【完結】今夜も彼氏を鳴かせたい~そして俺は彼女に抱かれる~

桃ノ木ネネコ

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第11話:すべてを奪いたい女とすべてを奪う彼女(前編)

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今日も大学の構内ですみれとユキヤの二人が談笑してる。
しかしそんな二人に注がれる視線があった。
「あの茶木ユキヤがたった一人の女に篭絡したって噂は本当だったようね」
そう言ったのは2年生の女子大生だ。
彼女はユキヤの恋人であるはずの、白石すみれの方を見つめた。
「しかし相手の彼女、見るからにネジのゆるそうな子ね」
そう言ってクスッと笑う。
「明日奈ちゃん、いくら前にアタックして振られたからって・・・」
一緒にいた友人がたしなめるように言う。
「振られたんじゃないわよ!私が振ったの!」
明日奈と呼ばれた女性はムキになって言い返す。
「それじゃあ明日奈ちゃんはまだ狙ってるの?」
そう聞かれて明日奈は顔を真っ赤にして叫ぶ。
「狙うとかじゃないわよ!弱ってる今ならチャンスってことよ!」
「弱ってるって・・・浮気をしなくなったことをそう表現する人初めて見る・・・」
「だって彼氏持ちの女なんて相手にしないんだもの」
「でもさ、もう半年になるんでしょ?まだ未練あるわけ?」
「未練なんかないわよ。ただちょっと気になってるだけ!」
「それを世間一般では未練があるっていうんだよ」
明日奈は顔を赤くしながら講義室へと入って行った。

そんな視線が向けられていた二人の会話はというと・・・

「しっかしホントに君はポーカー弱いよね」
「うるさいなぁ、ゲームなんだからいいじゃん」
「すぐに顔に出るからねぇユキヤは」
「むぅ~」
すみれは隣に座っているユキヤの頭を撫でながらニヤニヤと笑う。
「ふふふ、そしてまた言うこと聞いてもらうことに」
「・・・今度は何をやらせる気だよ・・・」「それは後でのお楽しみ♪」
「・・・あんまり変なことさせるなよ」
「裸に首輪だけで1日過ごすとか」
「おい!?」
「冗談よぉ」
「君が言うと洒落にならないんだけど」
「あはは、君はキャンブルやっちゃダメな人だね」「くそぉ、絶対勝てると思ったのに・・・」
「ほら、負け犬くんは私の膝枕で反省してなさい」
「ぐぬぬ・・・」
すみれは自分の太ももをポンポンと叩く。
ユキヤは悔しそうにしながらも、そこに頭を乗せた。
「よしよし、いい子いい子」
すみれは優しくユキヤの髪を撫でている。
「うぅ、子ども扱いすんなってば・・・」

***
今ユキヤはすべてを奪われていた。
服や手足の自由だけではない。
視覚も聴覚も、話すことさえできない状態でいる。
だがそれでも、意識はハッキリとしていた。
(ああ、これは夢だ)そう思いたかった。
彼は今、すみれの部屋にいる。

要は手足を拘束され、目にはアイマスク、耳には耳栓、
口には猿ぐつわをされて、絶賛放置中の身であった・・・。
「・・・・・・・」
彼がいる場所はベッドの上だが、真っ暗で音のない世界に閉じ込められている。
自分の身体がどうなっているのか、全く把握ができない。
「・・・」
暗闇の中、ただじっとしていると時間感覚が麻痺してくる。
どれくらい時間が経ったのだろう。
彼の心の中に不安が広がってくる。
「・・・」
すると、不意にドアの開く振動が身体に伝わった。
(え・・・誰か来た?)
突然の来訪者にドキッとするが、その姿を見る事も声を聞くことも出来なかった。
ただ人の歩く振動だけが伝わってくる。そしてその人物は、ベッドの上に横たわる彼に近づいてきた。
その気配に緊張するユキヤだったが、次の瞬間、

