダ・・・破壊、蹂躙シナイト・・・違う、早く帰りたい・・・何処に?師匠・・・王宮・・・お家・・・何処?何処?何処?
「私は・・・?何?」
私は・・・スカサハ・・・師匠達によって生み出された龍人。この世界の理を護る使命を背負った存在・・・。ならば私を苦しめる存在は・・・世界を苦しめる存在?
「消さないと・・・苦しむ・・・皆苦しむ・・・」
世界が苦しむと私の大切な人達が皆苦しむ。世界に居る人達が・・・皆苦しむ。
「URRRGGAAAAAA!!!!」
破壊する!皆破壊する!苦しめるな!私を苦しめるならば・・・全部壊す!
翼をはためかせて天へと舞い上がる。師匠から授かった翼は天を自由に翔けさせる。身に帯びた膨大な魔力は全てを葬る魔法をもたらす。
「どこだ、皆を苦しめる存在は!壊し尽くしてやる!」
目が千里を見通す。人ならざる視力で全てを見渡し、全てを見透かす。
「我が憤怒を受けよ!」
全力の魔力を篭めた一撃を、世界を苦しめるあらゆる存在に。
「五極光陣――――――――」
座標は鉱山を越えた、大勢の悪が蠢く場所。我が怒りの内に消え去るがいい。
巨大な魔法陣が天に描かれる。そしてその瞬間、五種類の魔法が同時に放たれる。
明らかに通常の規模を超えた魔法陣の構築、当然ながらその魔法の威力も尋常ではなかった。
『なんという事だ・・・!』
地龍は神殿から覗く光景に驚愕した。魔法陣から放たれた魔法はアイゼンヘイム国境付近に集結しつつあった外国籍の軍隊を飲み込み、付近の地形ごと破壊しつくした。
『火龍よ・・・貴様は姫君を魍魎に変えてしまうやもしれんぞ』
集まっていた軍隊の大半は何が起こったのか理解する時間もなく消滅し、生き残りも半死半生の体を引き摺って悲鳴を上げている。皆が口々に『神の怒りを受けた』と両手を合わせて天に祈りを捧げて許しを請い震える有様であった。そしてそれを遥か遠方から眺める少女は、それをさして気に留めた様子もなく自身が初めて振るった全力の一撃、それがもたらす開放感に酔いしれていた。
「・・・ああ、すっきりした・・・」
苦しさも何も無い。ただちょっと疲れただけ。私が苦しくないと言う事は世界が安寧に向かっているという事。そう言う事なんだ。そう考えた所で私はふと頭に手をやった。
「・・・私は・・・一体何を?」
苦しかった、何が?私はただ荒事になるかもしれない場所に行って、向こうの人の手伝いをして・・・そうしてまた王宮に帰って・・・お坊ちゃん達と・・・。
「私は一体何をしたの?」
『主様!』
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『誰か・・とは?』
「こういう奴だよ」
自然とこぼれた笑みをルーンちゃんに見せる。私が望まない笑みをもたらす存在だ。
『ひっ・・・』
「可笑しくてたまらないの、悲しくて悲しくて、怖いのに・・・」
『な、何故こんな事に・・・』
「解らない・・・でも、怖い・・・。全てを無くして本能のままに暴れる事を『良い』と思う存在が私の中に居て、私をどうにかしてしまおうとするの」
苦しさ理由が何となくわかった。それは私の中に潜む何かが私を押し殺してしまおうとするからだ。ソイツが私をどうにかして、私を駆り立てる。力を振るうことに。それがもたらす物がたとえどれほど夥しい犠牲をもたらすとしても。
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