ぺたぺた・・・身体に触ってくる。その手はユキヤの身体の輪郭を確かめるように動く。
そして脇腹の辺りに指先を当てて揉み始めた。
(すみれ・・・だよな?)
そう思いたいがなぜかその手の感じに違和感を感じる。そしてしばらくその手が動き続ける。
やがてその感触は上へと移動していく。
「っ!」
思わず身を固くしてしまうが、その手は彼の胸へとたどり着いた。
その手は、その小さな突起の周りをゆっくりとなぞり始める。
「・・・っ!」
ここでいつもと違うと確信する。彼に唯一残された触感はいつもより鋭さを増していた。
(え・・・どういうこと?!・・・まさか!)
嫌な予感がしたユキヤは、必死に身をよじらせ抵抗する。しかし、
腕を縛られ足も固定されている状態なので思うように動けない。
「・・・」
その様子に気づいたか、相手は一度手を離し、今度はユキヤの股間へと手を伸ばす・・・。
叫びたくとも口をふさがれているので、ヒューヒューという呼吸音にしかならない。
そして相手の指先がそこに触れる。ビクンッと腰が跳ね上がるが、 
拘束された体では逃げることができない。そのまま愛撫が始まる。
「・・・っ!」
相手がどんな表情をしているかもわからない恐怖が彼を包む。
「・・・!!!」
ユキヤはひたすら耐えることしかできなかった。
「・・・」
それからどれぐらい経過しただろうか。彼の股間は張り詰め始めてていた。

「・・・はい、おしまい。どうだった?」
突如アイマスクと耳栓が外され、視界が明るくなると同時に音も戻る。
そこにいたのはすみれだった。
「・・・・!?」
「ふふふ、びっくりした?」そう言って微笑むすみれの手には手術用のゴム手袋がされている。
触られる感触の違和感の正体はこれだった・・・。
「もしかして私じゃなかったらどうしよかと思った?」
ユキヤは激しく首を縦に振る。
「うーん、それはそれで楽しかったかもしれないけどね。
でもまぁ今日は私がしてあげるから安心して」
そう言ってユキヤの猿ぐつわを外す。
「はぁ・・・はぁ・・・」
ユキヤは大きく息をする。
「どう?気持ちよかったでしょ?」
「な・・・なんでこんなことを・・・!」
「ポーカーで負けたのを『身体で返す』なんて言うから、
一度にいろんな感覚を奪ってみました~」
すみれはニコニコしながら答える。
「だからって・・・これはひどいだろ!」おそらくもう少し長く続けられていたら、
確実に気が狂っていた・・・とユキヤは思った。「あはは、ごめんごめ~ん」
「・・・」
「そんな怒らないで。ほら、次はもっと優しくするから」
「・・・」
ユキヤの沈黙を了承と受け取ったのか、 すみれは再び彼の身体に指を這わせる。
「・・・っ!」
「ふふ、やっぱりこっちの方が敏感になってるみたいね」
そう言いながら、彼はユキヤの身体をまさぐり続ける。
「・・・」
「ねぇ、どうして欲しそうな顔をしているのかな?」
すみれはユキヤに覆いかぶさり、意地悪っぽく聞いてくる。
「そ・・・そんなこと・・・ない・・・っ!」
ユキヤは必死に否定するが、すみれは彼の股間に手を伸ばし、 ゆっくりと上下に動かし始めた。
「・・・っ!」
「あら、また大きくなった」
すみれはその手を休めない。
「やめてくれ・・・もう」「え?やめていいの?」すみれがワザとっぽい口調で聞く。
「くっ・・・!」
「正直に言わないと、終わらせちゃうけど?」
「・・・っ!」
すみれは少しだけ手の動きを速める。
「わかった!わかったから!」
「うん、何が分かったの?」
「・・・」
「ちゃんと言ってくれないと分からないなぁ」
すみれはわざとらしく首を傾げる。「お・・・お願いします。イカせてください」
「ふふ、よくできました」
そう言って彼女は再び手を動かす。
「あっ・・・ああ・・・!」
「まだイっちゃだめよ。我慢してね」
「無理だって・・・!」
「じゃあおしまいにしようか?」
「・・・」
「どうするの?」「・・・けて・・・」「え?」
「・・・続けてください」うつむきながら答える。
「はい、良く言えました」
そう言って、彼女の手が再び動き始める。
「う・・・うぅ・・・」
「ふふ、可愛い」
ユキヤの呼吸が荒くなる。
「・・・っ!」
「そろそろ限界かな?」
「おねがい・・・だから・・・もう・・・!」
「どうして欲しい?」
ユキヤは一瞬躊躇したが、
「いかせて・・・下さい・・・」
「お、こういう時は素直でいいねぇ」
そう言って、すみれは一気にスピードを上げる。「あ・・・あぁ・・・!」
「ほら、出してもいいよ」
「あ・・・出る・・・!」
ユキヤが果てると、すみれは手を止めた。
「はい、終わり。どうだった?」
「う・・・う・・はぁ、はぁ・・・」ユキヤは息を整えるのが精一杯だった。
「うーん、ちょっと刺激が強かったかな?」
そう言って笑うすみれ。
「でもまぁこれで満足したでしょ?今度は私の番だからね」
そう言ってユキヤの上に乗ってくるすみれ。
「ま、待てって!」
慌てて起き上がろうとするユキヤだったが、
「だーめ」
その前にすみれに組み伏せられる。
「ちょっ・・・」
そしてそのまま、ユキヤのモノを口に含む。
「うっ・・・」
「ん・・・」
口の中で舌を絡めるすみれ。
「あ・・・」
「ひもひいい?」(気持ち良い?)
「う・・・あ・・・」
「ん・・・」
ユキヤの返事を待たず、すみれはそのまま続ける。「あ・・・くっ・・・!」
ユキヤは再び絶頂に達しそうになるが、すみれはそれを許さない。
「ダメだよ。勝手に出しちゃ」
すみれは口を離す。
「え・・・」
「私はまだだからね」
そう言って、上に乗るすみれ。
「お、おい!」「いいよね?」「ちょっと待ってくれよ!」
「待たない」
そう言って、ユキヤのモノを自分の中に挿入するすみれ。「うっ・・・」
さしたる抵抗もなくそれは彼女の中に入っていった。「あ・・・」すみれが小さく喘ぐ。
「うっ・・・」ユキヤは少しうめいた。
「ふふ、全部入っちゃった」
そう言ってすみれはゆっくりと腰を動かし始める。
「あっ・・・ああ・・・ああぁん」「うっ・・・」
すみれの動きに合わせてユキヤの口から声が漏れる。
「あっ・・・あんっ・・・ああ・・・」
すみれの表情は少しずつ蕩けていく。
「あぁ・・ねえ・・・気持ち・・いい?」「うっ・・・くっ・・・」
ユキヤは必死にこらえている。
「いいよ・・・我慢・・しなくても・・」
そう言ってさらに激しく動くすみれ。息遣いも次第に荒くなっていく。
「うっ・・・あぁ・・・」「ふふ、そろそろ限界かな?いいよ、イっても」
そう言って、すみれはさらに動きを強める。「うあっ!やば・・・!」
「はぁ・・・はぁ・・ほら、早く出しちゃえ・・・はぁ・・・!」
「ああ・・・出る・・・うぅ・・・!」ユキヤはまたもや果てる。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「はぁ・・はぁ・・・よく、できました」そう言って微笑むすみれ。
そうして覆いかぶさるように抱き付いた。

***
「頼むわ、どーしても頭数が足りなくて!」
その日、そんな調子でユキヤは友人から飲み会に誘われていた。「いや、俺今日バイトあるんだけど」
「そこを何とかお願いします!この通り!」
そう言って頭を下げる友人の後ろで、他の友人たちも手を合わせて拝んでいる。
「……わかったよ、行くよ」
ユキヤはため息をつく。
「本当か!?ありがとう!」
「ただし、俺はすぐ帰るぞ?」
「わかってるって!」
そう言って彼らはガッツポーズをした。

その様子を見てひとりほくそ笑む女性がいた。
柳明日奈である。彼女も飲み会に参加する予定のようだ。

「本気にさせてやろうじゃない・・・」
明日奈はそうつぶやくと、早速思案を巡らせる。
「明日奈ちゃん、それ悪人のセリフ・・・」後ろから友人のツッコミが入った。
「いいじゃん別に。悪役上等よ!」
そう言って彼女はにやりとした。

そして翌日。
すみれとユキヤはいつものように大学に来ていた。
「で、やっぱお前は来ないわけだよな?」
「だってまだ私お酒飲めないし」
「まあ、そりゃそうだが……」
「それに、私は今日家庭教師だしね」
「はいはい、わかりました」
ユキヤは肩をすくめる。
「じゃ、いってきます」
「いってらっしゃ~い」
そう言うと、すみれは手をふった。

「・・・何あれ?!女房気取りしちゃっていやらしい!」
その様子を見て苦虫をかみつぶしたような顔をする人物がいた。明日奈だ。
「明日奈ちゃん、標的が変わってる・・・」
「うるさい!いいんだよ!あいつがどんな顔するか見たいだけなんだから!」
「・・・」
そう言って一人ほくそ笑む明日奈。
「だからそれ悪役ムーブだってば・・・」
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